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赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

目次

    赤字になったら会社はつぶれる? 赤字経営のメリットとデメリット

    会社を経営していく上で、どうしても「赤字にならないかどうか」は気になります。

    「会社が赤字経営だと倒産する」というのが一般的な認識かと思います。

    しかし、赤字だからといってすぐ倒産を余儀なくされる訳ではありません。 

    会社の赤字経営は意外と奥が深いのです。  

    今回は「会社にまつわる赤字」について解説していきたいと思います。 

    赤字決算とは?赤字決算の種類

    そもそも赤字決済(赤字決算)とはなんでしょうか?

    赤字決済とは支出が収入を超えており、それによって利益が発生していない(マイナスになっている)状態を指します。

    ただ利益には種類があり、赤字決済はその利益の種類に応じて名前が変わります。

    利益には売上総利益、営業利益、経営利益、税引前利益、当期純利益という種類がありますが、どの利益がマイナスになっているかによって赤字も「営業赤字」「経営赤字」と名前が変わります。

    会社の赤字とは?赤字会社の特徴

    ⑴お金の赤字

    赤字と聞くと、経営が不安定であることが想像されますが、そうとは言い切れません。赤字とは、単に収入よりも支出が多い状況を指し、直接会社の存続が危ういわけではないのです。 

    今月は赤字でも先月が黒字ならば、会社は生き残ります。  

    つまり、会社は利益の有無ではなく、お金の蓄えが無くなった時に倒産するのです。

    ⑵経理の赤字

    会社の赤字にはもう1つ種類があります。それが、「経理の赤字」と呼ばれるものです。 

    会社を経営する際に発生する経費がその対象となり、売上額から経費を差し引いた金額を「純利益」と呼びます。

    経理の赤字=1000万円の売り上げー1200万円の経費…200万円の赤字 となるわけです。

    一見赤字になり、経営が不安定になったように思えます。

    ですが、ここでは直接お金がなくなっているわけではありませんから、経理のみが赤字でも会社は生き残れます。

    つまり、お金の赤字が手元に現金が無い場合を指す一方で、経理の赤字とは、借入金や減価償却費等の合計が売上額よりも多い状況です。

    ⑶会社の黒字倒産

    一方で黒字経営というのは、支出に対して、1円でも収入が上回る状況を指します。  

    本来会社を経営している誰しもが目指している経営スタイルです。  

    しかし、黒字経営の会社が必ずしも倒産しないわけではありません。黒字を出していても、会社が倒産する可能性もあります。  

    例えば、売り上げが十分にあっても、売掛け金が回収できない場合です。  

    手元のお金がなくなってしまい、倒産のリスクが高まります。手元に資金がなくなり、事実上の赤字とも言えるスタイルです。  

    会社は赤字でも黒字でも倒産の危険をいつでもはらんでいます。  

    しかし、赤字経営の会社でも、倒産せずに経営を続けている会社はたくさんあります。

    赤字経営でも会社が倒産しない理由

    前項で、赤字≠倒産と解説しましたが、なぜ倒産しないのかを解説します。

    ⑴会社経営以外からの収入がある

    会社自体にお金が無くなってきても、社長がお金を持っていれば個人が会社にお金を貸す形をとって、会社を継続出来ます。  

    例えば、お金持ちの大地主が会社を立ち上げたら、毎月大損の大赤字になったとしましょう。  

    しかし、地主の社長には毎月の家賃収入があり、安定しています。  

    そうなると会社にお金を流せるので、赤字でも会社は潰れません。  

    極端な例ですが、お金があれば会社は継続できるのです。

    ⑵お金は赤字でも経理が黒字だから

    前項でも触れましたが、会社には経費がつきものです。仕事につかうパソコン代、外注費等も経費に分類されます。  

    お金の赤字、経理の赤字と2種類あり、それぞれのバランスによって会社の経営状況が決まります。  

    では各パターンにおける状況を見ていきましょう。 

    ①お金も経理の両方とも黒字

    倒産の危険もなく、順風満帆な経営が成り立っています。

    ②お金は赤字だけど経理は黒字

    いわゆる黒字倒産の危険をはらんでいるケースです。  

    黒字経営の会社には、法人税を納税する義務が課せられます。お金が赤字(手元に現金が無い)だと支払いができず、倒産してしまう可能性があります。

    ③お金は黒字だけれど経理は赤字

    極めて特殊なケースです。  

    前期以前に買った資産の中に、減価償却がある場合には、経理だけが赤字になります。

    もう1つのパターンとして、単純にお金を借りた場合にこのような状態になります。

    ④お金も経理も赤字

    極めて倒産に近い危険な状態です。

    ⑶昨年度儲かっていたから

    前述したように、会社はお金が手元になくなると、倒産せざるを得なくなります。  

    しかし、今期会社が赤字だからといって倒産には至りません。  

    前期までの収入で黒字を出せれば、会社は継続可能です。

    赤字にしたがる会社も存在する

    ⑴なぜ赤字決算にしたがるのか

    赤字経営でも会社は倒産しないと解説しました。しかし一方で、あえて赤字決算にしたがる会社も存在します。  

    その多くが中小企業であると言われており、事実、中小企業の約7割が赤字経営をしています。  

    何故かというと、「法人税から逃れるため」です。  

    会社に利益が1円でもあれば、会社は法人税を支払う義務があります。しかし赤字決算をすれば、会社に課税される法人税は最小額の7万円ですみます。  

    そのために、赤字決算にしたがる会社が多いのです。  

    「これ経費で落ちますか?」といった質問を耳にした経験があるかもしれません。これは、純利益によって決算が変わるために、なるべく経費を多めに申請したいからです。

    ですので、中小企業の多くはあえて赤字決算を選ぶのです。  

    大抵の会社は、赤字決算にする際に売上額を下げる方法はとりません。役員報酬を増やしたり、交際費等で経費を増やします。

    ⑵黒字決算の方が得な会社もある

    しかし、黒字決算にして法人税を支払った方が安く済む会社もあります。

    社長や役員の給与が高い場合、赤字決算にすると住民税や所得税の負担が増してしまい、黒字決算にして法人税を支払う場合と比べて損してしまいます。 

    ちなみに、計算すると年収900万の場合、法人税を支払ったほうが安く済みます。  

    一般的に、社長の年収が1千万円にさしかかるあたりで、黒字決算にするか赤字決算にするかを検討します。

    ※関連記事

    法人税対策

    赤字経営のメリット

    赤字経営のメリットはさきほども触れたように税金が安くなるという点が挙げられます。

    まず赤字経営は利益が発生していない状態であるため、利益に課税される法人税を最低金額の7万円に抑えることが可能です。

    さらに赤字は課税所得を抑えることができるため、所得税も安くすることができます。

    また赤字分は繰越欠損金として扱えるため、次期が黒字になったとしても、赤字の分を相殺できるため、次期の所得税も抑えることができます。

    客観的に見て赤字経営は良い状態ではありませんが、上手くコントロールすることで節税効果を期待できます。

    赤字経営のデメリット

    しかし、会社の赤字経営には当然デメリットもつきものです。

    ⑴金融機関からの信用がなくなる

    赤字決算にした際の1番のデメリットです。金融機関は会社を信頼して融資を実施しています。

    ですので、儲かっているのに敢えて赤字決算にしてしまうと、会社に対する信頼度が失われてしまいます。

    金融機関に2期連続で赤字決算を報告すると、多くの場合は融資が中止となり、会社が借りていた融資の一括返済を要求される可能性があります。  

    再度融資を頼むには、よっぽどの黒字予測されるか、好立地に施設や設備を持っていないと厳しいです。

    ⑵税務署から目をつけられる

    本当に赤字経営なのか、不正を行なっているのではないか、調査されます。  

    赤字決算をしていながら高級外車に乗っていたりするのを税務署はチェックしています。 

    場合によっては家宅捜索が入ったり、脱税容疑で逮捕されるケースもあるので、注意が必要です。  

    一方で、黒字経営にもデメリットという程ではありませんが、危惧すべき点があります。 それは「黒字倒産の危険性が拭えない」点です。  

    取引先の支払い遅れや、取引先の倒産で、本来会社に入るはずのお金が入らないと、会社の経営は傾いてしまいます。

    赤字会社を立て直す方法

    これまで赤字会社には様々なメリットをお伝えしてきましたが、やはり赤字経営を脱却したいと考えるのが当然だと思います。

    赤字会社を立て直すには様々な方法が考えられます。

    実際に使われることが多い方法には以下のようなものが挙げられます。

    ⑴理念の見直し

    赤字からの脱却に直接的に関わらないように見えますが、理念の見直しは意外と大事なことです。

    赤字が続いている会社は創業以来の理念が曖昧になっていることが多く、従業員が何を指針にして業務に取り組めばいいかわからない状態になっているものです。

    そのような状態だと従業員の統一感を図ることができず、赤字の問題に対し、一体になって取り組むことができません。

    赤字になってしまったからこそ、理念を今一度見直してみた方がいいでしょう。

    ⑵利益の追求とコストの削減

    赤字会社を立て直すなら真っ先に思いつくものが利益の追求とコストの削減です。

    利益の追求に関しては赤字会社を立て直すうえで当然だといえるでしょう。

    しかし、赤字会社が新製品や新しいサービスを開発・提供することは決して簡単ではありません。

    赤字会社は融資で資金を得られにくいですし、日々の運転資金を確保するだけで手一杯になることも珍しくないため、新製品や新しいサービスの開発に体力を割くことは難しくなるでしょう。

    そこで重要なのがコストの削減です。

    赤字会社は日ごろのコストコントロールが杜撰になっていることも珍しくありません。

    日々の業務やバックオフィス業務で余分に発生しているコストを削るだけでもかなり負担が減ることがあります。

    中には日々発生している無駄なコストを削るだけで赤字状態から大幅に回復したケースもあります。

    しかし、業務のコストを削減するだけで追いつかないのであれば、リストラなど従業員の整理を断行する必要もあります。

    ⑶M&A

    ある意味究極的な手段ですが、M&Aで第三者に立て直しを委ねるという手もあります。

    「赤字会社を買収してくれるのか?」という疑問を持つかもしれませんが、意外と赤字会社がM&Aで買収されるケースは多いです。

    中には赤字会社を積極的に買収し、経営の立て直しを実現している会社もあります。

    赤字会社とのM&Aは意外とメリットがあります。

    さきほども触れましたが、赤字会社になると法人税を下げることができます。

    つまり赤字会社を買収することで節税効果が期待できるというわけです。

    だから新事業進出の際に、あえて赤字となっている会社を買収することでコストを抑えようとする会社がいるわけです。

    このニーズを利用してM&Aに挑戦してみるのも赤字会社を立て直す有効的な方法となるでしょう。

    赤字決算企業の事例

    ここでは赤字決算企業の事例についてお伝えします。

    最近あった赤字報告の中で有名なのは以下の2つです。

    ⑴ライザップ

    CMで有名なライザップですが、M&Aを活用して急速に成長した結果、2018年に70億円の赤字に転落しました。

    ライザップの赤字転落の原因はM&Aで買収した業績不振の会社の立て直しが上手くいっておらず、その影響が反映されていることが挙げられます。

    M&Aで赤字会社を立て直す方法についてお伝えしましたが、買い手の会社の経営再建が上手くいかなければ、買い手の会社と一緒に赤字転落してしまう恐れがあることを示す事例だといえます。

    ⑵東芝

    日本有数の大企業の中でも、赤字決算企業になってしまった事例として記憶に新しいのは東芝でしょう。

    東芝は2015年に利益を水増しする不正会計が発覚してダメージを受けただけでなく、アメリカの原発を買収したM&Aも失敗に終わったため、2017年には9656億円の赤字決算となってしまいました。

    不正会計に関しては身から出た錆としかいいようがありませんが、M&Aの失敗に関しては将来的なエネルギー事業の流れを見誤ったからだといえるでしょう。

    これほど巨大な赤字決算となると上場廃止になる恐れもあるため、東芝にとってはかなり致命的だといえます。

    まとめ

    会社の経営方法は1つとして同じものはなく、各会社が試行錯誤しています。  

    赤字決算を実施し、法人税を最小限に抑える方法も1つの手です。

    赤字決算は出金の面ではメリットがあります。

    しかし、会社同士のつながりや金融機関とのつながりは、信頼で成り立っているため、会社に対する信頼度がぐんと下がるので、注意が必要です。  

    「納税をしたくない」という理由で赤字決算をしていると、痛い目にあう可能性があるので注意が必要です。  

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