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旅行代理店の事業承継とは?事業承継課題や事例を解説

旅行代理店の事業承継とは?事業承継課題や事例を解説

旅行代理店の事業承継とは

旅行代理店には、大手旅行代理店もありまますが、規模の小さい旅行代理店もあり、事業承継については、中小の旅行代理店が問題とする場合が多いでしょう。
旅行代理店の経営者が、自身が引退する時に考える選択肢は子供や親族、従業員や役員への事業承継と社外への事業承継(M&A)、廃業・倒産の3つになるでしょう。
旅行代理店の経営者でなくても、会社の経営者であればいずれ自身の引退の時期を迎えた時に、どのように事業承継するのか?検討するのは当然のことと言えるでしょう。
中小企業庁の「2018年度版中小企業白書」によると、経営者が60歳以上の中小企業のうち、48.7%が後継者不在としており、事業承継の難しさが顕著であることが分かります。
事業承継には、概ね10年の期間を要すると言われており、後継者がいたとしても事業承継が完了するまでには、10年程度の期間が必要となります。
旅行代理店の場合も、事業承継をする場合には業務の運営方法や旅行代理店としての役割などを承継するためには、ある一定の期間が必要になるでしょう。

旅行業界の動向

旅行業界の動向としては、平成19年から平成20年にかけて徐々に売上高が減少しており、平成21年には大幅な減少しています。 その後、平成22年から平成23年にかけて、多少売上高が回復しており、平成24年から増加に転じています。 旅行業の平成20年の業績不振は燃油サーチャージが高騰したことで、海外旅行者が減少したことが原因と予測できます。 また、政界同時不況の影響もあり国内、国外への旅行者数が減ったと考えられます。 平成23年は、東日本大震災が発生した年で、国内の旅行者も減りましたが、海外から訪日する観光客が激減したことも理由になります。 平成24年以降は、訪日外国人が増えて、円安などの影響によって旅行業の景気が回復しています。 このような業界の流れもあり、中小の旅行代理店でも業績を伸ばしている会社があるでしょう。

M&Aも検討すべき

業績が良い状態であれば、現経営者が引退する時期を迎えているなら親族や役員、従業員に事業承継をして会社の存続を望むケースが多くあります。
後継者不足に悩む会社が多い中で、M&Aによって会社を存続させようとする動きも最近は目立ってきています。
どのような形で会社の存続をするのか、という点においては旅行代理店業界だけではなくほかの業界の経営者も経営上の問題として挙げている会社が多くあります。
親族や役員、従業員の中に後継者がいない、という場合はM&Aを実施して会社の存続を可能にする方法を選択する、と言うケースが増える兆しがあります。
旅行代理店としてのノウハウがあるのであれば、事業承継をM&Aで実施する方法も検討していくべきなのでしょう。

旅行代理店の事業承継課題

旅行代理店における事業承継の課題については、ほかの業種と同じように「後継者不在」や「経営者の高齢化」が課題とされるでしょう。
全国の中小企業を対象とした調査でも、経営者の年齢は年々上場しており、2015年の時点では66歳となっています。
また、経営者の平均引退年齢の推移をみても、20年前は61.3歳、小規模事業者の場合は62.2歳だったのが、直近から4年前まででは67.7歳、小規模事業者では70.5歳となっています。
中小の旅行代理店の経営者が引退する年齢もこれに近い年齢になっていることが予測されます。
また、事業承継については35年以上40年未満前では83.5%が息子や娘への承継であったものが、直近から5年未満では息子や娘への承継は26.7%となっています。
この背景には、子供が親の経営している会社を引き継ぐことが当たり前であった時代から、子供は子供の人生があるという考え方やライフスタイルの多様化などが影響していると考えられます。

旅行代理店は景気の影響を受けやすい

旅行代理店は、景気の影響を受けやすく不安定は職種でもあります。 景気が良い時は国内や海外への旅行を計画する人も多く、業績も良いですが、景気が悪くなると旅行へ行く人も減少するので売上高に大きな影響を与えます。 そのような不安定とも感じられる業界ですから、子供への事業承継はせずに「自分の代で廃業しよう」と考える経営者もいるはずです。 しかし、旅行代理店としての提携先も確立しており、独自のパッケージツアーなど取り扱っている商品が多い場合は、廃業ではなく事業承継を選択した方が良い場合もあります。 子供や従業員、役員への事業承継が難しい場合は、M&Aを検討して会社の存続を目指した方が良いでしょう。 旅行代理店の場合は、旅行業法によって都道府県知事の登録を受ける必要もあり、廃業してしまうと登録も抹消されてしまいます。 これまでの顧客との関係もあるので、できれば廃業するのではなく事業承継をする方が良いでしょう。 後継者がいない、という問題は旅行代理店だけでなくほかの職種にも共通している問題ですが、いかにして会社を存続していくか、ということを念頭において検討していくことが望ましいでしょう。

旅行代理店の事業承継の注意点

情報漏洩に注意

どのような方法で事業承継する場合でも、事業承継の内容が確定するまでは情報が漏れないように注意しなければなりません。 特に、M&Aを実施する時には従業員や取引先などに不安を与えることになるので、情報が漏れないようにする必要があります。 親族内承継の場合は、比較的従業員や取引先も受け入れやすいので、万が一情報が漏れたとしても、不安に感じるケースは少ないでしょう。 役員や従業員承継の場合は、従業員の間に不満が出る場合もあるので、事業承継が確定するまでは公表しない方がいい場合もあります。 旅行代理店の場合は、取引している旅館やホテル、航空会社等多くの会社と提携している場合もあるので、M&Aで事業承継する場合はどのタイミングで知らせるか、しっかりと予定を立てておきます。

事業承継は大きな転換期でもある

事業承継は、会社にとっても大きな転換期となる可能性があるので、働いている従業員や取引先に不安感を与えないように配慮して進めていかなければなりません。 これまでお付き合いがあったバス会社や旅館、ホテルなどとの関係を良いものにしておき、事業承継を実施した後でも、変わらないサービスが提供できるように体制を整えておくことも大切です。 事業承継は、経営者の交代だけではありません。 これまでの経営方針や運営方法、業務形態などしっかりと後継者に引き継げるようにしておきます。

準備は早めに始める

事業承継には、概ね10年の期間が必要とされています。 そのため、準備を始めるのであればできるだけ早く始めた方が良いでしょう。 子供を後継者として事業承継する場合は、比較的早く準備を始めることができるので、事業承継がスムーズにいくケースが多くあります。 親族以外の従業員や役員を後継者とする場合も、会社の運営方法や方針などは理解しているので、準備期間が短縮できると言うメリットがありますが、経営者としての資質を教育していく必要があります。 M&Aの場合は、社外への事業承継となるのでM&A仲介会社の選定をして、買収してくれる会社を探すことになります。 すぐに、買収先の会社が見つかるとは限らないので、親族にも社内にも後継者がいない、と判断した場合は、できるだけ早くM&A仲介会社に相談すると良いでしょう。 先にも述べたように、事業承継は会社の転換期となる可能性があります。 これまで運営してきた会社の方針など、現経営者が譲れない条件は明確にしておくと、後でトラブルになるのを防ぐことができます。 例えば、子供が事業承継をしてこれまでのお得様や取引のあったホテルや旅館などとの取引をやめてしまう、ことを防ぎたい場合は事前に後継者となった子供に伝えておくべきです。 後継者となった子供の考え方で会社の様子が一遍することも珍しい話ではありません。 旅行代理店としてお付き合いのあった取引先をそのまま継続して利用して欲しい時は、事前に後継者に伝えておき、良い関係を作っておく必要があります。

旅行代理店の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継は、経営者の交代だけではないのでM&A仲介会社に相談することをお勧めします。
事業承継は、法律や財務、税務など様々な分野の専門家のアドバイスやサポートを受けた方がスムーズに進めることができます。
旅行代理店の場合は、都道府県知事への登録もあるので、専門家にお願いして申請をし直す必要があるか、判断してもらいます。
M&A仲介会社は、M&Aだけを専門にしている会社もありますが、事業承継を含めて様々な経営相談ができるところもあります。
大手M&A仲介会社は、弁護士や会計士、税理士がスタッフとして在籍している会社もありますし、提携していていつでも相談できるところもあります。
様々な方向性から事業承継のサポートやアドバイスを実施しており、安心して事業承継の相談ができるところが多くあります。
特に、地元でM&Aをサポートしている仲介会社は、経営者に寄り添う形で相談を受け付けているところが多く、事業承継のサポートやアドバイスを実施しています。
事業承継については、家庭内の事情を含めていることも多く、誰にも相談できないでいる経営者が多くいます。
しかし、経営者自身だけで悩んでいても解決できない問題もあるので、M&A仲介会社に事前相談に行くと、様々な経営上の問題の解決につながるケースが多くあります。
特にM&Aによって事業承継をしようとしている場合には、M&Aの専門家であるアドバイザーのアドバイスを受けることができますし、M&Aが必要なのか、という点についても相談に乗ってくれます。
会計士や税理士、弁護士の立場から的確なアドバイスが受けられるほかに、M&Aアドバイザーやファイナンシャルプランナーの資格を持っているスタッフが在籍していることが多いので、どのように事業承継をしていくべきなのか相談することができます。
事前相談に行くことに迷いを感じているのであれば、M&A仲介会社が実施している事業承継に関するものやM&Aに関するセミナーを開催しているので、参加してみると良いでしょう。

旅行代理店の事業承継事例

株式会社ジータックの従業員への事業承継

株式会社ジーダックは、1996年委創業しており「グッド・ツアー」の名前で業務渡航の手配を主な事業としています。 現在の原会長は以前、大手企業の旅行部門を担当していましたが、「いつか独立したい」という気持ちから、47歳の時に独立し創業しています。 その後、60歳を過ぎた頃に事業承継を考え、「65歳までには引退したい」と考えるようになり、事業承継の道を模索したと言います。 会社の存続を考えて「合併」も検討していましたが、当時社員であった現社長の河村氏が後継者候補になるのではないか、と考えるようになったそうです。 現社長の河村氏は、原会長が会長を務める飛行機ファンクラブ「エアライナークラブ」に大学生からメンバーとして参加していました。 その後、河村氏はジータックに入社して、原会長は河村氏の人となりもよくわかって後継者に相応しいと思うようになったそうです。 河村氏は、大学卒業後大手旅行会社に入社したそうですが、24歳の時にジータックに入社しています。 ジータックが創業20周年を迎えた2016年に事業承継の話を会長から聞き、河村氏は「自分が事業を受け継いでみよう」と思ったそうです。 その後、2017年7月に正式に社長に就任しています。 原会長は、自身に子供がいないこともあり、外部に目を向けて、業界の仕組が独特であることから、旅行業の経験者か、業界を分かっている人でなければ後継者は務まらないと考えていたようです。 このケースは、信頼できる人材を後継者とした事例です。 事業承継から1年半以上が経過しており、今後も業務渡航を中心に業務を行っていくようです。

株式会社エアーリンクのM&Aによる子会社化

株式会社エアーリンクは、1979年に創業しており、国内外の航空券やパッケージツアー、海外旅行保険などを主な事業としています。
創業者である瀧本氏は、58歳を迎える頃に事業承継をM&Aで実施することを検討し始めました。
その理由には、2003年に同社に勤務していた後継者候補だった長男に、意見が異なることから退職させた経緯があり、従業員の中にも経営を任せられる人材がいないと判断したためです。
M&A仲介会社に相談をして異業種ではありますが、大手インターネット関連企業であるディー・エヌ・エー(DeNA)を紹介され、交渉を開始しました。
DeNAとの交渉で、経営者が熱意があること、新興市場に上場して資金も十分にあること、エアーリンクの従業員の雇用確保と、独自の福利厚生であった2週間の連続休暇を継続してくれることを条件にM&Aによる事業承継に踏み切ったようです。
DeNAとエアーリンクは、2006年6月にM&Aを成立させて、DeNAの子会社となりました。
その後、エアーリンクは「DeNAトラベル」と社名を変更して、現在も運営しています。
DeNAが持つWebコマース事業を核として、EC市場におけるマーケティングのノウハウとエアーリンクが持つ旅行・保険代理店事業のノウハウによってシナジー効果を狙ったものとなりました。

産経旅行の株式譲渡によるM&A

株式会社産経旅行は、2018年6月に株式会社バリューゴルフに全株式を譲渡して子会社化しています。
バリューゴルフは、産経旅行を子会社化することで、本来のゴルフ事業とメディカル事業に新しいサービスとして事業拡大のシナジー効果を期待したものとなっています。
産経旅行は、外国人スタッフを抱えており、在日外国人向けの旅行や出張の手配、在日外国人家族の訪日手続きなどを実施しています。
第1種旅行業登録をしているため、海外や国内の簿夕方企画旅行・運営の実施が可能でした。
バリューゴルフは、第1種旅行業登録でサービスが十分に行えることから、異業種から旅行業への参入に魅力を感じて、M&Aを実施しています。

まとめ

旅行代理店は、都道府県知事の登録も必要になり、職業的に独特なものがあるため、事業承継が難しい場合があります。 しかし、旅行代理店が持つ独自にサービスやパッケージツアーなど、廃業によってすべてがなくなってしまうのは、惜しいようにも感じられます。 親族の中に後継者がいない場合は、従業員の中に候補となる人材はいないか検討する必要がありますし、従業員の中にも候補かいないとなった時は、M&Aを検討しても良いでしょう。 事例のように旅行代理店と異業種の会社がM&Aを実施している事例は多くあります。 廃業を検討する前に、会社の存続を検討してみると良いでしょう。

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