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株式譲渡所得の税率

株式譲渡所得の税率

目次

    株式譲渡所得の税率

    株式譲渡所得といえばM&Aや事業承継でよく使われる手法である株式譲渡を行った際に得られるものであり、そこには課税が発生するものです。

    株式譲渡がまとまった株式のやり取りを行う手法である以上、課税が発生すればそれなりに大きな負担が発生する可能性があります。

    株式譲渡に携わる経営者の方であればどれだけの税率で課税が発生するかは把握しておきたいものです。

    今回は株式譲渡所得に課税される税金やその税率などをお伝えします。

    ぜひ参考にしてください。

    株式譲渡所得とは

    まず株式譲渡所得がどういったものかについておさらいしていきます。

    そもそも譲渡所得は資産を売却した際に発生する所得です。

    そのため株式に限らず、不動産や土地、ゴルフ権などといった資産に該当するもの全ての譲渡を行った際に譲渡所得は発生します。

    株式譲渡所得は上場会社の株式、非上場会社の株式、そして有限会社の持分の譲渡を行った際に利益が発生したら特定の税率に応じて課税されます。

    これはM&Aや事業承継での株式譲渡はもちろん、投資の一環として行われる株式の取引でも同様です。

    株式譲渡所得は所得税・住民税が発生するものですが、所得の扱われ方としては給与所得や不動産所得とは異なります。

    それでも株式譲渡所得は所得税の支払いのために確定申告を行う必要がありますが、ある方法を使えば確定申告のプロセスをスキップすることができます。

    源泉徴収ありになっている特定口座を設け、そこで株式譲渡を行えば確定申告が不要になります。

    特定口座を使えば自動的に発生した株式譲渡所得から所得税と住民税が差し引かれる形になるため、かんたに納税を済ませることができるでしょう。

    ただ、特定口座を使用しているからといって申告が一切なくなるわけではなく、年間取引報告書に基づいて簡単な報告を行う必要があります。

    また、もし一般口座で株式譲渡(あるいは株取引)を行った場合は自分で株式譲渡所得を計算し、確定申告で然るべき額を申告しなければなりません。

    一般口座を用いて株式譲渡を行う場合は株式譲渡所得および所得税・住民税の計算方法を把握しておくことがおすすめです。

    株式の種類

    株式譲渡所得を決定する株式譲渡を行う際に、取引される株式の種類の意義はそれぞれ国税庁によって定められています。

    その種類は株式全般を示す株式等と上場株式、一般株式に分けられますが、それぞれの意義は以下のようになっています。

    ①株式

    • 株式、株主あるいは投資主となる権利、株式の割当を受けられる権利、新株予約権、新株予約権の割当を受けられる権利。
    • 特別な法律によって設立されている法人の出資者の持分、合名会社や合資会社あるいは合同会社の社員の持分、協同組合などの組合員あるいは会員の持分やその他の法人の出資者の持分。
    • 協同組織金融機関の優先出資に関する法律に規定されている優先出資、または資産の流動化に関する法律に規定されている優先出資。
    • 投資信託の受益権
    • 特定受益証券発行信託の受益権
    • 社債的受益権
    • 公社債

    ②上場株式

    • 金融商品取引所に上場されている株式など。
    • 店頭売買登録銘柄として登録されている株式。
    • 店頭転換社債型新株予約権付社債
    • 店頭管理銘柄株式
    • 日本銀行出資証券
    • 外国金融商品市場において売買されている株式など。
    • 公募投資信託の受益権
    • 特定投資法人の投資口
    • 公募特定受益証券発行信託の受益権
    • 公募社債的受益権
    • 国債または地方債
    • 外国あるいはその地方公共団体が発行している、それか保証している債券。
    • 会社以外の法人が特別の法律により発行する一定の債券
    • 公社債であり、その発行の際に有価証券の募集が一定の公募によって行われたもの。
    • 社債のうち、その発行の日前の9月以内(外国法人の場合は12月以内)に有価証券報告書などを内閣総理大臣に提出している法人が発行しているもの。
    • 金融商品取引所において、その規則に基づいたうえで公表された公社債情報に基づいている状態で発行している一定の公社債。
    • 国外において発行された公社債で、以下に該当するもの。

    *有価証券の売出しに応じて取得された公社債であり、その取得の時から引き続きその有価証券の売出しを行った金融商品取引業者等の営業所に保管の委託がされているもの。

    *売付け勧誘などに応じて取得した公社債であり、その取得の日前9月以内(外国法人の場合は12月以内)に有価証券報告書等を提出している会社が発行したもの。引き続き保管の委託がされている必要がある。

    • 外国法人が発行した、あるいは保証する債券で、以下に該当するもの。

    *その出資金額あるいは拠出をされた金額の合計額の2分の1以上が外国の政府によって出資あるいは拠出をされている外国法人が発行し、あるいは保証する債券。

    *外国の特別の法令の規定に基づいたうえで設立された外国法人であり、その業務がその外国の政府の管理の下に運営されているもの、それかが発行し、あるいは保証する債券。

    *国際間の取極に基づいたうえで設立されている国際機関が発行し、あるいは保証する債券。

    • 銀行など、あるいはその銀行等の関連会社が発行した社債
    • 平成27年12月31日以前に発行された公社債

    ③一般株式

    • 上場株式などの意義に該当しない株式。

    株式の譲渡益課税

    株式譲渡の際に発生する譲渡益が株式譲渡所得になり、その株式譲渡所得に課税が発生するわけですが、この際の課税は少し特別な形になっています。

    株式譲渡所得への課税は「申告分離課税」という形式がとられており、上場株式に関係する株式譲渡所得と一般株式に関係する株式譲渡所得はそれぞれ区分され、さらに他の所得とも区分してそれぞれ計算する必要があります。

    つまり所得控除などが発生しても上場株式に関係する株式譲渡所得と一般株式に関係する株式譲渡所得それぞれに適応することができず、別々にわけて計算していく必要があるわけです。

    このような制度になっているため、上場株式と一般株式のそれぞれの取引の結果をもとに損益通算はできない状態になっています。

    もし上場株式、一般株式をそれぞれ取引するようなことがあればその分手間がかかるので注意してください。

    株式譲渡所得の計算方法

    ここでは株式譲渡所得の計算方法をお伝えします。

    あらかじめ株式譲渡所得の計算方法をマスターしておけば、自分で発生する所得税や住民税の計算もできるようになるので、会計が楽に進むようになるでしょう。

    国税庁のホームページでは株式譲渡所得の計算方法を上場株式と一般株式でわけていますが、実際の計算方法は全く同じなので混同しても問題ありません。

    上場株式・一般株式に共通している株式譲渡所得の計算方法は以下の通りです。

    • 総収入金額(譲渡価額)-必要経費(取得費+委託手数料等)=株式譲渡所得

    計算方法をご覧になって頂いたらわかるように、全体で得た譲渡価額から必要経費を差し引くことで算出される利益、つまり譲渡益そのものが株式譲渡所得として扱われることがわかります。

    詳細は後述しますが、この株式譲渡所得に所定の税率をかけあわせることで税金が計算されます。

    もちろんその際に算出された株式譲渡所得が大きいほど発生する税金の負担は大きくなります。

    またこれも詳細は後述しますが、株式を譲渡されたのが個人か法人かで、その際の取引の時価以上かそれ以下かで別の税金が課税される可能性もあります。

    その場合の税金は算出された株式譲渡所得ではなく、別の金額が課税対象になるため、所得税・住民税を算出する場合と計算方法が変わってくるので気を付けてください。

    もちろん税金も違えば税率も変わるので、その点も把握しておきましょう。

    株式譲渡所得で課税される税金の税率

    ここでは株式譲渡所得に課税される税金の税率についてお伝えしていきます。

    株式譲渡所得に課税される税金は主なものとして所得税・住民税が挙げられます。

    ただ平成25年から平成49年までは所得税・住民税に加えて復興特別所得税が加算されることになります。

    復興特別所得税とは東日本大震災の被害にあった地域の復興のための施策を行う際に財源とするために課税される税金であり、平成25年から平成49年まで限定的に施行されているものです。

    ここの復興特別所得税も所得税・住民税に加えられるため、実質的に株式譲渡所得には3つの税金が課税されることになります。

    復興特別所得税の税率はさほど高くないのでそこまで極端に税額が大きく変動することはないかもしれませんが、従来通り「株式譲渡所得は所得税・住民税だけ」と考えていると実際の金額とのギャップが発生してしまうため気を付けてください。

    それでは株式譲渡所得に課税される税金の税率をチェックしてみましょう。

    株式譲渡所得に課税される所得税・住民税・復興特別所得税の税率は以下の通りです。

    • 所得税の税率=15%
    • 住民税の税率=5%
    • 復興特別所得税の税率=基準所得税額の2.1%

    そして所得税、住民税、復興特別所得税の税率を合わせると20.315%になります。

    だから株式譲渡所得に発生する税金の税率はトータルで見た場合は20.315%になると覚えておいた方がいいでしょう。

    さらに気を付けておいてほしいのが株式の時価以下、あるいはそれ以上の金額で取引されているかどうか、そして株式を譲渡されたのが個人か法人かによってまた別の税金が課税される可能性が出てくるという点です。

    別の税金がどのような条件で課税されるかは以下の表の通りです。

    法人の場合


    個人からの譲渡

    法人からの譲渡

    株式の時価通り

    なし

    なし

    株式の時価より低い

    法人税

    法人税

    株式の時価より高い

    時価と譲渡価額の差が給与、役員賞与、寄付金などになる。また寄付金の一部、役員賞与は全額が損金不算入となる。

    時価と譲渡価額の差が寄付金となる。寄付金の一部は損金不算入となる。

    時価の種類

    法人税法で定められた価額

    法人税法で定められた価額


    ご覧のように株式の時価より低い場合は法人税が課税されます。

    この場合の税率は譲渡益に応じて15%~23.2%の税率で計算されるため、所得税や住民税とは計算する数字が変わるので注意してください。

    個人の場合


    個人からの譲渡

    法人からの譲渡

    株式の時価通り

    なし

    なし

    株式の時価より低い

    贈与税

    所得税

    株式の時価より高い

    なし

    なし

    相続の場合

    相続税

    なし

    時価の種類

    所得・相続税法で定められた価額

    所得税法で定められた価額


    個人の株式譲渡の場合、法人より様々な税金が課税される可能性が高くなります。

    個人からの譲渡の場合、事業承継などを行うケースが多いかと思います。

    ただ、贈与税に関しては非課税の範囲内で贈与をする方法があり、税金の負担を軽減することができます。

    さらに中小企業の事業承継であれば事業承継税制を使うことで相続税や贈与税の納税猶予を得られるため、実質全額免除になる可能性もあります。

    中小企業の事業承継に関しては近年政府がかなりバックアップしており、事業承継の負担を大きく減らす有効的な税制や施策を実施しています。

    個人で株式を譲渡する場合はこういったものを活用しておくことがおすすめです。

    個人で株式譲渡所得に関する税金を取り扱う場合、他の税金が課税される可能性を考慮するとかなり手間がかかります。

    そのため税理士や会計士といった専門的な知識を持つプロフェッショナルの協力を得ておくことがおすすめです。

    株式譲渡の特例

    株式譲渡に関しては特例が発生する可能性があります。

    さきほどもお伝えした特定口座のように、特例に該当するようなことがあれば確定申告をスキップするなど様々なメリットが発生します。

    株式譲渡に関する特例は複数あり、以下のものが挙げられます。

    • 特定口座制度を使用する。
    • 上場株式などに関係する譲渡損失と上場株式などに歓喜する配当所得などとの損益通算
    • 上場株式などに関係する譲渡損失の繰越控除
    • 特定管理株式などが価値を失った場合に株式などに関係する株式譲渡所得の課税の特例。
    • 非課税口座内の少額上場株式などに関係する配当所得または譲渡所得などの非課税措置。
    • 未成年者口座内の少額上場株式などに関係する配当所得または譲渡所得などの非課税措置。

    株式譲渡所得の税金の相談

    さきほども簡単にお伝えしましたが、株式譲渡所得の税金に関しては税理士や会計士など税務に詳しいプロに相談することがおすすめです。

    株式譲渡所得に関しては株式譲渡をどのように行うかで税の負担が変わりますし、特例を使うなら、より広い範囲の事柄に注目していく必要があります。

    個人の株取引であれば証券会社のアドバイスを受けておいた方がいいでしょう。

    株式譲渡所得にかかる税金に限らず、税務は正確さが求められる作業であるうえに公的な機関に提出する書類もあるため、税務や手続きに関する知識があっても経験がなければなかなかこなすことができません。

    また税務の知識に長けたプロフェッショナルの協力が得られれば節税に関するアドバイスももらえるため、株式譲渡を行った後の負担も大きく減らせる可能性が高まります。

    当然仕事を依頼するからには報酬や手数料などが発生することになりますが、経営者や会社だけで行うよりコストや手間が大きく省略できるので、ぜひプロフェッショナルからアドバイスを得るようにしておきましょう。

    まとめ

    今回の記事をまとめると以下のようになります。

    • 株式譲渡所得とは株式譲渡を行った際に発生する所得。
    • 譲渡所得というくくりでみると、株式だけでなく不動産や土地、ゴルフ権の売買も該当する。
    • 株式等には上場株式と一般株式があり、それぞれ異議が異なっている。
    • 株式等の譲渡益課税は申告分離課税になっており、上場株式と一般株式の所得の計算はそれぞれ行わなければならない。
    • 株式譲渡所得の計算方法は上場株式と一般株式で同じになっている。
    • 計算方法は総収入金額(譲渡価額)-必要経費(取得費+委託手数料等)=株式譲渡所得
    • 株式譲渡所得に課税される税金は所得税、住民税、復興特別所得税の3つ。
    • 税率はそれぞれ15%、5%、基準所得税額の2.1%。
    • ただ株式譲渡をされたのが個人か法人か、取引の際の価額が時価より高いか安いかで別の税が課税されることがある。
    • 株式譲渡に関する特例は複数あり、確定申告が省略されるなど適用されればメリットがある。
    • 株式譲渡所得の税金に関してはプロの協力を仰ぐことがおすすめ。

    株式譲渡所得や株式譲渡所得に課税される税金は株式譲渡をどのように行ったのか、どんな株式で売買をしたかによって変動します。

    株式譲渡所得や課税される税金の計算方法も確立しているので、ある程度事前に把握しておくことができるでしょう。

    より詳しく情報を確認したい場合は国税庁のホームページなどをあらかじめ見ておくことがおすすめです。

    また税務の知識に長けている専門家の協力も得ておけばよりスムーズに手続きを完了させることができるでしょう。

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