2021年7月15日更新業種別M&A

エステサロン業界のM&A売却・買収事例!最新動向、費用の相場、事業承継案件も解説

エステサロン業界でM&Aを実施する際は、買い手側か売り手側かで目的が異なります。そのため、メリット・デメリットをよく把握したうえで判断しなくてはなりません。当記事では、エステサロン業界M&Aの売却/買収事例、買う・売る方法、費用の相場を解説します。

目次
  1. エステサロン業界とは?
  2. エステサロン業界のM&Aの特徴
  3. エステサロン業界のM&A最新動向
  4. エステサロン業界のM&Aニュース
  5. エステサロン業界のM&Aで買収するメリット
  6. エステサロン業界のM&Aで売却するメリット
  7. エステサロン業界のM&Aを成功させるポイント
  8. エステサロン業界のM&Aの相場と費用
  9. エステサロン業界のM&Aの成功・失敗事例
  10. エステサロン業界のM&A・事業承継案件
  11. エステサロン業界における居抜き物件の購入
  12. エステサロン業界のM&Aまとめ
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エステサロン業界とは?

エステサロン業界とは?

近年、後継者不足問題の解決や新規事業拡大などを目的としたM&Aが増えています。もちろん、エステサロン業界も例外ではなく、M&Aの事例は年々増加中です。ここでは、エステサロン業界のM&Aを詳しく説明します。

エステサロン業界の定義

エステサロンの「エステ」とは、「エステティック」の略称です。エステティック業を行う施設をエステティックサロン(エステサロン)といいます。エステティック業を詳しく説明すると、「日本標準産業分類」による定義は以下のとおりです。

手技または化粧品・機器などを用いて、人の皮膚を美化し、体形を整えるなどの指導または施術を行う事務所をいう」としています。

また、エステティックサロン・美顔術業・美容脱毛業として、「ボディケア・ハンドケア・フットケア・アロマオイルトリートメント・ヘッドセラピー・タラソテラピー(皮膚を美化して体形を整えるもの)」が挙げられます。

エステサロン業界の特色

エステサロン業界における最大の特色は、他の美容系業種と比較すると明らかで、開業するにあたり何の資格も必要としないことです。

例えば、美容師であれば美容師免許、理容師であれば理容師免許の国家資格が必要です。また、エステサロン業と近似する施術として脱毛サロンなどがありますが、脱毛施術では、人体に悪影響を及ぼしかねない行為であるため、医師免許が必要です。

これらの近似する美容系業種のような国家資格の取得が必要ないため、エステサロン業界は参入障壁が安易で中小企業や個人経営者が多いことも特色です。

ただし、資格がいらないことによる制約として、エステサロンのPRをする際に、「効果・効能」「改善」「使用前・使用後」「治療」などの表現を用いてはいけません。

エステサロン業界の現状

エステサロン業界は急速に発展している業界ですが、消費者とのトラブルが後を絶ちません。その要因として、エステティシャン(エステティックを行う技術者)には国家資格がないこと、公的な資格制度が整備されていないことが挙げられます。

また、エステティック業は医師が行うべき分野もあり、場合によっては医師資格が必要です。しかし、エステティシャンとして公的な資格がない状況では、資格が必要かどうかの境界が曖昧です。そのため、医師法違反などのトラブルが起こりやすいのです。

このような状況のため、コンプライアンス体制の確立が求められます。特に医師法違反によるトラブルは医療行為として問題があるため、法令・社会規範の順守が求められるでしょう。これは、M&Aにおいても特に考慮しなければなりません。

例えば、M&Aによる特定のエステサロンにおける買収を考える場合は、サロンのコンプライアンス体制がきちんとしているか、医師法違反などの問題を抱えていないかなど、さまざまな点を考慮しなくてはなりません。

一方、トラブルによって苦情や相談が増加する中、エステサロンに対する信頼を回復するための動きが見られます。特定非営利活動法人日本エステティック機構による「エステティックサロン認証」の制度などが代表的な例です。

エステティックサロン認証とは、経済産業省の報告書に基づく認定基準に沿って審査が行われ、基準に見合ったサロンに認証が与えられる制度です。認証されたサロンは、法律を守るサロンとして認められるため、信頼度が高くなります。

このように、国家資格とは異なりますが、認証基準は経済産業省の報告書に基づいて作成されるため、公的な側面がきちんと含まれている制度です。

エステサロン業界のM&Aの特徴

エステサロン業界のM&Aの特徴

エステサロンの規模はさまざまで、大手から個人経営まで幅広く存在しています。そのため、エステサロンを考える際は、大手サロンと中小規模のサロン(個人経営も含む)に分けて考えましょう。

M&Aの活用は、中小企業にも大手企業にもメリットがあります。中小企業の場合は、後継者不足問題の解決や事業継続などがメリットです。大手企業は、新規事業の開始、新たなノウハウの獲得などがメリットです。

このようなメリットを享受できるのは、エステサロン業界も例外ではありません。例えば、中小規模のサロンでは、後継者不足問題の解決策としてM&Aを取り入れる事例が増加しています。

大手エステサロンでは、雑誌やCMなどにより知名度が高く、幅広い事業展開が特徴です。ただし、人気が高い分、予約が取りづらく料金が高額などの問題が見られます。

大手エステサロンでも常に改善が必要であるため、新しいノウハウなどの獲得に積極的です。その際に、M&Aを一つの手法として考えるエステサロンは多いでしょう。

【関連】M&Aのメリットとは?買い手・売り手のメリットやM&A戦略策定・手法別のメリットを紹介

中小規模のエステサロンと個人経営のエステサロン

中小規模のエステサロンや個人経営のエステサロンは、知名度では大手サロンに劣りますが、良質なサービスによって高評価を得ているサロンも存在します。

ただし、相談センターなどのサービスは大手サロンに劣る傾向があり、何かトラブルが発生した場合、解決に時間がかかる可能性があります。しかし、サロンによっては、中小規模でもフォロー体制がきちんとしているサロンもあります。

このように、中小規模のサロンでも良質なサービスは多く見られます。一方、財務基盤の不安定さや後継者不足問題といった課題もあります。良質なサービスを提供していれば、財務基盤などの問題を解決し事業を継続するためにM&Aを活用することをおすすめします。

M&Aに関することでお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A仲介会社であるM&A総合研究所は、専門的な知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを生かしてM&Aをフルサポートいたします。

また、料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

エステサロン業界のM&A最新動向

エステサロン業界のM&A最新動向

ここでは、エステサロン業界におけるM&Aの動向について、中小規模のエステサロンと大手エステサロンに分けて説明します。

エステサロン業界の市場規模

エステサロン業界のM&A動向をひもとくためには、まず、エステサロン業界の市場情報について確認しましょう。

矢野経済研究所による「エステティックサロン市場に関する調査を実施(2020年)」によると、2016年から2019年のエステティックサロン市場規模はほぼ横ばい状況で、2019(令和元)年度は3,630億円です。

ただし、2020(令和2)年度は、新型コロナウイルス感染拡大による営業の休止が影響し、3,436億円の見込みとなっています。

参考として、大手エステサロン企業の上位5社について、社名とエステサロン名、2018年度の売上高を掲示します。
 

ソシエ・ワールド 100.8億円
シェイプアップハウス(ダンディハウス・ミスパリ) 93.6億円
スリムビューティハウス 53.5億円
ビ・メーク (ヴァン・ベール) 26.0億円
アスクビューティー (デフィー) 18.2億円
<出典:エステサロンランキングナビ‐エステ&エステサロン エステティック業界売り上げランキング 2018>

エステサロン業界が抱える課題と展望

先述したとおり、エステサロン業界は参入障壁が低いため、毎年多くの新規参入があります。一方、市場規模は横ばい、つまり、店舗数は飽和状態にあるため結果的に過当競争となるのは避けられません。

その結果、1年以内に閉店・撤退する新規参入のエステサロンは少なくない状況です。参入障壁の低さから個人経営を含めた小規模エステサロンが多く、広告宣伝資金が足りないため、十分な集客ができないことが大きな原因です。

また、華やかな印象があるエステティシャンですが、その労働環境はブラック企業にも類するケースもあります。ブラック企業ほどではないにしろ、ある意味、肉体労働である従業員の労働に過酷な一面がある点はぬぐえません。

常連客を増やし経営状態を良くするためにも、エステサロンの労働環境改善も大きな課題といえるでしょう。そして、2020年のコロナ禍を境に、抜本的な経営の見直しもエステサロン業界全体で必要とされています。

中小規模エステサロンのM&A動向

エステサロン業界では、中小規模のエステサロンが店舗数を拡大するためにM&Aを活用する事例が多く、小規模案件が少なくありません。

エステサロンのビジネスは店舗を基盤とするため、店舗数の拡大は事業拡大につながります。よって、事業を拡大したい中小規模のエステサロンにとって、M&Aは効果的な手法の一つです。

そのため、エステサロン業界では、中小規模のエステサロン同士のM&Aが多い傾向にあります。

大手エステサロンのM&A動向

最近では、大手企業による大手エステサロンの買収事例も増加しています。

RVH(東証二部上場)は、2016(平成28)年に脱毛サロン大手「ミュゼプラチナム」を買収、2017(平成29)年には老舗エステサロン「たかの友梨ビューティクリニック」の運営会社「不二ビューティ」を買収しています。

他にも、三越伊勢丹ホールディングスによるSWPホールディングスの買収、ソフトフロントホールディングスによるグッドスタイルカンパニーの買収などが見られます。

大手企業によるエステサロンの買収は、エステサロンにおけるコンプライアンス体制の強化が期待されます。大手企業が持つコンプライアンス体制確立のノウハウを獲得できるからです。

エステサロン業界は、コンプライアンス体制の確立が特に求められる業界です。そのため、コンプライアンス体制確立を期待できるM&Aの手法として、大手企業による買収が増加しています。

また、事業投資に重きを置いたM&Aである点も最近の大手エステサロンにおけるM&A動向で、投資家からも注目が集まっています。M&Aの際は、いかに理想的な相手と交渉できるかが成功の鍵です。

M&A総合研究所には、日本全国から多種多様な業界・業種のM&A案件が集まっており、理想的な売り手が見つかる可能性が高いです。豊富なM&A案件の中からAIがマッチングする独自のシステムを持っております。

M&A総合研究所では、M&Aの豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが案件をフルサポートいたします。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を行っておりますので、M&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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エステサロン業界のM&Aニュース

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エステサロン業界のM&Aニュース

2020年に実施されたエステサロン業界に関するM&Aの中から2件をピックアップし、紹介します。世間に公表されるM&Aは上場企業のものだけなので、親近感に乏しいかもしれません。

しかし、公表されていない多数の個人経営や中小規模のエステサロンにおけるM&A動向をイメージするためにも、大手エステサロンのM&A内容を知りましょう。

①ANAPがアセアンビューティホールディングスと資本提携

2020年9月、カジュアル衣料の輸入、販売および卸売事業を行うANAPが、アセアンビューティホールディングスと資本提携を行うことを発表しました。両社は、同年8月に業務提携する旨の発表も行っており、提携関係をより強固に行うための資本提携と考えられます。

アセアンビューティホールディングスは、フィリピンにおいてエステサロン「ベルルミエール」13店舗を展開するなど、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域のビジネスに成功しています。ANAPはその点に着目し、今後協業を進める方針です。

なお、資本提携額や具体的な契約日などの詳細は公表されていません。また、資本提携は、合併や買収などのM&A手法とは異なりますが、資本移動を伴うことから広義のM&Aと解されます。

②RVHが連結子会社ミュゼプラチナムと不二ビューティを G.Pホールディングに株式譲渡

2020年4月、RVHは100%子会社であったミュゼプラチナムと不二ビューティの全株式を、G.Pホールディングに譲渡しました。それぞれの株式譲渡価額は、ミュゼプラチナムが21億2,331万4,645円、不二ビューティが57億3,091万7,920円です。

ミュゼプラチナムは、美容脱毛事業、コスメ事業としてミュゼプラチナム、マキアなどのエステサロンを運営しており、不二ビューティは、エステサロンたかの友梨ビューティクリニックを運営しています。

株式譲受側のG.Pホールディングは、不二ビューティの代表取締役会長でもある髙野友梨氏が代表取締役で筆頭株主(52%所有)の会社です。

この株式譲渡の結果、RVHはエステサロン事業から完全撤退、G.Pホールディング(髙野友梨氏)は、元の会社(不二ビューティ)を買い戻し、なおかつミュゼプラチナムを新たに傘下にしています。

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エステサロン業界のM&Aで買収するメリット

エステサロン業界のM&Aで買収するメリット

エステサロンのM&Aにおける買う側のメリットは下記のとおりです。

①事業拡大ができる

買う側における一番のメリットは事業拡大です。M&Aでは、買収対象となるエステサロンの事業基盤を受け継ぐため、自社の事業は拡大します。例えば、これまでエステサロン業界と関わりのなかった企業の場合、エステサロンの買収によって新規事業への参入も可能です。

近年の大手企業による大手エステサロンの買収事例でも、異なる業界の企業による買収が目立ちます。大手エステサロンの事業基盤を大手企業が組み込むことで、大規模な事業拡大を進められます。

②エステティシャンの増員

大手エステサロンの場合、エステティシャンのレベルも高い傾向にあります。新規事業にもかかわらず良質なサービスをスムーズに提供できることも、大手エステサロンを買収するメリットの一つです。

また、中小規模のエステサロン同士におけるM&Aでも、買う側のエステサロンには多くのメリットがあります。店舗数の拡大やエステティシャンの増員など、事業拡大に必要な要素が多く含まれます。

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エステサロン業界のM&Aで売却するメリット

エステサロン業界のM&Aで売却するメリット

エステサロンのM&Aでは、企業の規模に関係なく売る側のメリットが多くあります。

大手エステサロンが売る側となる場合、経営基盤のさらなる安定化、創業者利益の獲得といったメリットがあります。しかし、中小規模エステサロンを売却するほうがメリットは多いため、ここでは中小規模エステサロンの売却におけるメリットを説明します。

中小規模エステサロンの売却におけるメリット

中小規模のエステサロンが売る側となる場合、後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人補償や担保の解消、従業員の雇用維持、事業の維持・承継など、多くのメリットがあります。

これらは中小企業がM&Aを行うメリットですが、もちろん中小規模のエステサロンも例外ではありません。

中小企業のM&Aでは、後継者不足問題の解決や経営基盤の安定化がたびたび注目され、後継者不足が発生する確率が高い傾向にあります。とりわけエステサロンであれば、個人経営のサロンなど後継者不足に悩むケースが多いでしょう。

しかし、中小規模のエステサロンでも、良質なサービスを提供するサロンは存在します。良いサービスを提供できても、後継者がいないため事業が継続できないのはオーナーとして避けたい事態です。

また、良いサービスを提供できるにもかかわらず、経営基盤が安定しないため継続が難しい場合もあります。このような事態を解決するため、売却を検討するケースが増えています。

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エステサロン業界のM&Aを成功させるポイント

エステサロン業界のM&Aを成功させるポイント

この章では、エステサロン業界のM&Aを成功させるポイントについて紹介します。

①排水管の状態をチェックする

エステサロンでは、シャワーユニットやトイレ、手洗い場など水を使う設備が必要なので、排水管がいります。売却を検討するケースでは、今まで使用した排水管の状態を買い手側が確認します。

排水管の状態が悪い場合は、買い手側は開業計画を再検討します。各水回り箇所から排水設備まで配管を引き込む作業が必要となるからです。そのため、売り手側は、排水管の状態をチェックしましょう。

②個室の広さ・部屋数を確保する

エステサロンは、顧客が快適に感じる広さの個室を必要とします。個室には、施術用のベッド、施術器具、収納棚、テーブルや椅子などを置きます。ただし、個人サロンを始める場合は、6畳ほどで足ります。

部屋数により施術できる顧客の数が変わるので、部屋数が多ければ買い手が魅力的に感じます。スタッフの数にもよりますが、売却前に部屋数を増やすと良いでしょう。

③高い集客率が見込める立地に店舗を構える

エステサロンは、高い集客率を必要とします。隠れ家的な店舗を希望する場合は、顧客が集まらなくて廃業することもあり得ます。

エステサロンのほとんどが、エステサロンを利用する客層の多い地域や駅構内に店舗があります。エステサロンのコンセプトにもよりますが、高い集客率が見込める立地に店舗を構えることが、エステサロン業界のM&Aを成功させるポイントの一つです。

④顧客のニーズに沿った施術の有無を確認する

エステサロンには、フェイスケアやボディケアなどいろいろな施術があります。エステサロンを開業するときは、来店する顧客層を考えながら主なサービスに据える施術を検討してください。

エステサロン業界のM&Aを成功させるために、顧客のニーズに沿った施術の有無を確認するのです。顧客のニーズに応える経営であれば、買い手にとって魅力的です。

エステサロン業界のM&Aの相場と費用

エステサロン業界のM&Aの相場と費用

エステサロン業界のM&Aは、小規模案件から大規模案件まで存在します。もともと小規模案件が多く見られましたが、近年は案件の大型化が目立ちます。

一方、中小規模のエステサロンにおける事業拡大などを考えると、小規模案件は今後も一定数存在することが考えられます。

エステサロン業界のM&Aの相場

エステサロン業界におけるM&Aの相場と費用を把握するためには、案件規模のばらつきを考慮しなければなりません。また、会社の適正価値、市場の動向や時期などを踏まえて検討する必要があります。さまざまな観点から客観的に金額を理解し、M&Aを検討しましょう。

例えば、会社を買収する場面では、売る側は高く売りたいと考え、買う側は安く買いたいと考えます。そのため、取引相場金額を把握しなければ、「安く売ってしまった」あるいは「高く買ってしまった」となりかねません。

エステサロン業界のM&Aの費用

M&Aを実施する際は、買う側のリスクが高い傾向にあります。なぜなら、買収によって新規事業を開始しても業績を出せるかどうかなど、不明瞭な点が多いからです。そのため、不明瞭な部分に多くの資金を用意することに抵抗を感じ、なるべく安く買いたいと考えます。

しかし、買収金額が高いからといって買収に消極的になると、チャンスを逃す可能性もあります。買収金額が高くても、それを十分にカバーする利益をもたらす可能性もあるのです。その判断は非常に難しいですが、M&Aでは必要不可欠です。

以上より、M&A実施の際は、買収対象の企業だけでなく業界の取引相場を考える必要があります。対象の会社だけで判断を下すと買収金額が高いと感じても、業界の取引相場として考えれば妥当な場合があるのです。

エステサロン業界のM&Aの成功・失敗事例

エステサロン業界のM&Aの成功・失敗事例

ここでは、エステサロン業界の代表的なM&A事例をご紹介します。

RVHによる脱毛サロン大手「ミュゼプラチナム」の買収、そして老舗エステサロン「たかの友梨ビューティクリニック」の運営会社「不二ビューティ」の買収は、異なる業界の大企業による買収として注目されました。

買収を経て、RVHグループは国内のエステ市場で売上高・店舗数1位となっています。この点では、エステサロン業界のM&Aにおける成功事例として挙げられます。

一方、2018年11月、RVHの続落により年初来安値が更新されました。2019年3月期の業績予想を黒字から赤字に下方修正されたことが、下落の要因と考えられます。

エステサロン業界はエステティシャンによるサービスが基本となるため、特に研修制度が多い業界です。大手になれば抱えるエステティシャンも多いため、研修費用は高くなります。

そのため、研修費用が赤字の原因となり、費用をカバーする売上にならなかったことも原因と考えられます。

現段階では、エステサロン業界のM&Aに目立った失敗事例はあまり見られません。しかし、M&Aによる業界再編も加速する中、全体として不明瞭な点が多いことも事実です。事例の分析は、ある程度長期的な視点に立って考慮しましょう。

【関連】美容エステサロンの事業承継マニュアル!相談先や成功事例を解説!

エステサロン業界のM&A・事業承継案件

エステサロン業界のM&A・事業承継案件

エステサロン業界のM&A・事業承継案件は、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

①フェイシャルエステ・酸素カプセルのエステサロン

まずは、東京都にあるフェイシャルエステ・酸素カプセルのエステサロンです。売上は1,000万円以下で、譲渡希望価格も1,000万円以下です。

譲渡理由は、財務的理由、後継者不足、資金調達、戦略の見直しなどです。

このエステサロンにおける強みは、酸素に注目し酸素カプセルを用いた施術を行う点です。酸素カプセルに入ると肌水分量が増え、独自のフェイシャルエステでスピーディーにリフトアップができます。また、独自技術を提供してくれます。

②エステ・整体サロン

次の案件は、エステ・整体サロンです。売上は1,000万円以下、譲渡希望価格も1,000万円以下です。譲渡理由は、経営の見直しで、事業部を縮小して本業に集中するためです。

このエステサロンにおける強みは、長い業界歴のあるスタッフが在籍し、スキンケア品販売の権利を所有している点です。

エステサロン業界における居抜き物件の購入

エステサロン業界における居抜き物件の購入

「エステサロン業界に参入したい」あるいは「店舗を増やしたい」という場合、居抜き物件は非常に魅力的です。エステサロンの設備は、コストが高いです。コストを抑えるためにも居抜き物件を購入すると、メリットがあります

一般的に、居抜き物件の設備はそのまま使えます。縮小傾向であるエステサロン業界では、居抜き物件は少なくないため、居抜き物件を購入して事業を始める場合は不動産などに相談しましょう。

ただし、居抜き物件を購入しても、技術者やノウハウを得ることはできません。居抜き物件は、設備のみを獲得する手法です。

M&Aによるエステサロンの買収なら、技術者なども得ることが可能です。エステサロン業界への新規展開を検討するときは、エステサロンのM&Aを実施するほうが効率が良いでしょう。

エステサロン業界のM&Aまとめ

エステサロン業界のM&Aまとめ

本記事では、エステサロン業界におけるM&Aの動向や相場、成功・失敗事例を解説しました。

M&Aの際は、買い手と売り手の立場によってM&Aを選択する目的が異なるため、メリット・デメリットを判断する必要があります。大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため、専門家を活用しましょう。

本記事の要点は、下記のとおりです。

・エステサロン業界の定義
 →人の皮膚を美化し、体形を整えるための施術を行う事業のこと

・エステサロン業界の特色
 →参入障壁が低いため、中小規模や個人経営の店舗が多い

・エステサロン業界の現状
 →エステティシャンには国家資格がなく、公的な資格制度が整備されていない

・エステサロン業界の市場規模
 →近年は約3,600億円で横ばい状態

・エステサロン業界が抱える課題
 →店舗数は飽和状態で過当競争、従業員の労働環境に難

・中小規模エステサロンのM&A動向
 →中小規模のエステサロン同士におけるM&Aが多い傾向

・大手エステサロンのM&A動向
 →コンプライアンス体制の強化が期待されている

・エステサロン業界のM&Aの相場
 →案件規模のばらつき、会社の適正価値、市場の動向や時期などを考慮する

・エステサロン業界のM&Aの費用
 →買収対象の企業だけでなく、その業界の取引相場を考えて判断する

・エステサロンを買収するメリット
 →事業拡大ができる、エステティシャンの増員

・エステサロンを売却するメリット
 →後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人補償や担保の解消、従業員の雇用の維持、事業の維持・承継など

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日本の食肉需要量は高く推移していますが、消費者のニーズが変化してきたにより多様な食肉生産が求められるようになってきています。本記事では、食肉卸業界でM&amp;Aをする際の注意点や成功のポイント...

美容雑貨製造業界のM&A・事業承継!動向・注意点・相場を解説【事例有】

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近年、美容雑貨製造業界のM&amp;Aが活発になっています。特に、インバウンド需要の拡大や海外製品の輸入増加が影響しており、対応力をつけるためにM&amp;Aを実行するケースも増えています。今回...

空調機器製造業界のM&A情報!メリット・デメリットや注意点を解説

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空調機器製造業界とは、エアコン、空気清浄機、冷凍機、送風機器、換気扇などの空調設備を製造している業界であり、現在は変化の時期を迎えています。本記事では、空調機器製造業界でM&amp;Aを行うメリ...

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