2022年6月6日更新会社・事業を売る

ベトナムのM&Aとは?M&A・買収事例10選やM&Aの法律や規制をご紹介

ベトナムは経済的な発展が目覚ましく、日本企業だけでなく、海外の企業も今後の事業拡大や販路の拡大などを目的として、新規参入を検討しています。その反面法律の整備などが未だ整っておらず、M&Aを実施するには、国際的なM&Aの実績を持つ専門家が必要になるでしょう。

目次
  1. ベトナム企業のM&Aの市場動向
  2. ベトナムにM&Aで参入するメリット・デメリット
  3. ベトナム企業を買収する際の留意点
  4. ベトナムにおけるM&Aの法律や規制
  5. まとめ
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ベトナム企業のM&Aの市場動向

ベトナムの経済発展は急速に進んでおり、ベトナム統計総局(GSO)によると2018年の国内総生産(GDP)の実質成長率は7.08%で、GDP実質成長率が7%を上回ったのは、2007年以来だそうです。また名目GDPは、2,372億ドルを推移しています。

ベトナムの経済発展には、1986年12月のベトナム共産党第6回大会の社会主義に市場経済システムの導入を行おうとする「ドイモイ政策」によるものが大きく、現在では2020年までに工業国入りをしようという政策が進められています。

「工業化と近代化」を推し進める政策を実施しており、JICAの発表では1993年の貧困率は58.2%を記録していましたが、2010年には14.2%まで改善し2018年には9.8%に低下しています。ベトナム企業のM&Aの市場動向については、2017年の全体の取引金額は102億ドルとなっています。

これは前年のM&A取引総額の2.8倍であり、案件数も500件を超えています。しかし、このような数値は世界的に見ても平均的な数値で、特別多いというものではありません。またM&Aの規模を見ても、64.16%が規模の小さい案件となっています。

ベトナムのM&Aは、国内企業同士で行われるものもありますが、海外の企業とのM&Aも進んでおり、東南アジアに進出しようしている海外の企業がベトナムの企業を傘下にしようという動きも多くみられます。

これまでは日本の企業による、中国の企業との合弁や提携が目立っていましたが、人件費の高騰などを理由に新しい投資先として、ベトナムの企業が注目を集めるようになりました。

日本からの新規、追加、株式投資の投資額は総額でおよそ86.0億ドルで推移しています。これは世界で第1位であり、以下韓国、シンガポールが続いています。世界的に見ても、ベトナムの企業を買収しようとする動きは大きく、今後も増えていく見通しのようです。

また、ベトナムは1995年にASEANにも加盟しており、自由貿易地域にも参加しています。さらに、2007年1月には世界貿易機関にも正式加盟しており、アメリカやヨーロッパ諸国からの投資や買収が多く行われるようになり、今後もM&A市場の成長率は高くなっていくでしょう。

参照元 :在ベトナム日本大使館経済班 「2018年ベトナム経済事情」
JICA  「日本とベトナムのパートナーシップ これまで、そしてこれから」(2019年1月)
ジェトロ  「はじめてのベトナム進出(第2版)」(2015年3月)

ベトナムにM&Aで参入するメリット・デメリット

ここでは、ベトナムにM&Aで参入するメリットやデメリットをご紹介します。

メリット

ベトナムにM&Aで参入するメリットして考えられるのは、人口の増加が挙げられます。ベトナムの国勢調査によると2019年時点で人口は9,620万人とされており、個人所得も年々高くなってきています。

まだまだ発展の余地があるベトナムでは、商品やサービスの質や種類などへの期待も高く、さまざまな需要が高まっています。また、国内の人口の中で富裕層と言われるのはごく少数になりますが、中間層の増加が期待できます。

中間層が求める小売りや金融サービスなどのマーケットは、今後も成長する可能性があるでしょう。次に、インフラの改善が進んでいることもメリットと言えます。

日本もインフラ整備への協力を行っており、ベトナム国内の空港や高速道路、鉄道などのインフラが整いつつある状態です。インフラの改善が進み、立地のよい場所に工場などを持つようになればベトナム国内をシェアできるほどのビジネスが可能になるでしょう。

インフラの改善は、ベトナムのGDPの7%となっており、国を挙げての事業だといえます。ハノイやホーチミンなど主要な都市に企業の拠点が集まりがちですが、今後は地方でも経済の拠点ができてくるでしょう。

この他には、政府が経済的な発展を望んでいることがM&Aをしやすいメリットだといえます。日本とベトナムは2003年に、日越投資協定を結び、ともに投資活動を推進していこうという考え方を基に締結が行われました。

そのため、ベトナムは日本に対して友好的な印象を持っており、M&Aの交渉においてもとても魅力的なものになるでしょう。

デメリット

デメリットとして考えられるのは、取引レートの問題です。ベトナムの会社とM&Aを実施しようとすると円でのレートではなく、米ドルでの取引となることが多くあります。

そのため、M&Aを実施する時に米ドルのレートによって取引金額が変わり、予定していた金額よりも高くなってしまうケースがあります。

また、ベトナムの企業は自社の会社の評価を高く見積もっていることが多いため、適切な価格でM&Aを実施するにはしっかりとしたバリュエーションが必要になります。

次に、国有企業の民営化と構造改革の進捗が進んでいない点もデメリットとして考えることができます。ベトナムの正式な名称はベトナム社会主義共和国となります。この国名が示す通り、社会主義の部分が残っており、国有企業が多く存在しています。

国有企業が民営化を実施して、構造改革を進めれば期待通りのM&Aを実施することも可能ですが、民営化がうまく進んでいないケースも多く、M&Aを実施するうえでの障害となっていることがあります。

このほかには、会計基準があいまいな点と財務報告の不明瞭な点もM&Aを実施するうえで、リスクを背負う可能性があり、これもデメリットと言えます。ベトナムの経済は現在、成長過程にあり企業のあり方もこれから法整備が行われていくことと考えられます。

そのため、会計基準があいまいで財務報告も不明瞭な点があるので正確な企業の評価ができないために、M&Aが実現できないという場合もあるでしょう。

※関連記事
海外進出のメリットとデメリット

 

ベトナム企業を買収する際の留意点

日本の企業とベトナムの企業がM&Aを行う際には、株主に対する条件や設置機関、総会の条件などに留意しなければなりません。株式会社としている場合は3名以上が株主であることを指しており、普通株式のほかに別の種類の株式の発行もできるのです。

そのほかにも、社債の発行も可能になっているので注意しなければなりません。設置機関や総会の条件についても、会社の会長や出資総額の25%以上を出している社員、定款に記載されている出資額の比率以上を出している社員は、必要だと思われる時に社員総会を開くことができます。

また出席社員の人数によって、定数が満たない場合は総会予定日から15日以内に再招集することができ、出資総額の50%以上の出資者の出席が必要になります。M&Aを実施する時にはデューデリジェンスが重要になります。

日本国内とは法律が異なるのでベトナム国内の会社に対しては、贈収賄や二重帳簿、法律違反、脱税、外資規制に抵触する事業目的など様々な点において、デューデリジェンスが必要になってきます。

M&Aを実施するためにデューデリジェンスを行った際に、日本では考えられないようなことが起きるケースもあります。ベトナムは国有企業が民営化した企業もあり、そのような中で贈収賄が習慣化している場合もあります。

また、経済活動が発展している途中ともいえるベトナムでは、税務がしっかりと守られておらず、脱税をしている経営者も多くいます。

国をまたいだM&Aは、どのようなことが起きるか分からないので、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。

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ベトナムにおけるM&Aの法律や規制

ベトナムは、経済的な発展を目指し実際に年々経済的な成長を拡大しています。その一つに、2007年に政界貿易機構に加盟し、国際的な協定が優先されるようになりました。しかし、ベトナム国内の法整備そのものはまだ整っておらず、ベトナム国民に周知されていない場合もあります。

投資規制についても、業種によって細分化された規制や制限が設けられているため、M&Aを実施する時はしっかりと確認をする必要があります。また、統一企業法においても2005年に民間、個人、外資、国営、公営企業を対象に設立や組織、運営にかかわる規定が設けられています。

外資企業も含まれるので、外国投資法と併せて確認を行いましょう。また証券法についても、新しい法改正が行われようとしているので、随時確認をしていくことが重要になります。

※関連記事
海外進出の課題とは?方法や手順、クロスボーダーM&Aを活用した海外進出

まとめ

ベトナムは、現在経済的な発展が目覚ましく、日本企業だけでなく、海外の企業も今後の事業拡大や販路の拡大などを目的として、新規参入を検討する必要がある国として捉えられています。

しかし、その反面法律の整備などが未だ整っていないところもあり、M&Aを実施するには、国際的なM&Aの実績を持つ専門家が必要になるでしょう。

M&A自体は、大規模なものよりも小さい規模のものが現在目立っています。今後どのようなM&A取引が行われるていくかは、ベトナムに本拠地を置く企業によって様変わりしていくでしょう。

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