2022年2月24日更新事業承継

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)とは?採択率、M&Aでの活用、ポイントを徹底解説

事業承継・引継ぎ補助金は、中小企業を支援する目的で支給されます。補助金を得るには厳正な審査を経なければならないため、綿密な計画が必要です。本記事では、事業承継・引継ぎ補助金の目的、対象、採択基準や注意点などについて紹介します。

目次
  1. 事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)の変更点
  2. 事業承継・引継ぎ補助金とは
  3. 事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)
  4. 事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)
  5. 事業承継・引継ぎ補助金のスキーム
  6. 事業承継・引継ぎ補助金のメリットと注意点
  7. M&Aに役立つ事業承継・引継ぎ補助金
  8. 事業承継・引継ぎ補助金の採択率
  9. 事業承継・引継ぎ補助金活用のために専門家に相談
  10. 事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)まとめ
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事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)の変更点

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)の変更点

まずは、事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)の変更点を見ていきましょう。

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)の同補助金では、創業支援型がなくなりました。事業の事前着手も認められず、補助率・補助上限額も減っています。

専門家活用における委託費で、FA業務あるいは仲介業務にかかる相談料・成功報酬など、中・小規模M&Aの手続きにおける総合的なサポートの手数料は、M&A支援機関登録制度に登録の登録FA・仲介会社がサポートするもののみ補助対象経費です。

M&A当事者間で交わす最終合意契約に規定の表明保証条項は、買い手支援型と売り手支援型ともに、表明保証保険にかかる保険料が補助対象になりました。

要件の変更点として、令和2年第3次補正予算における事業承継・引継ぎ補助金の経営革新で、経営者交代型あるいはM&A型で申請する際に必要な新事業展開等要件あるいは生産性向上要件が、不要になっています。

事業承継・引継ぎ補助金とは

事業承継・引継ぎ補助金とは

事業承継補助金とは、中小企業の事業承継またはM&Aの際に経済産業省(中小企業庁)から出る助成のことです。後継者問題が叫ばれる中、少しでも事業承継の負担が減らせるよう目的をもって実施されています。

後継者選びや今後の事業展開を考えている人にとって、重要な支援の一つにもなる事業承継補助金ですが、誰でも採択されるわけではありません。申請には一定の条件が伴い、採択率も1割程度といわれています。

残念ながら今現在、募集中の中小企業庁及び自治体の事業承継補助金はありません。詳細は、中小企業庁や各自治体のサイトにある補助金関連項目をこまめにチェックしてください。

事業承継や新たな事業の立ち上げを検討している場合は、必要経費がどれくらい、どの範囲で補助金で賄えるのか、事前に理解を深めましょう。

事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)

事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)

後継者不在などで事業継続が難しくなる可能性が高い中小企業・小規模事業者を、【Ⅰ型】経営者交代型と【Ⅱ型】M&A型でサポートしています。

【Ⅰ型】経営者交代型

【Ⅰ型】経営者交代型は、親族内承継などで経営資源を引き継いだ事業者のサポートを実施します。事業承継を行う中小企業者などが、対象です。下記の全要件を満たさなければなりません。

  1. 事業承継をきっかけに経営革新等に取り組む人
  2. 産業競争力強化法に基づいた認定市区町村あるいは認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける人など一定の実績や知識などを有する人
  3. 地域の雇用など地域経済全般を牽引する事業など創業をきっかけに引き継いだ経営資源を生かして経営革新等に取り組む人

物品・不動産などのみ所持する事業の承継は、事業の対象になりません。

【Ⅱ型】M&A型

【Ⅱ型】M&A型は、株式譲渡事業譲渡などのM&Aで、経営資源を引き継いだ事業者のサポートを実施します。事業再編・事業統合などを行う中小企業者など(経営資源を引き継いで創業する中小企業者など)が対象です。下記の全要件を満たさなければなりません。

  1. 事業再編・事業統合などをきっかけに経営革新等に取り組む人
  2. 産業競争力強化法に基づいた認定市区町村あるいは認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける人など一定の実績や知識などを持つ人
  3. 地域の雇用など地域経済全般を牽引する事業などの事業承継をきっかけに経営革新等に取り組む人

補助の内容

【Ⅰ型】経営者交代型と【Ⅱ型】M&A型の補助内容を見ていきましょう。補助率は、両方とも補助対象経費における2分の1以内です。補助下限額も同じく100万円となっています。

補助上限額は異なり、【Ⅰ型】経営者交代型は250万円以内、【Ⅱ型】M&A型は500万円以内です。ただし、上乗せ額(廃業費)は、両方とも200万円以内となっています。

補助対象とされる経費

補助対象とされる経費も見ておきましょう。

<事業費>

  • 人件費
  • 店舗など借入費
  • 設備費
  • 原材料費
  • 産業財産権など関連経費
  • 謝金
  • 旅費
  • マーケティング調査費
  • 広報費
  • 会場借料費
  • 外注費
  • 委託費

<廃業費>
  • 廃業登記費
  • 在庫処分費
  • 解体費
  • 原状回復費
  • 移転・移設費用(Ⅱ型のみ計上できる)

廃業費は、事業転換で廃業登記費、在庫処分費、解体費、原状回復費、移転・移設費(Ⅱ型のみ計上できる)があるケースになります。廃業登記費、在庫処分費、解体費、原状回復費、移転・移設費だけの交付申請は不可能です。

事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)

事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)

事業引継ぎにおける士業専門家の活用費用を、【Ⅰ型】買い手支援型と【Ⅱ型】売り手支援型でサポートします。

【Ⅰ型】買い手支援型

【Ⅰ型】買い手支援型は、事業再編・事業統合などによる経営資源の引継ぎを行う予定がある中小企業者などが該当します。下記の全要件を満たさなければなりません。

  • 事業再編・事業統合などで経営資源を譲受後、シナジーを生かした経営革新等の実施が予定される
  • 事業再編・事業統合などで経営資源を譲受後、地域の雇用など地域経済全体を牽引する事業の実施が予定される

【Ⅱ型】売り手支援型

【Ⅱ型】売り手支援型は、事業再編・事業統合などで自社が持つ経営資源を渡す予定の中小企業者などが該当します。下記を満たさなければなりません。

  • 地域の雇用など地域経済全体を牽引する事業などを実施しており、事業再編・事業統合でこれらが第三者によって継続されることが予定される

補助の内容

【Ⅰ型】買い手支援型と【Ⅱ型】売り手支援型の補助内容を見ていきましょう。

両方とも補助率は同じで、補助対象経費における2分の1以内です。補助下限額も同じで、50万円となっています。補助上限額も250万円で同じですが、【Ⅱ型】売り手支援型のみ上乗せ額(廃業費)が200万円以内となっています。

補助対象とされる経費

補助対象とされる経費も見ておきましょう。【Ⅰ型】買い手支援型と【Ⅱ型】売り手支援型ともに、下記の経費が補助対象です。

  • 謝金
  • 旅費
  • 外注費
  • 委託費
  • システム利用料
  • 保険料

ただし、【Ⅱ型】売り手支援型は、廃業登記費、解体費、在庫処分費、原状回復費も補助対象になります。

事業承継・引継ぎ補助金のスキーム

事業承継・引継ぎ補助金のスキーム

事業承継・引継ぎ補助金が実際に支払われるまでのスキームは長いです。ここでは、2021年(公募期間が2021年9月30日~10月21日)のスキームを見ていきましょう。

<補助金交付までのステップ>

  • 事前準備:補助対象事業をチェック、gBizIDプライムを得る、認定経営革新等支援機関へ相談
  • 交付申請:2021年11月下旬に決定の通知
  • 事業実施:交付決定日は最も長くて2021年12月31日まで
  • 事業完了後:実績報告は2022年1月中旬まで、補助金交付は2022年3月下旬
  • 補助金交付後:事業化状況の報告など

事業承継・引継ぎ補助金のメリットと注意点

事業承継・引継ぎ補助金のメリットと注意点

事業承継補助金は非常に魅力的で、採択されるとメリットばかりです。しかし、採択されるためにはいくつかの注意点があるので、メリットと注意点を把握したうえで次期募集に備えましょう。

メリット

事業承継の費用を補助してくれる事業承継補助金は、条件さえ当てはまればぜひとも活用したいものです。大きなメリットとして、「返済不要」が挙げられます。

「事業をより新しい段階にステップアップさせたい」「事業の規模をより拡大したい」「後継者に託すことで企業をより長く存続させたい」「事業の整理を行って会社を立て直したい」などの状況で、非常に有益です。

注意点

返済不要なので、募集がかかり次第すぐさま飛びつきたくなる事業承継補助金ですが、当然ながら厳正な審査があります。そのため、長期的な目線を持った綿密なプランを考えなければなりません。

また、事業承継補助金には、5年後の事業継続率を90%に引き上げる狙いがあります。つまり、補助を得たうえで5年以上事業を継続できるプランを事前に準備しなければなりません。

そもそも事業承継自体は、補助事業期間(交付決定後約3カ月間)内に完了させなければなりません。指定された該当の期間中に完了できるよう、しっかり計画を練る必要があります。

後継者に事業を譲る形で事業承継を実施する場合は、後継者の要件を満たさないといけません。後継者は3年以上役員や経営者といった経営に関する職務経験を有し、創業や承継に資する研修を受けている必要があります。

研修は、「産業競争力強化法に規定されている認定特定創業支援事業」「地域創業促進支援事業」「中小企業大学校が実施している経営者や後継者向けの研修」などです。後継者がいる場合は、この要件を満たしているかどうかも確認しましょう。

審査をクリアするためにも、入念な準備を実施してください。

M&Aに役立つ事業承継・引継ぎ補助金

M&Aに役立つ事業承継・引継ぎ補助金

先述のとおり事業承継補助金には、M&Aを契機に経営革新などを行う人を支援する「【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援型」があります。

事業承継M&Aにおける買い手側に役立つ補助金です。合併、会社分割、事業譲渡、株式交換・株式移転、株式譲渡などの取り組みが対象となります。

M&Aは一定のコストがかかり、M&A仲介会社といった専門家の力を借りると、費用的負担は決して少なくありません。事業承継補助金の採択率も決して高くありませんが、採択されるとより円滑に事業承継M&Aを進められるチャンスになります。

M&A総合研究所では、M&Aの豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが、丁寧に事業承継M&Aをフルサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)無料商談を行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

事業承継・引継ぎ補助金の採択率

事業承継・引継ぎ補助金の採択率

事業承継補助金の採択率は決して高くありません。公募を長年行っている補助金は採択率が低下しやすい傾向にあり、事業承継補助金もその例に漏れないといってもいいでしょう。

しかし、国は中小企業への取り組みを強化し、事業承継・引継ぎ補助金もその一環で行われています。

事業承継・引継ぎ補助金事務局の「事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度」を見ると、2021年9月30日から2021年10月26日までの公募に関して、「経営革新」は申請総数136件から75件、「専門家活用」は申請総数270件から236件の交付が決まっています。

事業承継・引継ぎ補助金活用のために専門家に相談

事業承継・引継ぎ補助金活用のために専門家に相談

事業承継補助金を活用したい場合は、募集が開始決定となり次第すぐに専門家に相談しましょう。相談先専門家は「公認会計士」「経営コンサルタント」「税理士」「弁護士」などです。

事業承継補助金で採択してもらう確率を上げるために重要なファクターとなるのが「経営計画書」です。将来を見とおし、会社の内情を適切に把握した経営計画書を作成することが重要になります。

しかし、具体的な数字を呈示しながら経営計画書を作成することは決して簡単ではありません。そのため、実際に経営計画書を作成する場合は、専門家のアドバイスを得ながら作成すると良いでしょう。

公認会計士などの専門家は財務の知識を持ち、今までいろいろな会社を見てきた経験があるため、経営計画書を作成するうえで役に立つアドバイスを提供してくれます。

全ての専門家が補助金や事業承継へのサポートを行っているわけではありませんが、最近は中小企業における事業承継の重要性を鑑み、サポートする体制を整えている会社や事務所が増えています。

実際に事業承継補助金を活用する場合は、専門家のサポートやアドバイスを得ましょう。

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)まとめ

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度)まとめ

「事業承継補助金」とは、後継者不在等によって事業継続が困難になることが見込まれる中小企業の新しいチャレンジを支援する助成のことです。

事業承継補助金には「【Ⅰ型】後継者承継支援型」と「【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援」があり、交付額は事業承継の形式や目的等によって変わります。

「【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援型」では、M&Aを契機に経営革新などを行う人を支援しており、事業承継M&Aにおける買い手側に役立つ補助金です。

中小企業にとって事業承継補助金は「返済不要」で非常に有益ですが、採択率は高くありません。そのため「公認会計士」「経営コンサルタント」「税理士」「弁護士」などといった専門機関に相談し、採択率をより引き上げましょう。

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