2020年9月22日更新会社・事業を売る

会社売却の方法とは?手続き・売却後の従業員の処遇・注意点を解説

会社売却の方法には、株式譲渡・事業譲渡・合併などがあります。一般的な方法は株式譲渡ですが、どの方法での売却が一番良いのかは、会社の状況や売却目的などによって異なるのです。会社を売却するメリット・デメリット・注意点などを把握しておきましょう。

目次
  1. 会社売却とは?会社売却の意味
  2. 会社売却の代表的な方法
  3. 会社を売却するメリット・目的
  4. 会社を売却するデメリット・注意点
  5. 会社売却の価格相場は?
  6. 会社売却で必要となる手続き・プロセス
  7. 会社売却後における社長・従業員の処遇
  8. 会社売却で発生する税金は?
  9. 会社売却を好条件で成功させるポイント
  10. まとめ
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会社売却とは?会社売却の意味

会社売却とは?会社売却の意味

近年、M&Aを活用して会社売却を実施する企業が増加中です。会社の規模拡大のため、廃業を避けるためなどの理由で実施される会社売却には、さまざまな方法があります。

厳密に言うと会社売却とは、会社が有するあらゆる資産・権利・契約などの所有権を売却する行為です。事業用資産・株式・取引先・従業員との雇用契約に加えてノウハウ・ブランド力などの無形資産も含めて、他社に譲渡して対価を受け取ります。

かつては、会社売却に対してマイナスなイメージを持つ経営者の方が多くいました。ところが近年では、後継者不足による事業承継問題の解決や、主力事業への集中などを実現する手段として、会社売却が有用であると認識されています。

とはいえ、会社売却を実行すれば、経営者や従業員などを取り巻く環境を激変させます。そのため会社売却を成功させるには、方法・手続き・注意点などをあらかじめ認識しておかなければなりません。そこで今回は、会社売却について幅広く解説していきます。

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中小企業で会社売却が増加している理由

最近では、中小企業にとって会社売却は身近な存在になっています。中小企業が会社売却を実施する理由として最も多いのは、事業承継問題を解決するためです。中小企業では、経営者の高齢化が進む一方で、後継者不在の問題に悩まされているケースが増えています。

そのため多くの中小企業では、たとえ業績が好調だとしても、経営者の引退により会社を廃業せざるを得ない深刻な状況に直面しているのです。しかし、会社売却を活用し、第三者に会社を託すことで、会社を存続させられ、雇用やノウハウを維持できます。

さらに、上記のような事業承継以外に、会社のさらなる成長のために会社売却を行うケースも増加中です。中小企業は規模が小さく、とりわけベンチャー企業をはじめとする設立したばかりの会社で、融資を受けることは決して簡単なことではありません。

たとえ魅力的な事業であるとしても、事業の維持・成長のために必要な資金を確保できなくなるケースも多いです。そのようなとき、会社売却を活用して大企業の資本傘下に入ることで、財務基盤を強化し資金を一気に確保することができます。

M&A本場の欧米において、上記の手法はすでにメジャーとなっており、はじめから会社売却を目的として設立されたベンチャー企業も多く存在しています。

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M&Aでの会社売却を検討中なら、M&A総合研究所へご相談ください

M&Aは、まさに会社売却のために用いられる手法です。一般的な経営戦略として用いられるようになりました。有名企業もM&Aを積極的に行うことで、既存の事業を強化したり、新たな事業分野へ進出するケースが増えています。

また前述のとおり、M&Aによる会社売却は、業績不振の会社や赤字経営に転落した会社にとっても有効な手段といえます。大手の資本の傘下に入ることによって、会社の状態を立て直すことに成功したケースは少なくありません。

買い手となる会社の中には業績不振に陥っていたり、赤字になっている会社を積極的に買っているという会社もあります。なぜなら、業績不振や赤字の会社は価格が低くなりやすく、また赤字であれば一定の節税効果も期待できるためです。

ただし一方で、M&Aを多用すれば、会社に思わぬ失敗をもたらすリスクもあります。業績不振の会社の立て直しをしないままM&Aを続けると、将来的にグループ全体の業績が低下させ、赤字に転落する恐れが高いです。

上記のようなM&A・会社売却にまつわる失敗を避けたいなら、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、公認会計士をはじめとするM&Aの豊富な知識・経験を持つ専門家が、自社のM&Aをフルサポートいたします。

また費用に関しては、完全成功報酬であるため、成約に至らない限り費用が発生いたしません。成功報酬についても国内最安値水準を誇っています。相談料は無料となっていますので、お気軽にお問い合わせください。

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会社売却の代表的な方法

会社売却の代表的な方法

会社売却の方法はさまざまな種類が存在します。それぞれ特徴が異なるため、会社の事情に合った方法を活用しなければなりません。ここでは、会社売却の中でも代表的な以下の3つの方法を解説します。
 

  1. 株式譲渡
  2. 事業譲渡
  3. 合併

これら3つの方法を押さえておけば、自社にとって最適な会社売却の方法が把握できます。それでは、それぞれの方法を順番に見ていきましょう。

(1)株式譲渡

会社売却でメジャーな方法の一つに、株式譲渡があります。とりわけ中小企業のM&Aでは、最も使用されている方法です。株式譲渡では、その名のとおり株式を相手側に譲渡することで、会社売却を完了させます。

株式譲渡を選ぶメリット

株式譲渡では、株式数変更の手続きや、法務局への変更登記の申し込みや、各役所への手続きなど、さまざまな手続きが不要である点がメリットです。さらに経営者個人が株式を有しているのであれば、株式譲渡による会社売却で入った利益は全て経営者個人が獲得できます。

株式譲渡を選ぶ際のデメリット

株式譲渡で会社売却をする方法には、少なからずデメリットも存在します。これは、株式譲渡により会社売却をすると、良くも悪くも会社の全てを買い手側に承継させるためです。そのため買い手側に、簿外債務や不要な契約・資産といったマイナス部分も引き継がせます。

そのため、希望の条件で会社を売却できないケースも少なくありません。会社売却を実施する際には、買い手側にとって不要な資産や債務などをあらかじめ整理しておくと、取引を円滑に進行でき、好条件での会社売却につながります。

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(2)事業譲渡

厳密にいうと会社売却とは違う方法ですが、会社売却を検討していた企業が、最終的に事業譲渡を選ぶことも多くあります。事業譲渡とは、株式譲渡とは違い、事業の一部のみを譲渡する方法です。会社は残したいものの、不採算事業を切り離したい場合に役立ちます。

なお事業譲渡は、株式譲渡より手続きが複雑な方法です。具体的には、引き継ぎたい資産や負債、従業員などを事細かく定めておく必要があります。そのため、大企業同士であると手続きが面倒になる傾向があり、費用も増えます。

しかし事業譲渡は、売却部分を自社で指定して承継できる方法です。したがって、M&A後にトラブルが発生しにくいというメリットもあります。

事業譲渡については、以下の記事で詳しく紹介しています。

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(3)合併

合併とは、2つ以上の会社が統合し、1つの会社になる方法です。中小企業で活用されるケースは少なく、大企業がよく活用されています。合併は、2種類の方法に分けることが可能です。

つまり合併には、2つ以上の会社がいずれかの会社に吸収される吸収合併と、新しく作った事業体に全ての会社が吸収される新設合併という、2種類の方法があります。実際に活用されるケースが多いのは、吸収合併とされています。

なぜなら、新設合併は、手間も費用も多く発生するためです。なお株式譲渡とは異なり、いずれかの会社が完全に消滅してしまう点が合併ならではの特徴です。また、買い手側はほとんど資金をかけずに合併を実行できます。

とはいえ合併は、株式譲渡と同様に、会社全てを引き継ぐ方法です。したがって、不要資産や簿外債務が引き継がれるほか、会社の消滅に反対する従業員の流出リスクもあります。

合併については、以下の記事で詳しく紹介しています。

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会社を売却するメリット・目的

会社を売却するメリット・目的

ここでは、会社を売却することで得られるメリットや目的の代表例として、以下の4つを紹介していきます。
 

  1. 会社をこれまで以上に成長させられる
  2. 経営の効率化を図ることができる
  3. 後継者問題を解決できる
  4. 廃業コストを抑えられる

これら4つのメリットを押さえておけば、自社・経営者にとって会社売却がどれほどの利益となるのか確認できます。それでは、それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。

(1)会社をこれまで以上に成長させられる

会社売却のメリット1つ目は、会社をこれまで以上に成長させられる点にあります。小規模の中小企業では、大企業に対して会社売却を実施し、グループ傘下に入ることができれば、大企業の持つノウハウ・技術・財務基盤を入手可能です。

上記の経営資源を活用することで、買い手企業との相乗効果を獲得できたり、経営基盤を強化することができます。これにより、会社の基盤を強固にすることができ、より安定した経営を実現することも可能です。

(2)経営の効率化を図ることができる

会社売却のメリット2つ目は、経営の効率化を図ることができる点にあります。これは、会社売却の中でもとりわけ事業譲渡によって期待できるメリットです。事業譲渡を活用すれば、自社にとって不要な事業を売却することができます。

これによって、自社が有する優秀な従業員や経営資源といった限られた資源を、自社が強みとする事業に集中的に投下可能です。この手法は、経営のスリム化とも呼ばれ、限られた資源を効率的に運用することによって、無駄なく高いパフォーマンスが発揮できます。

(3)後継者問題を解決できる

会社売却のメリット3つ目は、後継者問題を解決できる点にあります。前述したとおり、とりわけ中小企業では後継者が見つからない悩みに直面している企業が少なくありません。そこで会社売却を選ぶことで、第三者に事業を承継することできます。

つまり、廃業を選ばずに事業を存続させることが可能です。たとえ廃業寸前の状態にまで経営が悪化している会社であっても、多くの場合で買い手が見つかるので、会社売却を検討する価値はあります。

(4)廃業コストを抑えられる

会社売却のメリット4つ目は、廃業コストを抑えられる点にあります。最近では廃業コストを抑える方法として、会社売却を実行するケースも少なくありません。なぜなら廃業する際には、清算をはじめとする作業で多くの手間や費用がかかるためです。

ところが、会社売却を実行することで、廃業に伴う作業で発生する手間や費用を削減可能です。売却資金が獲得できる可能性もあるので、引退したいと考えている経営者にとっては、廃業よりも会社売却で利益が得られるでしょう。

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会社を売却するデメリット・注意点

会社を売却するデメリット・注意点

ここまで多くのメリットを紹介しましたが、会社売却にはデメリット・注意点も存在するため、後々のトラブルを避けるためにも知っておかなければなりません。会社を売却するデメリット・注意点としては、以下のようなものが挙げられます。
 

  1. 自社にとって最適な方法を実施する必要がある
  2. 希望した条件で会社を売却できない可能性がある
  3. 従業員が反発し離職するケースがある


これら3つのデメリット・注意点を押さえておけば、自社において会社売却を慎重に検討できます。それでは、それぞれのデメリット・注意点を順番に見ていきましょう。

(1)自社にとって最適な方法を実施する必要がある

会社売却をする際には、その方法について慎重に検討しなければなりません。なぜなら、株式譲渡・事業譲渡・合併といった方法は、それぞれ用いるべき場面や特徴が異なるためです。

たとえば、会社丸ごと売却する目的にもかかわらず事業譲渡を用いると、無駄な税金や手間が発生する恐れがあります。つまり会社売却を成功させるには、売却の範囲・目的・自社の状況などに応じて、最適な方法を選択しなければなりません。

(2)希望した条件で会社を売却できない可能性がある

会社売却の際には、必ずしも理想の売却価格になるとは限らないことを覚えておく必要があります。つまり希望より低い価格で買収打診される可能性もあるのです。そのため、どこまで妥協できるかをあらかじめ決めておくと円滑に交渉が進みます。

できるだけ高値で会社売却したいのであれば、業績が良いうちに買い手を探すことがベストです。これとは反対に、業績が悪化しているタイミングでは、高値での会社売却が期待できません。会社売却は、買収する側にとっても大きな取引であるためです。

したがって、売り手企業の条件を詳細に確認・吟味されます。もしも売り手企業に不要な負債や資産があれば、会社売却の協議が進行しない可能性は十分にあるのです。不要な負債があるために、想定価格より低い価格で売却しなければならない恐れもあります。

このように会社売却には、すべきタイミングとそうではないタイミングがあります。タイミングを誤って会社売却を検討すると、そもそも買い手が見つからない可能性も少なくありません。最悪の場合、失敗するということを把握しておくことが大切です。

(3)従業員が反発し離職するケースがある

社員の処遇を維持することも、会社売却の際に留意すべき点です。会社売却をきっかけに従業員が離職する可能性があります。会社売却は、相手側の会社に経営権を譲り渡す方法です。そのため従業員にとっては、異なる企業文化の中に取り込まれることを意味します。

その結果、買い手側の会社になじめない、あるいは元々の会社の雰囲気が変化することに反発して、従業員が離職するケースが少なくありません。もしもその離職した従業員が特定の技能を持つキーマンであるならば、買い手側の会社に損失を与える恐れがあります。

買い手側は希少な技術やノウハウ、採用が難しい社員などを取り入れるために買収を検討します。相手に損失を与えないためにも、会社売却について十分に社員に説明し、理解してもらうことが大切です。

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会社売却の価格相場は?

会社売却の価格相場は?

会社売却を行う際、売却価格の相場が気になる経営者の方は多いはずです。会社売却の価格は会社の規模によって左右されます。業種やタイミングその他さまざまな要因に左右されるので、一概に具体的な価格を述べることはできません。

とはいえ、規模ごとの価格相場としては、小規模な会社や個人事業であれば数百万~数千万・中小企業であれば数億円前後・大企業であれば数十億円~数百億円が目安です。海外進出もしている世界的な規模の会社であれば、1兆円を超えることもあります。

会社売却の価格は、基本的に会社の企業価値がベースになりますが、最終的な価格決定は買い手と売り手の交渉次第です。会社売却の現場では、当然ながら買い手はより安く価格をつけたいですし、売り手はより高く価格をつけたいと考えます。

さらに何を承継するのか、会社売却を通じて将来的にどれだけの利益が発生するかを、交渉の場で検討しながら最終的な価格が決定されます。つまり、買い手と売り手が何を譲歩し何を押し通すかによって価格は左右されるのです。

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会社売却で必要となる手続き・プロセス

会社売却で必要となる手続き・プロセス

ここでは、会社売却の手続き・プロセスを順番に解説します。会社売却の手続き・プロセスは、手法などに関係なく主に下記の流れで進行します。
 

  1. M&Aアドバイザリーとの契約締結
  2. 買い手候補の選定と基本的な条件交渉
  3. デューデリジェンス手続きの実施
  4. 最終契約の締結とクロージング

これら4つの手続き・プロセスを押さえておけば、円滑に会社売却を実施することにつながります。それでは、それぞれの手続き・プロセスを順番に見ていきましょう。

(1)M&Aアドバイザリーとの契約締結

まず始めに、M&Aアドバイザリーと呼ばれるM&Aの専門家と契約を締結します。売り手企業が自身で買い手を見つけ、交渉を進めることは非常に骨が折れるものです。

効率的に会社売却を進めたいなら、M&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所は全国規模でM&A案件を取り扱っており、中小企業のM&Aも実現させる仲介会社です。たとえ規模の小さい企業であっても対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。

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(2)買い手候補の選定と基本的な条件交渉

次に、M&Aアドバイザリーに自社の情報を提供し、買い手候補選定の手続きに進みます。シナジー効果などを考慮し、M&Aアドバイザリーが自社にとって最適な買い手候補を選定します。買い手候補選定の手続きが完了したら、その中の候補と交渉開始です。

トップ面談や基本部分の交渉を経て、互いに会社売却に関して合意したら、「基本合意契約」を締結します。基本合意契約では、会社売却価格・用いる会社売却の方法・社員の処遇などについてさまざまな取り決めがなされます。

(3)デューデリジェンス手続きの実施

基本合意契約を締結したら、デューデリジェンスの手続きを実施します。デューデリジェンスとは、買い手側が売り手企業のリスクや実状を把握する目的で行う詳細な調査です。財務や法務、ビジネスなど幅広い分野について調査を実施します。

財務は公認会計士・税理士、法務は弁護士というように、分野ごとに異なる専門家がデューデリジェンスを実行します。なぜなら、買い手側にとっては、大きな損害をもたらすことのある偶発債務や簿外債務などを発見する上で、非常に重要な手続きであるためです。

売り手側としては、円満に会社売却を完了させるためにも、デューデリジェンスの手続きに全面的に協力することが大切となります。そして、買い手側はデューデリジェンスの結果をもとにして、買収価格を決定していきます。

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(4)最終契約の締結とクロージング

買い手側が買収価格を決定したら、いよいよ最終契約の締結手続きを実施します。売り手側は買い手側が提示する買収価格等の条件をもとに、会社売却を実行するか決定します。満足いく価格でなければ、会社売却の実行を白紙にするケースもあります。

問題なければ最終契約を締結し、クロージングの手続きを実行します。クロージングとは、買い手への資産等の移転や買い手からの対価交付を指します。クロージングまで完了した時点で、晴れて会社売却の手続きは終了となります。

会社売却後における社長・従業員の処遇

会社売却後における社長・従業員の処遇

ここまで会社売却の手続きについて見てきましたが、会社売却後の処遇について気になる経営者の方も多いはずです。ここでは、会社売却後における処遇として、以下の2項目を紹介します。
 

  1. 会社売却後の社長
  2. 会社売却後の従業員

これら2つの処遇について押さえておけば、会社売却後の処遇における不安を解消できます。それでは、それぞれの処遇を順番に見ていきましょう。

(1)会社売却後の社長

社長の方は、会社売却後どうなるのか気になるはずです。会社売却を行った際、社長の処遇は以下の2通りがあります。
 

  1. 社長として継続する・役員になる
  2. 引退する

これら2つの処遇について押さえておけば、会社売却後のイメージを持つことができます。それでは、それぞれの処遇について順番に見ていきましょう。

①社長として継続する・役員になる

会社売却後も経営に関わるのであれば、社長を継続して、子会社の社長という立ち位置となるか、買収した会社の役員になるのが一般的です。この場合、買い手側会社の方針やノウハウに従うことになりますが、経営に関わることができる点は変わりません。

ところが、もしも事業譲渡のように事業を売却するのみの場合では、社長は自社の社長として、変わらず経営に携わることになります。

②引退する

事業承継のように社長が引退を明示している場合、会社売却が完了した後に引退することもあります。最近は40代、50代の社長が会社売却を行い、そのまま引退するハッピーリタイアメントが増加中です。これは、売却益を老後の生活資金に充てられるためです。

これにより、引退後は、そのまま悠々自適に生活することができます。ただ、当然ながら引退すれば、会社の経営には関わることはできません。しかし株主として経営に関わらずとも、配当だけを得て生活する経営者の方も少なくないようです。

(2)会社売却後の従業員

会社売却を検討中の方の中には、社員の処遇について不安を抱える方も多いでしょう。会社売却により経営者が変わるため、離職したり待遇が悪化するリスクは確かにあります。とはいえ100%ではないものの、基本的には、会社売却後も社員の雇用は維持されます。

なぜなら事業を回す社員がいなければ、会社を買収するメリットがないためです。つまり、買い手側にとって売り手企業の社員は、事業を買収する上で重要な存在といえます。引き続き事業に携わって欲しいと考えることが一般的です。

そのため、社員の雇用は、多くの場合で引き続き維持されます。またモチベーション低下や離職を防ぎたいとの買い手側の意向があるため、処遇が悪化する心配もほぼありません。むしろ買い手の事業規模が大きければ、逆に待遇が上がる可能性もあります。

いずれにせよ、会社売却後も社員の処遇や雇用は、引き続き維持されます。なお事業譲渡では、買い手側が各社員と雇用を結び直すため、注意が必要です。場合によっては、引き継がれない社員や待遇が下がる社員が出る恐れがあります。

上記に関しては、交渉段階で事前に対策しておくことが大切です。会社売却の交渉段階で、雇用や待遇の維持に関して確約を取り付ければ、事業譲渡を用いたとしても問題ありません。

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会社売却で発生する税金は?

会社売却で発生する税金は?

この項では、会社売却でかかる税金について解説します。使用する方法によって、発生する税金を以下の項目に分けて紹介します。
 

  1. 株式譲渡で発生する税金
  2. 事業譲渡で発生する税金
  3. 合併(組織再編)で発生する税金


これら3種類の方法で発生する税金について押さえておけば、会社売却における税金を把握できます。それでは、それぞれの税金を順番に見ていきましょう。

(1)株式譲渡で発生する税金

株式譲渡による会社売却では、株主である経営者に対して15.315%の所得税と5%の住民税が課税されます。上記の税金は、譲渡代金ではなく「譲渡所得」に対して課税されるので、注意が必要です。

譲渡所得とは、譲渡代金から取得費や譲渡費用を差し引いた金額を指します。たとえば、会社売却代金が1億円であり、取得費と譲渡費用の合計が2,000万円の場合、株式譲渡により生じる税金は下記のとおりです。
 

  • 税金=(1億円−2,000万円)×20.315%=1625万2,000円


会社売却の税金は上記になりますが、所得税と住民税の支払いタイミングが異なる点には注意が必要です。したがって、所得税を納税した後も、住民税の納税資金は残しておくことをおすすめします。

以下の記事では、株式譲渡で発生する税金について詳しく紹介しています。

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(2)事業譲渡で発生する税金

事業譲渡による会社売却では、会社側に対して法人税や消費税が課税されます。売却代金から純資産を超える部分に対しては法人税、課税資産に対しては消費税が、それぞれ課税されるので注意が必要です。

なお株式譲渡による会社売却とは違い、事業譲渡では、会社の規模などによって法人税率が変化します。具体的な法人税額としては、税引前の譲渡所得対して40%程度が目安です。

事業譲渡で発生する税金については、以下の記事で詳しく紹介しています。

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(3)合併(組織再編)で発生する税金

合併での会社売却手法では、組織再編税制に基づいて税金が課されます。そのため税制適格要件を満たせば、非課税で会社売却を実行可能です。税制適格要件にはさまざまありますが、基本的にはグループ内での取引が条件となっています。

なお第三者同士の会社売却では、譲渡益に対して通常通り税金が課されるため、注意が必要です。

組織再編税制については、以下の記事で詳しく紹介しています。

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会社売却を好条件で成功させるポイント

会社売却を好条件で成功させるポイント

最後に、会社売却を好条件で成功させるために大切なポイントとして、以下の3つを紹介します。
 

  1. 長期的な関係が望める顧客リストを持つ
  2. 優秀な従業員や技術をそろえる
  3. 特定分野でシェアを持つ

これら3つのポイントを押さえて実践すれば、会社売却を希望の条件で成功させる確率を高めることができます。それでは、それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。

(1)長期的な関係が望める顧客リストを持つ

会社売却を好条件で成功させる1つ目のポイントは、長期的な関係が望める顧客リストを持つことです。会社売却時には、当然ながら顧客との取引関係も引き継ぐことになります。魅力的な顧客リストを持っていれば、その獲得を目的に買収されるケースも少なくありません。

長期的な関係が望める顧客リストを持っていれば、買い手側は魅力に感じます。長期的に安定な取引を継続できる顧客とのつながりを獲得できれば、経営の安定化が期待でき、買い手側は大きなメリットを得られます。

そのため企業価値が上がり、高い売却価格で契約が締結されるケースも多いです。したがって会社売却前には、できるだけ顧客リストを充実させておくと良いです。もしも大手企業との取引関係があるならば、交渉時にアピールすることも大切です。

(2)優秀な従業員や技術をそろえる

会社売却を好条件で成功させる2つ目のポイントは、優秀な従業員や技術をそろえることです。会社売却時には、多くの場合、事業や顧客リストだけでなく、従業員も引き継がれます。そこで優秀な従業員を抱えていれば、業績の向上が望めるため、高い売却価格が付きやすいです。

優秀な従業員とは、たとえば、商品開発力が優れていたり、商品販売力に秀でている従業員を指します。そのような従業員に伴い、優秀な技術力も備わっていれば、より高額な売却価格となるはずです。

(3)特定分野でシェアを持つ

会社売却を好条件で成功させる3つ目のポイントは、特定分野でシェアを持つことです。たとえマイナーな分野だとしても、トップレベルのシェアを占めている事業があれば、たとえ赤字企業であっても買い手が現れやすくなります。

なぜなら、シェア拡大を目的に会社買収を狙う企業は少なくないためです。そのため、シェアを持っている企業の買収は、買い手側からすると事業拡大のきっかけにできるメリットがあります。そのため、その期待感から好条件での売却が成約しやすいです。

なお、たとえトップレベルのシェアを持っていなくとも、10%以上の割合でシェアを占めていれば、買い手側が魅力に感じやすいものです。

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M&Aの成功率を高める方法

少しでも高く会社売却したいなら、M&A総合研究所にご相談ください

前述したとおり、会社の最終的な売却価格は、買い手と売り手の交渉力によって決定されます。「有利に交渉できるか不安」ならば、M&A仲介会社の利用を検討するとよいでしょう。数あるM&A仲介会社の中でも、M&A総合研究所にご依頼ください。

M&A総合研究所は、公認会計士が在籍しているM&A仲介会社です。もしもM&A総合研究所にご相談いただければ、金額の算出や条件交渉など、経験豊富な専門家が少しでも会社を高く売れるよう幅広くサポートいたします。

またM&A取引は、交渉から成立まで半年から1年程度かかるのが一般的ですが、M&A総合研究所では、平均3ヶ月程度の迅速なクロージングを目指します。完全成功報酬制を採用していますので、M&Aをご検討される際にはまずお気軽にご相談ください。

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まとめ

まとめ

今回紹介した会社売却の方法から、会社の実情や会社売却の目的に合わせて最適なものを選択することが大切です。会社の事情によって、メジャーな方法ではないものを選択する場合もあり得ます。とはいえ、中小企業の会社売却では、株式譲渡が広く用いられています。

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M&Aサポートを外部の専門家に委託する場合、着手金を始めとした各種手数料が発生します。成約に至らなかった場合も費用負担が大きくなるので、委託前に確認しておく必要があります。本記事では、M&Aの着...

割引現在価値とは?簿記に必要な計算方法や割引率をわかりやすく解説

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M&Aを検討するにあたって割引現在価値は非常に重要です。ここでは割引現在価値の理解を深めるとともに、例題を含めた計算式にて解説します。また企業価値を求める方法として割引現在価値を換算しない方法も...

株式譲渡でのトラブルを回避するための留意点をよくある事例付きで解説

株式譲渡でのトラブルを回避するための留意点をよくある事例付きで解説

株式譲渡は幅広く活用されているM&A手法の一つですが、いくつかの留意点もあります。トラブルに巻き込まれることもあるため、留意点を抑えて事前に対策を立てておくことが大切です。本記事では、株式譲渡で...

M&Aでの中間金とは?相場、税務上の取り扱いを紹介

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M&A仲介会社を利用するとさまざまな手数料が発生しますが、中でも中間金は発生のタイミングや料金体系が分かりづらく、仲介会社に相談する際のネックとなることがあります。そこで本記事では、M&Aの中間...

デューデリジェンスとは?M&Aでの流れや進め方、必要な資料・期間・費用をわかりやすく解説

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デューデリジェンスとは、投資対象の価値やリスクを調査する活動のことを指します。M&Aにおいては、最終契約書の締結前に対象企業を調査することで不確定要素を減らすことができます。本記事では、デューデ...

M&Aで子会社化する方法とは?メリット・デメリット、子会社とグループ会社の違いを解説

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M&Aが活発に行われている中で、他社を子会社化したり、逆に規模の大きな会社の子会社になることは、会社経営の選択肢のひとつになっています。本記事では、M&Aで子会社化するメリット・デメリットなどを...

商法と会社法の違い、問題点と会社法改正をわかりやすく解説

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商法・会社法とは、営利を目的とする個人・企業の活動や手続に関してルールを定めた法律です。商法・会社法はビジネスシーンでかかわる機会が多いので、事業活動を行う上で欠かすことができません。今回は、商...

MBIとは?意味やMBOとの違いを解説

MBIとは?意味やMBOとの違いを解説

株式を買い上げて経営者を送りこみ経営の立て直しによって資産価値を高めるのがMBIです。当記事はMBIの大まかな解説をはじめ、MBIの意味や、比較されるMBO・TOB・LBOとの違い、MBIに見ら...

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