2021年7月21日更新会社・事業を売る

会社売却の方法とは?M&A手続きの流れ、売却後の従業員の処遇、注意点を解説

会社売却の方法は、株式譲渡・事業譲渡・合併などがあります。一般的な方法は株式譲渡ですが、どの方法による売却が一番良いのかは、会社の状況や売却目的などによって異なります。会社を売却するメリット・デメリット・注意点などを把握しましょう。

目次
  1. 会社売却とは?会社売却の意味
  2. 会社売却の代表的な方法
  3. 会社売却の価格相場は?
  4. 会社売却で必要となる手続き・プロセス
  5. 会社売却の手続きに必要な書類一覧
  6. 会社売却で発生する税金は?
  7. 会社を売却するメリット・目的
  8. 会社を売却するデメリット・注意点
  9. 会社売却後における社長・従業員・会社の処遇
  10. 会社売却を好条件で成功させるポイント
  11. 会社売却の最新事例3選
  12. 会社売却の方法まとめ
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会社売却とは?会社売却の意味

会社売却とは?会社売却の意味

近年、M&Aを活用して会社売却を実施する企業が増加中です。会社を規模拡大するため、廃業を避けるためなどの理由で実施される会社売却には、さまざまな方法があります。

厳密にいうと会社売却は、会社が有するあらゆる資産・権利・契約などの所有権を売却する行為です。事業用資産・株式・取引先・従業員との雇用契約に加えノウハウ・ブランド力などの無形資産も含めて、他社に譲渡して対価を受け取ります。

かつては、会社売却に対してマイナスなイメージを持つ経営者の方が多くいました。しかし、近年では、後継者不足による事業承継問題の解決や、主力事業への集中などを実現する手段として、会社売却が有用であると認識されています。

とはいえ、会社売却を実行すれば、経営者や従業員などを取り巻く環境を激変させます。そのため会社売却を成功させるには、方法・手続き・注意点などをあらかじめ認識しなければなりません。そこで今回は、会社売却を幅広く解説します。

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中小企業で会社売却が増加している理由

最近は、中小企業にとって会社売却は身近な存在です。中小企業が会社売却を実施する理由として最も多いのは、事業承継問題を解決するためです。中小企業では、経営者の高齢化が進む一方、後継者不在の問題に悩まされているケースが増えています。

そのため、多くの中小企業では業績が好調でも、経営者の引退により会社を廃業せざるを得ない深刻な状況に直面しているのです。しかし、会社売却を活用し、第三者に会社を託すことで、会社を存続し雇用やノウハウを維持できます。

上記の事業承継以外に、会社のさらなる成長のために会社売却を行うケースも増えています。中小企業は規模が小さく、とりわけベンチャー企業をはじめとする設立したばかりの会社が融資を受けるのは簡単ではありません。

魅力的な事業でも、事業の維持・成長のために必要な資金を確保できないケースも多いです。そのようなとき、会社売却を活用して大企業の資本傘下に入れば、財務基盤を強化し資金を一気に確保できます。

M&A本場の欧米で、上記の手法はすでにメジャーです。はじめから会社売却を目的として設立されたベンチャー企業も多く存在しています。

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M&Aでの会社売却を検討中なら、M&A総合研究所へご相談ください

M&Aは、まさに会社売却のために用いられる手法です。一般的な経営戦略として使われます。有名企業もM&Aを積極的に行うことで既存の事業を強化したり、新たな事業分野へ進出したりするケースが増えています。

また、前述のとおり、M&Aによる会社売却は業績不振の会社や赤字経営に転落した会社にも有効な手段といえます。大手資本の傘下に入ることで、会社の立て直しに成功したケースは少なくありません。

買い手となる会社の中には、業績不振に陥っていたり赤字になっていたりする会社を積極的に買う会社もあります。業績不振や赤字の会社は価格が低くなりやすく、また赤字であれば一定の節税効果も期待できるからです。

一方で、M&Aを多用すれば、会社に思わぬ失敗をもたらすリスクもあります。業績不振である会社の立て直しをせずにM&Aを続けると、将来的にグループ全体の業績が低下し赤字に転落する恐れもあります。

M&A・会社売却をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&Aの豊富な知識・経験を持つM&Aアドバイザーが、案件をフルサポートいたします。

また、料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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会社売却の代表的な方法

会社売却の代表的な方法

会社売却の方法はさまざまな種類が存在します。それぞれ特徴が異なるため、会社の事情に合った方法を活用しなければなりません。ここでは、会社売却の中でも代表的な方法を解説します。
 

  1. 株式譲渡
  2. 事業譲渡
  3. 合併
  4. MBO
  5. 会社清算

これらを押さえれば、自社にとって最適な会社売却の方法が把握できます。それでは、それぞれの方法を順番に見ていきましょう。

①株式譲渡

会社売却でメジャーな方法の一つに、株式譲渡があります。とりわけ中小企業のM&Aでは、最も使用されている方法です。株式譲渡では、その名のとおり株式を相手側に譲渡して会社売却を完了させます。

株式譲渡を選ぶメリット

株式譲渡では、株式数変更の手続きや法務局への変更登記の申し込み、各役所への手続きなど、さまざまな手続きが不要です。経営者個人が株式を有していれば、株式譲渡による会社売却で入った利益は全て経営者個人が獲得できます。

株式譲渡を選ぶ際のデメリット

株式譲渡で会社売却をする際は、少なからずデメリットも存在します。株式譲渡により会社売却をすると、良くも悪くも会社の全てを買い手側に承継するからです。買い手側に、簿外債務や不要な契約・資産といったマイナス部分も引き継がせます。

そのため、希望の条件で会社を売却できないケースも少なくありません。会社売却を実施する際は、不要な資産や債務などをあらかじめ整理すると、取引が円滑に進み好条件での会社売却へつながります。

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②事業譲渡

厳密にいうと会社売却とは違う方法ですが、会社売却を検討していた企業が、最終的に事業譲渡を選ぶことも多いです。事業譲渡とは株式譲渡とは違い、事業の一部のみを譲渡する方法です。会社は残したいものの、不採算事業を切り離したい場合に役立ちます。

事業譲渡は、株式譲渡より手続きが複雑です。具体的には、引き継ぎたい資産や負債、従業員などを事細かく定める必要があります。そのため、大企業同士であると手続きが面倒になる傾向があり、費用も増えます。

しかし、事業譲渡は、売却部分を自社で指定して承継できる方法です。したがって、M&A後にトラブルが発生しにくいメリットもあります。

③合併

合併とは、2つ以上の会社が統合し、1つの会社になる方法です。中小企業で活用されるケースは少なく、大企業がよく用います。合併は、2種類の方法に分けることが可能です。

合併には、2つ以上の会社がいずれかの会社に吸収される吸収合併と、新しく作った事業体に全ての会社が吸収される新設合併の2種類があります。実際に活用されるケースが多いのは、吸収合併です。新設合併は、手間も費用も多く発生するからです。

なお、株式譲渡とは異なり、いずれかの会社が完全に消滅する点が合併ならではの特徴です。また、買い手側はほとんど資金をかけずに合併を実行できます。

とはいえ、合併は、株式譲渡と同様に会社全てを引き継ぐ方法です。したがって、不要資産や簿外債務が引き継がれるほか、会社の消滅に反対する従業員の流出リスクもあります。

④MBO

MBO(マネジメントバイアウト)は、企業の社員や従業員、親族へ会社売却が行われることをいいます。企業文化や企業風土をよく知る人が会社を買うため、円滑に移行できる点が魅力です。

⑤会社清算

会社の清算とは、会社の法人格自体をなくす方法のことです。後継者がいない場合や破産したときなどに用いられます。

会社売却の価格相場は?

会社売却の価格相場は?

会社売却を行う際、売却価格の相場が気になる経営者は多いでしょう。会社売却の価格は会社の規模によって左右されます。業種やタイミング、その他さまざまな要因に左右されるので、一概に具体的な価格を述べられません。

とはいえ、規模ごとの価格相場は、小規模な会社や個人事業であれば数百万~数千万円、中小企業であれば数億円前後・大企業であれば数十億円~数百億円が目安です。海外進出している世界的な規模の会社であれば、1兆円を超えることもあります。

会社売却の価格は、基本的に会社の企業価値がベースですが、最終的な価格決定は買い手と売り手の交渉次第です。会社売却の現場では、当然ながら買い手はより安く価格をつけたいですし、売り手はより高く価格をつけたいと考えます。

また、何を承継するのか、会社売却をつうじて将来的にどれだけの利益が発生するのかを、交渉の場で検討しながら最終的な価格が決定されます。つまり、買い手と売り手が何を譲歩し何を押しとおすかによって価格は左右されるのです。

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コストアプローチによる算出

中小企業など、あまり規模が大きくないM&Aの取引では、コストアプローチによる算出で推定価値を計算します。

将来の経済的な収益を得るために必要とする金額を、無形資産(のれん)の価値として算出します。

マーケットアプローチによる算出

マーケットアプローチによる算出では、市場で取引される対象と類似した無形財産(のれん)の取引金額を調べて評価します。マルチプル法が、代表的です。

インカムアプローチによる算出

インカムアプローチによる算出では、対象となる無形資産(のれん)における将来のキャッシュフローを現在価値に割り引きます。DCF法が代表的です。

会社売却で必要となる手続き・プロセス

会社売却で必要となる手続き・プロセス

ここでは、会社売却の手続き・プロセスを順番に解説します。会社売却の手続き・プロセスは、手法などに関係なく主に下記の流れで進行します。
 

  1. 会社売却の意思決定・M&Aの準備
  2. M&Aアドバイザリーとの契約締結
  3. 買い手候補の選定と基本的な条件交渉
  4. デューデリジェンス手続きの実施
  5. 最終契約の締結とクロージング

これら4つの手続き・プロセスを押さえれば、円滑に会社売却を実施することにつながります。それでは、それぞれの手続き・プロセスを順番に見ていきましょう。

①会社売却の意思決定・M&Aの準備

売却側が、会社売却の意思決定を行います。後継者不在、事業の選択と集中、負債の返済、不採算事業の精算などが主な売却理由です。

会社売却の意思が決まれば、これから必要となる資料を前もって準備すると円滑な交渉へとつながります。過去三期分の決算書があると、スムーズに基本合意までの交渉が進みます。

②M&Aアドバイザリーとの契約締結

まず、M&Aアドバイザリーと呼ばれるM&Aの専門家と契約を締結します。売り手企業が自身で買い手を見つけ、交渉を進めることは非常に骨が折れるものです。専門家に相談することで効率的に進められます。

会社売却をご検討の際は、M&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所は主に中小・中堅規模のM&A案件を取り扱っており、さまざまな業種で支援実績を有します。案件ごとにM&Aアドバイザーがつき、クロージングまで案件を丁寧にサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を行っておりますので、M&Aをご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせください。

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③買い手候補の選定と基本的な条件交渉

次に、M&Aアドバイザリーへ自社の情報を提供し、買い手候補選定の手続きに進みます。シナジー効果などを考慮し、M&Aアドバイザリーが自社にとって最適な買い手候補を選定します。買い手候補選定の手続きが完了したら、候補と交渉開始です。

トップ面談や基本部分の交渉を経て、互いに会社売却に関して合意すれば「基本合意契約」を締結します。基本合意契約では、会社売却価格・用いる会社売却の方法・社員の処遇などさまざまな取り決めをします。

④デューデリジェンス手続きの実施

基本合意契約を締結したら、デューデリジェンスの手続きを実施します。デューデリジェンスとは、買い手側が売り手企業のリスクや実状を把握する目的で行う詳細な調査です。財務や法務、ビジネスなど幅広い分野の調査を実施します。

財務は公認会計士・税理士、法務は弁護士というように、分野ごとに異なる専門家がデューデリジェンスを実行します。買い手側にとって、大きな損害をもたらす偶発債務や簿外債務などを発見するうえで、非常に重要な手続きです。

売り手側は、円満に会社売却を完了させるためにも、デューデリジェンスの手続きに全面的に協力することが大切です。そして、買い手側はデューデリジェンスの結果をもとに、買収価格を決定していきます。

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⑤最終契約の締結とクロージング

買い手側が買収価格を決定したら、いよいよ最終契約の締結手続きの実施です。売り手側は買い手側が提示する買収価格などの条件をもとに、会社売却を実行するかどうか決定します。満足のいく価格でなければ、会社売却の実行を白紙にするケースもあります。

問題なければ最終契約を締結し、クロージングの手続きを実行します。クロージングとは、買い手への資産などの移転や買い手からの対価交付をさします。クロージングまで完了した時点で、晴れて会社売却の手続きは終了です。

会社売却の手続きに必要な書類一覧

会社売却の手続きに必要な書類一覧

会社売却の手続きに必要な書類はさまざまで、状況によっても変わります。しかし、主に自社の業績をPRする資料、基本的な情報をまとめた資料、財務書類、人事資料、契約書関連などに整理できます。

役所に行けば手配できる資料もありますが、自分で作成する資料もあります。資料作りは大変な作業であるため、M&A仲介会社や税理士など専門家の協力を得て作成することをおすすめします。

具体的には、下記の書類が必要です。
 

  • 自社アピールの資料・材料
  • 事業計画書(今後3カ年程度の売上・利益の見とおし)
  • 商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、定款、株主名簿
  • 会社案内
  • 財務資料や決算書関係一式
  • 事業ごとの月次試算表
  • 組織図や役員・部門長の経歴書、従業員名簿
  • 許認可などの写し
  • 規則をまとめた各種規定
  • 取引先や賃貸借、リースなどの契約書

会社売却で発生する税金は?

会社売却で発生する税金は?

この項では、会社売却でかかる税金について解説します。使用する方法によって、発生する税金を以下の項目に分けて紹介します。
 

  1. 株式譲渡で発生する税金
  2. 事業譲渡で発生する税金
  3. 合併(組織再編)で発生する税金


これら3種類の方法で発生する税金を押さえておけば、会社売却における税金を把握できます。それでは、それぞれの税金を順番に見ていきましょう。

①株式譲渡で発生する税金

株式譲渡による会社売却では、株主である経営者に対して15.315%の所得税と5%の住民税が課税されます。上記の税金は、譲渡代金ではなく「譲渡所得」に対して課税されるので、注意が必要です。

譲渡所得とは、譲渡代金から取得費や譲渡費用を差し引いた金額をさします。たとえば、会社売却代金が1億円で、取得費と譲渡費用の合計が2,000万円の場合、株式譲渡により生じる税金は下記のとおりです。
 

  • 税金=(1億円-2,000万円)×20.315%=1625万2,000円


会社売却の税金は上記ですが、所得税と住民税の支払いタイミングが異なる点には注意が必要です。したがって、所得税を納税した後も、住民税の納税資金は残すことをおすすめします。

②事業譲渡で発生する税金

事業譲渡による会社売却では、会社側に法人税や消費税が課税されます。売却代金から純資産を超える部分は法人税、課税資産は消費税がそれぞれ課税されるので注意が必要です。

なお、株式譲渡による会社売却とは違い、事業譲渡では、会社の規模などによって法人税率が変化します。具体的な法人税額は、税引き前の譲渡所得に対して40%程度が目安です。

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③合併(組織再編)で発生する税金

合併による会社売却手法では、組織再編税制に基づいて税金が課されます。そのため、税制適格要件を満たせば、非課税で会社売却を実行できます。税制適格要件は、基本的にグループ内での取引が条件です。

なお、第三者同士の会社売却では、譲渡益に通常どおり税金が課されるため注意が必要です。

会社を売却するメリット・目的

会社を売却するメリット・目的

ここでは、会社を売却することで得られるメリットや目的の代表例として、以下4つを紹介します。
 

  1. 会社をこれまで以上に成長させられる
  2. 経営の効率化を図れる
  3. 後継者問題を解決できる
  4. 廃業コストを抑えられる

これら4つのメリットを押さえれば、自社・経営者にとって会社売却がどれほどの利益となるのか確認できます。それでは、それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。

①会社をこれまで以上に成長させられる

会社売却のメリット1つ目は、会社をこれまで以上に成長させられる点です。小規模の中小企業が、大企業に会社売却を実施しグループ傘下に入ると、大企業の持つノウハウ・技術・財務基盤を入手できます。

経営資源を活用することで、買い手企業との相乗効果を獲得できたり、経営基盤を強化したりできるのです。これにより、会社の基盤を強固にしより安定した経営を実現することも可能です。

②経営の効率化を図れる

会社売却のメリット2つ目は、経営の効率化を図れる点です。これは、会社売却の中でもとりわけ事業譲渡によって期待できるメリットです。事業譲渡を活用すれば、自社に不要な事業を売却できます。

これにより、自社が有する優秀な従業員や経営資源といった限られた資源を、自社が強みとする事業へ集中的に投下できます。この手法は、経営のスリム化とも呼ばれ、限られた資源を効率的に運用することで、無駄なく高いパフォーマンスが発揮できるのです。

③後継者問題を解決できる

会社売却のメリット3つ目は、後継者問題を解決できる点です。前述したとおり、特に中小企業では後継者が見つからない悩みに直面する企業が少なくありません。そこで会社売却を選ぶと、第三者に事業を承継できます。

廃業を選ばずに事業を存続させることが可能です。廃業寸前の状態にまで経営が悪化している会社でも、多くの場合買い手が見つかるので、会社売却を検討する価値があります。

④廃業コストを抑えられる

会社売却のメリット4つ目は、廃業コストを抑えられる点です。最近は、廃業コストを抑える方法として、会社売却を実行するケースも少なくありません。廃業する際は、清算などの作業で多くの手間や費用がかかるからです。

会社売却を実行すると、廃業に伴う作業で発生する手間や費用を削減できます。売却資金が獲得できる可能性もあるので、引退したいと考えている経営者は、廃業よりも会社売却で利益を得ましょう。

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会社を売却するデメリット・注意点

会社を売却するデメリット・注意点

ここまで多くのメリットを紹介しましたが、会社売却にはデメリット・注意点も存在します。後々のトラブルを避けるためにもデメリットを知らなければなりません。会社を売却するデメリット・注意点として、以下が挙げられます。
 

  1. 自社にとって最適な方法を実施する必要がある
  2. 希望した条件で会社を売却できない可能性がある
  3. 従業員が反発し離職するケースがある


これら3つのデメリット・注意点を押さえれば、自社の会社売却を慎重に検討できます。それでは、それぞれのデメリット・注意点を順番に見ていきましょう。

①自社にとって最適な方法を実施する必要がある

会社売却をする際は、その方法を慎重に検討しなければなりません。なぜなら、株式譲渡・事業譲渡・合併といった方法は、それぞれ用いるべき場面や特徴が異なるためです。

たとえば、会社を丸ごと売却する目的にもかかわらず事業譲渡を用いると、無駄な税金や手間が発生する恐れがあります。会社売却を成功させるには、売却の範囲・目的・自社の状況などに応じて、最適な方法を選択しなければなりません。

②希望した条件で会社を売却できない可能性がある

会社売却の際は、必ずしも理想の売却価格になるとは限りません。希望より低い価格で買収を打診される可能性もあるのです。そのため、どこまで妥協できるかあらかじめ決めておくと円滑に交渉が進みます。

できるだけ高値で会社売却したいなら、業績が良いうちに買い手を探すのがベストです。反対に、業績が悪化しているタイミングでは、高値での会社売却が期待できません。会社売却は、買収する側にとっても大きな取引です。

したがって、売り手企業の条件を詳細に確認・吟味されます。売り手企業に不要な負債や資産があれば、会社売却の協議が進行しない可能性が十分にあるのです。不要な負債があるために、想定価格より低い価格で売却しなければならない恐れもあります。

このように会社売却には、すべきタイミングとそうではないタイミングがあります。タイミングを誤って会社売却を検討すると、そもそも買い手が見つからないこともあります。「最悪の場合は失敗する」ということを把握しましょう。

③従業員が反発し離職するケースがある

社員の処遇を維持することも、会社売却の際に留意すべき点です。会社売却をきっかけに従業員が離職する可能性があります。会社売却は、相手側の会社に経営権を譲り渡す方法です。そのため、従業員にとっては、異なる企業文化の中に取り込まれることを意味します。

その結果、買い手側の会社になじめない、あるいは会社の雰囲気が変化することに反発して、従業員が離職するケースが少なくありません。離職した従業員が特定の技能を持つキーマンであれば、買い手側の会社に損失を与える恐れもあります。

買い手側は希少な技術やノウハウ、採用が難しい社員などを取り入れるために買収を検討します。相手に損失を与えないためにも、会社売却について十分に社員に説明し、理解してもらうことが大切です。

会社売却後における社長・従業員・会社の処遇

会社売却後における社長・従業員・会社の処遇

ここまで会社売却の手続きを見てきましたが、会社売却後の処遇について気になる経営者も多いはずです。ここでは、会社売却後における処遇として、以下の2項目を紹介します。
 

  1. 会社売却後の社長
  2. 会社売却後の従業員

これら2つの処遇について押さえれば、会社売却後の処遇における不安を解消できます。それでは、それぞれの処遇を順番に見ていきましょう。

①会社売却後の社長

社長は、会社売却後どのようになるのか気になるでしょう。会社売却を行った際、社長の処遇は以下の2とおりです。
 

  • 社長として継続する・役員になる
  • 引退する

これら2つの処遇を押さえれば、会社売却後のイメージを持つことが可能です。それでは、それぞれの処遇について順番に見ていきましょう。

社長として継続する・役員になる

会社売却後も経営に関わるなら、社長を継続して子会社の社長という立ち位置となるか、買収した会社の役員になるのが一般的です。この場合、買い手側会社の方針やノウハウに従いますが、経営に関わる点は変わりません。

事業譲渡のように事業を売却するのみの場合は、社長は自社の社長として、変わらず経営に携わります。

引退する

事業承継のように社長が引退を明示している場合、会社売却が完了した後に引退することもあります。最近は40代、50代の社長が会社売却を行い、そのまま引退するハッピーリタイアメントが増加中です。これは、売却益を老後の生活資金に充てられるためです。

これにより、引退後は、悠々自適に生活できます。ただし、引退すれば会社の経営に関わることはできません。しかし、株主として経営に関わらずとも、配当だけを得て生活する経営者も多いです。

②会社売却後の従業員

会社売却を検討中の方で、社員の処遇に不安を抱える方も多いでしょう。会社売却により経営者が変わるため、離職したり待遇が悪化したりするリスクは確かにあります。しかし、100%ではないものの、基本的には、会社売却後も社員の雇用は維持されます。

なぜなら、事業を回す社員がいなければ、会社を買収するメリットがないからです。買い手側にとって売り手企業の社員は、事業を買収するうえで重要な存在です。引き続き事業に携わってほしいと考えるのが一般的です。

そのため、社員の雇用は多くのケースで引き続き維持されます。また、モチベーション低下や離職を防ぎたい買い手側の意向があるため、処遇が悪化する心配もほぼありません。むしろ、買い手の事業規模が大きければ、逆に待遇が上がる可能性もあります。

いずれにせよ、会社売却後も社員の処遇や雇用は、引き続き維持されます。なお、事業譲渡では、買い手側が各社員と雇用を結び直すため注意が必要です。場合によっては、引き継がれない社員や待遇が下がる社員が出る恐れがあります。

上記に関しては、交渉段階で事前に対策することが大切です。会社売却の交渉段階で、雇用や待遇の維持に関して確約を取り付ければ、事業譲渡を用いても問題ありません。

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③会社売却後の会社

株主が買い手企業へ株主を売却し、対価である金銭を受け取れば会社売却は成立します。そして、会社自体は、会社売却後も存続するのです。資産や負債、社名、商品、知的財産権などは引き継がれます。

ただし、会社売却後の事業展開や経営判断により、会社をなくすこともあり得ます。しかし、基本的には株主が変わっても、会社自体はなくなりません。

会社売却を好条件で成功させるポイント

会社売却を好条件で成功させるポイント

会社売却を好条件で成功させるために大切なポイントとして、以下を紹介します。
 

  1. 長期的な関係が望める顧客リストを持つ
  2. 優秀な従業員や技術をそろえる
  3. 特定分野でシェアを持つ
  4. 会社の業績が良いときに売却する
  5. 自社の強み・アピールポイントを洗い出す
  6. シナジー効果が期待できる相手先を見つける
  7. アーンアウト条項を契約に盛り込む
  8. 信頼できるM&A仲介会社に依頼する

これらのポイントを押さえて実践すれば、会社売却を希望の条件で成功させる確率を高められます。それでは、それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。

①長期的な関係が望める顧客リストを持つ

会社売却を好条件で成功させる1つ目のポイントは、長期的な関係が望める顧客リストを持つことです。会社売却時は、顧客との取引関係も引き継ぎます。魅力的な顧客リストがあれば、その獲得を目的に買収されるケースも少なくありません。

長期的な関係が望める顧客リストを持っていれば、買い手側は魅力に感じます。長期的に安定な取引を継続できる顧客とのつながりを獲得できれば、経営の安定化が期待でき、買い手側は大きなメリットを得られます。

そのため、企業価値が上がり、高い売却価格で契約が締結されるケースも多いです。したがって、会社売却前は、できるだけ顧客リストを充実させると良いでしょう。大手企業との取引関係があれば、交渉時にアピールすることも大切です。

②優秀な従業員や技術をそろえる

会社売却を好条件で成功させる2つ目のポイントは、優秀な従業員や技術をそろえることです。会社売却時には、多くの場合、事業や顧客リストだけでなく従業員も引き継がれます。優秀な従業員を抱えていれば業績の向上が望めるため、高い売却価格が付きやすいです。

優秀な従業員とは、たとえば商品開発力が優れていたり、商品販売力に秀でていたりする従業員をさします。優秀な技術力も備わっていれば、より高額な売却価格となるはずです。

③特定分野でシェアを持つ

会社売却を好条件で成功させる3つ目のポイントは、特定分野でシェアを持つことです。たとえマイナーな分野でも、トップレベルのシェアを占めている事業があれば、赤字企業であっても買い手が現れやすいです。

なぜなら、シェア拡大を目的に会社買収を狙う企業は少なくないからです。そのため、シェアを持つ企業の買収は、買い手側からすると事業拡大のきっかけとなるメリットです。その期待感から好条件での売却が成約しやすいのです。

また、トップレベルのシェアを持っていなくても、10%以上の割合でシェアを占めていれば、買い手側が魅力に感じやすいです。

④会社の業績が良いときに売却する

会社の売買価格は、企業価値を基準に買い手との交渉で決まります。そのため、売上や利益が少ない場合などは、企業価値や会社売却の価格が下がるでしょう。

つまり、事業が成長しきった後に会社を売却すれば、収益性や成長性などが低く安値となる確率が高まります。また、買い手が現れないこともあります。

できるだけ好条件で会社を売却したければ、会社の業績が良いタイミングを選びましょう。収益性や成長性が高いときは、希望価格よりも高値で売却できたり、買い手が早く見つかったりします。

⑤自社の強み・アピールポイントを洗い出す

価値がある経営資源があっても、買い手にその価値が伝わらなければ、好条件で会社売却を行うのは難しいです。また、売り手が自社の強みを把握しなければ、買い手へ自社価値をアピールするのは簡単ではありません。

そのため、自社の持つ強みを客観的な視点で整理してください。競合他社より優れた強み、収益性・成長性の高い自社の経営資源などを明確にし、的確に自社価値をアピールするのです。そうすれば、高値で会社売却できる確率が高まります。

⑥シナジー効果が期待できる相手先を見つける

シナジー効果とは、複数の企業が1つに統合されて、企業が別々に事業を行っていたときよりも大きな価値が生み出される効果をいいます。

シナジー効果の創出が生じる買い手を選び、相手に期待されるシナジー効果を理解してもらえると、会社売却が好条件で実現できるでしょう。

⑦アーンアウト条項を契約に盛り込む

最近は、M&Aの契約で、アーンアウト条項を設ける場合があります。アーンアウト条項とは、M&Aの取得対価の一部が買収した後の利益目標に基づいて支払われる方式をいいます。

買い手は、買収金額に見合うリターンが得られるのかというM&Aのリスクを減らせます。売り手は、売却後に成果を出すことでよりリターンを獲得できるモチベーションへつながります。つまり、アーンアウト条項は買い手にも売り手にもメリットがあるのです。

そのため、会社売却を好条件で成功させるには、アーンアウト条項を契約に盛り込むこともポイントです。

⑧信頼できるM&A仲介会社に依頼する

会社売却は、M&A仲介会社をとおして実施することがほとんどです。

非常に多くのM&A仲介会社が存在し、M&A仲介のみを専門に行うコンサルティング会社、税理士法人などが母体のM&A仲介会社などさまざまです。特定の業種へ強みを持つM&A仲介会社もあります。

そこで、いくつかのM&A仲介会社を比べて、自社に最も適した信頼できるM&A仲介会社を選ぶことが大切です。また、担当者との相性も確認しましょう。

少しでも高く会社売却したいなら、M&A総合研究所にご相談ください

前述したとおり、会社の最終的な売却価格は、買い手と売り手の交渉力によって決定されます。「有利に交渉できるか不安」であれば、M&A仲介会社の利用を検討しましょう。

M&A総合研究所では、豊富な経験と知識を持つM&Aアドバイザーが専任につき、金額の算出や条件交渉など案件をフルサポートいたします。

M&Aは成立まで半年から1年程度かかるのが一般的とされていますが、M&A総合研究所は機動力に強みがあり、最短3カ月での成約実績も有します。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を行っておりますので、M&Aをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。

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会社売却の最新事例3選

会社売却の最新事例3選

この章では、会社売却の最新事例を紹介します。

①motoがログリーへ会社売却

2021年4月、株式譲渡の手法で、motoがログリーへ会社売却を行っています。会社売却の額は7億円で、最大3億円のアーンアウトによる成功報酬も設定されました。

これにより、ログリーは、転職サービス市場へ広告配信ジャンルを広げることを狙っています。また、ログリーの「広告配信・ビッグデータ解析の技術力」とmotoの「転職者のデータ」が組み合うため、新しい事業創出が期待できます。

②オリンパスがロート製薬へ子会社を売却

2021年3月、株式譲渡の手法で、オリンパスがロート製薬に子会社を売却しています。会社売却の金額は明かされていません。

これにより、オリンパスは、さらなる子会社の成長を狙っています。そしてロート製薬は、細胞製造コストの低減などシナジー効果を見込んでいます。
 

③武田薬品工業がブラックストーン・グループへ子会社を売却

2021年3月、武田薬品工業は子会社株式を全て譲渡して、ブラックストーン・グループへ会社売却を行っています。

武田薬品工業は、子会社事業におけるさらなる促進のために、この売却を実施しました。ブラックストーンは、会社売却後、前経営陣とともに事業の成長を図ります。

会社売却の方法まとめ

会社売却の方法まとめ

今回紹介した会社売却の方法から、会社の実情や会社売却の目的に合わせて最適なものを選択することが大切です。会社の事情によって、メジャーな方法ではないものを選択する場合もあり得ます。とはいえ、中小企業の会社売却では、株式譲渡が広く用いられています。

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