2024年1月30日更新業種別M&A

アパレル業界のM&A!動向・事例を徹底紹介【2024年最新版】

アパレル業界の市場規模はほぼ横ばいで推移していますが、活発にM&Aが行われています。M&Aが活発化している理由はさまざまですが、経営戦略としてのM&Aが多く見受けられる状況です。本記事では、アパレル業界のM&A動向・事例などを中心に解説します。

目次
  1. アパレル業界の定義と業態
  2. アパレル業界のM&A・買収の最新動向
  3. アパレル業界でM&Aを行うメリット
  4. 2024年アパレル業界のM&A事例
  5. 2022年~2023年アパレル業界のM&A事例3選
  6. 2020年〜2021年アパレル業界のM&A事例5選
  7. 2019年アパレル業界のM&A事例2選
  8. 2018年以前のアパレル業界のM&A事例4選
  9. 異業種によるアパレル業界のM&A事例7選
  10. アパレル業界のM&A・買収に積極的な企業
  11. アパレル業界のM&Aまとめ
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アパレルのM&A・事業承継

アパレル業界の定義と業態

アパレル業界とは、衣類(服)の製造・流通・販売を行う業界のことです。ここには、メーカーから服を仕入れて販売する小売店や、服のデザイン企画から流通までを行う会社など、さまざまな業態が含まれます。

一般的な服屋さんだけでなく多種多様なビジネスモデルがある業界である点が大きな特徴です。このうち企画・製造・小売までを一貫して行う形態は、「SPA」と呼ばれています。SPAとは、「Speciality store retailer of Private label Apparel」というビジネスモデルです。

たとえば、ユニクロのように、企画から小売までを一体的に行うビジネスモデルをさします。ニーズの動向をスムーズに製品に反映させられる点が主な特徴です。

また、フクルという企業では、複数の会社が保有する生地やデザインなどをデータ化して、顧客が自分の好みに合わせて発注する「オーダーメイド型マスカスタマイズ生産」というビジネスモデルを確立させています。

これは、在庫リスクを最小限に抑えつつ顧客のニーズに対応できる点がメリットです。このように、アパレル業界といっても業態はさまざまであり、各々の強み・特徴は大きく異なっています。

特に、はやりやニーズに敏感になりがちな業界であるため、SPAのようなビジネスモデルがある点も大きな特徴だといえるでしょう。

アパレル業界の特徴

ここでは、アパレル業界の主な特徴を整理します。アパレル業界の代表的な特徴は以下のとおりです。

  1. 流通構造
  2. 季節とはやりに大きく左右される業界

①流通構造

まずは、基本的な流通の流れからです。アパレル業界の流通構造は、しばしば「川上」、「川中」、「川下」と表現されます。これは川の流れにたとえた流通構造であり、以下のようにそれぞれに異なる役割があるのです。

  • 川上:繊維素材の生産
  • 川中:素材から商品を生産
  • 川下:商品を消費者へ販売

各々の段階でメーカー・小売業者などが業務を行っていますが、最近ではこれらの企画・製造・小売を一貫して行うSPAの台頭も目立っています。

②季節とはやりに大きく左右される業界

服を扱う以上、アパレル業界は季節とはやりに大きく左右されます。まず季節について説明すると、基本的に夏服よりも冬服の方が単価は高くなる点が特徴的です。そのため、季節に応じた適切な販売戦略を策定しなければなりません。

また、アパレル業界には、特定時期にしか着ない服が売れ残った場合の在庫リスクもあります。インナーなどは、年間をとおして需要があるため戦略策定しやすい商品です。しかし、夏に着る半袖の服・冬に着るコートなど季節性のある服も、もちろん扱わなければなりません。

たとえば、冬用のコートが売れ残った場合、春以降どのように扱うかが問題となります。この場合、値引き販売などの対策が考えられますが、やはり在庫リスクは簡単には拭えません。

さらに、服のはやりは次々に変わるため、消費者の動向にも注意する必要があります。1年たっただけではやりが大きく変わったというケースも珍しくありません。はやりとニーズの動向をより正確に分析する必要がある点も、アパレル業界の大きな特徴です。

アパレルメーカー・小売店を取り巻く環境

衣料品等の国内市場規模推移

出典:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/textile_nw/pdf/001_05_00.pdf

国内アパレル市場規模はバブル期の15兆円をピークに2010年頃までに10兆円程度へと減少し、その後はほぼ横ばいとなって伸び悩みが続いている状況です。

さきほど少し触れましたが、最近のアパレル業界ではSPA(製造小売業)の台頭も目立っています。SPAは企画・製造・小売が一貫しているため、コストの安い海外で大量生産を行ったうえで小売の段階に持っていくことが可能になります。

また、川下である小売業が川上に進出するという形で、大手アパレルが低価格化や店舗展開などを積極的に行うようになっており、収益源の確保として海外展開を進める企業も現れました。

さらに、ECサイトと百貨店の動向にも大きな特徴が見られます。市場規模がほぼ横ばいとなっているのは、インターネットの急速な普及により、ECサイトでの販売が好調を維持している点も大きな要因です。そのため、大手のアパレル企業は、ECサイトでの販売に力を入れています。

一方で、インターネットによる購入が普及した現在では、百貨店での販売が低迷傾向です。インターネット上での購入でも以前よりもスムーズな配達が実現しているため、直接買いに行かなくてもよいと考える人も増加えてきました。

このように、販売チャネルが大きく変わろうとしている点も、アパレル業界の特徴的な動向といえます。

アパレル製造業を取り巻く環境

繊維工業における事業所数の推移

出典:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/textile_nw/pdf/001_05_00.pdf

「川上」、「川中」であるアパレル製造業に該当するのが繊維産業です。経済産業省の「繊維産業の現状と経済産業省の取組」によると、繊維産業の現在の状況は以下のようになっています。

  • 2017(平成29)年時点の繊維産業の事業所数は1991(平成3)年の約4分の1に減少
  • 2017年時点の繊維産業の出荷額も1991年の約4分の1に減少
  • 国内企業の減少分を補うように輸入品の割合が上昇

これは、アパレルメーカー各社が製造コストを抑えるために、労働力が安価である海外に製造工場を設けたことが要因です。そこで、残った国内のアパレル製造業者は、大量生産品は受注せず、高品質で少数ロットの製品を多種受注する戦略を取っています。

日本のアパレル製造業者の品質の高さについては、海外のアパレルブランドからも評価を受け、国外からの受注を多く集めているメーカーも少なくありません。

コロナ禍がもたらした影響

2020(令和2)年から2022(令和4)年2月現在まで続く新型コロナウィルス感染拡大問題は、アパレル業界にも影響を及ぼしています。具体的には、テレワークによって外出・出勤が激減したため、ビジネス・フォーマルウェアの売上が大きく落ち込みました。

帝国データバンクの「2020年度 上場アパレル企業決算動向調査」によると、上場しているアパレル企業45社のうち8割(37社)が減収、赤字企業は24社となっています。大手企業であったレナウンは倒産してしまいました。

ただし、EC事業は伸びている会社も多かったり、テレワーク向けの新商品にも注目が集まったりなど各社選ら約転換を図っており、2021(令和3)年度は、6割の企業が増収増益を見込んでいます。

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アパレル業界のM&A・買収の最新動向

前章も踏まえ、アパレル業界のM&Aの最新動向について整理していきます。最近のアパレル業界では、販売チャネルの強化を目指したM&Aや、異業種も含めたM&Aの実施が多い点が特徴的です。

詳細は後述しますが、三井物産によるビギホールディングスの買収は、アパレル業界における代表的なM&A事例でした。このM&Aは、アパレル企業であるビギホールディングスが、三井物産の持つ物流などのネットワークを活用して販路の強化を目指した事例といえます。

その一方、三井物産はファッション・繊維事業において、販売・マーケティング事業に注力している企業です。そこでビギホールディングスの買収で、企画・販売プラットフォーム機能を強化しています。

このように、各々の目的を達成するため、異業種も含めたM&Aが加速している点がアパレル業界のM&Aに見られる特徴です。

EC事業の強化やDX推進

アパレル業界では競争の激化やインターネットを介した販売の急速な普及が起こっているため、EC事業の強化やDXの推進が急務とされています。その一方で、特に中小規模のアパレル企業では、こうした対応を講じるのは難しいです。

しかし、M&Aを活用すればスピーディーに対応が取れるため、この点もアパレル業界においてM&Aが活発化している1つの要因となっています。

異業種とのM&Aによる経営の安定化

アパレル業界のトレンドに対応するには、異業種が持つネットワークを活用する戦略も1つの方法です。たとえ異業種でも、資金力のある大手企業に買収されれば、大手傘下のもとで経営基盤を安定させられます。

これを実現するために、M&Aによる買収・売却が効果的な手法として注目されているのです。一例として、業績が低迷しているアパレル企業が資金力のある異業種の企業に買収されるM&Aは、典型的な事例といえます。

したがって、M&Aの際は、業種にこだわらず幅広い視野で相手探しを行うことも大切です。アパレル業界では、今後もさまざまな業種とのM&Aが増える見込みであることから、異業種企業のアパレル業界参入もますます増えると推測されます。

これに伴い、アパレル業界全体の動向が変わることも想定されており、近い将来、これに対応するためのM&Aも増える見込みです。

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アパレル業界でM&Aを行うメリット

昨今のアパレル業界ではさまざまな目的でM&Aが増えておりますが、ここではM&Aにより受けられるメリットを整理します。売り手のメリットと買い手のメリットをそれぞれまとめました。

売り手のメリット

M&Aによって会社を売却する売り手のメリットは、以下のとおりです。

  1. 後継者不足問題の解決
  2. 経営基盤の安定化
  3. 創業者利益の獲得
  4. 個人保証や担保の解消
  5. 従業員の雇用維持

①後継者不足問題の解決

後継者不足に頭を悩ませている経営者は少なくありませんが、M&Aにより会社を売却すると別の経営者にバトンタッチできます。そのため、身内や社内に会社を引き継ぐ人がいない場合でも、後継者不足問題を解決できるのです。

②経営基盤の安定化

特に中小企業からすると、M&Aでの売却後に安定した経営基盤のもとで事業継続が可能です。M&Aで大手企業の傘下に入れば、財務面が安定します。また、大手企業(親会社)の持つネットワーク・ノウハウを生かせば、事業強化・事業エリア拡大につなげることも可能です。

また、販売チャネルの強化という面でも、大手企業からの買収を狙う戦略は有効策といえます。アパレル業界ははやりに左右される点が特徴ですが、大手のアパレル企業であれば扱う商品のバリエーションが多いため、いかなるはやりにもある程度、対応できるからです。

さらに流通体制が整っていれば、はやりへの対応をスムーズに進められます。これらの強みを得るために、大手企業の傘下入りを目指すという考え方もあるのです。

③創業者利益の獲得

会社を売却すれば、それに見合った対価が支払われます。つまり、創業者や経営者はそれだけの利益を獲得でき、将来の資金に充てられるのです。M&Aでは、単に廃業しただけでは得られなかった利益を獲得できます。

④個人保証や担保の解消

アパレル企業では、起業時や設備投資など経営に必要となる資金を借入により賄っている会社も少なくありません。中小企業では、経営者が個人保証や担保を差し入れて融資を受けているのが実情です。

M&Aで会社売却(株式譲渡)した場合、債務は買い手は引継がれるため、個人保証や担保は解消されます。ただし、事業譲渡というM&A手法の場合、債務は引き渡せません。そのため、M&A仲介会社などからアドバイスを受けてM&Aを実施することが肝要です。

⑤従業員の雇用維持

会社を廃業すると、これまで一緒に働いてきた従業員を解雇する必要があります。しかし、M&Aで会社を売却すれば、基本的に自社従業員の雇用も引き継がれるため、雇用を心配する必要がなくなるのです。

ただし、従業員が安心して継続的に働けるよう雇用内容を変えないことを、M&Aの条件として相手側に提示し了承を得ましょう。

買い手のメリット

会社を買収する買い手のメリットとしては、以下のものが挙げられます。

  1. 事業エリアの拡張
  2. 事業規模の拡大
  3. 優秀な人材の確保

①事業エリアの拡張

同じアパレル業界の会社が買い手となる場合、売却側が持っていた事業エリアをそのまま取り込めます。また、異業種の企業がアパレル企業を買収する場合、比較的簡単に新規事業への参入を果たせる点も大きなメリットです。

自社のみで事業エリアを拡張したりゼロからアパレル業界に参入したりするよりも、アパレル企業をM&Aにより買収する方がはるかに効率的だといえます。

②事業規模の拡大

取り扱う服のバリエーションが多い大手のアパレル企業であっても、特定分野の服に弱いというケースが見られます。そこで、特定分野の服に特化したアパレル企業を買収すると、簡単に弱点を強化できるのです。これは、アパレル企業同士のM&Aで得られるメリットです。

最近では、販売チャネルの強化を目的にアパレル企業が同業他社を買収する事例も多く見られます。たとえば、インターネットに特化しているアパレル企業を買収すると、自社の販売チャネルを大幅に強化可能です。

近年のアパレル業界では、EC分野の強化は必須といっても過言ではありません。仮にインターネットへの対応を検討している場合、M&Aによる買収を利用すればゼロから構築する手間を省略できます。

③優秀な人材の確保

事業エリアや規模を拡大させても、それを支える人材がいなければうまく機能しません。M&Aで優秀な人材がいる会社を買収できれば、売り手企業の人材をそのまま自社グループの従業員にできます。

人材育成は多くの企業で課題とされますが、育成には時間も費用もかかるため、即座に結果は表れません。この問題を解決する方法としても、M&Aは有効な手法です。

④サプライチェーンの統合

原材料調達や製造を自社で行うことで、コストの削減や顧客ニーズへの迅速な対応が可能となります。また、サプライチェーン全体の情報を迅速かつ正確に活用でき、効率的な販売管理にも繋がります。

しかし、ゼロから始めるには時間もコストもかかってしまうことから、M&Aを用いてサプライチェーンの垂直統合を進めることが非常に有効です。

⑤デジタル領域の強化

アパレル業界では販売チャネルやデジタルマーケティングの強化が急務となっています。しかし、そういったデジタル領域にノウハウがないアパレル企業も多く存在します。

そこで、デジタル領域に強い企業とのM&Aによって両社のノウハウを有効に活用する戦略的なM&Aも見受けられています。

【関連】M&Aのメリット・デメリットとは?買い手・売り手別、M&A戦略策定、手法別の効果を紹介

2024年アパレル業界のM&A事例

アパレルのM&A・事業承継
アパレルのM&A・事業承継

ここでは、2024年に実施されたアパレル業界関連のM&A事例を紹介します。

①アダストリアによるGate Winの吸収合併

2024年1月、アダストリアはGate Winを吸収合併しました。

アダストリアは、渋谷ヒカリエに本社を置くカジュアル衣料および生活雑貨を取り扱う企業です。対象会社のGate Winはカジュアルウェア販売のライセンス事業を行うアダストリアの子会社です。

今回のM&Aにより、経営資源の有効活用、業務の効率化、ビジネス拡大を目指します。

2022年~2023年アパレル業界のM&A事例3選

ここでは、2022年から2023年にかけて実施されたアパレル業界関連のM&A事例を紹介します。

  1. 京越によるエスティームの連結子会社化
  2. キムラタンによる和泉商事の完全子会社化
  3. ワールドによるナルミヤ・インターナショナルの連結子会社化

①京越によるエスティームの連結子会社化

2023年11月、京越はアパレルブランド「overE」を運営するエスティームの株式を取得し、連結子会社にしたことを発表しました。京越は和装のEC事業をはじめとした和装卸、レンタル、そしてアパレル、ウィッグの製造・販売などを行なっています。エスティームは、主に婦人服の企画・製造・販売を行っている企業です。

京越は、エスティームが持つ中国の工場とのネットワークや、ECモールでの販売力の強みを活用し、売上の向上を目指しています。

株式会社エスティームを買収し、子会社となりました。

②キムラタンによる和泉商事の完全子会社化

2022年2月、キムラタンは、和泉商事の全株式を取得し完全子会社化することを発表しました。取得予定日は同年4月、取得価額は公表されていません。キムラタンは、ベビー・子供服の企画・生産・販売などを行っています。和泉商事は、不動産賃貸業を行っている企業です。

キムラタンは、少子化などを背景とする近年の主力事業の不振により、新たに不動産事業に注力することを決定しています。

子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

③ワールドによるナルミヤ・インターナショナルの連結子会社化

2022年2月、ワールドは、TOB(株式公開買付け)を実施しナルミヤ・インターナショナルを連結子会社化しました。ワールドは、従前よりナルミヤ・インターナショナルの株式25%を所有していましたが、これをTOBで51.59%に引き上げたものです。

TOBでの取得価額は33億900万円でした。ワールドは、衣料品の販売事業とそれに関するブランド事業、デジタル事業、プラットフォーム事業を行うグループの持株会社です。ナルミヤ・インターナショナルは、ベビー・子供服の企画販売を行っています。

ワールドとしては、連結子会社化することで従前よりも多岐にわたってシナジー効果が得られると判断しました。

 

ワールド、ナルミヤを子会社化
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2020年〜2021年アパレル業界のM&A事例5選

ここでは、2020年から2021年にかけて実施されたアパレル業界関連のM&A事例を紹介します。

  1. アダストリアによるゼットンの連結子会社化
  2. ベルーナによるセレクトの完全子会社化
  3. C Channelによる子会社マキシムの株式譲渡
  4. TSIホールディングスによる3ミニッツのアパレル事業の譲受
  5. 花菱縫製によるメルボグループの生産・販売事業の統合

①アダストリアによるゼットンの連結子会社化

2021年12月、アダストリアは、ゼットンとの間で資本業務提携契約を締結し、最終的に連結子会社化することを発表しました。まず、ゼットンは第三者割当増資を同年同月に実施し、アダストリアはこれを12億9,225万5,800円で引受けています。

アダストリアが取得した株式数は全体の25.14%です。そして、アダストリアは2022年1月から2月にかけてTOBを実施し、合計で51%分の株式を取得しゼットンを連結子会社化する計画となっています(記事執筆時点ではTOBの結果は出ていません)。

TOBの予定買付け代金は15億8,500万円です。アダストリアは、グループ子会社13社(海外子会社含む)の体制で衣料品・雑貨などの企画・製造・販売を行っています。ゼットンは、飲食店などの経営・開発・コンサルティングを行っている企業です。

アダストリアとしては、顧客層への多様なライフスタ イル提案の一環として、飲食事業に参入する機会を獲得することで、相互に企業価値向上が得られると判断しました。

株式会社ゼットン株券(証券コード:3057)に対する公開買付けの結果 及び特定子会社の異動に関するお知らせ

②ベルーナによるセレクトの完全子会社化

2021年8月、ベルーナは、セレクトの全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は公表されていません。ベルーナは、総合通販事業、化粧品健康食品事業、グルメ事業、ナース関連事業、データベース活用事業、呉服関連事業、プロパティ事業などを行っています。

セレクトは、30代女性向け中心の人気アパレルECサイト「Pierrot(ピエロ)」を運営している企業です。ベルーナとしては、グループ全体での事業拡大とシナジー効果による企業価値向上が図れるとしています。

「株式会社セレクト」の子会社化に関するお知らせ

③C Channelによる子会社マキシムの株式譲渡

2021年3月、C Channelは、完全子会社であるマキシムの株式29.3%をNext Mホールディングスに譲渡しました。譲渡価額は公表されていません。C Channelは、メディア事業、eコマース事業、海外事業を行っています。

マキシムは、Eコマース、リアル店舗運営、アパレル商品企画卸、アプリケーション開発運営、メディア運営、WEB構築などを行っている企業です。Next Mホールディングスは、代表者がマキシムの代表者と同一人物で、株式・有価証券の保有・運用・管理を行っています。

C Channelとしては、今後の事業拡大に向けた手元資金確保のために株式譲渡を実施しました。

第7回定時株主総会招集ご通知

④TSIホールディングスによる3ミニッツのアパレル事業の譲受

2020年8月、TSIホールディングスは、M&Aにより3ミニッツのアパレル事業を譲受しました。事業取得価額は非公開とされています。買収側のTSIホールディングスは、東京都港区に本社を置くアパレル企業です。

幅広い顧客層のさまざまなニーズに応えるブランドポートフォリオ経営を推進しており、中期経営計画では「デジタル企業化」を重点領域として掲げています。売却側の3ミニッツのアパレル事業「ETRÉ TOKYO」は、アパレル商品企画販売事業です。

自社Eコマースを主要販路にしつつ、ファッションインフルエンサーをクリエイティブディレクターに起用しています。また、SNSなど新たなデジタルメディアをコミュニケーションツールとして活用するマーケティング手法により、20~30代女性を中心に支持を広げてきました。 

本件M&Aの目的は、SIホールディングスグループの持つ商品企画開発力をはじめとする生産物流および海外の事業インフラなどの活用を推進し、アパレル事業の成長スピードを加速化させることです。

会社沿革

⑤花菱縫製によるメルボグループの生産・販売事業の統合

2020年3月、三井松島ホールディングスは、連結子会社でオーダースーツ事業を展開する花菱縫製と、メルボ紳士服工業などを展開するメルボグループにおけるオーダースーツ事業の生産・販売部門を統合すると発表しました。

花菱縫製は1935(昭和10)年に創業され、オーダースーツ生産の工業化を成功させた日本初の企業として高い知名度を誇っています。一方のメルボグループは、「麻布テーラー」、「TAILOR FIELDS」などのスーツブランドの展開や、2つの生産工場の運営などを手掛けてきました。

本件M&Aの目的は、昨今オフィスウェアのカジュアル化が進み、スーツ事業の経営環境が厳しくなる中で、オーダースーツ事業の競争力を強化させることです。

2020年3月期 決算説明資料
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2019年アパレル業界のM&A事例2選

ここでは、2019(平成31、令和元)年に実施されたアパレル業界のM&A事例を紹介します。

  1. ナルミヤ・インターナショナルによるハートフィールの子会社化
  2. アングローバルによるアンドワンダーの子会社化

①ナルミヤ・インターナショナルによるハートフィールの子会社化

2019年3月、ナルミヤ・インターナショナルは、ハートフィールの全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は7億900万円と発表されています。買い手であるナルミヤ・インターナショナルは、子供向けのアパレル事業を中心に手掛ける企業です。

一方、売り手となったハートフィールは、子供用衣料品や服飾雑貨の企画・生産・販売などの事業を中心に展開しています。2010(平成22)年の設立以来、小中学生男児向けのアパレルブランドにおいて自社eコマースを中核としながら事業を展開してきました。

本件M&Aの目的は、男児に向けたアパレルブランドを育成させることです。

株式会社ハートフィールの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

②アングローバルによるアンドワンダーの子会社化

2019年1月、TSIホールディングスのグループ会社であるアングローバルは、アウトドアブランド「アンドワンダー」の全株式を取得し完全子会社化すると発表しました。株式取得価額は非公開とされています。

買い手のアングローバルは、TSIホールディングスのグループ会社であり、婦人服・紳士服・服飾品の企画・製造・輸入・販売(小売および卸売)などを手掛けている企業です。

売り手のアンドワンダーは、人気ブランド「andwandar」を保有しています。アウトドアウェアおよびギアを主軸に事業展開しています。本件M&Aの目的は、ブランドのさらなる成長を促進させることです。

㈱アンドワンダーの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
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2018年以前のアパレル業界のM&A事例4選

ここでは、2018(平成30)年以前に実施されたアパレル業界のM&A事例を紹介します。

  1. TSIホールディングスによるHUF Holdings, LLCの子会社化
  2. スタートトゥデイによるVASILYの子会社化
  3. ジャパンイマジネーションによるスタニングルアーのアパレル事業の譲受
  4. ライザップグループによるジーンズメイトの子会社化

①TSIホールディングスによるHUF Holdings, LLCの子会社化

2017(平成29)年11月、アパレル企業のTSIホールディングスは、30カ国に展開しているブランド「ハフ(HUF)」の企画販売を手掛けるHUF Holdings, LLCの株式90%を取得し子会社化することを発表しました。

同年12月に、HUF Holdings, LLCはTSIホールディングスの傘下となっています。こちらは、日本と海外のアパレル企業によるM&A事例として有名です。「ハフ」は米サンフランシスコ発のスケートブランドとして、アメリカや欧州を中心にグローバル展開をしているブランドとなります。

この「ハフ」を手掛けるHUF Holdings, LLCの子会社化により、TSIホールディングスは海外事業の拡大につなげられました。なお、TSIホールディングスの子会社であるジャックは、以前より「ハフ」の国内販売権を取得しており、2015(平成27)年から販売代理店として運営しています。

この2年間の協業もあり、TSIホールディングスとHUF Holdings, LLCは密接な関係にありました。HUF Holdings, LLCとしても、TSIホールディングスの事業モデルを取り入れて、さらなる業績の拡大につなげたい考えです。

TSIが「HUF」を子会社化、海外事業拡大へ(Fashionsnap.com)

②スタートトゥデイによるVASILYの子会社化

2017年10月、「ZOZOTOWN」の運営会社スタートトゥデイ(現ZOZO)は、VASILYの全株式を取得して完全子会社化することを発表しました。この事例は、アパレル業界の中でも、特にIT分野に特化したM&Aとして大きな特徴があります。

売却側のVASILYは、「IQON(アイコン)」などのファッションメディアの運営や、ソフトウェアの受託開発などが事業内容です。一方、買収側のスタートトゥデイは、ファッションショッピングサイト「ZOZOTOWN」の運営で有名な企業でしょう。

VASILYの完全子会社化により、スタートトゥデイはVASILYの開発技術をさまざまな分野で応用できるようになりました。VASILY側では、ZOZOTOWNのデータを生かしつつ技術力と合わせて、幅広い事業展開を実現しています。

スタートトゥデイ、ファッションメディア運営のVASILYを買収

③ジャパンイマジネーションによるスタニングルアーのアパレル事業の譲受

2017年3月、アパレル企業のジャパンイマジネーションは、瀧定大阪の子会社であるスタニングルアーのアパレル事業を譲り受けることを発表しました。

その後、スタニングルアーのアパレル事業を、ジャパンイマジネーションが同年3月10日に設立した新会社スタニングルアーが譲り受けています。この事業譲渡により、ジャパンイマジネーションは、ウィメンズブランド「スタニングルアー」の全事業を運営することになりました。

この事例は、アパレル企業が同業他社の事業を譲り受けたケースとして有名です。ジャパンイマジネーションは、20代女性をメインターゲットとした「セシルマクビー」などのブランドを展開しています。

スタニングルアーが瀧定大阪からジャパンイマジネーションに譲渡

④RIZAPグループによるジーンズメイトの子会社化

2017年1月、フィットネスクラブ「RIZAP(ライザップ)」の運営会社であるRIZAPグループは、カジュアル衣料専門店のジーンズメイトを子会社すると発表しました。これにより、TOBによる取得と第三者割当増資の引き受けを行っています。

本件M&Aに伴い、RIZAPグループは同年2月にジーンズメイトを連結子会社化しました。業績不振が長期化していたジーンズメイトは、ライザップグループ傘下のもとで業績の立て直しを目指しています。

一方、アパレル関連事業に進出していたライザップグループでは、ジーンズメイトの子会社化により、アパレル事業の拡大・強化を図る考えです。

RIZAPグループ株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明 及び同社との資本業務提携のお知らせ
【関連】ライザップによる買収・M&Aとは?買収事例やM&A戦略について解説

異業種によるアパレル業界のM&A事例7選

ここでは、異業種企業がアパレル業界企業との間で実施したM&A事例を紹介します。

  1. アスコによるネクスプレミアムグループの買収
  2. EPSホールディングスによる尚捷集團控股有限公司の子会社化
  3. ヤフーによるZOZOの買収
  4. 北興化学工業による村田長の買収
  5. サイバーステップによるECライフコーポレーションの買収
  6. マーチャント・バンカーズによるケンテンの買収
  7. 三井物産によるビギホールディングスの買収

 

①アスコによるネクスプレミアムグループの買収

2021年11月、ネクスプレミアムグループの完全親会社であるネクスグループより、ネクスプレミアムグループの全株式をアスコに譲渡する基本合意書締結が発表されました。ネクスプレミアムグループは、子会社2社も含めアパレル事業を行っています。

アスコは飲食業、サービス業を行っている企業です。ネクスグループとしては、新型コロナウィルス感染拡大問題の渦中において、グループ内の事業の選択と集中を検討した結果、業績不振であるアパレル事業会社の売却を決めた模様です。

子会社の異動に関する株式譲渡契約及び基本合意書締結に関するお知らせ

②EPSホールディングスによる尚捷集團控股有限公司の子会社化

2021年4月、EPSホールディングスは香港のの尚捷集團控股有限公司(Speed Apparel Holding Limited)株式75%を取得し子会社化しました。取得価額は3.705億香港ドル(当時の為替レートで約51億8,700万円)と発表されています。

EPSホールディングスは、医薬品・医療機器の開発サポートなど医療分野におけるさまざまなサポート事業を中心に行うグループの持株会社です。尚捷集團控股有限公司は、香港を拠点としてアパレルのサプライチェーン・マネジメント・サービス事業を行っています。

EPSホールディングスとしては、新規事業進出に向けたM&Aの実施です。なお、尚捷集團控股有限公司は、同年5月に商号をEPS 創健科技集團有限公司(EPS Creative Health Technology Group Ltd.)に変更しました。

中国における子会社の異動に関するお知らせ

③ヤフーによるZOZOの買収

2019年9月、ポータルサイト「Yahoo!JAPAN」を運営するヤフー(現Zホールディングス)は、ZOZOに対してTOBによる買収を行うと発表しました。この事例は、各分野でともに知名度の高い大手企業のM&Aとして有名です。

本件買収により、同年11月、ZOZOはヤフーの連結子会社となりました。ヤフーでは、ZOZOの運営するZOZOTOWNにより、PayPayモールにおけるシナジー効果を獲得しています。ZOZOとしても、ヤフーユーザーを取り込みやすくなりました。

また、それぞれの企業では顧客層が異なっており、M&Aによる効果で、2社の利用者や会員数の大幅な増加が期待されています。さらに、ZOZOTOWNの決済方法にPayPayが追加されることで、購入者の利便性向上にもつながりました。

ヤフー、TOBでZOZOを子会社化へ

④北興化学工業による村田長の買収

2019年3月、北興化学工業は、村田長の全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は公表されていません。北興化学工業は、農薬の製造販売事業、ファインケミカル(電子材料、医薬品原料、機能性セラミックス原料など)の製造販売事業などを行っています。

村田長は、産業用・衣料用繊維資材の販売事業を行っている企業です。北興化学工業としては、新たな素材製造販売事業に進出を果たすとともに、グループ内における多種のシナジー効果創出が期待できると判断しました。

村田長を子会社に。北興化学工業

⑤サイバーステップによるECライフコーポレーションの買収

2018年11月、サイバーステップは、ECライフコーポレーションの全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は公表されていません。サイバーステップは、オンラインゲームの開発・運営や3Dグラフィックエンジンの研究開発などを行っています。

ECライフコーポレーションは、アパレル製品の販売業を行っている企業です。サイバーステップとしては、Eコマース事業進出に向けて、ECライフコーポレーションのノウハウを獲得する狙いがあります。

子会社の異動を伴う株式取得(子会社化)に関するお知らせ

⑥マーチャント・バンカーズによるケンテンの買収

2018年4月、マーチャント・バンカーズは、ケンテンの全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は公表されていません。ケンテンは、アパレル・雑貨の販売受託事業を行っている企業です。

マーチャント・バンカーズは、不動産への投資業務・M&Aのアドバイス、不動産の売買・仲介・賃貸・管理業務、宿泊施設・飲食施設・ボウリング場などの運営・管理などを行っています。マーチャント・バンカーズとしては、アパレル・雑貨の販売受託事業への進出が目的です。

 

当社子会社である株式会社ケンテンによる、アパレル・雑貨品の ネット販売の開始に関するお知らせ(開示事項の経過)

⑦三井物産によるビギホールディングスの買収

2018年1月、三井物産は、「ヨシエイナバ」、「メンズ・ビギ」、「メルローズ」などの著名ブランドを擁するビギホールディングスの全株式を取得すると発表しました。

出資比率は三井物産などが出資するMSDファンドが66.6%・三井物産が33.4%とされ、同年2月に株式譲渡が行われています。売却側のビギホールディングスは1970(昭和45)年創業のアパレル企業で、日本を代表する著名ブランドを数多く擁していることで有名です。

M&A当時の年商は500億円ほどで、業界内でも大きな存在感を持っています。三井物産の傘下入りで、ネットワークを生かした海外展開による販路強化を図る考えです。買収側の三井物産は、「リテール・サービス」を成長分野の1つに定める総合商社です。

ファッション・繊維事業では、販売・マーケティング事業を最注力分野としています。ビギホールディングスの買収は、三井物産からすると企画・販売プラットフォームの機能強化として大きな意味を持つ行為です。

三井物産など、アパレル企業のビギHDの全株式を取得することで合意し株式譲渡契約を締結
【関連】ヤフーの事業売却(M&A)とは?株式譲渡との違いや事例をご紹介

アパレル業界のM&A・買収に積極的な企業

ここでは、アパレル業界の企業とのM&Aを積極的に検討している企業を一覧にして紹介します。

会社名 会社概要・強み
データセクション ・小売店設置のカメラよりAIで来店客を分析するサービスを展開
・アパレル業界の課題をデータ分析で解決に導く
・新規事業を世界20カ国で同時に展開中
・Win-WinのM&Aを目指す柔軟さ
ココラブル ・SNS広告、越境コマース、メディアまでさまざまな事業を推進
・新事業、新メンバーとの融合を多く経験
・文化的になじみやすい風土を持つ
フォース ・メインは日本酒を世界に輸出する事業
・IT技術、新たなビジネスモデルの事業を展開していきたい
・20年以上IT企業経営に携わった代表者が売り手の事業継続をサポート
・対象事業の拡大や効率化のサポートにも対応可能
バリュエンスホールディングス ・時計、バッグ、ジュエリーを中心とするブランド品のリユース業を展開
・一般客向け買取店および業者向けオークションを運営
・リユース業界の常識を打ち破るCtoBtoBのビジネスモデルを構築
Logos&Pathos Consulting ・メイン事業は経営コンサルティング
・コンサル会社向けソリューション開発、M&Aアドバイザリー、CVCのほか、農業や健康食品などの新規事業開発にも取り組む
・フレームワークによる経営コンサルではなく、実行支援を得意とする

【関連】清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例20選!買う・売る流れやメリット・費用の相場を解説

アパレル業界のM&Aまとめ

アパレル業界では、市場縮小への懸念や競争激化などを理由にM&Aが増加しています。異業種からの参入、競争力の強化など、さまざまな目的でM&Aが活発化している点がアパレル業界の大きな特徴です。

特にインターネットへの対応が求められていることから、販売チャネルの強化を目指したM&A事例も多く見られます。このようなケースでは異業種の持つネットワークの活用が効果的であるため、異業種とのM&Aを実施するアパレル企業も少なくありません。

また、競争が激化しているため、事業領域や事業規模の拡大を目的にM&Aを行うケースも増加傾向にあります。同業者同士のM&Aが加速すれば業界再編も進むでしょう。双方のノウハウを生かして高いシナジー効果が発揮されると、業界の活性化にもつながります。

M&Aは「市場縮小になんとか対応する」ための行為ではありません。市場縮小を打開し、業界の活性化につなげられるのがM&Aの特徴になります。昨今のアパレル業界は確かに厳しい状況が続いていますが、まだまだ将来性もある業界です。

こうした現状を打破するためにも、M&Aを選択肢の1つとして考えることに大きな意味があります。

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