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リフォーム業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

リフォーム業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

リフォーム業界におけるM&A

リフォーム業界のM&Aはどのようなものなのでしょうか?
そもそもリフォームは老朽化した建築物に建築当初の機能を戻すことを意味しています。
リフォーム業界の市場規模は6兆円を超えており、ここ最近の成長は横ばいですが、リフォームへのニーズは高まっています。
住宅に関しては少子高齢化によって新規住宅の建築自体は減っているものの、既存の住宅の改装や改築の需要は高く、住宅販売事業を営む会社もリフォーム事業を行うケースが増えています。
また、東京オリンピックや大阪万博のような一大イベントを控えている今、訪日外国人旅行者に備えて商業施設や公共施設の改装が積極的に行われるなど、リフォームのニーズはより高まっているといえるでしょう。
加えて将来的に消費税増税の具体的な時期が決定された際、駆け込み需要としてリフォームを行う顧客が増えていくと予測されています。 このようにリフォーム業界自体は需要が高まっており、成長する余地はかなりあるといえます。
詳しくは後述しますが、それだけのポテンシャルを持つリフォーム業界に目を付け、M&Aで進出してくる異業種は増えています。
他方で、リフォーム業界は特有の問題を抱えており、それを解決するためにM&Aが行われることも事実です。 リフォーム業界が抱える問題は慢性的な人手不足です。
リフォームにおいて実際に作業に取り組む作業員の技能は非常に重要ですが、その技能は専門性が高いため、できる人材は限られています。
そのため、ニーズと反比例して若手の作業員が少なく、既存の作業員も高齢化が進んでいることから、リフォーム業界は慢性的な人手不足に陥っているわけです。 そもそもリフォームを行う現場はハードな職場でもあるため、若手の人材が嫌厭することも原因の一つともいえるでしょう。
このような慢性的な人手不足を解決するためにM&Aが用いられるケースも多くあります。
また、今でこそリフォーム業界へのニーズは高いものの、そこには東京オリンピックのような大型のイベントが控えているからであり、そのイベントが終われば反動で一気にニーズが低下する可能性もあります。
そのため、ニーズがあり、ある程度の資金を獲得できる今だからこそM&Aを行い、反動に耐えられるように経営基盤を強化しようとする動きも見られるようになっています。

リフォーム業界のM&Aの現状と動向

リフォーム業界のM&Aの現状と動向はどうなっているのでしょうか?
リフォーム業界はニーズの増加もあって事業の拡大や異業種の進出が盛んになっており、それに比例してM&Aの件数も増えています。
とりわけ異業種の進出に関しては家電量販店や住設・建築メーカー、不動産業、保険業、インターネット業などといった様々な業種のリフォーム業界への進出が増えており、スムーズに事業に着手するためにM&Aが利用されるようになっています。
そもそもリフォームの際に行われる工事は通常の建築業と違って建設業法に抵触しないことが多く、建築に関わる事業を営んでいれば参入することができるなど、異業種が進出しやすい事業でもあります。
リフォームの工事の種類も多様であるため、元々の事業の強みとも組み合わせやすいのも利点だといえるでしょう。
他方で、リフォーム業界は他の業界のように規模の拡大のためにM&Aが行われるケースが少ない傾向があります。
リフォーム業界は設計、見積もり、施工など工事に関する一切のプロセスを請け負い、それぞれにきめ細かく対応する必要があるため、スケールメリットを享受しにくいからです。
そのため、リフォーム業界のM&Aは専門性の高い技能を持つ人材や必要な設備の確保のために行われるケースが多いです。
しかし、さきほどもお伝えしたようにリフォーム業界は慢性的な人手不足に陥っており、人手を確保したくとも売り手となる会社が見つからないケースは少なくありません。
そのため、リフォーム業界はM&Aにおいては売り手市場になっており、買い手が不利な傾向があります。 ただ、リフォーム業界はコンプライアンスの見直しや、施工基準などの変更によって新たな取り組みが求められており、中小規模の会社では対応しきれない現状もあります。
もしリフォーム業界のM&Aが加速し、大手の会社が参入するようになれば、大手の資本に中小規模の会社が取り込まれるようになり、業界再編が進むと見られています。

リフォーム業界のM&Aの費用と相場

リフォーム業界のM&Aの費用と、その相場はどうなっているのでしょうか?
日本のM&Aは海外のように取引価格や取引内容を全て公開することがあまりないため、業界ごとの費用の見通しをつけることは難しくなっています。
ただ、これまであったリフォーム業界のM&Aを見る限り、中小規模でも数億円、規模が大きければ数十億円ほどの取引価格になり得るため、費用の相場は億単位になると考えた方がいいでしょう。

リフォーム業界の買収とは?買う・買いたい場合

リフォーム事業はスケールメリットを享受しにくい事業ではあるものの、やはり人材や設備、取引先、仕入先など事業に必要な様々な要素を確保・拡充し、事業の成長を実現する必要があります。
そのため、リフォーム業界では事業の成長のために同業者同士がM&Aを行うケースが増えています。
リフォーム業界のM&Aは業界への進出を目的としていることが多いです。
様々な業種の会社が事業の多角化の一環としてリフォーム業界に進出するため、すでにリフォーム事業を営んでいる会社を買収して進出するようになっています。
もちろんゼロから事業を立ち上げることも可能ですが、それでは時間もコストもかかるうえに、リフォーム業界最大の課題である人材確保がなおさら難しくなるでしょう。
しかし、M&Aであれば人材はもちろん、設備や仕入先、取引先、顧客などを全て引き継ぐことができるため、スムーズにリフォーム事業を進められるようになります。

リフォーム業界の売却とは?売る・売りたい場合

リフォーム業界はニーズが増加してはいますが、中小規模の会社だとそのニーズ全てに対応できないこともあります。
ましてや人手不足に喘いでいているような状況では、せっかくニーズがあっても事業の存続自体できなくなってしまうことがあるでしょう。
そのため、中小規模の会社であるなら、大手の資本の傘下に入るためにM&Aで売却を行うというケースが増えています。
大手の資本の傘下に入れば、資金や人材といった経営基盤を強化できるようになり、事業の存続はもちろん、拡大するニーズに対応できるようにもなるでしょう。
昨今は中小企業が後継者不在のために事業承継ができなくなるという問題が多発していますが、リフォーム業界でもそれは例外ではありません。
後継者がいなければ、高齢化した経営者が引退した際に事業承継ができなくなり、たとえ業績が黒字でも廃業せざるを得なくなります。
もし廃業すれば従業員の雇用が失われるだけでなく、専門性が高い技能も失われてしまう恐れがあります。
それを防ぐうえでもM&Aは有効的な手段になり得ます。

リフォーム業界のM&A事例

ハイアス・アンド・カンパニー×アビエント・ホールディングス+ハウス・イン・ハウス

住生活全般に関わる事業者へのコンサルティングを行っているハイアス・アンド・カンパニーは、2018年にアビエント・ホールディングスやハウス・イン・ハウスからリフォーム関連事業を買収しています。 もともとハイアス・アンド・カンパニーは両社との事業提携を行っていましたが、このM&Aによって事業間の連携やグループシナジーを高めていこうとしています。

YKKAP×ラクシー

CMでも有名な住宅建材メーカーのYKKAPですが、2014年にマンションリフォームを手掛けるラクシーを買収しています。 元々YKKAPはリフォーム事業の強化を経営課題に掲げており、このM&Aはまさにその一環だといえるでしょう。 YKKAPとラクシーはこのM&Aを通じ、互いのノウハウを活かしながらリフォーム事業に取り組むようになっています。

ミサワホーム×アルゴスペースデザイン

住宅メーカーのミサワホームは2016年にオフィスビルの修繕や原状回復、内装、リニューアル工事などを全般的に手掛けるアルゴスペースデザインを買収し、子会社化しています。 住宅メーカー大手のミサワホームですが、新規住宅のニーズが低下していることもあって事業の多角化を推進しており、このアルゴスペースデザインの買収もその一環だといえます。 住宅メーカーが住宅やオフィスビルのリフォーム事業を手掛ける会社を買収するケースは多く、いずれも新規住宅へのニーズが低下したことへの対策のためにミサワホームのようなM&Aを行っています。

RIZAP×タツミプランニング

異業種からのリフォーム業界進出の中でも、珍しいケースといえばこの事例でしょう。 CMでも有名なRIZAPですが、2016年にタツミプランニングを買収し、リフォーム業界に進出しています。 元々RIZAPはM&Aを通じて事業の多角化を積極的に行っており、タツミプランニングの買収もその一環だといえます。 また、タツミプランニングもこのM&Aの恩恵を多大に受けています。 もともとタツミプランニングはリーマンショックの影響で経営状態が悪化していましたが、RIZAPに買収されたことにより、RIZAPグループの関連工事を請け負えるようになり、ネットワークやノウハウを短期間で培えるようになりました。 それもあって、タツミプランニングは全国展開を見据えることができるまでに経営状態を再生させることに成功しました。 このM&Aは大手の資本の傘下に入ることのメリットを端的に示しているといえます。

まとめ

リフォーム業界は東京オリンピックや大阪万博を控えているのもあって、ニーズが増加し、好調な業界だといえます。
他方で、専門性の高い技能を持つ人材が不足しがちであり、またイベントが終わった際の反動に備えて経営基盤を強化する必要があるなど、課題も多くあります。
そのため、異業種からの参入や同業者同士の経営統合のためのM&Aは今後も一定数以上続いていくといえるでしょう。
やがては業界再編が進み、大手と中小規模の会社の間の格差が大きくなる可能性があります。
そうなってしまうと、M&Aが行いにくくなるため、リフォーム業界でM&Aを行うならニーズが高いうちにやっておいた方がいいようです。

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