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倉庫会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

倉庫会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

目次

    倉庫会社のM&A

    倉庫会社のM&Aとは?

    M&Aは、後継者不足問題の解決や経営基盤の強化、事業規模の拡大といった様々なメリットがあります。

    近年、様々な業界でM&Aの活発化が目立ちますが、これは倉庫会社・業界も例外ではありません。

    近年の倉庫業界は、競争激化や業界再編の傾向が見られます。このような動向に対応するために、M&Aは効果的な手法となります。例えば同業者同士のM&Aによって競争力の強化や事業規模の拡大を図り、競争激化の現状に対応するといった方法があります。

    また、物流業務を強化するため、M&Aによって関連分野への参入を図ることもできます。

    倉庫会社のM&Aについて、まず業界の特徴や動向を踏まえてご紹介していきます。

    ⑴倉庫会社・業界の特徴

    まず、倉庫会社・業界の正確な定義について確認しておきましょう。

    倉庫業とは、寄託を受けて倉庫に物品を保管する事業のことをいいます。原料、製品、冷凍・冷蔵品など、様々な物品を大量に保管する事業となります。

    総務省の「日本標準産業分類」によると、「運輸業、郵便業」の中に「倉庫業」という分類があり、この倉庫業には「倉庫業(冷蔵倉庫業を除く)」と「冷蔵倉庫業」の2つがあります。

    いずれも、物品を倉庫に保管する事業のことを指しています。

    倉庫業を行う場合、倉庫業法に基づく登録を受ける必要があります。もともとは許可制となっていましたが、平成14年の倉庫業法の改正によって許可制から登録制へ変更されています。

    倉庫会社・業界の動向の特徴として、この平成14年の倉庫業法改正は大きな意味を持っています。

    この改正では、許可制から登録制への変更のほか、料金事前届出制度の廃止、トランクルーム認定制度の法制化なども行われ、規制緩和が進みました。

    改正の背景としては、物流の効率化、競争力の強化などを実現するため、規制緩和の必要性が高まったことが挙げられます。一方で、改正によって規制緩和が進んだ結果、倉庫業への新規参入は比較的容易になり、競争は激化しています。

    特にトラック事業者による新規参入が多く見られます。

    また、顧客となるメーカーなどの業績不振は、倉庫業界にも大きな影響を及ぼします。物量減少の傾向に伴い、倉庫会社の業績も悪化する傾向が見られます。

    倉庫会社は、どうしても顧客(荷主企業)の状況に影響されます。顧客への依存度が高いため、値下げ圧力が発生する場合もあります。

    規制緩和による競争激化と合わせ、顧客の業績不振や値下げ圧力などが加速すると、倉庫業界の収益力に低下につながります。このような状況の中、倉庫会社同士の統合によって事業規模の拡大や競争力の強化を図り、対処していくというケースも見られます。

    特に中小の倉庫会社にとっては、このようなM&Aのニーズが高まっています。

    また、物流業界全体で業界再編が進む可能性もあります。顧客が業務効率化のために物流子会社の売却や統合を進めるケースが見られますが、これは倉庫業界にも大きな影響を及ぼします。

    倉庫会社も、物品の保管だけでなく、顧客から物流業務を一括して引き受ける傾向が強まっています。顧客が物流業務をアウトソーシングする傾向に合わせ、倉庫会社も物流業務全般を請け負う方向にシフトしつつあります。

    物流業務全般を一括して受託する業務を、3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)といいます。これは、保管、配送、荷役などの物流業務を一括して請け負うことを意味します。近年では、この3PL事業の強化のためにM&Aが行われる事例が見られます。

    また、近年はインターネット通販の普及により、物流業界の市場は比較的堅調に推移しています。一時期は物流業界の市場も縮小傾向が見られましたが、インターネット通販の急激な普及によって、市場拡大に転じています。

    インターネット通販の拡大により、倉庫(物流拠点)の新設も進んでいます。今後もさらに新設が進むものと考えられ、倉庫の重要性はますます高まります。それに伴い物流の効率化も求められるので、3PLのニーズもさらに拡大します。

    そのため、3PL事業の強化のためのM&Aも加速すると考えられます。

    このような状況もあり、倉庫業界だけでなく物流業界全体における業界再編は、今後も加速する可能性があります。競争激化、業界再編の現状を踏まえ、倉庫会社は様々な動向への対応が迫られています。

    倉庫会社・業界の動向

    倉庫会社・業界の特徴を踏まえ、その動向やM&Aとの関係について詳しく見ていきましょう。

    ⑴市場の動向に合わせたM&A

    物流業界の市場拡大に伴い、倉庫業界も今後の堅調な推移が期待されます。市場の動向に合わせたM&Aとしては、やはり3PL事業拡大のためのM&Aが代表的です。

    特にインターネット通販の普及により、倉庫(物流拠点)が持つ役割は大きく変わろうとしています。

    保管場所としての役割だけではなく、一つの物流センターとして配送などの役割も求められるのです。

    インターネット通販のニーズの高まりによって、即日配達といったスピード性のあるサービスが求められます。そのために物流過程を効率化し、スピードを重視する環境を整備しなくてはなりません。

    これからの倉庫は、単なる保管としての機能だけでなく、スピードも重視した複合的な機能が必要になります。

    倉庫において物流の効率化が求められる中、3PLのニーズもさらに拡大することになります。そこでM&Aを活用し、3PL事業を短期間で効率的に開始する事例が増加すると考えられます。

    M&Aは、比較的短期間で新規事業を開始するためにも効果的な手法となります。

    例えば、特定の事業に強みのある会社を買収し、その事業におけるノウハウを獲得することで、比較的短期間で新規事業に参入できます。

    倉庫会社であれば、3PL事業に特化した会社を買収することで、自社が持つ倉庫の拠点と合わせ、短期間で3PL事業を展開することができます。

    ⑵競争激化への対応

    インターネット通販の拡大といった要因で、今後は市場の成長が期待されますが、競争がさらに激化する可能性もあります。

    そのため、倉庫会社同士のM&Aによって事業規模の拡大や競争力の強化を図るケースも見られます。

    特に倉庫の役割の多様化に伴い、これまで以上に様々な設備が必要になります。

    また、物流ネットワークを拡大することも必要です。

    そこで、倉庫会社同士のM&Aによって、それぞれが持つ設備や物流ネットワークを活かし、物流の効率化を図ることができます。

    このようなM&Aは、競争力強化と事業規模の拡大のために効果的な手法です。

    また、倉庫業界は顧客の業績に大きく影響を受けるので、今後の景気の動向によっては市場が縮小する可能性もあります。

    このような状況に備えるためにも、競争力の強化やサービス領域の拡大を図っておく必要があります。

    特に中小の倉庫会社の場合、競争力の強化や事業拡大を目的としたM&Aのニーズが高まっています。

    倉庫会社のM&Aの現状

    保管を含めた物流業務全般に対するニーズが高まる中、3PL事業の強化やサービスの向上、事業規模の拡大を目的としたM&Aがしばしば見られます。

    例えば、三菱倉庫が富士物流を買収した事例は、3PL事業の強化を図ったM&Aの代表的な事例です。

    海外進出のためにM&Aを活用する事例も見られます。現地企業とのM&Aにより、海外拠点を比較的短期間で構築し、海外進出を図るといったケースです。これにより、国内のネットワークを含めてグローバルな物流ネットワークの構築につなげることができます。

    また、今後のインターネット通販のさらなる拡大に伴い、より高品質な物流サービスや設備環境が必要となります。

    多様化するニーズに対応するために、M&Aによってサービス領域の拡大や設備の強化、さらには優秀な人材の確保を図る必要性が高まっています。

    特にインターネット通販がさらに普及すれば、それだけ人材も必要になります。

    競争力を維持するためにも、人材確保は急務となります。そのため、今後は人材確保も含めて事業拡大を図るM&Aが加速すると考えられます。

    倉庫会社のM&Aの相場と費用

    倉庫会社のM&Aには、大手企業によるM&Aの事例も含まれます。

    一方で、中小・中堅の倉庫会社同士のM&Aの事例も増加する可能性があります。当事者となる企業の規模が多岐に渡ることが予想され、一概に相場と費用を把握することは難しいと言えるでしょう。

    ただし、相場・費用は、事前にある程度の目安をつけておく必要があります。

    相場・費用を一概に把握することが困難といっても、全く目安をつけずにM&Aを行うわけにはいきません。似た事例を徹底的に分析し、買収金額や対象事業などを整理しておく必要があります。

    例えば、3PL事業の強化を図るためのM&Aであれば、同じM&A事例をもとに、対象となる物流サービスの内容、買収側と売却側の会社規模など、複数の観点から検討することが重要です。

    また、倉庫会社同士によるM&Aの事例であれば、具体的にどのような事業によって競争力が強化されたのか、サービス領域はどのように拡大したのかといった点を分析し、必要な費用の目安をつけておく必要があります。

    M&Aの目的は、経営基盤の強化や事業規模の拡大など、事例によって様々です。事例ごとの目的や企業規模をもとに、似た事例を整理しておくと、相場・費用を検討しやすくなります。

    倉庫会社の買収とは?買う・買いたい場合

    倉庫会社の買収事例としては、倉庫会社同士のM&Aを中心に考えることができます。

    倉庫会社が同じ倉庫会社を買収することで、競争力の強化や事業拡大につなげるといった事例です。

    今後はインターネット通販のさらなる拡大が見込まれますが、倉庫会社としては3PLなどの物流サービスの構築が急務となります。そこで、3PL事業を強化している倉庫会社を買収することで、自社のサービスと合わせ、効率的に3PL事業を開始することができます。

    また、サービス拡大に伴い、多くの人材も必要となります。倉庫会社を買収することで、同業者の人材を短期間で効率的に確保できるというメリットもあります。

    倉庫会社の売却とは?売る・売りたい場合

    M&Aによる会社の売却には、後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人保証や担保の解消、従業員の雇用の維持といった様々なメリットがあります。

    もちろん倉庫会社も例外ではなく、売却によって経営上の問題解決につなげることが可能です。

    今後の競争激化の傾向を踏まえると、特に中小・中堅の倉庫会社同士のM&Aがさらに加速する可能性があります。

    買収側の倉庫会社にとって魅力的なサービスを提供していれば、競争力強化を図るために、様々な倉庫会社が買収に名乗り出る可能性があります。

    自社にとって最適な対象企業を探し、経済効果の高い売却を目指す必要があります。

    また、中小・中堅の倉庫会社同士でなくても、資金力のある企業が買収に名乗り出るケースもあります。

    インターネット通販の拡大などで物流業務全般に対するニーズが高まる中、新規参入を図る企業が登場する可能性があります。

    売却側としても、資金力のある企業に買収されれば、安定した経営基盤のもとで事業展開を進めることができます。

    経済効果の高い売却につなげるためにも、買収側の企業にとって魅力となるサービスをはじめ、自社の強みを固めておく必要があります。

    倉庫会社のM&Aの成功・失敗事例

    倉庫会社のM&Aの代表的な成功事例としては、2010年の三菱倉庫による富士物流の買収が挙げられます。

    この事例は、3PL事業の強化を目的としたM&Aの事例でもあります。

    2010年、TOB(株式公開買い付け)によって三菱倉庫が富士物流の親会社となりました。三菱倉庫は富士物流と富士物流の子会社10社を連結子会社化しています。

    富士物流は総合物流業を事業内容とし、運送事業や保管事業をはじめとした物流業務のほか、物流システム設計なども行っています。

    この富士物流を業界最大手の三菱倉庫が子会社化したことにより、三菱倉庫は3PL事業の強化につなげています。

    三菱倉庫は富士物流が持つ3PLのノウハウを活かすことで、多様化するニーズに対応しています。富士物流も、三菱倉庫が持つネットワークやノウハウを活用することで、より広範囲に渡ってサービスを提供しています。

    このような状況の中、倉庫会社のM&Aは、現段階では目立った失敗事例は少ないと言えるでしょう。

    一方で、今後は物流業界全体の中で業界再編が加速する可能性があります。その中で、目立った失敗事例が発生する可能性も考えられます。

    まとめ

    インターネット通販の拡大に伴い、倉庫業界も市場拡大の傾向が見られます。

    競争激化によって、競争力の強化や事業拡大を図る必要性も高まり、今後はM&Aが活発化することが予想されます。

    そのため、M&Aの目的や対象事業なども多様化すると考えられます。業界の動向を踏まえ、様々な事例を検討しなくてはなりません。

    現在の倉庫の役割は、単なる保管だけではありません。

    ニーズの多様化によって倉庫業界も大きく変わろうとしています。

    経済効果の高いM&Aを実現するためにも、数多くの事例を徹底して分析・検討し、ニーズに対応していくことが大切です。

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