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旅行代理店のM&Aの現状と動向とは?成功・失敗事例も紹介!

旅行代理店のM&Aの現状と動向とは?成功・失敗事例も紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

旅行代理店のM&Aについて

近年様々な業界でM&Aが実行されるケースが増えていますが、旅行代理店業界でもいくつかM&A事例が見られます。M&Aは事業の強化・拡大、新規事業への参入といった様々な目的のために行われますが、旅行代理店業界でもM&Aによって事業の強化・拡大などにつなげるケースが増えています。このような旅行代理店に関するM&Aについて、業界動向も踏まえてポイントをご紹介していきます。

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旅行代理店業界の特徴・動向

旅行代理店は旅行者と事業者を仲介し、ホテル・旅館の予約や旅行の企画・手配、交通機関の乗車券販売などの業務を行います。一方、インターネットが普及したことで、近年は個人で旅行の計画や諸々の手配をしやすくなっていることもあり、旅行代理店を利用しない方も見られます。

また、旅行代理店はホテルや旅館、航空会社からの委託手数料(コミッション)を収入源の一つとしています。一方で、近年はホテル・旅館や航空会社の収益が減少していることもあり、旅行代理店が受け取るコミッションも減少する傾向が見られます。以上のような要因もあり、近年の旅行代理店業界はやや不調な傾向も見られます。こうした動向の中、各社が状況打開のために様々な戦略を打ち出していますが、その中でM&Aを活用して問題解決を図るケースも見られます。

業界の特徴・動向とM&Aの関係

次に、旅行代理店業界のM&Aの現状・動向についてです。上記でご紹介した業界動向も踏まえ、M&Aがどのように業界の問題を解決に導くのか、その関係性について整理しておきましょう。

同業者同士によるM&A

旅行代理店の収益が減少する傾向も見られる中、同業者同士がM&Aを行うことで、事業の強化・拡大につなげるケースも見られます。同業者同士のM&Aによって双方が持つノウハウやサービス体制を活かすことで、事業の幅を広げることができます。例えば特定の地域への旅行に強みがある会社を買収することで、カバーできる分野を拡大し、より多くの利用者を取り込むなどのケースが考えられます。

異業種も含めたM&A

旅行代理店業界は比較的参入しやすい業界でもあります。インターネットの普及もあり、インターネット業界からの参入も増えています。このような異業種からの参入を図る際に、M&Aを検討するケースもあります。新規事業への参入を実現したい場合、自社だけで新しく事業を開始することももちろん可能です。

ただ、自社で一から事業を始めることは一般的には時間と手間がかかるほか、事業を開始しても軌道に乗せるまでに時間がかかります。一方、すでにその事業分野で実績のある企業を買収し、グループ事業として事業展開を進めれば、比較的短期間で手間をかけずに新規参入を実現できることになります。

旅行代理店のM&Aの相場と費用

旅行代理店のM&Aは、異業種を含めたM&A事例などもあり、近年特に多様化しています。当事者となる旅行代理店の規模も様々で、M&Aごとの目的も多岐に渡ります。そのため、旅行代理店のM&Aとして相場・費用をはっきりと決めることは、一概には困難と言えます。

ただし、M&Aによって取引を行う以上、相場・費用を考慮しないというわけにはいきません。もし相場・費用を深く考えずにM&Aを実行すれば、想定外の費用が発生することにもなりかねません。そうなると、せっかくM&Aを行ってもM&A後の事業展開に支障を来たすことになります。

こうした事態を防ぐためにも、自社の状況と似たM&A事例を徹底的に分析し、様々な観点から相場・費用の目安をつけておく必要があります。具体的には、各事例のM&Aの目的、M&Aの当事者の規模、対象となる事業の規模や内容、業績、従業員の数、M&Aのスキームなどを確認し、自社と似ている事例は徹底的に分析し、相場・費用を検討することが重要です。また、より正確な相場・費用を知るため、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家に相談することも大切です。

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旅行代理店の買収とは?買う・買いたい場合

同業者同士のM&Aとして、旅行代理店を買収して事業の強化・拡大を図るなどのケースが考えられます。先ほども少し触れましたが、特定の地域への旅行に強みがある会社を買収すれば、ターゲット層の拡大につながります。また、異業種の企業が旅行代理店を買収するケースもあります。これは、新規参入として買収を活用する例となり、自社だけで一から事業を開始するよりも比較的短期間で参入することができます。

特に旅行代理店業界は参入障壁が低い傾向があるので、異業種の企業が参入を考えるケースも少なくありません。その際にM&Aを活用して新規参入につなげるケースが今後増える可能性もあります。

一方で、同業者同士のM&Aでも、異業種を含めたM&Aでも、ただ旅行代理店を買収すれば良いというわけではありません。候補企業の事業と自社の事業と照らし合わせ、しっかりとシナジー効果が生まれるのかを判断し、検討を進める必要があります。近年、様々な業界でM&Aが活発化しているといっても、ただM&Aを行えば良いというわけではなく、対象企業は慎重に選ぶ必要があるのです。旅行代理店を買収することで、自社とその旅行代理店の成長につなげることができるのか、双方の事業内容やサービス体制などから総合的に判断することが大切です。

旅行代理店の売却とは?売る・売りたい場合

経営上の問題を解決するため、旅行代理店を売却するケースも考えられます。例えば、経営が厳しくなった企業が資金力の豊富な企業に売却できれば、安定した財務基盤のもとで事業を継続することができます。これは旅行代理店も例外ではありません。

もちろん、旅行代理店同士のM&Aとして、事業の強化・拡大を図るために売却を検討するケースもあります。いずれの場合も、売却をして経営を任せる以上、ただ買ってくれれば良いというものではありません。買い手の事業内容や業績などをきちんと確認し、信頼できる相手かどうか、総合的な観点から判断する必要があります。

また、売却を成功させるには、当然のことながら買い手に自社の魅力が伝わらなくてはなりません。旅行代理店としてどのような分野に強み・魅力があるのか、得意とするエリアはどこか、主なターゲット層はどこかなど、今一度自社の事業内容を整理し、強み・魅力として明確に示すことが大切です。当たり前の話のように聞こえますが、一番差がつきやすい部分なので、日頃から自社の強み・魅力を意識し、わかりやすい形で伝えられるようにしておく必要があります。

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旅行代理店のM&Aの成功・失敗事例

次に、旅行代理店に関するM&A事例についてご紹介していきます。近年の事例が多いということもあり、現時点では各事例のM&A後の事業展開に注目されているという段階です。そのため、現段階で成功事例・失敗事例にはっきりと分けることは難しいとも言えるでしょう。

様々な事例を見て、その後の事業展開や業績面から、そのM&Aが成功だったのかどうか判断することが重要となります。そのため、なるべく多くの事例を知っておく必要があり、直近の事例・動向を逐一おさえておくことが大切です。

以下、2019年の直近の事例と、大手の代表的な事例をご紹介しますので、それぞれのM&Aの目的や背景、流れなどの分析に役立ててみてください。

エボラブルアジアがセブンフォーセブンエンタープライズを子会社化

2019年5月30日、オンライン旅行事業や訪日旅行事業などを展開するエボラブルアジア(東京都港区)は、ハワイ旅行専門ブランド「ファーストワイズ」を展開するセブンフォーセブンエンタープライズ(東京都港区)の株式を取得し、子会社化することを発表しました。
株式譲渡実行日は2019年6月14日(予定)とされています。

エボラブルアジアはオンライン旅行代理店として、国内航空券・海外航空券販売を主軸に、サービスラインの多角化や主要ブランドの「エアトリ」の認知度向上などを通じ、事業の拡大を進めてきました。エボラブルアジアの事業内容はオンライン旅行事業、訪日旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業となり、幅広く展開しています。こうした事業展開を進める中、エボラブルアジアはオンライン旅行事業の戦略を加速するため、今回セブンフォーセブンエンタープライズの子会社化を決定しています。

セブンフォーセブンエンタープライズはハワイ旅行専門ブランド「ファーストワイズ」を30年以上にわたって展開しており、確かな実績を誇ります。オンライン販売に特化し、ツアー企画や旅行のアレンジ、現地でのサポートなど、これまでの豊富な経験と専門知識をもとに手厚いサポートを実現しています。このセブンフォーセブンエンタープライズを子会社とすることで、エボラブルアジアはセブンフォーセブンエンタープライズの強みとなるハワイツアーを足掛かりとして、「エアトリ」の中長距離ツアーの拡大を図るとしています。

また、ハワイに現地法人を持つセブンフォーセブンエンタープライズのネットワークを活かし、ハワイでのラウンジ運営といった多角的な事業拡大にもつなげたい考えです。

三越伊勢丹ホールディングスがニッコウトラベルを買収

2017年2月、百貨店大手の三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区)は、老舗旅行代理店のニッコウトラベル(東京都中央区)を買収することを発表しました。TOB(株式公開買付け)によって発行済みの普通株式の全て(自己株式を除く)を取得し、完全子会社化する形となり、取得額は約37億円とされています。

さて、本事例の具体的な内容や流れをご紹介する前に、2019年4月に三越伊勢丹旅行がニッコウトラベルを吸収合併し、三越伊勢丹ニッコウトラベルが誕生した経緯について最初に触れておきます。

三越伊勢丹ニッコウトラベルの誕生

三越伊勢丹ホールディングスは2018年12月、連結子会社である三越伊勢丹旅行、ニッコウトラベル、ニッコウ企画の3社が2019年4月1日付で合併することを発表しました。これは、旅行情報誌・パンフレットの制作編集を行うニッコウ企画をニッコウトラベルが吸収合併した後、そのニッコウトラベルを三越伊勢丹旅行が吸収合併するという形になっています。

また、存続会社となる三越伊勢丹旅行の社名を「三越伊勢丹ニッコウトラベル」に変更することも発表されました。そして2019年4月1日を設立日(合併日)とし、三越伊勢丹ニッコウトラベル(東京都中央区)が誕生しています。ニッコウトラベルは三越伊勢丹旅行に吸収合併される形となったので、三越伊勢丹旅行(三越伊勢丹ニッコウトラベル)が存続会社となり、ニッコウトラベルは消滅会社となります。

しかし、ニッコウトラベルが長年培ったノウハウは三越伊勢丹ニッコウトラベルの一部として現在も引き継がれる形となっています。そして、現在の三越伊勢丹ニッコウトラベルが誕生したのも、三越伊勢丹ホールディングスがニッコウトラベルを買収したことがそもそもの始まりとなります。

三越伊勢丹ホールディングスがニッコウトラベルを買収した背景

それでは、2017年当時、三越伊勢丹ホールディングスがニッコウトラベルを買収した際の事例分析を進めます。三越伊勢丹ホールディングスはグループで百貨店業、クレジット・金融・友の会業、小売・専門店業、不動産業、その他の5事業を主に行い、これらの事業を展開し、グループ全体が持つ顧客資産や拠点などを相互活用し、競争優位を高めています。

旅行事業に対する取り組みも積極的に行い、事業拡大のスピードアップを図るために100%出資する旅行専門会社の「三越伊勢丹旅行」も2015年に新設されています。一方、三越伊勢丹旅行は既存の営業リソースだけでは不十分な面もあり、旅行事業を早期に拡大するため、特に営業リソース確保のために外部企業との提携や企業買収を検討していました。こうした中、ニッコウトラベルの買収が行われています。

ニッコウトラベルの顧客の約95%は60歳代以上で、70歳代の比率は全体の半数近くを占めており、シニアユーザーに対する高品質なサービスの展開に強みがあります。このニッコウトラベルを買収することにより、三越伊勢丹ホールディングスはシニア世代向けのサービスの充実を図る形となり、また、ニッコウトラベルの新規顧客獲得や大型投資の実現なども目指しています。

まとめ

旅行代理店業界でもM&A事例は見られ、事業の強化・拡大などを図る目的でM&Aを検討する企業が増えています。旅行代理店を利用せずに旅行する人も確かに見られますが、旅行代理店独自の強み・サービス体制に魅力を感じる利用者も依然として多いです。

こうした動向を踏まえ、同業者同士のM&Aによって事業の幅を広げるなどのケースが見られます。また、旅行代理店業界は比較的参入しやすいため、新規参入を検討する企業も見られます。その際に、M&Aを活用して新規事業への参入を図る事例もあります。旅行代理店のM&Aを検討する際には、このような業界動向やM&A事例などをおさえ、様々な観点から分析を進めることが大切です。

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