2024年9月23日更新都道府県別M&A

佐賀県の事業承継の動向!九州地方の事業承継案件・事例も紹介

今や全国の中小企業共通の経営課題である事業承継問題について、佐賀県を含む九州地方での実態や譲渡案件例を紹介します。事業承継問題は中小企業の経営者1人では解決が難しく、地域の公的な支援が欠かせません。佐賀県の公的事業承継支援も解説します。

目次
  1. 佐賀県・九州地方における事業承継の動向
  2. 佐賀県・九州地方の事業承継案件一覧
  3. 佐賀県・九州地方の事業承継事例
  4. 事業承継・M&A時におすすめの相談先
  5. 九州地方の公的事業承継支援
  6. 佐賀県・九州地方の事業承継まとめ

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佐賀県・九州地方における事業承継の動向

まずは佐賀県・九州地方における事業承継の動向を2つのトピックに分けて解説します。

九州地方の後継者不在率

帝国データバンクによると、調査対象となった九州地方の企業2万7,095社のうち、後継者がいる企業は1万2,176社(44.9%)で、残りの1万4,919社(55.1%)は後継者が不在であることが明らかになりました。

この後継者不在率は、調査開始以来最も低い数値となり、2022年の最低値を更新しました。2022年と比較すると2.1ポイントの減少で、3年連続の低下を記録しており、2019年のコロナ禍前と比べると7.1ポイントの減少が見られます。全国的にも後継者不在率は下がっており、今回初めて九州が全国平均(53.9%)を下回りました。

都道府県別では、最も後継者不在率が高かったのは沖縄県(66.4%)で、全国で5位となりましたが、前年より1.3ポイント低下しました。一方で、佐賀県は43.1%で最も低く、九州全県で3年連続の減少が確認されています。特に佐賀県では前年比3.7ポイントの大幅な減少が見られました。

2011年との比較では、宮崎県など一部で後継者不在率が上昇した一方、沖縄県は大きく減少しました。

参考:帝国データバンク「特別企画 :九州企業の「後継者不在率」動向調査(2023 年)」

九州地方の休廃業件数

2023年に九州で休業・廃業、解散をした企業や個人事業主(以下「休廃業」)は、合計で5138件に達しました。これにより、全体の2.99%の企業が市場から撤退したことになります。2023年初めまでは減少傾向が続いていたものの、夏以降に急増し、2022年の4855件から5.8%の増加を記録しました。この結果、4年ぶりに前年を上回る数字となりました。

都道府県別では、「福岡県」が最も多く、1769件が発生し、九州内で唯一1000件を超えました。次いで、「鹿児島県」(592件)、「熊本県」(572件)、「長崎県」(511件)と続き、九州の8県のうち4県で500件を超える結果となりました。大都市圏では企業数に比例して休廃業の件数が多い傾向が見られます。最も件数が少なかったのは「佐賀県」で、290件となっています。

参考:帝国データバンク「九州企業「休廃業・解散」動向調査(2023 年)」

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佐賀県・九州地方の事業承継案件一覧

弊社M&A総合研究所が取り扱っている佐賀県・九州地方の事業承継案件一覧をご紹介します。

【九州/無借金経営】製造業向け人材派遣業

大手製造工場との取引があり、売り上げは拡大基調です。創業間もないが、すでに安定的な売り上げを確立しています。

エリア 九州・沖縄
売上高 2.5億円〜5億円
譲渡希望額 1億円〜2.5億円
譲渡理由 事業の集中と選択

【九州/無借金経営】製造業向け人材派遣業(その他サービス等) | M&A総合研究所

【九州/セントラルキッチン保有】病院・介護施設への給食事業

九州で病院・介護施設への給食事業を手掛けています。九州6県の70箇所以上の市町村郡に配達可能です。

エリア 九州・沖縄
売上高 5億円〜10億円
譲渡希望額 5000万円〜1億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【九州/セントラルキッチン保有】病院・介護施設への給食事業(医療・介護) | M&A総合研究所

【九州×顧客体験重視】中小・ベンチャー向けコンサル

代表者自身に大手企業で培ってきたマーケティング戦略や人脈があります。当社実績が評価され、地公体や行政の管轄する事業への参画実績もあります。

エリア 九州・沖縄
売上高 1000万円〜5000万円
譲渡希望額 1000万円〜5000万円
譲渡理由 更なる事業拡大、経営理念を世に広めたい

M&A・事業承継ならM&A総合研究所
【関連】福岡県のM&Aの現状は?最新動向や会社選びの基準から案件例まで解説!

佐賀県・九州地方の事業承継事例

佐賀県・九州地方の事業承継事例をピックアップしてご紹介します。

パーソルテンプスタッフによるヒューテックのM&A・事業承継

2024年6月3日、パーソルテンプスタッフは、佐賀県に本社を置く株式会社ヒューテックおよびその子会社、株式会社ビジネス・サービスの株式を譲り受けました。

パーソルテンプスタッフは全国で事務系職種を中心に人材派遣や業務受託サービスを展開しており、九州各地に拠点を構えています。一方、ヒューテックは佐賀県でトップシェアを誇る人材派遣会社で、特に製造・軽作業分野に強みがあります。

今回の譲渡により、ヒューテックはパーソルグループの支援を受けて佐賀や福岡、長崎、熊本エリアでの事業強化を図り、パーソルファクトリーパートナーズとの連携を通じて製造分野の人材派遣や技術者育成、地域の雇用創出を推進していく予定です。

佐賀県の地域密着型の人材派遣会社 ヒューテックと株式譲受契約を締結 ~ 佐賀を中心に福岡・長崎・熊本エリアの人材育成・地域雇用の創出を目指す ~

友桝飲料によるトッパンパッケージングサービスのM&A・事業承継

2024年7月2日、友桝飲料(佐賀県)は、トッパンパッケージングサービス(TPS)が運営する九州工場(福岡県)の飲料受託充填事業を承継する契約を締結しました。

友桝飲料は、清涼飲料や酒類の製造販売を行っており、特に炭酸飲料の分野で知られています。一方、TPSの九州工場は「パウチゼリー飲料」に特化した生産拠点として機能してきました。

友桝飲料はこの工場を引き継ぐことで、自社の強みを活かしつつ、新たな事業領域である「パウチゼリー飲料」に進出し、新しい飲料文化の創造を目指しています。

事業承継のお知らせ

ウェルビーによるナオンのM&A・事業承継

2022年12月1日、ウェルビーはナオン(福岡県)の全株式を取得し、子会社化することを決定し、株式譲渡契約を締結しました。また、ナオンの完全子会社であるクロヤマもウェルビーの孫会社となります。

ウェルビーは、全国で就労支援や児童発達支援、放課後デイサービスなどの療育事業を展開しています。一方、ナオンは福岡県と佐賀県で介護保険法に基づく地域密着型サービスを提供し、5つの介護施設を運営しています。

クロヤマは認知症対応型の介護施設を含む3つの事業所を福岡県内で運営しています。

今回のM&Aにより、ウェルビーは介護事業にも進出し、少子高齢化に伴う社会課題の解決に向けて取り組む予定です。

【ニュースリリース】株式取得(子会社化及び孫会社化)に関するお知らせ
【関連】大分県の事業承継・M&Aの動向!経済状況や案件・事例も解説

事業承継・M&A時におすすめの相談先

佐賀県・九州地方での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。

金融機関

最近では、金融機関がM&A支援に特化した部署を設置するケースが増加しています。特に、投資銀行やメガバンクがファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aにおいて重要な役割を果たし、買収における資金調達の際には、金融機関との協力が不可欠です。

金融機関を利用するメリットには、資金調達に関する専門的なアドバイスが得られる点や、事業承継や後継者への株式移転の際にも役立つ点が挙げられます。また、M&A専門の部署を通じて、適切なアドバイザーを紹介してもらうことも可能です。

しかし、注意すべき点として、大手金融機関は大規模案件に重点を置く傾向があり、中小規模の案件には対応しない場合や、アドバイザー報酬が高額になることがあるため、これらの点も検討する必要があります。

公的機関

近年、公的機関でも事業承継やM&Aに関する相談体制が充実してきました。

「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が直面する後継者不足などの問題に対応するため、情報提供やアドバイス、企業間のマッチング支援を行う窓口です。2021年4月に設立され、全国47都道府県に配置されているため、地方企業でも手軽に利用でき、無料で信頼性の高い支援を受けることが可能です。

さらに、個人事業主も対象としており、M&A仲介会社や専門家の紹介も提供しています。ただし、対応のスピードやサービスの内容に関しては、民間のM&A仲介会社と比較すると限界があることもあるため、利用者はその点も考慮する必要があります。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の買収や売却を専門的に支援する会社です。売り手と買い手の双方と契約を結び、交渉の進行管理や相手の選定、スケジュール調整、企業価値の評価(バリュエーション)、書類作成など、M&Aに関わる全ての手続きをサポートします。

仲介会社は、双方の条件や希望を調整しながら、最適な合意に至るよう導きます。また、豊富な選択肢の中から適切な相手を見つけることで、M&Aの成功率を高める役割も担います。初めてM&Aを行う企業に対しても、丁寧なサポートと具体的なアドバイスを提供するため、安心して取引を進められるのが特徴です。

ただし、着手金や中間金などの費用が発生する場合があり、コストが課題になることもあります。そのため、成功報酬制を採用している仲介会社を選ぶことが推奨されます。

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九州地方の公的事業承継支援

九州地方の主な公的事業承継支援を紹介します。

九州経済産業局

九州地方を管轄する経済産業省直轄の支援機関です。九州経済産業局では、主に地域経済活性化事業や補助金などの中小企業支援事業も行っています。その一環として、事業承継支援や再生支援などの相談を行っています。

中小機構九州本部

独立行政法人で、中小企業の事業承継を支援している機関です。事業承継に関する相談料は無料で、後継者育成事業や専門家の派遣も行っています。

事業承継に関するセミナーも実施しており、より積極的に事業承継を後押しする事業も行っている機関です。

事業承継・引継ぎ支援センター(各県)

中小企業庁からの委託事業として各都道府県に設置されている公的機関です。中小企業の事業承継を支援する目的で設置されました。事業承継・引継ぎ支援センターの独自事業に、後継者人材バンクがあります。

これは、事業承継によって既存企業の経営者になることを希望する起業家と、後継者不在の中小企業をマッチングする無料のサービスです。

佐賀県・九州地方の事業承継まとめ

佐賀県は後継者不在率が日本国内では低い水準となっていますが、近年では徐々に高くなってきています。それでも低い水準に変わりないのですが、後継者不在によって廃業をしている中小企業は多くあり、今後はさらに増えていくと予想されます。

事業承継は従来の親族内承継が減少傾向にあり、親族外承継やM&Aを活用した承継が一般化してきています。もともと事業承継は、後継者の教育などの準備を含めると10年かかるといわれています。

また、M&Aにおける事業承継では承継先の選定や交渉などもあるため、教育はそれほど必要ないにしろ場合によっては1年以上かかることも珍しいことではなく、いずれの場合もできるだけ早い段階で事業承継の必要性を認識し、対策しておくことが望ましいです。

九州地方でのM&Aの際は、専門家の力を借りながら実施するようにし、最良の相手と利用の事業承継が行えるよう最善を尽くすことをおすすめします。

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