M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年9月9日更新都道府県別M&A
兵庫県の事業承継・M&A案件一覧!事例や相談先も紹介
本記事では、兵庫県のM&Aによる事業承継の説明とともに、公的事業承継支援などを解説します。全国と同様に兵庫県も後継者不在の中小企業が多く、廃業が多発する可能性が否定できません。兵庫県で事業承継・M&Aを検討している方は必見です。
目次
兵庫県の産業に見られる特徴
兵庫県の産業は、阪神や播磨の大規模工業地帯を中心に、鉄鋼、造船、機械、化学といった産業を基盤に発展してきました。その一方で、県内各地には長い歴史と伝統に根ざした地場産業も多く存在し、地域と深く結びついています。
県内には、5つの主要業種に分かれる約40の地場産業が集まっています。特に、清酒、皮革、手延べ素麺、かばん、線香、釣針といった産品は、全国でもトップクラスのシェアを誇ります。また、ケミカルシューズ、播州織、三木金物(刃物や工具)、淡路瓦なども全国的に名が知られており、地域経済において重要な役割を担っています。
兵庫県の事業承継・M&Aの動向
兵庫県の事業承継・M&Aの動向を2つのトピックに分けて解説します。
兵庫県企業の後継者不在率
兵庫県における2023年の後継者不在企業の割合は、過去最低の48.0%でした。前年から3.2ポイント減少し、後継者問題は改善傾向が続いています。
年代別に見ると、すべての年代で後継者不在率が大幅に低下しており、業種別でも3年連続ですべての業種で減少が確認されています。また、後継者の就任経緯に関しては、「M&Aなどによる後継者選定」が15.4%となり、2年連続で増加しています。
兵庫県企業の休廃業件数
後継者不在の問題は、企業の休廃業を招いています。2023年に兵庫県で休廃業や解散した企業は1,765件となり、前年と比べて7.2%の増加となりました。特に「黒字」での休廃業は過去最低の49.7%にまで減少し、また「資産超過」での休廃業も減少傾向にあります。
休廃業企業の経営者の平均年齢は71.2歳で、2年ぶりに高齢化が進んでいる状況です。業種別では、「建設業」「卸売業」「サービス業」で大幅な増加が見られました。
兵庫県近郊の事業承継・M&A案件一覧
弊社M&A総合研究所が鳥使っている兵庫県近郊の事業承継・M&A案件一覧をご紹介します。
【大手企業の指定工事業者】兵庫県のリフォーム会社
住宅向けリフォームをメインに展開しています。店舗や施設の内装工事、解体工事等も対応可能です。
エリア | 大阪府 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【関西/ドライバー30名以上/倉庫3拠点】重量物運搬に強みを持つ運送業
下請け先や庸車とのパイプも多数有していることから、支援が得られる体制です。一方で、営業人材が不足していることが課題です。
エリア | 近畿 |
売上高 | 10億円〜25億円 |
譲渡希望額 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【関西エリア/優秀なデザイナー在籍】自社ブランドを保有する総合アパレル企業
国内外の協力工場とは取引歴が長く、安定した生産体制が確立しています。豊富な販路と仕入・製造委託先を保有しており、安定した経営体制を構築しています。
エリア | 近畿 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡理由 | さらなる事業拡大 |
兵庫県の事業承継・M&A事例
兵庫県の事業承継・M&A事例をピックアップしてご紹介します。
美樹工業によるヒョウ工務店の事業承継・M&A
2024年8月26日、美樹工業は、ヒョウ工務店(兵庫県神戸市)の全発行済普通株式を取得し、子会社化することを決定しました。美樹工業は兵庫県を拠点に建設、土木、設備工事を手がけており、ヒョウ工務店も神戸市を中心に建設事業を展開しています。
今回のM&Aの目的は、両社の技術者や協力会社を相互に活用して受注を増やし、さらに美樹工業グループの信用力を背景に多様な案件を獲得することで、事業の競争力を強化することです。
旭食品によるイマイの事業承継・M&A
2024年8月5日、旭食品(高知県南国市)は、イマイ(東京都新宿区)の発行済株式の80%を取得しました。旭食品は食品や酒類、家庭用品の卸売業を展開しており、イマイは輸入食品や雑貨の卸売を手がけています。
このM&Aにより、イマイが持つ海外での商品調達力と、現地商品を日本向けにアレンジする機能が旭食品グループに加わることになります。今後は、旭食品グループの輸出入事業を担う株式会社フーデム(兵庫県神戸市)と連携し、商品調達力を強化します。
また、旭食品の支店網を活用して、西日本エリアでの販売を拡大し、イマイの既存の販売チャネルも強化することで、さらなる事業拡大を目指します。
JRCC&Mによる向井化工機の事業承継・M&A
2024年6月18日、JRCは、連結子会社であるJRCC&M(兵庫県小野市)が、向井化工機(神奈川県横浜市)の全株式を取得し、子会社化することを決定しました。向井化工機の資本金はJRCの資本金の10%以上に相当するため、JRCの特定子会社となります。
JRCC&Mは、ごみ焼却施設やリサイクル施設向けのコンベヤの設計・製造・据付・メンテナンスを手がけており、向井化工機は水処理プラントの製作やメンテナンスに強みを持っています。
今回のM&Aにより、JRCC&Mは水処理施設分野での事業展開が可能となり、両社の技術や顧客基盤を活用することで、クロスセルや包括的なソリューション提供によるシナジーを創出し、さらなる成長を目指します。
事業承継・M&A時におすすめの相談先
兵庫県での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。
金融機関
最近では、金融機関がM&A支援に特化した専門部署を設置するケースが増えてきています。特に、投資銀行や大手銀行がファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aのプロセスで重要な役割を担うことが多く、買収側では資金調達に関する協議が不可欠です。多くの場合、既存の取引がある金融機関が最初の相談先となるのが一般的です。
金融機関に相談することで、資金調達に関する高度なアドバイスを受けられるため、事業承継にも大変有益です。また、一部の金融機関では、M&Aに特化した部署や専門家を紹介してくれることもあります。
ただし、大手金融機関は大規模な案件を優先する傾向があり、中小規模の案件には対応が難しいことがあります。また、アドバイザリー形式のため、報酬が高額になることもデメリットとして考えられます。
公的機関
近年、公的機関でも事業承継やM&Aに関する相談が可能な体制が整備されつつあります。例えば、「事業承継・引継ぎ支援センター」では、後継者不足などの問題に直面している中小企業に対して、情報提供やアドバイス、企業間のマッチングサービスを無料で提供しています。
このセンターは全国47都道府県に展開されており、地方企業でも簡単に利用できることが大きな利点です。
公的機関が運営しているため、無料で公正なアドバイスを受けられるほか、M&A仲介会社や専門家を紹介してもらうことも可能です。ただし、公的機関ゆえに対応速度に限界があり、民間の仲介会社と比較するとサポートの質が劣ることがある点がデメリットとなる場合もあります。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の買収や売却を専門的にサポートし、売り手と買い手双方の間に立って交渉を進めます。これらの会社は、初期段階の相談から、相手企業の選定、スケジュール管理、企業価値の評価、書類作成まで、M&A全体を包括的に支援します。
仲介会社のメリットは、多くの候補企業の中から最適な相手を見つけられることにあり、売り手と買い手の双方が納得できる取引を実現できる可能性が高まります。特に、M&Aに不慣れな企業に対しては、プロセス全体を通じてサポートを提供し、交渉を円滑に進めることで、成功率を高める役割を果たします。
ただし、着手金や中間金などの費用が発生するケースがあり、コスト負担が心配になる場合もあるため、成功報酬型の契約を選ぶことが推奨されます。
兵庫県の公的事業承継支援
中小企業庁は、「事業承継ネットワーク」を全国の都道府県ごとに構築しました。そして、その中核組織として「事業引継ぎ支援センター」が設置されたのです。
兵庫県では、2018年6月に「兵庫県事業承継ネットワーク」が立ち上がりました。そこでは、事業承継診断を行っており、それぞれ事業者の課題を見つけ、商工団体・金融機関・士業団体・公的機関など、構成機関の枠を越えて事業承継支援を行います。
兵庫県事業承継ネットワーク
兵庫県事業承継ネットワークの構成機関は、以下のとおりです。
【商工団体】
- 兵庫県商工会議所連合会、および兵庫県内各地区18の商工会議所
- 兵庫県商工会連合会、および兵庫県内各地区28の商工会
- 兵庫県中小企業団体中央会
- 日本政策金融公庫
- 商工組合中央金庫
- 三井住友銀行
- みなと銀行
- 但馬銀行
- 兵庫県信用金庫協会
- 神戸信用金庫
- 姫路信用金庫
- 播州信用金庫
- 兵庫信用金庫
- 尼崎信用金庫
- 日新信用金庫
- 淡路信用金庫
- 但馬信用金庫
- 中兵庫信用金庫
- 西兵庫信用金庫
- 但陽信用金庫
- 兵庫県信用組合協会
- 兵庫県信用組合
- 淡陽信用組合
- 兵庫県弁護士会
- 近畿税理士会
- 日本公認会計士協会 兵庫会
- 兵庫県中小企業診断士協会
- 兵庫県行政書士会
- 近畿財務局 神戸財務事務所
- 近畿経済産業局
- 中小企業基盤整備機構 近畿本部
- 兵庫県
- 神戸市産業振興財団
- 兵庫県信用保証協会
- 兵庫県事業承継・引継ぎ支援センター
- 兵庫県中小企業再生支援協議会
- 兵庫県よろず支援拠点
- ひょうご専門人材相談センター
- ひょうご産業活性化センター
商店街事業承継支援事業
商店街事業承継支援事業とは、後継者不足で悩んでいる企業の事業継続を支援するための事業です。商店街の活性化プラン等に基づいて、商店街が推し進めている「商店街づくり」の条件に合致する事業承継を行うお店を支援していきます。
ひょうご産業活性化センターの商店街振興担当が指導や助言をし、個別にマッチングいたします。
兵庫県事業承継・引継ぎ支援センター
兵庫県事業承継・引継ぎ支援センターは、兵庫県内にある中小企業や小規模事業者の事業承継の支援を行っている組織です。後継者の育成に関する相談や、株式・財産の分配について悩まれている経営者の方など、事業承継に関わる情報の提供と、アドバイスをしています。
また、兵庫県事業承継・引継ぎ支援センターでは、全国の企業情報である「事業引継ぎ支援データバンク」を活用して、企業情報のマッチングを行うことが可能です。
兵庫県の事業承継・M&Aまとめ
兵庫県は空路や航路などにも恵まれている地域で、中小企業も多く点在しています。 そのような中で、廃業を選択しようとしている経営者が多く、今後の兵庫県内の経済にも影響を与える可能性が高くなっています。
親族内承継や従業員承継が難しい場合は、M&Aを実施して会社の存続を期待する選択肢もあることを周知していく必要があるでしょう。
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