M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年9月9日更新都道府県別M&A
和歌山の事業承継・M&A動向!事例や案件一覧・相談先まで解説
事業承継・M&Aを和歌山で行う際の相談先について紹介します。事業承継・M&Aをスムーズに行うためには、複雑な手続きや知識が必要であるため、信頼できるM&A仲介会社への依頼が必要です。和歌山での事業承継・M&Aを検討している方は必見です。
目次
和歌山県の産業に見られる特徴
和歌山県の産業構造は、鉄鋼や石油、化学などの基礎素材を扱う分野の製造品出荷額が高い割合を占めており、逆に輸送機械や電気機械などを組み立てる加工分野の割合が低い傾向にあります。2021年のデータでは、基礎素材関連が全体の約64.6%を占める一方、加工組立関連は約19.9%にとどまっています。
和歌山県の事業承継・M&Aの動向
和歌山県の事業承継・M&Aの動向を2つのトピックに分けて解説します。
和歌山県企業の後継者不在率
和歌山県で後継者がいない企業の割合は43.0%となり、前年より3.2ポイント減少しました。これにより、後継者問題は改善の傾向が見られます。年代別では、特に70代以上の経営者で大幅な減少が見られました。また、業種別では「不動産業」を除く6つの業種で後継者不在率が下がっています。
後継者の選任方法では、「同族承継」が全体の55.3%を占めており、次いで「内部昇格」が23.4%となっています。
和歌山県企業の休廃業件数
2023年における和歌山県企業の休廃業件数は299件で、前年比0.7%増加しました。
2023年の休廃業の動向は、企業倒産(法的整理)の急増に伴い、前年から30%以上の増加が見込まれています。これまで、持続化給付金や雇用調整助成金などの支援策が資金繰りを助け、コロナ禍においても休廃業の増加は抑えられていました。
しかし、2023年に入り、これらの支援策が徐々に縮小された上に、電気代などのエネルギーコストや物価上昇、人手不足とそれに伴う人件費の負担増といった複数の経営課題が中小企業に重くのしかかりました。
この結果、収益や財務状況が悪化していた中小企業は、事業を続けるかどうかの判断を迫られ、経営がさらに悪化する前に事業を断念せざるを得ない「あきらめ廃業」が増加した可能性が高いです。
和歌山県近郊の事業承継・M&A案件一覧
弊社M&A総合研究所が取り扱っている和歌山県近郊の事業承継・M&A案件一覧をご紹介します。
【好立地/純資産アンダー】精神科クリニック
関西で精神科クリニック(外来・訪問)を運営しています。外来と訪問を行っており、今後訪問部門に注力していきたい考えです。
エリア | 近畿 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 3,000万円 |
譲渡理由 | 戦略の見直し |
【サウナ運営・宿泊施設設計】
一泊4万円以上の高級層向け民泊施設を手掛ける事業体です。優れたデザイン力により、設計した宿泊施設は高いOCC(客室稼働率)を誇っています。
エリア | 近畿 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡理由 | 事業拡大のため |
【トラック30台以上自社保有/冷蔵冷凍中心】一般貨物運送業
案件のほとんどが紹介やインバウンドでの受注です。進行期は微量ながら増収増益傾向にあります。
エリア | 近畿 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 3,000万円(応相談) |
譲渡理由 | 事業存続に対する不安 |
和歌山県の事業承継・M&A事例
和歌山県の事業承継・M&A事例をピックアップしてご紹介します。
センコーによるオプラスの事業承継・M&A
2024年4月16日、センコー(大阪市北区)は、和歌山県和歌山市に本社を置くオプラスの全株式を取得する契約を締結し、5月末までにオプラスをグループの一員にする計画を発表しました。
オプラスは、和歌山を中心に、大阪や三重にも拠点を展開している総合物流会社で、主にスーパーマーケットやドラッグストア向けに食品の低温輸送や日用品の輸送を行っています。70年以上の歴史を持ち、地域の物流を担い、顧客との信頼を築いてきた和歌山のトップ企業です。
センコーは、オプラスの子会社化により、和歌山エリアでの輸送ネットワークを強化し、新たな顧客の開拓を目指します。また、オプラスはセンコーグループの強力な小売業や食品物流のノウハウと広範な配送網を活用し、今後さらに事業を拡大していく計画です。
日本共創プラットフォームによる浦島観光ホテルの事業承継・M&A
2023年12月1日、日本共創プラットフォーム(東京都千代田区、以下「JPiX」)は、浦島観光ホテル(和歌山県東牟婁郡)の全株式を既存株主から取得する契約を締結しました。株式譲渡の完了は12月末を予定しています。
JPiXは、長期的な視点で経営支援を行い、企業の成長を促進する投資・経営支援会社です。
浦島観光ホテルは、和歌山県内で以下の4つのホテルや旅館を運営しています:那智勝浦町の「ホテル浦島」(客室数391室)と「万清楼」(客室数30室)、田辺市本宮町の「山水館川湯みどりや」(客室数90室)と「川湯まつや」(客室数78室)です。
JPiXは、浦島観光ホテルが持つ既存の事業と組織基盤を活かし、同社に対する長期的な経営支援を通じて、さらなる事業成長を目指します。また、JPiXグループが運営する南紀白浜空港を拠点とした観光ネットワークの拡充により、南紀エリア全体の活性化も図る計画です。
サイバーリンクスによるシナジーの事業承継・M&A
2022年7月13日、サイバーリンクスは、沖縄県宜野湾市に本社を置くシナジーの全株式を取得し、同社を完全子会社化することを発表しました。株式取得にかかる総額は、デューデリジェンス費用などを含め1億5,000万円で、さらにアドバイザリー費用として3,100万円を予定しています。
サイバーリンクスは、流通クラウド、官公庁クラウド、トラスト、モバイルネットワークといった事業を展開しており、特に官公庁クラウド事業では、和歌山県や大阪府南部、奈良県を中心に強固な営業基盤を持っています。
一方、シナジーは自治体向けシステムの販売、設計、開発、導入支援およびアウトソーシングを手がけており、文書管理システム「ActiveCity」は全国的に導入実績があります。
今回のM&Aにより、サイバーリンクスは官公庁向けクラウド事業のサービスを強化し、全国展開をさらに加速させることを目指しています。
事業承継・M&A時におすすめの相談先
和歌山県での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。
金融機関
近年、金融機関がM&Aサポートに特化した専門部署を設ける事例が増えています。特に、投資銀行や大手銀行がファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aのプロセスで大きな役割を果たすケースが増加しています。買収を進める企業にとって、資金調達のために金融機関との協議が不可欠であり、通常は既存の取引がある金融機関が最初の相談相手となることが多いです。
金融機関に相談することで、資金調達に関する専門的なアドバイスを受けられるため、事業承継にも大変役立ちます。また、一部の金融機関では、M&Aに特化した専門家や部署を紹介することも行っています。
ただし、大手金融機関は大規模な案件を主に扱う傾向があり、中小規模の案件には対応が難しい場合があります。さらに、アドバイザリー形式のため、手数料が高額になるというデメリットもあります。
公的機関
近年、公的機関でも事業承継やM&Aに関する相談ができる体制が整備されています。たとえば、「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業の後継者不足などの課題に対応するため、無料で情報提供やアドバイス、さらには企業間のマッチングサービスを提供しています。
このセンターは全国47都道府県に展開されており、地方の中小企業でも簡単に利用できる点が大きな利点です。
公的機関が運営しているため、無料で中立的かつ公正なアドバイスを受けられるだけでなく、M&A仲介会社や専門家の紹介も行われています。ただし、公的機関であることから、対応のスピードに限界があり、民間の仲介会社に比べてサポートの質が劣る場合がある点がデメリットとなる可能性があります。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の売却や買収を専門的にサポートし、売り手と買い手の両者と契約して交渉を進める役割を担います。これらの会社は、初期の相談から、相手企業の選定、スケジュール管理、企業価値の評価、書類作成まで、M&Aに関わる全過程を包括的に支援します。
仲介会社の大きな強みは、豊富な候補企業の中から最適なパートナーを見つけられる点にあり、売り手と買い手の双方が満足するM&Aを実現する可能性が高くなります。また、M&Aが初めての企業にも、一貫したサポートを提供し、交渉やコミュニケーションを円滑に進めることで、成功の確率を高めます。
ただし、仲介会社の利用には着手金や中間金が発生することがあり、費用負担が懸念される場合もあるため、成功報酬型の契約を選ぶことが推奨されます。
和歌山の中小企業の事業承継・M&Aをサポートする5つの公的窓口
和歌山で頼りになるM&A仲介会社を紹介しましたが、「いきなりM&A仲介会社に相談するのは気が引ける」という経営者もいるでしょう。和歌山には事業承継をサポートしてくれる公的窓口が5つあります。
- 和歌山県事業承継・引継ぎ支援センター
- 和歌山県内の商工会議所・商工会
- 和歌山県中小企業団体中央会
- 和歌山県よろず支援拠点
- わかやま産業施策
順番に確認していきましょう。
和歌山県事業承継・引継ぎ支援センター
和歌山県事業承継・引継ぎ支援センターとは、国の委託事業として事業存続に関する様々な課題解決を支援している公的な相談窓口です。事業承継についてどんなことでも相談できます。
例えば、事業承継の方法や事業承継計画の作り方など、経営者の抱える事業承継の問題に対して的確なアドバイスがもらえると好評です。なお相談するには、FAXでの予約が必要となります。
和歌山県内の商工会議所・商工会
和歌山県内の商工会議所・商工会とは、事業承継の相談コーナーや事業承継についてのセミナーが開催されています。事業承継を考えるきっかけとして参加しても良いでしょう。
相談を希望する際には、基本的に電話かFAXで申し込むと良いです。各商工会議所・商工会のホームページから必要な手続きを確認してください。
和歌山県中小企業団体中央会
和歌山県中小企業団体中央会とは、中小企業の経営課題についての相談に乗ってくれる窓口です。
中小企業の経営全般について相談でき、中小企業の経営・労務・法律などについて専門家からアドバイスがもらえます。金融・税制や労働問題に関する悩みがある場合には、ぜひ活用してみてください。
和歌山県よろず支援拠点
和歌山県よろず支援拠点とは、国によって各都道府県に設置された経営相談所です。中小企業診断士等の資格を有するコーディネーター陣が、相談を伺いながら、適切な解決方法をご提案します。
事業承継を含め、経営全般に関するご相談に対応しているのが特徴です。「事業承継や経営について相談したいことがある」場合に、おすすめしたい相談先となっています。
わかやま産業施策
わかやま産業施策とは、和歌山県商工観光労働部が行う事業承継支援です。
補助金「事業承継補助金」や融資制度などの案内があり、事業承継で必要な資金に悩んでいる時に頼りになります。中小企業経営者のための事業承継セミナーも紀陽銀行と共同で行われているので勉強できるでしょう。
資金面で困ったことがあれば、わかやま産業施策を頼りましょう。
和歌山の事業承継・M&Aまとめ
和歌山では事業承継に悩む中小企業が多いです。近年では、M&Aを実施して事業継続をさせる選択肢をする経営者が増えてきました。
もし、周りにふさわしい後継者がいないのであればM&Aも検討しましょう。早めに専門家の力を借りて、事業承継を成功させましょう。
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