2024年1月17日更新都道府県別M&A

埼玉県の事業承継とは?M&A案件例や事業承継・引継ぎ支援センターの取り組みも解説

首都圏に位置する埼玉県ですが、国内の少子高齢化現象の影響を受けた後継者不足問題は例外ではありません。今や全国の中小企業共通の課題である事業承継への取り組みは官民一体で実施されています。本記事では埼玉県での事業承継推進動向について紹介します。

目次
  1. 埼玉県の事業承継とは
  2. 埼玉県における事業承継の方法と流れ
  3. 埼玉県の公的事業承継支援
  4. 埼玉県近郊の事業承継・M&A案件例
  5. 埼玉県の事業承継におすすめのM&A仲介会社
  6. 埼玉県の事業承継まとめ
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 公認会計士がM&Aをフルサポート まずは無料相談

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

埼玉県の事業承継とは

事業承継は、年齢的に引退を控えた経営者にとっての重要な関心事です。しかし近年は、少子化の影響で後継者が見つからない中小企業が増え、事業承継できないケースも少なくありません。

埼玉県商工会連合会の公式HP(2020年時点)によると、60歳以上の中小企業経営者約50%が廃業予定とも言われ、個人事業主に至っては約70%が事業承継しない方針を取っていると言われています。そこで現在クローズアップされているのがM&Aによる第三者への事業承継です。

M&Aによる第三者への事業承継は経営者個人では進めづらく、国および地方自治体による支援政策が全国で積極的に展開されています。埼玉県においても、この数年間で事業承継への支援体制が整えられ実績が現れつつあります。

【関連】事業承継とは?公的支援・動向や成功のための課題・方法・メリット・流れ・税金などを徹底解説
【関連】中小企業の事業承継とは?事業承継税制や課題、事業承継の方法を解説

埼玉県における事業承継の方法と流れ

埼玉県でも、後継者がおらず高齢となった経営者が引退すれば、たとえ黒字経営であったとしても、会社を廃業・休業してしまうことがほとんどです。この理由は、身内や社内で後継者がいなければ、その時点で事業承継を断念してしまうからに他なりません。

高齢の中小企業経営者にとって、M&Aで事業承継が可能であることへの理解自体が進んでおらず、その発想に至れないのでしょう。あるいは、M&Aでの事業承継について曖昧な知識だけはあるものの、何やら面倒で億劫に感じてしまっているのかもしれません。

経営者自身がM&Aでの事業承継について積極的に取り組む姿勢がある場合、埼玉県でも商工会議所や金融機関、各種士業事務所、民間のM&A仲介会社に相談して第三者への事業承継が実現するケースはありました。

しかし、現状の実績数では不十分と判断した国の号令のもと、全国各地の自治体同様、公的に事業承継を支援する体制が構築されることになったのです。

【関連】事業承継の相談

埼玉県の公的事業承継支援

中小企業庁は、全国の都道府県ごとに「事業承継ネットワーク」体制が構築されるように、まず、その中核組織として「事業承継・引継ぎ支援センター」設置を進めました。埼玉県の事業承継・引継ぎ支援センターは、2016(平成28)年1月29日に開所されています。

この事業承継ネットワークの内実、事業承継・引継ぎ支援センターやそれ以外の公的機関による事業承継支援の内容について、具体的に見てみましょう。

埼玉県事業承継ネットワーク

埼玉県では事業引継ぎ支援センターでの諸準備後、2018(平成30)年7月30日に第1回事業承継ネットワーク全体会議が開催され活動開始になりました。埼玉県事業承継ネットワークを構成する各団体・組織を以下に列挙します。

【商工団体】

  • 埼玉県商工会議所連合会、および埼玉県内各地区19の商工会議所
  • 埼玉県商工会連合会、および埼玉県内各地区53の商工会

【金融機関】

  • 埼玉りそな銀行
  • 武蔵野銀行
  • 青木信用金庫
  • 川口信用金庫
  • 埼玉縣信用金庫
  • 飯能信用金庫
  • 商工組合中央金庫
  • 日本政策金融公庫
  • 埼玉県信用保証協会

【士業団体】

  • 関東信越税理士会埼玉県支部連合会
  • 日本公認会計士協会埼玉会
  • 一般社団法人埼玉県中小企業診断協会
  • 埼玉弁護士会
  • 埼玉県社会保険労務士会
  • 埼玉司法書士会
  • 埼玉県行政書士会

【公的支援機関】

  • 埼玉県事業承継・引継ぎ支援センター
  • 埼玉県産業振興公社
  • 埼玉県よろず支援拠点
  • 埼玉県プロフェッショナル人材戦略拠点
  • 中小企業基盤整備機構
  • 埼玉県中小企業団体中央会
  • 公益財団法人さいたま市産業創造財団

【行政機関】

  • 埼玉県
  • 関東経済産業局
  • 関東財務局

埼玉県事業承継ネットワーク運営における中核組織は埼玉県事業引継ぎ支援センターですが、埼玉県事業承継ネットワークの事務局はさいたま商工会議所内に設置されています。

埼玉県事業承継・引継ぎ支援センター

埼玉県事業承継ネットワークを構成するいずれの団体・組織でも、中小企業からの事業承継相談を受け付けています。その情報は埼玉県事業承継・引継ぎ支援センターに集約され、事業承継の相談内容に応じて、最も適するネットワーク内の団体・組織と具体的対策を講じられるよう調整します。

埼玉県事業承継・引継ぎ支援センターでは秘密厳守で無料相談を実施していますが、仮にM&Aによる事業承継が具体的に進む段階で、その諸手続き業務を各士業事務所に依頼するような場合は費用が発生します。

また、埼玉県事業承継・引継ぎ支援センターが行う事業承継無料相談の段階では、アドバイスとともにM&Aのマッチング(M&Aの相手紹介)やM&A仲介会社の紹介も行われます。なお、日経新聞の報道によると、埼玉県事業引継ぎ支援センターの開所後2年間に相談を受け成立した事業承継は16件です。

事業承継協会埼玉支部

一般社団法人事業承継協会埼玉支部も、独自に中小企業の事業承継支援を行っています。各士業の有資格者メンバーで構成されている事業承継協会埼玉支部の特徴は、中小企業の事業承継支援を行うだけではなく、事業承継の後継者候補になれる人物の育成も行っていることです。

埼玉県宅地建物取引業協会

公益社団法人埼玉県宅地建物取引業協会は、基本的には埼玉県における不動産業の健全な発展に帰依し地域社会に貢献することが主業です。埼玉県宅地建物取引業協会では、その事業目的の一環として、会員向けの「ハトマーク事業承継相談・支援システム」を行っています。

ハトマークとは、ハトがデザインされた埼玉県宅地建物取引業協会のシンボルマークです。埼玉県宅地建物取引業協会に加入している不動産業の会員には、このステッカーが貼られています。

事業承継特別保証制度

事業承継特別保証制度は埼玉県独自のものではなく、信用保証協会が事業承継の際に後継者の負担を軽減する目的で新たに導入を決めた制度です。後継者が事業承継時に融資を受ける場合、従来であれば求められていた個人保証が免除されます。

【関連】事業承継対策のポイント|必要性・考え方・事前準備の方法・注意点も徹底解説【事例付】

埼玉県近郊の事業承継・M&A案件例

本章では、埼玉県近郊の事業承継・M&A案件例を紹介します。いずれの案件もM&A総合研究所が保有しておりますので、詳細を知りたい経営者様はお気軽にご相談ください。

【関東/業績成長中】一般貨物自動車運送業及び一般・産業廃棄物収集運搬業

譲渡案件の詳細を以下にまとめました。

  • 業種:一般貨物自動車運送業及び一般・産業廃棄物収集運搬業
  • 売上高:2.5億円〜5億円
  • 営業利益:1000万円〜5000万円
  • 譲渡希望価格:応相談
  • 譲渡方法:株式譲渡
  • 譲渡理由:後継者不足(事業承継)

【EBITDA2億円/Net Cash4億円】東京都100%元請の下水道工事

譲渡案件の詳細を以下にまとめました。

  • 業種:下水道工事業
  • 売上高:5億円〜10億円
  • 営業利益:1億円〜2.5億円
  • 譲渡希望価格:10億円〜15億円
  • 譲渡方法:株式譲渡
  • 譲渡理由:利益の確保

東京、埼玉、神奈川を中心に安定的な受注を続ける屋根工事、外壁塗装業

譲渡案件の詳細を以下にまとめました。

  • 業種:住宅・不動産・建設
  • 売上高:1億円〜2.5億円
  • 営業利益:1,000万円〜5,000万円
  • 譲渡希望価格:1億円〜2.5億円
  • 譲渡方法:株式譲渡
  • 譲渡理由:非公開

【無借金/大手取引多数】埼玉県の住宅向けリペア会社(木部・特殊素材対応)

譲渡案件の詳細を以下にまとめました。

  • 業種:住宅・不動産・建設
  • 売上高:1億円〜2.5億円
  • 営業利益:1,000万円〜5,000万円
  • 譲渡希望価格:希望なし
  • 譲渡方法:株式譲渡
  • 譲渡理由:後継者不足(事業承継)

埼玉県の事業承継におすすめのM&A仲介会社

M&A総合研究所は、中小・中堅規模のM&A案件を主に取り扱っており、全国の案件に対応しています。また、スモールM&Aや小規模案件にも対応しており、知識・支援実績豊富なアドバイザーが、ご相談からクロージングまで丁寧にサポートいたします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を随時お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお電話・Webよりどうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

埼玉県の事業承継まとめ

首都圏に位置し周辺に膨大な会社数がある埼玉県は、他の地域に比べM&Aは成立しやすい地域です。廃業とM&Aによる事業承継を手続き面で比較すれば、廃業の方が格段に簡単でしょう。しかし、M&Aによる事業承継であれば会社売却による現金を獲得できます。

リタイア後の生活資金を得られることは大きなメリットです。その点も含め、後継者がいない場合の事業承継についてM&Aによる実行を検討してみてください。

M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談は成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 譲渡企業様完全成功報酬!
  2. 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
  3. 上場の信頼感と豊富な実績
  4. 譲受企業専門部署による強いマッチング力
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

あなたにおすすめの記事

M&Aとは?手法ごとの特徴、目的・メリット、手続きの方法・流れも解説【図解】

M&Aとは?手法ごとの特徴、目的・メリット、手続きの方法・流れも解説【図解】

近年はM&Aが経営戦略として注目されており、実施件数も年々増加しています。M&Aの特徴はそれぞれ異なるため、自社の目的にあった手法を選択することが重要です。この記事では、M&am...

買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説

買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説

買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収に用いられるM&Aスキーム(手法)は実にさまざまです。本記事では、買収の意味や行われる目的、メリット・デメリット、買収のプロセスや...

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

M&Aや投資の意思決定するうえでは、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標「現在価値」についての理解が必要です。今の記事では、現在価値とはどのようなものか、計算方法や割引率、キャッシ...

株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説

株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説

株価算定方法は多くの種類があり、それぞれ活用する場面や特徴が異なります。この記事では、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセス、株...

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...

関連する記事

九州のM&Aの動向や産業の特徴は?成功事例や注意点も徹底解説!

九州のM&Aの動向や産業の特徴は?成功事例や注意点も徹底解説!

九州は、福岡県や長崎県を中心に多くの産業が盛んになっていますが、近年では人口減少が深刻化しており多くの中小企業が後継者不在や廃業リスクを抱えている状況です。 今回はそんな九州の産業の特徴やM&...

兵庫県のM&Aの動向や事例を徹底解説!成功させるためのポイントは?

兵庫県のM&Aの動向や事例を徹底解説!成功させるためのポイントは?

兵庫県は、商業施設や観光地の多い神戸市を中心にさまざまな産業が盛んな地域で、多くの企業が盛んに活動しています。 しかし、近年は少子高齢化や人口減少による後継者不足が問題になっています。 今回...

東京のM&Aの動向を徹底チェック!成功事例やメリット・デメリットは?

東京のM&Aの動向を徹底チェック!成功事例やメリット・デメリットは?

東京都は、多くの企業が集中しておりM&Aも盛んに行われている都市です。 最近では、後継者不足や事業拡大を目的にM&Aを行う企業も増加しているため、東京都でM&Aを行う場...

埼玉のM&Aの動向を徹底解説!産業構造や事例・成功するためのポイントは?

埼玉のM&Aの動向を徹底解説!産業構造や事例・成功するためのポイントは?

埼玉県は、製造業が盛んで工場が多い地域ですが、人口減少によって倒産してしまう企業が増加傾向にあります。 そのため、M&Aを行う企業が多くなっています。 ここでは、埼玉のM&A...

東北地方のM&A事情や動向は?メリットやデメリットから成功させるポイントも解説!

東北地方のM&A事情や動向は?メリットやデメリットから成功させるポイントも解説!

本記事では東北地方のM&A事情や動向、産業構造から成功事例・注意点まで徹底解説します。東北地方では後継者不足が大きな問題となっており、M&A支援に取り組む地方自治体が多くあります...

広島のM&A事情や動向を徹底リサーチ!成功事例やメリット・デメリットは?

広島のM&A事情や動向を徹底リサーチ!成功事例やメリット・デメリットは?

広島県では後継者不足問題が顕著に現れています。後継者不足問題を解決するM&Aも盛んに行われているわけでもありません。そこで本記事ではそんな広島県のM&A事業や動向を徹底リサーチし...

新潟のM&Aの動向を調査!産業の特徴や事例・メリット・注意点は?

新潟のM&Aの動向を調査!産業の特徴や事例・メリット・注意点は?

後継者問題を抱える新潟エリアでは、多くの企業がM&Aで課題解決を目指す動きが活発です。当記事では、過去に行われた売却・買収事例を交えながら新潟のM&A事情を解説します。産業の特徴...

茨城県のM&Aの傾向や産業構造を徹底解説!事例やメリット・デメリットは?

茨城県のM&Aの傾向や産業構造を徹底解説!事例やメリット・デメリットは?

茨城県は、農業や製造業を中心に産業が活発になっていますが、最近では人口減少による後継者不在問題を抱えている企業も多いです。 そのため、茨城県ではM&Aを行う企業やM&Aを進める...

千葉のM&Aの動向は?産業の特徴から成功事例・注意点まで分かりやすく解説!

千葉のM&Aの動向は?産業の特徴から成功事例・注意点まで分かりやすく解説!

千葉県は、東京都の隣に位置しており東京都にある企業との取引が多いです。 さらに、千葉県はM&Aを行う企業が多くなってきているため、これから千葉県でM&Aを検討している企業はM&...

M&Aコラム
人気の記事
最新の記事

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

ご相談はこちら
(秘密厳守)