M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年9月18日更新都道府県別M&A
愛媛県・松山市のM&A・事業承継の動向!事例や案件・相談先も紹介
本記事では、愛媛県・松山市におけるM&A・会社売却・事業承継の動向や案件例、案件の探し方や注意点などを解説します。愛媛県は、愛媛県の会社がM&Aを行った件数が多く、M&Aを行う価値がある地域です。愛媛県でM&A・事業承継を検討中の方は必見です。
目次
愛媛県の経済状況
愛媛県が発表した「令和3年度愛媛県県民経済計算」によると、愛媛県の名目県内総生産は5兆899億円でした。
愛媛県は、東予・中予・南予に分かれ、各地域ともに地域に根差した特徴的な産業を有しており、今治市がある東予地域は今治タオルが有名な繊維産業、南予地域は、宇和島市の海面養殖業が盛んです。
製紙業・鉄鋼業・造船業なども栄えており、そのほか、中予地域にある松山市には、道後温泉や松山城などの観光資源もあります。
愛媛県のM&A・会社売却・事業承継の動向
愛媛県の休廃業・解散・倒産件数
帝国データバンクの「四国地区 休廃業・解散 動向調査(2023年) 」を見ると、2023年に四国で休業・廃業・解散した企業は、1,769件でした。
四国全体の件数は4年ぶりに増加に転じています。なお、愛媛県が662件で、四国で最も多い結果です。
愛媛県の後継者不在率
帝国データバンクの「愛媛県「後継者不在率」動向調査(2023年)」を見ると、愛媛県は62.5%でした。四国地域における他の県と比べると、最も高い不在率となっています。
全国における後継者不在率は53.9%となっており、愛媛県の後継者不在率は高いことがわかります。
四国のM&A・会社売却・事業承継については下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。
愛媛県近郊のM&A・事業承継の案件例
弊社M&A総合研究所が取り扱っている愛媛県近郊のM&A・事業承継の案件例をご紹介します。
【四国 / 有資格者多数在籍】リフォーム・解体・買取・産廃運搬までを一気通貫で対応可能
一級施工管理技士・二級建築士・二級土木施工管理技士が在籍しています。大手の優良取引先を保有し、毎期安定的な売上を維持しています。
エリア | 中国・四国 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 希望なし |
譲渡理由 | 事業の選択と集中 |
【四国地方/有資格者複数在籍】基礎・外構・擁壁工事会社
平均年齢が29歳と若く、より拡大の余地があります。女性社員も活躍しており、顧客からの高い評価を得ています。
エリア | 中国・四国 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡理由 | シナジーのある企業と提携することで、若い従業員とともに事業拡大したい |
【医療法人・持分あり】香川県の内科・整形外科
業歴が長く、地域での知名度も高いです。業績は安定しており、毎期1,000万円程度の利益が出ています。
エリア | 香川県 |
売上高 | 5000万円〜1億円 |
譲渡希望額 | 3,000万円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
愛媛県のM&A・事業承継の事例5選
この章では、愛媛県におけるM&A・事業承継の事例を見ていきましょう。
マルコメによるタツノコの事業承継・M&A
2024年7月10日、マルコメ(長野県長野市)は、2024年6月25日付でタツノコ(愛媛県西条市)の全株式を取得し、同社を子会社化しました。
マルコメは、家庭用・業務用のみそや即席みそ汁、糀(こうじ)を使用した商品などを製造・販売しています。タツノコは、海苔や青のりの加工・製造を手がけ、「黒ばらのり®」などの海苔製品を販売している会社です。
このM&Aにより、タツノコが強みとする海苔・青のりの加工製造分野において、販路の拡大を目指しています。
BRUNOによるジャパンギャルズの事業承継・M&A
2023年7月28日、BRUNOは、ジャパンギャルズ(愛媛県四国中央市)の全株式を取得し、子会社化することを決定しました。取得額は、アドバイザリー費用を含めて約30億10百万円です。
BRUNOは、生活雑貨、トラベル用品、化粧品など、住まいに関連するライフスタイル商品を製造・販売しており、特に「BRUNO」ブランドのキッチン家電を主力としています。
一方、ジャパンギャルズは超音波美容機をはじめとする美容機器の製造・販売や、医薬部外品や化粧品の製造・販売を行っている会社で、RIZAPグループ株式会社(2928)の関連企業です。
今回のM&Aにより、BRUNOは美容家電分野への早期参入を果たし、付加価値の高い商品やサービスを提供する推進力を得られると判断しました。企業価値の向上を目指し、RIZAPグループからジャパンギャルズの全株式を取得し、本格的に美容家電分野へ参入することを決定しています。
カミ商事による日本紙器の事業承継・M&A
2023年6月21日、カミ商事(愛媛県四国中央市)は、日本紙器(兵庫県丹波市)の株式を取得し、同社を子会社化しました。
カミ商事は、紙製品や板紙の仕入れおよび販売を行っており、「エルモア」ブランドで知られるティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの家庭用紙製品の加工・販売を手掛けています。
日本紙器は、兵庫県丹波市にある2つの工場で段ボールケースや段ボールシート、包装資材の製造・販売を行っています。
今回の子会社化により、カミ商事は日本紙器をグループに迎え、段ボールの新たな活用方法を模索するとともに、同社の営業力を活かして新規取引先を拡大し、企業価値の向上を図ることで、さらなる事業拡大を目指しています。
ウェルシアホールディングスによるネオファルマー・サミットの事業承継・M&A
2020年5月、ウェルシアホールディングスは、ネオファルマー(10店舗)およびサミット(3店舗)を完全子会社化することを発表しました。
ウェルシアホールディングスはドラッグストアチェーンを展開し、ネオファルマーは主に愛媛県で調剤専門薬局を手掛ける会社です。これにより、ウェルシアホールディングスは、愛媛県における調剤事業の推進・四国地域の店舗網拡大を見込んでいます。
ありがとうサービスによるエージーワイの事業承継・M&A
2020年4月、ありがとうサービスは、エージーワイを今治デパートから取得し、完全子会社化することを発表しました。
愛媛県今治市のありがとうサービスは、リユース店や飲食店の経営を手掛けています。エージーワイは、フードサービス事業を香川県・福岡県・大分県で行っている会社です。ありがとうサービスは、未出店地域である福岡県・大分県への事業拡大を見込んでこのM&Aを行いました。
事業承継・M&A時におすすめの相談先
愛媛県での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。
金融機関
最近では、金融機関がM&A支援に特化した専門部署を設置するケースが増加しています。特に、投資銀行や大手銀行がファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aの場で重要な役割を果たすことがよく見られます。買収側の企業にとって、資金調達のために金融機関との協議は欠かせず、通常は既存の取引がある金融機関が最初の相談相手となることが多いです。
金融機関に相談することで、資金調達に関する専門的なアドバイスを受けられるため、事業承継の場面でも非常に役立ちます。また、金融機関によっては、M&Aに特化した部署や専門家を紹介してくれることもあります。
しかし、大手金融機関は主に大規模案件を取り扱う傾向があり、中小規模の案件には対応が難しい場合が多いです。また、アドバイザリー契約を結ぶことで高額な報酬が発生するため、費用面での負担がデメリットとなることがあります。
公的機関
最近では、公的機関でも事業承継やM&Aに関する相談ができる体制が整ってきています。例えば、「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が抱える後継者不足などの課題を解決するための窓口であり、無料で情報提供やアドバイス、さらに企業間のマッチングサービスを提供しています。
このセンターは全国47都道府県に設置されており、地方の企業でも簡単に利用できることが大きなメリットです。
公的機関が運営しているため、無料で公正なアドバイスを受けられて、必要に応じてM&A仲介会社や専門家を紹介してもらえる利点もあります。ただし、対応スピードに限界があり、民間の仲介会社と比べるとサポートの内容が劣る場合があるのがデメリットと言えるでしょう。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の買収や売却を専門にサポートし、売り手と買い手双方と契約を結び、交渉を進めていく役割を担います。これらの仲介会社は、初期相談から相手企業の選定、スケジュール管理、企業価値の評価、書類作成に至るまで、M&Aの全プロセスを包括的に支援します。
仲介会社の強みは、豊富な候補企業の中から最適な相手を見つけ出せる点にあります。これにより、売り手と買い手の双方が納得できる取引を実現しやすくなります。特にM&Aが初めての企業に対しても、一貫したサポートを提供し、交渉やコミュニケーションを円滑に進めることで、成功率を高めることが期待できます。
ただし、仲介会社を利用する際には、着手金や中間金などの費用が発生することがあるため、コスト負担が気になる場合は成功報酬型の報酬体系を採用している会社を選ぶことが推奨されます。
愛媛県のM&A・事業承継に関する公的機関4選
M&A・事業承継の相談は、公的機関でも受け付けています。この章では、愛媛県のM&A・事業承継に関する公的機関をみていきましょう。
①愛媛県事業承継・引継ぎ支援センター
愛媛県事業承継・引継ぎ支援センターは、事業承継やM&Aに関する公的な相談窓口です。譲渡希望案件や譲受希望案件も管理しているだけでなく、事業承継やM&Aに関するセミナーも行っています。
②愛媛県よろず支援拠点
愛媛県よろず支援拠点は、中小企業・小規模事業者を対象に、さまざまな経営に関する相談を受け付ける公的機関です。人手不足に困っている愛媛県の企業をサポートしており、M&Aの相談も受け付けています。
③松山商工会議所
商工会議所では、各地域の企業や商工者が会員となって助け合い、愛媛県における経済活性化のために活動しています。商工会議所は県内に複数設置されており、経営相談窓口や役立つセミナーも開催しています。
④愛媛県信用保証協会
愛媛県信用保証協会は、愛媛県内の中小企業を対象にサポートする公的機関です。がんばる中小企業のベストパートナーとして金融面から支援しており、事業拡大や経営改善のサポートも行っています。
愛媛県・松山市のM&A・会社売却・事業承継のまとめ
愛媛県は、M&A仲介会社が県内に増えるなどM&Aの支援を受けやすい地域になりつつあり、実際に愛媛県内の企業がM&Aを行う件数も増加しています。
近年は全国的に後継者問題を抱える中小企業が多いですが、M&Aによる事業承継は有効な解決手段のひとつです。M&A・会社売却・事業承継を行う際は、できるだけ早い段階から準備に取り掛かり、専門家に相談しながら進めていくとよいでしょう。
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。