M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル

2019年7月29日公開
この記事は、約2分で読めます。

不動産管理会社の事業承継とは?注意点や事例を紹介!

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

不動産管理業界では、今後の競争激化などを見据え、競争力の強化を図るためにM&Aを検討するケースも増えています。不動産管理会社の事業承継/M&Aを検討する際には、こうした業界動向やM&A事例などを踏まえ、分析を進めていくことが大切です。

目次
  1. 不動産管理会社の事業承継について
  2. 不動産管理会社の特徴
  3. 不動産管理業界の特徴・動向
  4. 事業承継/M&Aとの関係性
  5. 不動産管理会社の事業承継の課題
  6. 不動産管理会社の事業承継の注意点
  7. 不動産管理会社の事業承継はM&A仲介会社に相談
  8. 不動産管理会社の事業承継事例
  9. まとめ

不動産管理会社の事業承継について

不動産業界でもM&A事例が増えており、事業の強化・拡大、競争力の強化などを目的にM&Aを検討する企業が増えています。また、不動産管理会社がM&Aの当事者となるケースも見られ、今後はさらにM&Aが多様化する可能性があります。また、M&Aによって事業承継を行うケースも考えられます。以下、このような不動産管理会社のM&A/事業承継について、業界動向も含めてポイントをご紹介していきます。

完全成果報酬制のM&A仲介会社No.1「M&A総合研究所」とは?

不動産管理会社の特徴

不動産管理会社は不動産の運用を総合的にサポートし、入居者のクレーム対応、家賃回収、物件のメンテナスなどの維持管理、空室の入居者募集など、不動産を運用するうえで欠かせない業務を行います。

不動産投資で収益を出す場合、これらの業務をこなす必要がありますが、不動産投資のオーナー一人で上記の業務を全て行うことは難しいでしょう。そこで、不動産管理会社が入居者対応や物件の維持管理などを行うことで、不動産の運用をサポートする形になります。

不動産管理業界の特徴・動向

次に、不動産管理業界の特徴・動向について整理しておきます。2020年に東京オリンピックが開催されることもあり、近年は特に建築物の需要が増加しています。また、住宅ローン金利の下落傾向によって不動産投資・購入の需要が高まっていることもあり、近年の不動産業界は比較的順調に推移しています。

不動産投資・購入の需要の増加により、不動産の運用を総合的にサポートする不動産管理会社の重要性もますます高まっています。不動産管理会社に求められるサービスも多様化しており、物件の維持管理や入居者対応などの主要業務のほか、不動産投資のオーナーへの経営に関するアドバイスを行う会社もあります。

不動産管理会社はよりトータル的なサポート体制が求められており、ニーズが多様化する中、競争の激化もしばしば見られます。幅広いニーズに対応できるかどうかで差がつきやすいので、今後さらに競争の激化が進む可能性も否定できません。

事業承継/M&Aとの関係性

次に、ここまでご紹介した不動産管理業界の特徴・動向も踏まえ、事業承継/M&Aとの関係について整理していきましょう。

経営上の問題を解決するための事業承継/M&A

事業承継というのは、会社の事業を後継者に引き継ぐことを意味します。親族や従業員が事業を承継する場合などのほか、M&Aによって事業承継が行われるケースも見られます。具体的には、M&Aによって他社に事業を売却することによって、買い手に経営を任せ、事業を承継してもらうなどのケースがあります。

例えば経営者が高齢になって引退を考えている場合に、後継者が不在であったとします。後継者がなかなか見つからないと、経営者が経営を続けるしかありませんが、年齢的に業務の継続は難しいでしょう。この場合、最終的には廃業せざるを得なくなってしまいます。一方で、M&Aによって他社に売却し、他社が事業を承継してくれれば、後継者不在問題が解決し、経営者は安心して引退することができるわけです。

M&Aによる事業承継は、このような後継者不足問題や経営者の高齢化など、経営上の問題を解決するための手法として大きな意味があります。不動産管理会社においても、経営者の高齢化などの問題はしばしば見られます。こうした問題をM&Aによる事業承継で解決することは、不動産管理業界全体にとっても大きな意味があります。

買い手が求めるポイントをおさえること

事業承継を成功させるには、買い手が求めるポイントを踏まえて検討することも必要です。例えば、同じく不動産管理事業を手がける会社が買い手となる場合であれば、同業者同士のM&Aとして事業の強化・拡大、競争力の強化などを図るケースが多いでしょう。この場合、買い手が強化したいと考えている分野に売り手が強みを持っていれば、事業を承継してもらいたい売り手にとっても、事業を強化したいと考える買い手にとっても、お互いにメリットがあるわけです。

M&Aによる事業承継は、買い手あっての事業承継です。当然のことながら買い手にもメリットがないといけないので、買い手が求めるポイントと自社の事業が合っているかどうかが重要になるのです。自社にとって最適な買い手を見つけるためには、業界動向やニーズの動向などを踏まえ、買い手が求めるであろう主なポイントをあらかじめ整理しておき、自社の事業と照らし合わせて買い手候補を絞っていくことが重要です。

不動産管理会社の事業承継の課題

M&Aによる事業承継は、やはり経営上の問題を解決するための手法としての意味合いが強いです。不動産管理業界は今後さらに競争が激化する可能性もあり、同業の不動産管理会社が不動産管理会社を買収して事業の強化・拡大を図るケースも想定されます。これは、事業承継を検討している不動産管理会社にとってはチャンスでもあります。

また、先ほども述べたように、M&Aによる事業承継は買い手にとってもメリットになるものでなければならず、買い手が事業の強化・拡大、競争力の強化にしっかりとつなげることが大切です。売り手の不動産管理会社、そして買い手の不動産管理会社にとってメリットのあるものであれば、不動産管理会社同士のM&Aとして様々なシナジー効果が創出され、ひいては業界の活性化にもつながります。

特に今後の不動産管理会社は多様化するニーズに対応する必要に迫られ、同業者同士のM&Aによってサービスの質を向上させることは大きな意味があります。今後の不動産管理会社の事業承継/M&Aは、多様化するニーズの動向も踏まえ、売り手と買い手双方に対し、より大きなメリットのあるものでなければならないでしょう。

電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する

不動産管理会社の事業承継の注意点

当たり前の話のように聞こえることですが、事業承継/M&Aにおいては、目的の明確化と対象企業の選定には特に注意しなくてはなりません。経営上の問題を解決できるといっても、「ただ買ってくれれば良い」というものではありません。明確な目的と戦略を立て、最適なスキームを検討したうえで、最適な対象企業を探す必要があるのです。

そもそも目的がはっきりしていなければ、事業承継/M&Aの方向性が定まらず、最適なスキームの検討も難しくなります。そして、目的や方向性がはっきりしていなければ、自社にとって最適な対象企業を探しにくくなります。このような事態を避けるためには、まずM&Aの目的や方向性を明確にしなくてはなりません。また、売却によって経営を任せる以上、きちんと信頼できる相手でなければなりません。万が一信頼できないような企業に買収されれば、その後の経営がうまくいく可能性は低くなります。

こうした事態を防ぐためにも、きちんと信頼できる買い手かどうかを、事業内容や業績などを踏まえて総合的に判断することが大切です。同じ不動産管理会社に売却する場合であれば、その買い手が不動産管理業界の動向を踏まえて明確なビジョンを持っているか、売り手側の不動産管理事業も引き続きしっかり活かしてくれるのかなど、しっかりと判断する必要があります。

不動産管理会社の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継/M&Aを進めるにあたっては、様々な段階で高度に専門的な知識が求められます。法務、税務、財務などの専門知識が必要になるので、自社だけで事業承継/M&Aの手続きを進めることは非常に難しいです。そのため、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門会社に依頼し、しっかりとサポートを受ける必要があります。

また、事業承継/M&Aにおける目的の明確化や対象企業の選定をしっかり進めるうえでも、専門家のサポートは重要な意味を持ちます。専門家の視点を取り入れ、より明確な目的・方向性を定めることも大切になります。このようなメリットを享受するためにも、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門会社にはきちんと相談しましょう。

完全成果報酬制のM&A仲介会社No.1「M&A総合研究所」とは?

不動産管理会社の事業承継事例

次に、不動産管理会社の事業承継に関連し、不動産管理事業を行う会社のM&A事例についてご紹介していきます。いずれも不動産管理事業を含めて買収が行われており、不動産管理事業の売却、事業承継として参考として事例分析を進めることも可能です。以下、それぞれの事例のM&Aの目的、背景などを踏まえ、分析の参考にしてみてください。

オリックスによる大京の完全子会社化

リース事業や金融サービス、不動産事業などを手がけるオリックス(東京都港区)は2018年10月、ライオンズマンションなどのマンション開発、不動産管理事業などを展開する大京(東京都渋谷区)の普通株式の全てをTOB(株式公開買付け)により取得し、完全子会社とすることを発表しました。買い付け価格は1株あたり2,970円、総額は約770億円に上るとされ、同年12月に大京へのTOBが完了し、持ち株比率は94%に達しています。また、大京は2019年1月22日に上場廃止、そして同年1月25日付でオリックスの完全子会社となりました。

オリックスは「多角的金融サービス業」を展開し、現在は法人金融、メンテナンスリース、不動産、事業投資、リテール、海外事業の6つのセグメントがあります。不動産事業部門では、オフィスビル、賃貸マンション、商業施設、物流施設などの不動産投資事業、ホテル・旅館、水族館、ゴルフ場、高齢者向け住宅などの施設運営に至るまで、幅広く事業を展開しています。

また、本事例でオリックスが子会社化した大京は、1968年にライオンズマンションシリーズ第1号物件を発売し、1978年に事業主別マンション発売戸数で初の業界第1位になり、以降29年間で連続してトップを記録しています。加えて、大京は不動産管理事業・不動産流通事業などの拡大も着実に進めており、大京グループの大京アステージ(東京都渋谷区)は大手のマンション管理会社として確かな実績があります。こうした幅広い分野での事業展開により、大京はグループ全体のマンション累計供給戸数約46万戸(2017年12月末時点)、マンション管理受託戸数約53万戸(2018年3月末時点)といったように、業界でNo.1の実績を残しています。

さて、このようにそれぞれで高い実績を誇るオリックスと大京ですが、オリックスはもともと大京の株式の67.95%を保有していました。一方、両社のこれまでの事業面における連携は限定的とされ、意思決定プロセスが異なること、そして情報共有が不十分であることなど、いくつか問題点も見られました。そこで、オリックスが大京を完全子会社化すれば、情報をこれまで以上に密に共有できる体制が構築され、より緊密な協業を実現して事業の拡大・成長につなげることができると判断され、大京の子会社化が決定しています。そして、大京が完全子会社となったことで経営の一体化が進む形となり、両社の連携はさらに強固なものとなっています。

ケイアイスター不動産がフレスコを連結子会社化

2018年8月、戸建分譲事業や注文住宅事業、管理事業などを手がけるケイアイスター不動産(埼玉県本庄市)は、不動産の売買・仲介、管理業務などを行うフレスコ(千葉県千葉市)を連結子会社化することを発表しました。ケイアイスター不動産は戸建分譲事業、注文住宅事業、総合不動産流通事業、アセット事業、管理事業、宅地造成などの事業を展開し、地域密着型の総合不動産企業として関東全域で多角的な事業を進めています。

また、本事例でケイアイスター不動産が連結子会社化したフレスコは、千葉県千葉市を中心に戸建住宅の分譲事業や注文住宅事業をコア事業として展開しています。また、フレスコの事業内容は不動産の売買・仲介、建築の請負、リフォーム、賃貸、管理業務まで含まれます。このフレスコを連結子会社としたことで、ケイアイスター不動産はグループの事業拡大を加速させるとしています。

また、ケイアイスター不動産もフレスコも仕入から販売、アフターメンテナンスまで自社で一貫して行う体制を構築しており、双方が連携することで戸建分譲事業の拡充による成長が見込まれるとしています。

まとめ

不動産管理業界では、今後の競争激化などを見据え、競争力の強化を図るためにM&Aを検討するケースも増えています。また、経営上の問題を解決するため、M&Aによる事業承継を検討するケースも増える可能性があります。経営が悪化した不動産管理会社でも、買い手が求める不動産管理事業の分野に強みがあれば、その買い手に事業を承継してもらい、経営を安定化させることができます。

特に同じ不動産管理会社が競争力の強化のために不動産管理会社を買収するケースも増える可能性があるので、事業を承継してもらいたいと考えている不動産管理会社にとってはチャンスになります。不動産管理会社の事業承継/M&Aを検討する際には、こうした業界動向やM&A事例などを踏まえ、分析を進めていくことが大切です。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
ご相談はこちら
(秘密厳守)