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介護施設事業・福祉業界M&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

介護施設事業・福祉業界M&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    介護施設事業・福祉業界のM&A

    高齢化社会の進行に伴い、日本では介護業界に対する需要が高まっています。

    介護業界の成長に伴い、M&Aにより規模拡大を図る事業者も増加しています。

    介護施設のM&Aを行う際、どのような点に注意すると良いのでしょうか?

    この記事では介護業界のM&Aに関して、動向や相場、成功・失敗事例について分かりやすく解説します。

    介護施設を経営している方や、今後介護業界に新規参入したい方必見の内容です。

    介護施設事業・福祉業界のM&Aとは?介護施設M&Aの意味

    まず最初に、介護施設のM&Aに関して意味を解説します。

    介護施設とは、介護を要する高齢者の生活を援助する施設であり、入浴や食事等のサポートを行います。

    具体的には、特別養護老人ホームや介護療養型医療施設、グループホーム等があります。

    介護業界には、訪問介護やデイサービス、訪問看護、ケアマネージャー等を行う「在宅系介護」も存在します。

    この記事では、介護施設を営む事業者が関係するM&Aを、「介護施設のM&A」と呼ばせてもらいます。

    介護施設のM&Aでは、主に株式譲渡や事業譲渡、合併と呼ばれる手法を用いて事業(会社)を売買します。

    株式譲渡は売り手企業が持つ自社株式を買い手側に譲渡するM&A手法で、介護施設を営む会社ごと売買する際に用います。

    事業譲渡は介護事業に関する権利や資産を一括で譲渡するM&A手法で、介護事業のみ売買する際に活用します(経営権の移転は無いです)。

    合併は複数の会社を一つに統合するM&A手法であり、介護事業を行う複数事業者が規模拡大等を目的に経営統合する目的で行います。

    手法ごとに用いる目的や手続きが異なる為、あらかじめ目的を定めた上で最適なM&A手法を活用しましょう。

    M&A手法ごとに課税される税金も異なる為、節税等も考慮する場合は「M&Aアドバイザリー」と呼ばれる専門家に助力を得ることをオススメします。

    M&Aアドバイザリーに力を借りれば、満足いくM&Aを実現できる可能性が高くなります。

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    介護施設事業・福祉業界のM&Aの現状と動向

    この項では、介護施設のM&Aに関する現状と動向を解説します。

    ⑴介護・福祉業界の現状

    介護業界に関しては、昨今の高齢化に伴い市場拡大の一途を辿っています。

    2016年に厚生労働省が発表したデータ(介護給付費等実態調査の概況)によると、介護サービスを利用した人は前年比で2%弱増加しており、10年連続で過去最高を更新しています。

    前述通り介護業界は、「在宅系介護」と「施設系介護」に大別されます。

    近年は施設系介護と在宅系介護の中間的な事業として、「サービス付き高齢者向け住宅」も増加しています。

    高齢化の影響で新しい形の介護サービスも現れている一方で、供給側が需要増加に追いついていない現状があります。

    2017年時点で介護職員の有効求人倍率は約3.1倍にのぼり、介護業界全体で慢性的な人手不足に陥っています。

    人手不足という深刻な課題を踏まえ、厚生労働省では介護報酬を1.14%引き上げることを発表しました。

    介護報酬の引き上げにより、介護職に携わる雇用者の処遇改善が期待されています。

    介護業界では離職者も増加しており、労働者の働き方改善も急務の課題となっています。

    ⑵介護施設事業・福祉業界のM&A動向

    介護事業のM&Aは、介護保険法が施行された2000年前後から活発化しています。

    元々医療事務委託をコア事業に据えていた「ニチイ学館」は、1998年に在宅介護サービスを担う「ヘルシーライフサービス」の買収を明らかにしました。

    1999年には、人材派遣会社「グッドウィル・グループ」が在宅介護サービスを行う「コムスン」とM&Aを実施しました。

    グッドウィル・グループの傘下に入ったコムスンは、M&A後に事業を急成長させ、2006年に老人ホームを営む「日本シルバーサービス」を買収しました。

    およそ20年前から介護業界では、上記の通りM&Aが活発に実施されてきました。

    介護事業の需要拡大に伴い、異業種からの参入目的でのM&Aも増えています。

    ドラックストアを経営する「ココカラファイン」は、2009年に介護支援事業を経営する「タカラケア」とM&Aを実施し、介護事業への参入を果たしました。

    2013年には「ソニーフィナンシャルグループ」が、介護付老人ホーム「シニア・エンタープライズ」とM&Aを行いました。

    業界全体が活況を呈する中、M&Aによる事業拡大や新規参入が相次いでいます。

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    介護施設事業・福祉業界のM&Aの相場と費用

    この項では、介護施設のM&A相場と費用を解説します。

    ⑴介護施設事業・福祉業界のM&A相場

    介護施設のM&A相場に関しては、首都圏で3,000万円〜1億円程度となっています。

    年間の利益額や施設の所在地等により、M&Aの最終的な価格が決定します。

    場所や利益額によって異なるものの、大体のM&A相場を把握することは可能です。

    介護施設のM&A相場は、土地や施設等の合計金額(時価純資産額)に年間営業利益の数年分を足した金額となります。

    ・介護施設のM&A相場=時価純資産額+営業利益の3~5年分

    例えば時価純資産額が2,000万円、年間営業利益が1,000万円(3年分を考慮)の場合、介護施設のM&A相場は下記になります。

    ・M&A相場=2,000万円+1,000万円×3 = 5,000万円

    介護施設のM&Aを実施する際は、あらかじめ相場を想定しておきましょう。

    ⑵介護施設事業のM&Aに要する費用

    大抵の介護施設M&Aは、 M&A仲介会社の協力を得た上で実施されます。

    M&A仲介会社を利用する場合、仲介会社に支払う手数料が費用として発生します。

    M&A仲介会社に支払う費用(手数料)には、主に下記3つがあります。

    ・仲介契約を締結した時点で発生する「着手金」

    ・M&A相手と基本合意契約を締結した時点で発生する「中間報酬」

    ・M&Aの最終契約を締結した時点で発生する「成功報酬」

    着手金と中間報酬はM&A交渉が失敗しても返還されない費用ですが、中には着手金と中間報酬を無料としている仲介会社もあります。

    成功報酬の算出では、「レーマン方式」と呼ばれる取引金額に一定の料率を掛け合わせる方式が採用されます。

    M&A仲介会社ごとに、レーマン方式の両立や取引金額の中身は異なるため、事前の確認が必要です。

    複数の会社を比較すれば、M&Aの費用を安く抑えることが可能です。

    もし確実に出費を抑えたいのであれば、M&A総合研究所にサポートを依頼することがおすすめです。
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    介護施設事業・福祉業界の買収とは?買う・買いたい場合

    この項では、介護施設買収のメリットについてご説明します。

    介護施設をM&Aにより買収すると、下記のメリットを得られます。

    ⑴経営資源の獲得

    介護業界では、慢性的な人手不足に頭を悩ませる事業者が数多く存在します。

    介護事業で収益を得る為には、十分な人手が不可欠です。

    M&Aにより介護施設を営む事業者を買収すれば、数少ない介護を担う人材を一挙に獲得できます。

    人手と同時に介護施設も取得できる為、事業規模の拡大により収益拡大を実現できます。

    ⑵新規参入が容易

    介護業界に新規参入する上で、M&Aによる買収は非常に有用です。

    介護業界に新規参入する場合、介護職員や施設等を揃えなくてはいけません。

    人手不足の中人材を確保することは困難である上に、施設取得も簡単ではありません。

    自力で経営資源を揃えたとしても、収益を得られるまでには時間がかかります。

    M&Aにより既に収益をあげている介護施設を買収すれば、全て揃っている状況で新規参入できます。

    自力で新規参入する場合と比べて、比較的容易に介護事業を開始できる点が、M&Aによる介護施設買収のメリットです。

    ただ、新規参入をするうえで重要なのは条件の合う売り手をいかに見つけられるかです。

    売り手を探す際にはM&A総合研究所のM&Aプラットフォームを活用しましょう。
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    介護施設事業・福祉業界の売却とは?売る・売りたい場合

    この項では、介護施設売却のメリットについてご説明します。

    介護施設をM&Aにより売却すると、下記のメリットを得られます。

    ⑴さらなる事業拡大を目指せる

    M&Aにより大企業の傘下に入ることで、さらなる事業拡大を実現できます。

    経営資源が不足する中小企業にとって、一定以上の規模拡大は困難です。

    M&Aにより介護施設を売却すれば、経営資源が豊富な大企業の下で、自社では成し遂げられない成長を実現可能です。

    ただ、M&Aは成功率が3割~5割程度といわれており、失敗のリスクを抱えているものです。 そんなM&Aの失敗を回避するうえでおすすめなのがM&A総合研究所の力を借りることです。
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    ⑵創業者利潤を得られる

    創業者利潤の獲得も、介護施設売却の大きなメリットです。

    M&Aにより介護施設を売却すると、経営者に多額の創業者利潤が入ってきます。

    前述の例では5,000万円の収入が入る為、税金を抜いてもおよそ4,000万円弱の利潤が手元に残ります。

    獲得した創業者利潤を用いて、アーリーリタイアを実現したり、新たな事業への参入も可能です。

    現在は介護市場全体が拡大している為、売り手は高値でM&Aを実現できる可能性が高いです。

    市場が成長しているうちに、M&Aにより多額の利益を得る事も一つの戦略です。

    ⑶事業を継続できる

    市場が成長しているとはいえ、中には業績不振に陥り廃業を検討している介護事業者も存在します。

    介護施設を廃業することで、従業員は職を失い、入居者は生活の場を失います。

    介護事業を畳むと、多方面の利害関係者に悪影響を及ぼします。

    M&Aにより介護事業を譲渡すれば、上記の事態を回避できます。

    上記の通り介護施設のM&Aは、経営者以外にもメリットをもたらします。

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    介護施設事業・福祉業界のM&Aの成功・失敗事例

    最後に、介護施設M&Aの成功事例と失敗事例を紹介します。

    ⑴介護施設M&Aの成功事例

    介護施設に関しては、新規参入目的のM&A成功事例が数多く存在します。

    生命保険会社である「明治安田生命」は、新日本製鉄(現:新日鉄住金)の傘下企業を買収し、介護施設運営事業への新規参入に成功しました。

    警備事業を営む「綜合警備保障」も、M&Aによる介護事業への参入を成功させています。

    訪問介護を経営する「HCM」や、有料老人ホームを運営する「ウイズネット」を次々と買収し、介護業界での地位を確立しました。

    M&Aによる介護事業への参入成功事例は数多くある為、是非とも参考にしてください。

    ⑵介護施設M&Aの失敗事例

    介護施設M&Aには、失敗事例も存在します。

    介護施設のM&Aが失敗する要因は、主に下記となります。

    • 情報漏洩
    • 従業員の離職
    • 費用の大幅な増加
    • M&A後の収益減少

    M&Aの失敗事例は、主に上記の事態が原因で発生しています。

    つまり上記の事態を回避すれば、介護施設のM&Aが失敗する事態を回避できます。

    情報管理の徹底や従業員への配慮、デューデリジェンスの徹底等により、失敗のリスクを軽減しましょう。

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    まとめ

    介護業界のM&Aに関して、動向や相場、成功・失敗事例について解説しました。

    買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なるため、メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。

    大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため専門家を活用しましょう。

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