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保険代理店の事業承継の注意点とは?事例もご紹介!

保険代理店の事業承継の注意点とは?事例もご紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

保険代理店の事業承継とは

事業承継の問題は、保険代理店に限らず会社を経営している中小企業にとって「経営上の問題」として捉えることが多く、できれば早期に事業承継計画の策定を実施して、準備に取り掛かることをおすすめします。しかし、中小企業の経営者の場合は、経営者自身も業務に携わっていることが多く、事業承継の問題は先送りにしているケースが多いのです。

保険代理店を営む経営者の場合も、経営者自身が保険販売をしていることも多く、今は何の問題もない、この先2、3年、5年先は自分自身が第一線で仕事ができると感じている経営者が多いでしょう。事業承継にかかる期間は概ね10年とされており、今現在、現役で仕事ができていたとしても、10年後には後継者へと事業を承継しなければならない時が来るのです。それを見据えて、事業承継の準備を始めて、後継者を育てなければならないのです。

保険代理店とは?

保険代理店とは、保険契約を仲介する業務をしている会社のことを言います。保険会社と業務委託契約を結んで、内閣総理大臣の登録を受けて会社を運営しています。保険に加入したい人と保険会社を結ぶ役割があり、保険会社に代わって保険契約や給付金の手続きなどをしています。

生命保険の場合は、保険会社に所属する外交員が保険契約を結んだり、各種手続きをしたりしています。損害保険の場合は、保険代理店が自動車保険や火災保険、傷害保険などの加入手続きなどをする場合が多くあります。

保険代理店は、それぞれの保険の紹介や契約内容の説明などもしなければならない役割があります。顧客が契約を決めた時には、速やかに契約手続きを代行して業務委託契約を結んでいる保険会社から手数料をもらって売上としています。

保険代理店には、専業か副業で運営されています。専業の場合は、保険業だけをしている代理店で、保険商品の紹介、契約、各種手続き、保険料の集金などを主な事業としています。副業の場合は、本業をしながら保険の契約などの手続きをしている代理店を言います。例えば、自動車整備工業が自動車保険の契約もしている場合は副業となります。そのほかに、旅行代理店が旅行保険の契約を取り扱っている場合も副業となります。

保険代理店の事業承継の課題

保険代理店に限らず、全国の中小企業は事業承継の問題を抱えている状態だといえます。中規模の会社のうち、およそ80%の会社が事業を承継したいとしており、小規模の会社では、事業承継を望む会社はおよそ60%弱となっています。

事業承継を望む一方で、業界の先行きの不安を理由に、「自分の代で廃業しよう」と考えている中小企業も多くあります。廃業を選択しようとしている会社の中には、「子供に継ぐ意思がない」という場合や「適当な後継者がいない」としており、後継者不在の問題が事業承継を進められない理由としている場合もあります。以前であれば、親が会社を経営していればそれを引き継ごうとする子供が多くいましたが、現在では、ライフスタイルの多様化や職業の選択の自由などによって、子供が必ずしも親が経営している会社を引き継ぐとは限らないのです。

事業承継の種類

事業承継をするには、誰にどのように引き継ぐかということがポイントになりますが、子供などの親族に承継する場合は親族内承継といい、現在でも比較的多く取り入れられている方法になります。子供を含めた親族内に適切な後継者候補がいない場合に、会社の役員や従業員を後継者候補として事業承継する場合は、親族外承継または役員・従業員承継と言います。さらに、子供などの親族にも会社の役員や従業員にも適当な後継者候補が見つからず、会社を売却して社外への事業承継をする場合は、M&Aを実施することになります。

親族内承継の多くは、現経営者の子供に引き継ぐことが多く、現経営者が急死した場合などは、現経営者の配偶者や兄弟などに事業承継される場合もあります。親族への事業承継は、従業員や取引先などから心情的に受け入れられやすく、比較的スムーズに事業承継ができます。親族外承継の場合は、役員や従業員の中から適切だと思う人材と後継者とする方法で、事業承継を実行する時に、株式の買い取りなどで資金不足が課題とされていましたが、最近では種類株式や持株会社に設立、従業員持株会などを活用することで資金不足の問題は解決できるとされています。

M&Aは、合併と買収という意味ですが、事業承継をする会社から見ると会社を売却してその対価を得ることになります。M&Aを実施する時には、買収してくれる会社が存在しなければ成立しないので、まずは買収してくれる会社を探すことになります。

後継者不足と経営者の高齢化

やはり、保険代理店の場合も後継者がいないことや現経営者の高齢化が事業承継の課題と言えそうです。

保険代理店を運営するには、保険会社との業務委託契約を結ばなければなりませんが、その前に、「生命保険募集人」及び「損害保険募集人」の資格を取得しなければ、生命保険の販売ができませんし、損害保険の場合も同様です。この資格を取得して、生命保険や損害保険の販売が可能となるので、後継者となる人は資格を取得する必要があります。従業員のほとんどが募集人の資格を取得しているので、経営者には必要ないと感じられますが、仕事をしていくうえでは、やはり募集人の資格が必要になります。

このようなことを踏まえても、適当な後継者がいないとなる保険代理店が多くあるようです。現経営者についても高齢化が進んでおり、60歳を超えても現役で仕事をしているということも珍しくありません。適当な後継者が見つからないまま、現経営者が高齢となる場合もあります。

保険代理店の事業承継の注意点

事業承継は、経営者の交代をすれば完了と言うわけではありません。保険代理店の会社を引き継ぐには、株式の移譲や財務、税務に関すること、従業員の雇用や保険販売のノウハウなど、様々なものを承継することになります。

また、事業承継を実行するタイミングは、会社の転換期と考えることもでき、事業承継をするタイミングで事業内容を見直したり、内部統制を図ったりするケースもあるのです。そのため、「経営上の問題」として、捉える会社も多くどのように、誰に事業承継するのか、という点においては重要なポイントとなります。

情報漏洩に注意する

事業承継は、会社にとっても大きな転換期となる可能性があります。

事業承継そのものについては、親族内承継、親族外承継、社外への引継ぎの方法がありますが、どの方法で事業承継をするのか、というのは経営者にとっても悩み事の一つとなるでしょう。子供が後継者になることを望んでいる場合は、親族内承継の方法で比較的スムーズに実行することができますが、会社の役員や従業員を後継者とする親族外承継の場合は、ほかの従業員から不満が出る場合もあります。

特に、注意が必要なのは社外への引継ぎとしてM&Aを実行する場合です。M&Aに伴って、会社を売却することになりますが、このことは従業員にとっても不安を抱える要因となります。M&Aと言うと、あまり良くないイメージがあり、会社を売却することで従業員のリストラや内部統制の変更などが実施される可能性について、不安を抱くことになります。そのため、M&Aを実施する時は内容が確定してから従業員や取引先などに公表するようにしましょう。

親族内承継で、子供が後継者となった場合は、従業員や取引先なども心情的に受け入れられやすいので、大きな問題となることは少ないでしょう。役員や従業員が後継者となった場合は、従業員の一部から不満が出る可能性もあります。それに対して、どのように対処すべきか考えておく必要があります。いずれの方法で事業承継をする時は、事業承継計画の策定が終わってから、従業員や取引先に通達するなど、情報が漏れないように注意しなければなりません。

後継者の教育

事業承継する上では、概ね10年の期間をかけて実行するのが一般的とされています。保険代理店の事業承継の場合は、後継者をどのように教育していくか、しっかりと計画を立てる必要があります。

自社で教育をする場合は、生命保険募集人と損害保険募集人の資格取得を目指さなければありません。資格を取得した後は、どのように営業活動をするのか、保険のそれぞれの手続きはどのようにしていくか、など実務的な経験を積む必要があります。

自社以外で教育をする方法もあります。実際に保険会社などに就職して、保険商品の販売や各種手続きなどの経験を積んでから、自社に入社する方法もあります。社外での経験は、自社に入社した後にも役立つことが多く、保険の知識を深めることもできます。

いずれの場合でも、販売が難しいとされる保険商品の販売のノウハウや話法などを学び、経営者の資質を高めるように後継者教育をしていくことが重要となります。

保険代理店の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継について、ひとりで悩みをかかえている経営者が多くみられます。どのように事業承継をしていくのか、誰に事業承継するのか、などの多くの悩みを抱えながらも、誰にも相談できずにいる経営者が多いのが現実です。事業承継は、プライベートな部分にも及ぶ内容でもあるので、家族間で話し合うなどの方法をとっている経営者もいますが、具体的な案を見つけられずに悩み続けるケースもあるでしょう。

まずは事前相談に行く

事業承継については、M&A仲介会社のアドバイスやサポートを受けるとスムーズに解決していく場合があります。

M&A仲介会社は、M&Aだけをサポートしているのではなく、事業承継についてもアドバイスやサポートを実施しているところがあります。M&A仲介会社には、弁護士や会計士、税理士などの士業の資格を補修したスタッフが在籍している場合もあり、事業承継についても相談に応じてくれます。どのような内容でもいいので、不安に思っていることや悩んでいることを事前相談に行って専門家に相談してみると良いでしょう。

事前相談を無料で実施しているM&A仲介会社が多く、どのようなことでも相談に応じてくれます。M&A仲介会社は、経営コンサルタントの一面も持っているのでM&Aの実施だけの相談だけでなく、事業承継の相談もできます。

大手と地域密着型

M&A仲介会社は、東証一部上場を果たしているような大手と地元に密着した形で運営をしている仲介会社があります。どちらがおすすめということはありませんが、経営者自身が相談しやすい方を選ぶと良いでしょう。

大手M&A仲介会社は、M&Aの成約実績が多く経験も豊富です。たくさんの経験の中から、同じようなケースを選択してアドバイスやサポートをしてくれます。また、複数の営業所を構えているので、全国のM&A案件を保有しており多くの案件からマッチングをするなど、いくつもの可能性を提案してくれます。事業承継についても、どの方法がより良いものになるか検証して提案してくれます。必ずしもM&Aの実施がゴールになるわけではなく、親族内承継や親族外承継の可能性についても、しっかりと検討してくれます。

地元の地域密着型のM&A仲介会社は、地元と言うこともあり地域性や親近感を持って接してくれるところが多くあります。M&Aありきのアドバイスやサポートだけでなく、M&A以外の方法での事業承継についても相談に応じてくれるので、一度最寄りのM&A仲介会社に事前相談に行ってみると良いでしょう。

M&A仲介会社がどのようなものか知りたい時は、M&A仲介会社が開催しているセミナーに参加すると、M&A仲介会社やM&Aのことがよくわかります。事業承継について、ひとりで悩んでいるよりもM&A仲介会社を利用して解決していく方法もあります。

保険代理店の事業承継事例

保険代理店は、保険会社と業務委託契約を結んで安定した会社運営がされることが多くみられました。しかし、インターネットや来店型保険代理店などの利用が多くなってから、保険代理店として運営していくのが難しくなっています。

そのような中で、事業承継をしていく保険代理店もあり、M&Aを活用して会社を存続させているケースもあります。そこで、事業承継M&Aの事例を紹介します。

同業種同士のM&A

神奈川県にある保険代理店は、東京都にある保険コンサルティング業及び保険代理店をしている会社に買収されることになりました。

神奈川県にある保険代理店は、20年以上にわたって保険代理店を専業で運営してきました。大手保険会社主導によって、保険代理店の統廃合や合併が進んでいく中で、事務量が多くなったり、手数料収入が減ったりしていました。神奈川県にある保険代理店の経営者も還暦を迎えて、将来について考えた時に、規模の小さい保険代理店は今後、存続していくのは難しいのではないかと考えるようになりました。親族や社内での事業承継も考えましたが、今後はより規模の大きい会社に自社を任せた方がいいのではないかと考え、M&Aを決断したそうです。

買収をした東京都にある保険代理店は、お客様に寄り添った保険コンサルティングを実施して、ここ数年間は業績を着実に伸ばしていました。そこで、会社の規模を拡大して、多くの顧客獲得や顧客満足度を向上させるために、M&Aを検討しており、神奈川県にある保険代理店とのM&Aを決定したそうです。

発行済株式を取得して子会社化

株式会社ニュートン・フィナンシャル・コンサルティングは、2018年1月4日にみつばち保険グループ株式会社の発行済み株式の46.25%を取得して子会社化しています。

みつばち保険グループは、来店型の保険ショップを運営しており、全国に80店舗出店しています。ニュートン・フィナンシャル・コンサルティングは、保険代理店として、テレマーケッティング、保険ショップ、訪問販売、Webの販売チャンネルを保有しており、チャンネル間の相互連携を強化してきました。その中で、みつばち保険グループの株式を保有して子会社化することで、保険ショップの強化を目的にM&Aが実施されたようです。

まとめ

保険代理店の事業承継は、親族内承継であれば保険会社との業務委託契約を結んだまま会社の運営をすることができます。親族外承継であっても、会社の代表者の変更などをすれば事業承継ができるでしょう。後継者となった人にとっては、生命保険、損害保険の募集人の資格取得などやらなければならないことがいくつかあるでしょう。

規模の小さい保険代理店は、今後は存続が難しくなるケースも出てくることが予測できます。M&Aも視野に入れて今後を検討していくべきだと考えられます。

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