2025年10月24日公開業種別M&A

携帯販売代理店業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!

携帯電話の契約者数が頭打ちになり低成長時代に入った携帯販売代理店業界では、経営効率化や規模の拡大などを目的にしたM&Aが実施されています。この記事では、携帯販売代理店業界におけるM&Aのメリットや実例などを解説します。

目次
  1. 携帯販売代理店業界の動向
  2. 携帯販売代理店事業をM&Aで譲渡するメリット
  3. 携帯販売代理店業界のM&Aにおける買収・売却事例7選
  4. 携帯販売代理店事業をM&Aする際の流れ
  5. 携帯販売代理店事業のM&Aにおける注意点
  6. 携帯販売代理店業界のM&A・事業売却まとめ
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携帯販売代理店業界の動向

携帯販売代理店では、ドコモやau、ソフトバンクといった携帯キャリアと契約をして、メーカーが製造した携帯端末を携帯キャリアの通信網に接続して、音声通話やインターネットを利用できる状態にしてから販売しています。

携帯ショップには、ドコモショップやauショップ、ソフトバンクショップなど、携帯キャリアの名前が付いた店舗が多いのですが、携帯キャリアによる直営店舗はほぼありません。

ほとんどの携帯ショップは、携帯キャリアと契約をした代理店が運営している携帯ショップです。携帯販売代理店とは携帯キャリアと携帯電話やスマートフォンを製造しているメーカー、個人や法人のユーザーを繋ぐ役割をしている業界のことをいいます。

携帯販売代理店には、通信キャリアと直接契約を結ぶ一次代理店、一次代理店と契約した二次代理店、二次代理店と契約した三次代理店、四次代理店、五次代理店となっていきます。

一次代理店や二次代理店は、二次、三次と自社からの代理店契約を増やしていくことで運営体制の強化を図ることができますが、一次代理店から遠くなればなるほど得られる手数料などが少なくなり、厳しい運営を強いられることもあるようです。

携帯電話市場の動向をみてみると、総務省の「端末市場の動向について」という資料によると、スマートフォンの売上は、2021年の販売台数は3,130万台、売上高は1兆9,745億円、2022年の販売台数は2,792万台、売上高は2兆581億円でした。

業界動向サーチの分析では、携帯電話販売は2013年から2020年まで徐々に減少し続けています。2020年にはコロナ禍による経済縮小の影響で販売台数も大きく落ち込みましたが、2021年には前年の反発により販売台数の増加がみられました。

しかし、2022年には再び販売台数の減少がみられます。一方、2021年から2022年にかけて、販売台数は減少に反して売上高の増加がみられるのは、携帯端末の単価が上昇しているためです。

総務省の資料によると、2022年のスマートフォンの単価は前年比16.1%増の73,375円でした。

10万円以上する高価格帯のスマートフォンの売上台数の比率が、2021年までは20%台だったのが、2022年には36.0%まで増加しており、売上高の押し上げに貢献しています。

近年、携帯回線の世帯普及率は90%を超えて、新規の回線契約が頭打ちの状態で、携帯販売代理店業界では今後の大きな成長が期待できない状況です。

さらに、オンラインで携帯販売代理店を通さずに携帯キャリアやメーカーなどと直接回線契約や端末購入するユーザーも増加しており、携帯販売代理店業界の売上減少が今後も続くことが予想されています。

このような中で、携帯販売代理店にはスマートフォンの高機能化や携帯キャリアのサービスの多様化に対応した、よりきめ細やかな顧客対応が求められます。

そこで、経営の効率化と優秀な人材を獲得するための、規模拡大を目的としたM&Aが頻繁に実施されています。

参考:総務省「端末市場の動向について」 業界動向サーチ「携帯電話販売業界の動向、ランキング、現状など

【関連】ソフトバンクのM&A戦略と狙いとは?買収成功事例と失敗事例を解説

携帯販売代理店事業をM&Aで譲渡するメリット

携帯販売代理店事業をM&Aで売却、譲渡するメリットについてみていきましょう。

従業員の雇用を守れる

携帯販売代理店会社を廃業することになったら、その会社で働いている従業員は全員解雇することになります。

複数の事業を持つ会社が携帯販売代理店事業から撤退することになっても、その事業に携わる従業員を他の部署へ再配置する余裕がない場合には、事業の撤退を理由とした整理解雇が可能となります。

廃業や事業撤退が理由の解雇であれば会社都合の失業なので、会社が雇用保険を掛けていれば失業保険がすぐに給付開始されます。しかし、失業保険が切れる前に全員が再就職できるとは限らないでしょう。

もしも、M&Aで会社の売却や事業譲渡することができれば、多くの場合、従業員の雇用も買収側によって引き取られるので、廃業よりも大きなメリットがあります

特に、携帯販売代理店業界では、携帯販売について熟知した人材獲得を目的としたM&Aが活発化しているので、M&Aによって多くの従業員の雇用が守られるでしょう。

廃業や事業撤退では従業員の生活を守ることが難しいのですが、M&Aに成功できれば従業員の雇用を守ることが可能です。

後継者不足問題の解決策となる

日本で携帯電話サービスが開始されたのが1987年で、1990年代後半頃から一般に広く普及するようになりました。

携帯販売代理店業界でも1990年代に創業した会社が多く、30代から40代で会社を設立した創業者の多くが60代、70代を超えて高齢化が進んでいます。

現在、携帯販売代理店に限らず日本の多くの会社で、経営の後を継ぐ後継者が社内や経営者の身内にいない後継者問題が深刻化しています。後継者問題が原因での廃業も増加しており、今後の日本の産業に大きな影響を及ぼす問題です。

M&Aは、社内や身内ではなく、他社に事業承継させて会社を継続させることができる手段として注目されています。後継者問題に悩んでいる携帯販売代理店の経営者は、一度、M&Aによる事業承継も検討してみる価値があるでしょう。

オーナー利益を獲得できる

後継者問題や事業の悪化などの理由で会社を廃業することになると、従業員への退職金の支払いや、店舗の建物や什器などの処分費用などの多額のコストがかかります。

また、経営者が会社の連帯保証人になっている場合には、廃業時に債務が残ってしまった場合には、担保にしていた自宅を差し押さえられたり、引退後にも返済が続く可能性もあるようです。

しかし、M&Aで会社を売却することができれば、従業員も店舗や設備、会社の債務は多くの場合買収側が引き取ってくれるので、これらのコストを負担する必要はありません。

その上、オーナーは多額の売却益を手にすることができます。売却金からM&Aの手数料と税金を差し引いた売却益は、経営者が自由に使えるので、引退後の生活費に充てたり、新規事業の資金にしたりすることが多いようです。

【関連】経費を利用した節税とは

携帯販売代理店業界のM&Aにおける買収・売却事例7選

携帯販売代理店業界でのM&A事例を紹介します。

ノジマが携帯販売大手のコネクシオを子会社化した事例

2023年7月18日に、株式会社ノジマから、同社の完全子会社であるNCX株式会社が、コネクシオ株式会社を吸収合併するM&Aを決議したことが発表されました。

NCXが吸収合併存続会社となり、コネクシオが吸収合併消滅会社となり、NCXの新商号がコネクシオ株式会社に変更されます。

ノジマは、神奈川県に本社があり関東地方を中心に200店舗以上を展開している家電量販店です。

コネクシオは、1997年に伊藤忠商事の携帯電話販売の業務受託会社として設立された会社で、携帯販売代理店業界2位の実績を誇っています。

携帯電話代理店業界では、オンライン販売の増加や携帯電話キャリアからの手数料収入の減少などにより、大きく変化することが必要とされており、店舗運営の質向上の重要度が増しています。

このような変化の大きな環境下で、ノジマとコネクシオの両社の経営資源と事業ノウハウを統合することにより、より迅速で効率的な経営を行うことで、ノジマグループのさらなる成長を実現できるとのことです。

参考:連結子会社による孫会社の吸収合併及び商号変更に関するお知らせ

インターライフホールディングスが携帯販売子会社を譲渡した事例

2022年3月29日に、インターライフホールディングス株式会社から、連結子会社の株式会社エヌ・アイ・エル・テレコムの全株式をアイ・ティー・エックス株式会社へ譲渡することと子会社からの除外を決議したことが発表されました。

インターライフホールディングスは、商業施設を中心に店装事業を展開している会社です。

エヌ・アイ・エル・テレコムは携帯電話の二次販売代理店として、ドコモショップの運営を行っています。

譲渡先となるアイ・ティー・エックスは、エヌ・アイ・エル・テレコムの一次代理店です。このM&Aは、ドコモショップ店舗拡大を目指すアイ・ティー・エックスからの申し出によるものでした。

将来的なエヌ・アイ・エル・テレコムの事業拡大には、アイ・ティー・エックス傘下での成長が最善であると判断してのM&Aだとのことです。

参考:連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ

ピアズが携帯販売代理店向けのコンサルティング子会社を経営陣に譲渡した事例

2022年1月31日に、株式会社ピアズから、同社の連結子会社である株式会社One go One wayの全株式の、One go One wayの代表取締役である清田 直哉氏への譲渡と、連結子会社からの除外を決議したことが発表されました。

ピアズはコンサルティング会社で、企業や店舗へのITソリューションの提供やコンサルティングなどによる生産性向上のお手伝いをしています。

One go One wayは、携帯販売代理店会社向けのコンサルティングを行う会社で、携帯販売代理店の課題を解決するための独自ノウハウなどをワンストップコンサルティングサービスで提供してきました。

ピアズが中期経営計画の実現のための経営資源の選択と集中を行う中で、清田氏から株式譲渡の申し出があり、ピアズとして応じることにしたとのことです。

参考:連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ

ショーケースが携帯販売店を展開する日本テレホンを子会社化した事例

2022年1月26日に、株式会社ショーケースから、日本テレホン株式会社との資本業務提携と、日本テレホンが実施する第三者割当による新株式を引き受けて連結子会社化することが発表されました。

ショーケースは、主に企業のWebマーケティングを支援するためのSaasの開発、提供を行っている会社です。日本テレホンは携帯販売代理店で、主に関西地方でドコモショップの運営を行っています。

ショーケースでは、広告・メディア事業でスマホや携帯キャリアに関する情報を発信するオウンドメディアの運営などを行っており、新機種発売時には主要キャリアへのオンライン販売送客での有力メディアに成長してきました。

日本テレホンでは、2008年にリユース事業を立ち上げましたが、安定的な収益を上げる事業への成長には至っていません。

そのような中で、スマホニュースメディアやSaasの運営ノウハウなどを持つショーケースと、新品から中古品まで幅広くスマートフォン本体を取り扱う日本テレホンとは、シナジー効果の相互創出が期待できるとして、資本業務提携を行うことにしたとのことです。

参考:日本テレホン株式会社の第三者割当による新株式の引受(連結子会社化) 及び資本業務提携契約の締結に関するお知らせ

ケーズホールディングスが子会社の携帯販売事業をコネクシオに譲渡した事例

2021年3月16日に、株式会社ケーズホールディングスから、同社の連結子会社である株式会社ケーズソリューションシステムズの事業の一部であるドコモショップ事業を、コネクシオ株式会社へ譲渡する事業譲渡契約を、取締役会で承認したことが発表されました。

ケーズホールディングスは全国に約550店舗を展開している家電量販店チェーンです。コネクシオは、携帯販売代理店を全国に展開している会社です。

ケーズホールディングスでは、家電専門店として経営資源を集中して、グループ経営の効率化と合理化を図るために、同事業の譲渡を決定したとのことです。

参考:連結子会社の事業譲渡契約締結のお知らせ

ピアズが携帯販売代理店向けのコンサルティングを子会社化した事例

2020年8月18日に、株式会社ピアズから、株式会社One go One wayの全株式を取得しての子会社化を決議したことが発表されました。

ピアズは2005年に名古屋市で事業を開始した会社で、設立当初は通信関連事業を行っていました。現在は、企業へのITソリューションの提供などのコンサルティング事業を主に行っています。

One go One wayは2018年に設立された、携帯販売代理店を対象としたコンサルティング会社で、携帯販売代理店が抱える独自の問題を解決するためのノウハウの提供などを行っています。

ピアズとOne go One wayはもともと協力関係にあり、M&Aにより子会社化することで、ピアズグループ全体の経営資源が補強されて、顧客へのさらなる友好的かつ効率的なサービス提供が可能になるとしています。

参考:株式会社One go One wayの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

INESTが法人向け携帯販売を手がけるアイ・ステーションを子会社化した事例

2020年4月24日に、INSET株式会社から、株式会社アイ・ステーションを完全子会社化するM&Aを決議したことが発表されました。

M&Aのスキームは株式交換で、INSETが株式交換完全親会社となり、アイ・ステーションが株式交換完全子会社となります。

INSETはスマートフォンやタブレット端末の販売やモバイル端末向けのWebサービスの開発、運営、飲食店チェーン向けのソリューションサービスなどを提供している会社です。

アイ・ステーションは、個人、法人向けの携帯端末の販売や通信サービスの提供、企業や店舗向けのソリューション提供などを行っている会社です。

INSETでは複数の事業を展開していますが、携帯端末の販売台数が2019年頃から減少し始めていました。

そこで事業再編の一環として、直販事業を強化する目的で、営業利益、営業キャッシュフローが共に黒字のアイ・ステーションを取得することになったとのことです。

参考:株式交換による株式会社アイ・ステーションの完全子会社化及び定款一部変更に関するお知らせ

【関連】税制適格ストックオプションとは?メリットや有償・非適格との違い

携帯販売代理店事業をM&Aする際の流れ

携帯販売代理店事業のM&Aを実施する時の流れをみていきましょう。

M&Aの専門家に相談を行う

携帯販売代理店のM&Aを検討し始めたら、まずはM&Aの専門家に相談しましょう。M&Aの専門家は主に中小企業のM&Aを専門的に扱っています。

後継者問題などで会社の将来について悩んでいる経営者に寄り添って、M&Aを含めた事業承継の方法についての相談や、最適な相手探し、法律や財務についての専門的な知識が必要なM&Aの手続きのサポートなどをしてくれます。

会社の将来について一人で悩まずにまずはM&Aの専門家へ問い合わせから始めましょう。

M&Aのご相談はお気軽にM&A総合研究所までお問い合わせください

携帯販売代理店業界で事業譲渡を適切に行うには、各業界に精通した専門家によるサポートを受けるのがおすすめです。

M&A総合研究所では、M&Aの支援経験豊富なM&Aアドバイザーが専任につき、事業譲渡を丁寧にフルサポートいたします。

また、料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ)

無料相談も随時受け付けておりますので、こちらの業界で事業譲渡をご検討の際はM&A総合研究所までお気軽にご相談ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

売却先の選定

M&Aの専門家にサポートを依頼することに決めたら、まずは専門家による売却先の選定です。

会社の状況を分析した上で、相性や条件などが最適な売却先を探します。

まずは、売却側の会社の社名などを伏せたノンネームシートをM&A情報サイトに掲載して希望者を募ったり、携帯販売代理店に興味のある顧客に声を掛けて、候補企業がいくつか見つかったら、その中から専門家が厳選して絞り込み経営者に提案します。

最終的な交渉相手の決定は経営者本人の決断です。

トップ面談・条件交渉

交渉相手を決めたら、経営者同士が直接会って話し合うトップ面談です。ここでは、お互いの企業文化や経営理念など、財務資料の数字などからは見えない部分を語り合い、相性などを確認します。

お互いがM&Aに同意したら最初の交渉です。この段階では、M&Aのスキーム、譲渡金額やクロージング時期の目安、従業員の待遇など、M&Aを実施する上での重要な点について決めていきます。

秘密保持契約の締結

M&Aを進める上では、買収側がM&Aの是非を判断したり買収金額を査定したりするために、売却側の財務資料やノウハウなどの機密資料の提出を求めます。

また、買収側から提示された金額が妥当か判断してもらうために、M&Aの専門家にも同じ資料を見て貰う必要があります。

万が一、機密資料が流出すると売却側に大きな損失となるので、機密情報の開示前には罰則付きの秘密保持契約を必ず締結しましょう。

基本合意の締結

最初の交渉がまとまったら基本合意書の締結です。基本合意書は、今後、クロージングまで長い時間が掛かるM&Aの過程で、両社が同じ方向を常に向いていることを確認するために締結します。

しかし、金額などは今後の流れの中で変更される可能性が高いので、多くの場合、秘密保持と独占交渉権以外の項目には法的拘束力を掛けません。

デューデリジェンスの実施

基本合意書締結後、デューデリジェンスを行います。M&Aのデューデリジェンスは買収監査とも呼び、買収側が、売却側の会社のリスクの調査と、買収金額を決めるための企業価値評価を行います。

通常は、買収側の会社が依頼した、M&Aについての専門性の高い弁護士、税理士、会計士が調査に当たります。

この段階で、基本合意書締結までに開示されていなかった粉飾決済などの重大なリスクが発見された場合には、M&Aの破談や大幅な減額交渉になることもあるようです。

最終交渉と最終契約の締結

デューデリジェンスの結果、買収側がM&Aを進めても問題ないと判断した場合には最終交渉です。

最終的な譲渡金額などが決定されて、最終契約書にまとめられていきます。最終契約書には、金額や従業員の待遇などの重要事項以外にも、経営権の変更に必要な細かいところまですべて記載されます。

最終契約書ではすべての項目に法的拘束力がかかり、サイン後の変更には違約金などの罰則が発生するので、サイン前に内容をよく確認しましょう。

クロージング

最終契約書締結から1ヶ月から1年の期間をおいてクロージング、経営権の引き渡しを行います。クロージングまでに、M&Aの実施を公表して、従業員や取引先に理解を求めます。また、経営権の移行に向けた準備も始めます。

クロージング日になったら、株式の名義変更など経営権の変更手続きを行い、譲渡代金を決済して、M&Aが完了します。

【関連】子会社の株式譲渡とは?子会社売却の手法・成功事例も解説

携帯販売代理店事業のM&Aにおける注意点

携帯販売代理店事業をM&Aするときの注意点です。
 

情報の機密性を守る

M&Aを進めるときには、M&Aの実施を公表できる段階に入るまでに情報が漏れないように気をつけましょう。特に、売却側では、会社売却や事業譲渡の噂が従業員や取引先に広がると、退職や取引停止を招く恐れがあります。

M&Aの噂は、経営者のM&Aの専門家や売却側との電話などの会話を、従業員などに聞かれるなど、とても些細な事から広がるものです。M&Aについての情報管理は徹底的に行いましょう。

株主や役員、従業員に十分な説明を行う

M&Aを実施する上では、経営者の意向以外にも、株主や役員、従業員の理解を求めることも大切です。

M&Aでは、スキームによっては株主総会での決議が必要なので、株主の理解がないと進めることができない場合があります。また、買収後も会社を動かしていくために必要な人員である役員や従業員の理解はとても大切です。

M&Aの実施を公表すると、退職の申し出が相次ぐことがありますが、M&Aの必要性や買収後の待遇などをよく説明して、理解を得るように努めましょう。

交渉先企業を尊重する姿勢を忘れない

M&Aは企業同士の結婚ともいわれており、条件や金額以外にもお互いの相性や信頼関係がとても重要です。

M&Aを進める過程で、どちらかが相手の都合を考えない上から目線な態度を取ってしまうと、それだけで破談になってしまうこともあります。

M&Aを進める上では、自社の利益だけでなく、相手企業を尊重する姿勢も忘れずに、交渉に臨むことが大切です。

【関連】事業拡大とは?施策や戦略、成功事例・失敗事例を解説

携帯販売代理店業界のM&A・事業売却まとめ

携帯販売代理店業界でも、全体的な売上減少の波が押し寄せるなど厳しい状況にある会社が増えています。

しかし、M&Aによる規模の拡大を図る動きなどもみられるので、会社の将来に不安を感じている経営者は、ぜひ一度、M&Aでの会社売却の可能性について、M&Aの専門家に相談してみましょう。

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