2025年12月17日更新業種別M&A

旅行会社のM&A動向【2025年最新】|成功のポイントや事例、売却価格の相場を徹底解説

旅行会社のM&Aをご検討中ですか?本記事では、旅行業界の最新動向やM&Aのメリット、売却価格の相場を解説します。成功のポイントや実際の事例も紹介しますので、事業拡大や事業承継をお考えの経営者様はぜひご一読ください。

目次
  1. 旅行会社・旅行代理店業界の現状とM&Aの背景
  2. 旅行会社・旅行代理店のM&Aのメリット
  3. 旅行会社・旅行代理店のM&Aを成功させる3つのポイント
  4. 旅行会社・旅行代理店のM&Aにおける売却価格の相場
  5. 旅行会社・旅行代理店のM&A案件一覧
  6. 旅行会社・旅行代理店のM&Aの事例
  7. 旅行会社・旅行代理店のM&A時におすすめの相談先
  8. 旅行会社・旅行代理店のM&Aのまとめ
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旅行会社 旅行代理店のM&A・事業承継

旅行会社・旅行代理店業界の現状とM&Aの背景

旅行会社・旅行代理店業界とは、旅行者と事業者を仲介するサービスを提供する企業群のことです。

「事業者」に該当するのは、宿泊施設や交通機関などで、提供する業務内容には、ホテル・旅館などの宿泊施設の予約および宿泊券の販売・旅行の企画や手配・交通機関の乗車券販売なども含まれます。

旅行会社・旅行代理店業界の特徴

旅行会社・旅行代理店業界は、ホテルや航空会社などから部屋・座席を仕入れて独自のパッケージツアーを造成し、多様な販売チャネルを通じて提供するビジネスモデルが基本です。商品開発には地方自治体や各種施設との幅広いネットワークと綿密な連携が求められます。

一方で、近年はOTA(Online Travel Agent)の台頭により価格競争が激化しているほか、インバウンド需要への対応、デジタル化の遅れ、専門知識を持つ人材の不足といった課題も抱えています。こうした課題を解決し、持続的な成長を目指すための有効な手段としてM&Aが注目されています。

コロナ禍を経て回復基調にある旅行業界の現状

旅行会社・旅行代理店は、旅行者と事業者を仲介し、ホテル・旅館の予約や旅行の企画・手配、交通機関の乗車券販売などの業務を行います。近年はインターネットの普及によって、個人旅行の計画や手配が簡易化していることもあり、旅行代理店を利用しない顧客も多く見られます。

また、近年は訪日外国人数が増加傾向にあるため、以下では現状と動向を解説します。

旅行会社・旅行代理店の市場規模

観光庁が2024年5月31日に発表した「主要旅行業者の旅行取扱状況」によると、2023年度の総取扱額は3兆6,285億円で、前年度比125.4%(約25.4%増)となり、2019年度比では80.3%まで回復しました。内訳では、外国人旅行(インバウンド)が前年度比316.3%(約3.1倍)、海外旅行が前年度比236.3%(約2.3倍)と大きく伸びた一方、国内旅行は前年度比99.1%(微減)となりました。

参考:観光庁「主要旅行業者の旅行取扱状況(2023年度(令和5年度))」

旅行会社・旅行代理店の業界動向

旅行会社は、宿泊施設の客室や交通チケットを代理販売する「あっせん業」として発展してきました。1970年代以降、大手各社は独自のパッケージツアー販売に注力し始め、1990年には日本人の海外渡航者数が初めて1,000万人を超えるなど、海外旅行需要が大きく伸びました。これに伴い、個人旅行だけでなく、法人の出張手配や団体旅行の受注を手掛ける「総合旅行会社」としての事業モデルが確立されました。

業界最大手のJTBは、2024年3月期連結決算で売上高が前期比11.1%増の1兆863億円となり、3期連続の増収を果たしました。旅行事業が国内外で好調に推移したことが要因です。ただし、コロナ関連の受託事業が減少した影響で、営業利益は9.9%減の302億円でした。

業界2位のKNT-CTホールディングスの2024年3月期連結決算は、純利益が42億円となり、2期連続の最終黒字を確保しました(2022年3月期も黒字、2021年3月期は赤字)。また、エイチ・アイ・エス(HIS)が2024年12月に発表した2024年10月期連結決算では、純損益が78億円の黒字となり、5期ぶりに通期での黒字化を達成しました。

このように、大手を中心に業績は回復していますが、OTAとの競争や地政学リスクなど、依然として多くの課題を抱えています。そのため、事業ポートフォリオの見直しや新たな収益源の確保を目的としたM&Aの動きが、今後さらに活発化すると予測されます。
 

旅行代理店におけるM&Aについては下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】旅行代理店における事業売却(M&A)とは?メリット・デメリットを解説

旅行会社・旅行代理店のM&Aのメリット

ここでは、旅行会社・旅行代理店を取引対象とするM&Aに期待されるメリットを、買収側・売却側それぞれの立場から紹介します。

M&Aによる買収側(譲受企業)のメリット

まずは、旅行代理店がM&Aを行った際の買収側のメリットを整理します。買収側の主なメリットは、以下の点です。

  1. 事業の強化・拡大
  2. 短期間で参入可能
  3. ノウハウ・システムの取得

①事業の強化・拡大

同業の旅行会社を買収することで、自社が手薄だったエリアや顧客層(富裕層、若年層など)を獲得し、事業規模を迅速に拡大できます。例えば、国内旅行に強い企業が海外旅行に強みを持つ企業を買収すれば、インバウンド・アウトバウンド双方の需要を取り込む総合的な旅行会社へと成長可能です。

また、仕入れボリュームの増大によるホテルや航空会社への価格交渉力向上や、販売チャネルの相互活用といったシナジー効果も期待できます。M&Aを成功させるには、こうした具体的なシナジーを事前に見極め、自社の成長戦略に合致する相手を慎重に選定することが不可欠です。

②短期間で参入可能

許認可や業界ネットワークが必要な旅行事業へ、異業種から迅速に参入できる点は大きなメリットです。ゼロから事業を立ち上げるのに比べ、時間とコストを大幅に削減できます。

近年では、IT企業が旅行会社を買収して旅行DXを推進したり、地方創生を手掛ける企業が体験型コンテンツを強化するためにM&Aを行ったりする事例が増えています。自社の既存事業(例:Webサービス、地域メディアなど)と旅行事業を組み合わせることで、独自の付加価値を創出し、新たな収益の柱を育てることが可能です。

③ノウハウ・システムの取得

旅行代理店を買収すると、これまで長年にわたり培ってきたノウハウやシステムを取得できるメリットがあります。また、ノウハウを持った従業員をそのまま引き継げば、新規参入の場合でもスムーズに事業を開始可能です。

M&Aによる売却側(譲渡企業)のメリット

旅行代理店のM&Aにおける売却側の主なメリットは、下記のとおりです。

  1. 事業の継続
  2. 売却金の取得
  3. 従業員の継続雇用

①事業の継続

後継者不在に悩む中小の旅行会社にとって、M&Aは有力な事業承継の選択肢となります。廃業を選ぶことなく、長年築き上げてきたブランドや顧客、取引先との関係性を次世代に引き継ぐことが可能です。

また、大手企業の傘下に入ることで、安定した経営基盤を確保できます。これにより、デジタル化への投資や新たな旅行商品の開発など、単独では難しかった施策を実行できるようになり、事業のさらなる成長が期待できます。買い手企業のビジョンや事業戦略をよく吟味し、自社の強みを最大限に活かせる相手を選ぶことが重要です。

②売却金の取得

旅行代理店の事業売却により事業の継続が可能となるケースがあるほか、売却したことで得られるまとまった資金を新規事業の費用に充てられる点もメリットのひとつです。事業の内容に固執せずに経営再建を図るための資金を得られることは、すべての業種で魅力的なメリットといえます。

③従業員の継続雇用

事業を廃業すると従業員を解雇しなければならないデメリットがありますが、M&Aによる事業売却の場合、従業員の継続雇用が実現するメリットがあります。また、買収先企業の規模によっては、従業員の待遇がこれまでよりも向上する可能性もあるのです。

旅行会社・旅行代理店のM&Aを成功させる3つのポイント

M&Aを成功に導くためには、事前の準備と戦略的な視点が不可欠です。ここでは、特に重要となる3つのポイントを解説します。
 

1. 自社の強みと課題を明確にする

M&Aの交渉を有利に進めるには、まず自社の価値を正しく把握することが重要です。得意とする旅行先や顧客層、独自の販売チャネル、地域との強固なネットワークといった「強み」を客観的に分析・言語化しましょう。同時に、デジタル化の遅れや人材不足といった「課題」も明確にすることで、M&Aによって何を実現したいのかという目的が具体的になります。
 

2. 旅行業界に精通したM&Aアドバイザーを選定する

M&Aには専門的な知識と経験が求められます。特に旅行業界は、許認可の取り扱いや旅行業法など特有の論点が存在するため、業界に精通したM&Aアドバイザーのサポートが不可欠です。適切なアドバイザーは、業界動向を踏まえた適正な企業価値評価や、独自のネットワークを活かした最適なマッチングを実現し、M&Aの成功確率を大きく高めてくれます。

3. 相手企業とのシナジーを慎重に見極める

M&Aは契約締結がゴールではありません。その後の事業統合(PMI)が円滑に進むかどうかが成功の鍵を握ります。買収側・売却側双方にとって、事業戦略や企業文化が合致するかを慎重に見極める必要があります。特に、従業員のモチベーション維持や主要な顧客・取引先の引き継ぎは重要です。交渉段階からM&A後の姿を具体的にイメージし、相手企業とすり合わせていきましょう。
 

旅行会社・旅行代理店のM&Aにおける売却価格の相場

旅行会社 旅行代理店のM&A・事業承継
旅行会社 旅行代理店のM&A・事業承継

旅行会社・旅行代理店のM&Aとして相場・費用を一概に述べることは、当事者となる旅行代理店の規模がさまざまであるために困難です。しかし、M&Aにより取引を行う以上、相場・費用を考慮しないわけにはいきません。

また、M&Aでは取得価格が億を超えることも珍しくなく、相場・費用を深く考えずに実行すれば、想定外の費用が発生しかねません。実際に、旅行代理店のTETをアドベンチャーが子会社化した際の取得価格は、2億8,000万円であったと報告されています。

M&Aを行う場合、その後の事業展開に支障をきたすような事態を防がなければなりません。そのためにも、自社の状況と似たM&A事例を徹底的に分析し、さまざまな観点から相場・費用の目安を付けておく必要があります。

旅行代理店の売却額は下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】旅行代理店の売却額は?売却交渉のコツや注意点を紹介

旅行会社・旅行代理店のM&A案件一覧

本章では、旅行会社・旅行代理店のM&A案件一覧をご紹介します。

【インド/財務良好】旅行代理店業

インドにて航空券手配、ビザ取得、クルーズ予約、ホテル予約などの旅行関連の付帯サービスを含むアウトバウンドツアーパッケージを提供しています。25年以上の実績、インドおよび米国に10以上の支店と40以上の代理店を有しています。

エリア 海外
売上高 25億円〜50億円
譲渡希望額 応相談
譲渡理由 資金調達、戦略の見直し

【インド/財務良好】旅行代理店業(その他サービス等) | M&A総合研究所

【公官庁・企業向け】首都圏の旅行代理店

依頼者の要望に応じて様々な旅行プランを提案しています。個人向けのツアーがメインではなく、取引先も安定した先が多いです。

エリア 関東・甲信越
売上高 5億円〜10億円
譲渡希望額 1億2,000万円以上
譲渡理由 後継者不在(事業承継)、戦略の見直し

【公官庁・企業向け】首都圏の旅行代理店(その他サービス等) | M&A総合研究所

旅行会社・旅行代理店のM&Aの事例

近年、旅行会社・旅行代理店のM&A事例が多く報告されていることもあり、現時点では各事例のM&A後の事業展開に注目されている段階です。そのため、現段階で成功事例・失敗事例を明確に分類することは難しいです。

さまざまな事例を確認し、その後の事業展開・業績面などから、M&Aの成功を判断することが重要です。このことから、なるべく多くの事例を把握しておく必要があり、直近の事例や動向を逐一確認することをおすすめします。

本章では、近年実施されたM&A事例をピックアップし紹介します。

HISがデベロップの株式20%を取得

2024年8月30日、エイチ・アイ・エス(HIS)は、デベロップ(千葉県市川市)の発行済株式を取得し、持分法適用会社化することを発表しました。

HISは、旅行やホテル、テーマパーク、エネルギー事業を手掛ける大手旅行会社です。一方、デベロップは全国25県で96施設(開業準備中を含む)を展開するコンテナ建築を活用したホテル事業を展開しています。

今回の提携により、デベロップのコンテナホテルの特性を活かし、インバウンド需要の急回復がもたらすオーバーツーリズムの軽減や、地方への観光客誘致、宿泊施設不足といった課題解決を目指します。

株式会社デベロップの株式取得 (持分法適用会社化) に関するお知らせ

エアトリがGROWTH社を買収

2024年4月30日、エアトリは、GROWTH(東京都新宿区)の株式を取得し、同社を子会社化しました。

エアトリは、旅行事業やIT開発、地方創生、人材ソリューション、DX事業など多岐にわたる10の事業を展開しています。一方、GROWTHはマーケティング特化型ジョブマッチングプラットフォーム「JOB DESIGN」の運営やインターネット広告、ブランド事業を行っています。

本株式取得により、エアトリは11番目の新規事業として「マッチングプラットフォーム事業」を開始しており、GROWTHはこの事業の中核子会社として、エアトリグループの事業ポートフォリオ拡大と中長期成長戦略「エアトリ5000」の達成を支えます。

また、GROWTHは将来の上場を目指しており、エアトリのノウハウを活かして効率的な準備を進める予定です。

フリーランスや副業人材と企業をつなぐマーケティング領域特化型ジョブマッチングプラットフォーム『JOB DESIGN』を展開する株式会社GROWTHの株式取得及び子会社化のお知らせ~ITとマーケティングの力でエアトリグループとのシナジーを追求~~新たに当社の11事業目となる「マッチングプラットフォーム事業」を開始~

令和トラベルがAloha7 Inc.を買収

2023年12月20日、令和トラベル(東京都渋谷区)は、ハワイのAloha7 Inc.(A7、ホノルル)の全株式を株式会社旅工房から取得し、完全子会社化することを決定しました。

令和トラベルは、総合旅行代理店事業や海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』を運営しています。一方、A7は1973年に設立され、アメリカ・ハワイ州で旅行業(ツアーオペレーター)を展開しています。

今回の株式取得により、『NEWT』はA7をグループに加えることで、ハワイの多くのホテルとの協力関係を迅速に構築し、サービスの拡充を目指します。この取り組みは、令和トラベルの事業強化に寄与するものと期待されています。

Aloha7 Inc.の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

HISアメリカ法人がSpace Perspective社へ出資

2023年9月、エイチ・アイ・エスのアメリカ法人であるH.I.S. U.S.A. Holding, Inc.は、フロリダに拠点を置くSpace Perspective, Inc.のSAFE型新株予約権の発行による出資を行いました。

HISは大手旅行会社であり、旅行事業、テーマパーク事業、ホテル事業、ロボット事業、保険事業など幅広い事業を行っています。Space Perspective社は宇宙飛行体験会社です。

今回の出資によりHISは宇宙旅行を多くの顧客に体験をしてもらうため、Space Perspective社の事業をサポートし、宇宙旅行の促進、日本での商業フライトなどを目指します。

HISアメリカ法人、Space Perspective社に出資

AZITOがエスクリへ事業譲渡

2023年3月、AZITOはエスクリへ旅行事業の事業譲渡を行いました。

エスクリは、主にブライダル事業の企画運営を行っている企業で、全国にて30会場のブライダル施設があります。対象会社のAZITOは、旅行業者代理業を主に行っている企業です。

今回のM&Aにより、顧客へのハネムーン商品やゲストの移動手段・宿泊手配、法人顧客への出張手配、海外旅行カタログギフトの販売など、ブライダル事業と旅行事業を掛け合わせたシナジー効果を目指します。

アソビューがそとあそびを買収

2021年1月、アソビュー(東京都渋谷区)は、アカツキからそとあそび(東京都渋谷区)の株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取引価格は非公開です。

買収側のアソビューは、レジャー・遊び・体験 スポットを検索・予約できる、日本最大級の遊び予約サイトを運営する企業です。

そのほか、体験ギフト販売サイト、レジャー・観光・文化施設様向けDXソリューション、購買データ分析BIツール、アクティビティ・体験教室様向けDXソリューション、中央省庁・自治体向け地域活性化ソリューションなども提供しています。

対する売却側は、アウトドア・レジャーの予約サイトを運営する企業です。「アウトドアレジャーそとあそび」事業の主催および運営を手掛けています。

本件M&Aの主な目的は、アクティビティ領域のコンテンツ拡充およびユーザー基盤の拡大、事業者の共同開拓とサポート体制の共通化などにあります。

「withコロナ」においてアウトドアアクティビティの需要が高く、今後も市場の拡大が見込まれるなか、一体的なシステム開発体制の構築などでのシナジーが見込まれることから、M&Aによるグループ化を決定しました。

子会社(株式会社そとあそび)株式の譲渡に関するお知らせ

エアトリがFAST JAPANの事業承継

2020年3月、エアトリ(東京都港区)は、グループ会社「インバウンドプラットフォーム」を通じて、FAST JAPAN(東京都渋谷区)より、訪日観光客向けのチャット型コンシェルジュアプリ「Tabiko」の事業を譲受しました。これに伴い、買収側では、リニューアルリリースを行っています。

買収側のエアトリは、「One Asia」のビジョンを掲げ、アジアを舞台にエアトリ旅行事業・訪日旅行事業・ITオフショア開発事業・ライフイノベーション事業・投資事業の5事業を展開する企業です。

売却側のFAST JAPANは、訪日観光客向けチャットコンシェルジュアプリ「Tabiko」を運営しています。

「Tabiko」は、国内旅行の計画から予約までコンシェルジュから手厚いサポートをチャットで簡単に受けられるサービスで、英語と中国語に対応しており、2017年2月の公開以降、15万人以上の訪日観光客の利用会員を獲得していました。

本件M&Aの主な目的は、ユーザビリティの改善による提供サービスの充実化および、インバウンドプラットフォーム社の既存サービスとの相互連携によるサービスの強化にあります。

インバウンドプラットフォームの運営する訪日観光客向けWebメディアとの連携で、訪日観光客が収集したいタイミングに、パーソナライズされた情報をダイレクトに届けられるようになり、レストラン・アクティビティなどの販売強化の実現に期待されています。

当社子会社のインバウンドプラットフォーム社にて インバウンド向けコンシェルジュアプリ「Tabiko」事業の 事業譲受に関するお知らせ~インバウンドのお客様へ、更なる安心・快適なサービスの提供を目指す~

旅行代理店の事業承継の事例は下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】旅行代理店の事業承継の動向!業界動向や課題・事例・相談先も解説

旅行会社・旅行代理店のM&A時におすすめの相談先

旅行会社・旅行代理店のM&A時におすすめの相談先をご紹介します。

金融機関

金融機関にM&Aを相談する最大のメリットは、自社の事業や財務状況を深く理解している点です。金融機関はM&A以外の選択肢も含め、柔軟に対応できるため、的確で実用的なアドバイスを提供してくれます。

近年では、多くの金融機関がM&A支援に力を入れており、専門チームを設置しているケースが増えています。また、買収資金や融資に関する相談も同時に行えるため、M&Aプロセス全体で重要な役割を果たします。

ただし、地方銀行や信用金庫など中小企業向けの金融機関では、サポートできる範囲が限定されている場合があります。そのため、広範囲でのマッチングを希望する際には、十分な支援を受けられない可能性もあります。

相談の目的や自社の状況に応じて、最適な相談先を選ぶことが成功への鍵となります。

公的機関

中小企業の事業承継を支援する公的機関として、「事業承継・引継ぎ支援センター」があります。このセンターの最大の特徴は、無料で相談ができる点です。

全国47都道府県に設置されており、各センターが連携して情報を共有しているため、広範囲でのマッチングが可能です。この仕組みにより、適切な引継ぎ相手を見つけるサポートを受けることができます。

しかし、センターの存在はまだ十分に認知されておらず、利用が進んでいないのが現状です。無料相談だけでなく、M&Aに詳しい専門家の紹介など、多くの役立つサービスを提供しているにもかかわらず、活用されていないケースも見受けられます。

最近では広報活動の強化により認知度が向上し、相談件数も増加しています。事業承継に悩む中小企業にとって、頼れる支援機関として活用が期待されます。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、譲渡企業と譲受企業の間に立ち、M&Aプロセス全体をサポートする役割を担っています。具体的には、初期のヒアリングから条件交渉、契約締結、そして最終手続き(クロージング)まで、双方のニーズに応じた取引を実現するための一貫した支援を提供します。

一部の仲介会社では、譲渡側または譲受側の専属アドバイザー(FA)として特定の立場から支援を行う場合もあります。

仲介会社の最大の強みは、広範なネットワークを活用して希望に合った相手を見つけやすい点です。また、豊富な専門知識と経験を持つスタッフが、M&Aの実施からアフターフォローに至るまで、業界情報や費用相場についてのアドバイスを含め、包括的なサポートを提供します。

ただし、費用面には注意が必要です。成功報酬として売却金額の5〜10%が一般的であり、小規模な案件でも数百万円単位の費用が発生することがあります。さらに、相談料や着手金が別途必要な場合もあるため、契約内容をよく確認し、費用が適正か慎重に判断することが大切です。

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【関連】M&Aの相談先|メリットデメリットや選び方とよくある相談内容を紹介

旅行会社・旅行代理店のM&Aのまとめ

昨今では旅行会社・旅行代理店業界でもM&A事例が見られ、事業の強化・拡大などを図る目的でM&Aを検討する企業が増えています。旅行代理店を利用せずに旅行する人も確かに見られますが、旅行代理店独自の強み・サービス体制に魅力を感じる利用者も依然として多いです。

こうした動向を踏まえ、同業者同士のM&Aにより、事業の幅を広げるなどのケースが見られます。また、旅行代理店業界は比較的参入しやすいため、M&Aを活用した新規参入を検討する企業も見られます。

旅行会社・旅行代理店のM&Aを検討する際には、このような業界動向やM&A事例などを把握したうえで、さまざまな観点から分析を進めることが大切です。

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