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2020年1月8日更新
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日本酒業界のM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

日本酒業界は、現在輸出量も増えて海外の人にも人気が高まっているので、順調な業界のように感じられますが、実際には輸出量は増えているものの生産量の95%以上が日本国内での消費となっています。お酒を好まない若者や日本酒は、アルコール度数が強い、糖質が高いなどのイメージが先行して飲みにくい、と感じている人も多く全体の生産量はピーク時と比較しても格段に少なくなっています。

目次
  1. 日本酒業界のM&Aの現状と動向
  2. 日本酒業界のM&Aの相場と費用
  3. 日本酒業界の買収とは?買う・買いたい場合
  4. 日本酒業界の売却とは?売る・売りたい場合
  5. 日本酒業界のM&Aの事例
  6. まとめ
酒蔵 清酒酒造 日本酒のM&A・事業承継
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日本酒業界のM&Aの現状と動向

日本酒業界は、2013年に和食が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されたことで、世界的にも日本の伝統的な和食が注目を集めました。
日本の文化的なものが注目される中で、日本酒も同時に注目を集めて外国人観光客が飲んでみたいものとして「日本酒」を挙げています。
また、若い世代にも日本酒を好んで飲む人も増えており、日本酒業界は一時の低迷から復活したように感じられます。
しかし、M&Aの現状を見ると古くからの酒蔵が廃業を余儀なくなれている場合も散見されます。
日本国内でも、日本酒ブームが再燃しているように感じられますが、全盛期のころと比べれば、その売り上げは全体的に少なくなっています。
海外への輸出量も増えて、経営の持ち直しも期待できそうですが、日本酒の全体出荷量のうち90%以上が国内での消費となっています。
海外への輸出量は2016年では全体の3.5%となっており、海外への輸出が多くなったといっても、全体の出荷量をみれば、まだまだ国内消費に頼るところが大きいでしょう。
全体出荷量は、1998年には113万㎘あったものが2008年委は66万㎘、2015年には55万㎘と年々少なくなっています。
その理由には、若者の飲酒離れや食事の西洋化、扱いづらいサイズ、健康志向などがあります。
近年の若者は、お酒を飲まないという習慣を持つ人が多く、毎日晩酌をすると言う人も減っています。
また、食事が西洋化したことで、ワインなどのお酒を好む傾向も強くなっています。
そのほかには、日本酒は一般的に一升瓶での販売が多く、飲みきれないなどを理由に購入しないことが考えられます。
海外への輸出量は増えているものの、国内消費については減少している中で日本酒業界でも酒蔵の経営戦略や後継者問題、廃業か存続かの選択を迫られた時に、M&Aを検討する場合も増えています。
一つの小さな酒蔵が存続するには、M&Aを実施して大手ホールディングスの傘下になる場合やいくつかの酒蔵が合併して、経営戦略を強めていく動きがあるでしょう。
日本酒の文化は、とても古くどのような形でも存続したいという酒蔵経営者の思いがあるようです。

日本酒業界のM&Aの相場と費用

日本酒業界のM&Aは、基本的にスモールM&Aになることが多いようです。
日本酒を作っている酒蔵や酒造メーカーの売上高は2億円以下のところが多く、営業利益については数%のところが多く見受けられます。
そのため、M&Aを実施する際も売買価格は数百万円から数千万円の範囲で行われることが多いでしょう。
日本酒業界のM&Aについては、売る側の思いが協調されることが多く、創業100年や江戸時代からの酒蔵などの歴史がある業界だけに、M&Aを実施する時には「身売りする」、「家業を捨てる」などのイメージが強くなるようです。
しかし、実際に歴史が長い酒蔵や酒造メーカーは、適任の後継者がいて親族内承継ができれば、その後も存続できますが、経営不振であったり後継者の問題があったりすると廃業する形となります。
酒蔵は1955年ごろには4000軒前後ありましたが、2017年には1400軒を切っていると言われています。
やはり、伝統がある酒蔵や酒造メーカーでもその歴史をつないでいくには、M&Aによる事業再建などが必要になるのでしょう。
酒造メーカーや酒蔵の規模や売上高。資産状況などによって売買価格は変動しますが、M&Aの相場は、数千万円から数億円での売買となり、費用は売買価格による成功報酬をM&A仲介会社に支払うことになるでしょう。
リーマン方式で成功報酬を支払う場合は、取引金額が5億円以下の部分については手数料率5%となるので、2億円であればその5%が費用となります。
日本酒業界のM&Aは増加傾向になりますが、具体的な買収価格を公開していないことが多く、実際にM&Aを実施してみないと分からない状態だといえます。
もし少しでもリーズナブルにM&A仲介会社の支援を得たいのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。 M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つプロがM&Aをフルサポートいたします。相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。 また、費用に関しても国内最安値水準ですのでご安心ください。

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日本酒業界の買収とは?買う・買いたい場合

日本酒業界の買収は、難しい一面も持っています。
その理由には、日本酒業界を支える蔵元や酒造メーカーは、長い歴史を持っておりM&Aによって、蔵元を売ってしまうことに難色を示す場合があります。
買収されることを「身売りする」、「家業を捨てる」というイメージがあり、経営不振の状態であっても、蔵元を守りたいという心理が働きます。
このような状況の中で、買収を快く受け入れてもらうためには買収をした後の将来性や成長性を理解してもらう必要があります。
まずは、蔵元や酒造メーカーの存続を約束することから交渉を始めることになるでしょう。
日本酒業界にある蔵元や酒造メーカーを買いたい時は、日本全国の買収情報を網羅しているM&A仲介会社のプラットフォームを利用すると良いでしょう。
酒蔵や酒造メーカーは、首都圏に集中しておらず地方に点在しているので、どこの酒蔵や酒造メーカーが買収を希望しているか分かりません。
また、老舗の酒蔵になると売りたいと思っていても、どのように売却をすればいいのか分からないという場合もあります。
このような場合は、地元の取引のある銀行や公認会計士、税理士などが情報を持っている場合もあります。
そのような中から、買収案件を探すのはとても難しいですが、拾い情報網を使って買いたい酒蔵や酒造メーカーを探さなければなりません。
大手のM&A仲介会社よりも、地元に密着しているような規模の小さいM&A仲介会社の中に、日本酒業界の案件を登録している酒蔵や酒造メーカーもあります。
インターネットを利用すれば、ある程度の情報を得ることはできますが、それでも多くの案件を見つけることが難しいでしょう。
小規模な買収になる可能性もあるので、スモールM&Aの仲介を行っている業者の案件を探してみるのも良いでしょう。
また、歴史の長い酒蔵や酒造メーカーは日本酒のことを何も知らない人に売却しようとしない場合もあるので、経営に関することだけでなく酒蔵とはどのようなものなのか、基本的なことだけでも勉強しておくと交渉がしやすくなる場合もあります。
日本酒業界は、単純にお酒を造って販売しているだけの業界ではありません。
お酒を仕込む杜氏がおり、職人の世界でもあります。
そのようなことを理解して、買収の交渉を進めるようにしましょう。
そのほかにも、酒類製造免許などについても基礎知識として勉強しておく方が良いでしょう。
もし少しでも条件が合う酒蔵や酒造メーカーを見つけたいのであれば、M&A総合研究所のM&Aプラットフォームを使うことがおすすめです。
M&A総合研究所のM&Aプラットフォームは日本最大規模であり、日本全国の様々なM&A案件が集まっています。
さらにAIを駆使して選定を行うようになっており、買収ニーズを登録しておけば自動的に理想的な売り手を紹介してもらえるようになります。
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日本酒業界の売却とは?売る・売りたい場合

日本酒業界は、近年和食の「ユネスコ無形文化遺産」の登録によって、日本酒も注目を集めていますが、存続については困難な状況にあるといえます。
酒造メーカーや蔵元の経営者の高齢化や後継者不在などの問題は、ほかの中小企業と同じような課題があります。
しかし、酒蔵や酒造メーカーは独自の技術やノウハウを持っているため現経営者の代で廃業をしたくない、という思いが強い業界でもあります。
このような時に、会社を売って後継者不在の問題を解決して何とか酒蔵が存続するように、と考える場合もあるでしょう。
また、経営不振の場合も事業再編を狙ってM&Aを実施しようとする動きもあります。
酒蔵の杜氏や蔵人などの従業員に対しても、今後もおいしいお酒を造って欲しいという願いもあるでしょう。
酒蔵や酒造メーカーを売却しようと考える時は、適切な買い手を探すためにM&Aの仲介会社を探すことから始めると良いでしょう。
日本酒業界は、売却するにも酒類製造免許などの許認可の問題やお酒を造るための設備など酒蔵や酒造メーカーがもともと持っている付加価値も大きくなります。
酒蔵や酒造メーカーの売却については、M&Aの専門の知識を持っている人たちにお願いする方が効率的にかつ確実に進めることができます。
売却の意思を固めたら、地元のM&A仲介会社でもいいですし、全国規模の大手M&A仲介会社でもいいので、一度相談をすると良いでしょう。
相談をして、売却の意思をはっきりと確認すると買い手の会社や個人とのマッチングを行い、適切な買い手の会社や個人を探してくれます。
売却の実例の中には、酒造メーカーが売却しようとしていた時に、若い青年が買収したというケースもあります。
どのようなことがきっかけで売却ができるか分かりませんので、売却を検討しているのであれば、M&A仲介会社や地元の商工会議所などに相談に行くと良いでしょう。
また、M&A総合研究所にもご相談ください。
通常のM&A取引は、交渉から成立まで半年から1年程度かかる場合もありますが、M&A総合研究所は早いクロージングを目指し、平均して3ヶ月から6ヶ月でクロージングを行います。 それを可能にしているのは、M&Aプラットフォームを利用した独自のAIシステムによって早期にマッチングを行います。

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日本酒業界のM&Aの事例

日本酒業界は、老舗酒造メーカーと飲食業界や同業種とのM&Aが多く見受けられます。
そのほかには、個人でホールディングスを作り老舗酒造メーカーを傘下として酒蔵運営をしていくという事例もあります。
様々な形で、日本酒業界はM&Aを行い、存続の危機から経営再編と動いているようです。
事例の一つ目は、株式会社ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA)の子会社で株式会社タオイ酒造が、岐阜県高山市にある株式会社老田酒造店を事業譲渡によってM&Aを実施しました。
株式会社老田酒造店は、江戸時代の中期から続く酒蔵で、辛口が特徴の「鬼ころし」をメインに日本酒造りを行っています。
直営店の運営を行っており、店限定の「純米大吟醸」の販売も行っています。
しかし、株式会社老田酒造店は、経営不振の状態で赤字が続いていましたが、事業譲渡で得た収益を負債に投入して、会社の清算を実施しました。
老田酒造店で働いていた従業員13人はタオイ酒造に移動して、タオイ酒造は「老田酒造」と改名して、存続が可能となりました。
事例の二つ目は、株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスが福島県の榮川酒造株式会社を第三者割当増資によってM&Aを行いました。
日本酒業界は、売上の低迷が続いており、榮川酒造株式会社も売上の低迷や設備投資にかかった費用の返済が重なり、財務状況が悪くなり経営の存続が難しい状態でした。
2016年に榮川酒造株式会社は地域経済支援機構から資金の支援を受けて、第三者割当増資を実施しています。
その後、株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスがグループ会社として買収を行いました。
榮川酒造株式会社には、以前より「榮四郎」と呼ばれる日本酒があり、2007年から2017年の間、モンドセレクション最高金賞を受賞しています。
それだけのブランド力があるのに、経営不振によって廃業してしまうのはもったいないように感じられます。
株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスによって、会社の存続も可能になり従業員の雇用も守ることができました。
事例の三つ目は、株式会社ドリームリンクが秋田県のかづの銘酒株式会社を買収して、完全子会社化しています。
かづの銘酒株式会社は「千歳盛」という銘酒があり、明治5年創業の酒蔵で昭和13年に全国品評会で名誉賞を受賞しており、戦後も品評価委で首席優等賞も受賞しています。
日本酒業界の企業合同の合理化なども進み、秋田県鹿角の酒造りが危機に陥った時期もありました。
しかし、昭和62年に存続体制を整えて、平成3年に地元酒類業界が結束して新会社を設立しています。
そのような中でも、かづの銘酒株式会社は後継者がいないことを理由に秋田商工会議所の「秋田県事業引継ぎ支援センター」に相談に出向き、登録民間支援機構であった秋田銀行によって株式会社ドリームリンクの紹介を受けて、平成29年にM&Aを実施しました。
株式会社ドリームリンクは、秋田県秋田市に本社を構える飲食チェーン店の運営を行っている会社です。
地元を中心に108店舗を展開しているチェーン店を運営しています。
事例の四つ目のM&Aで株式会社飯田は、大阪府に本社を構え、酒類食品の卸売業を行っています。
創業も1923年(大正12年)6月と歴史がある会社で、現在では卸売事業を主体として行っている会社です。
株式会社飯田は、香川県の株式会社絢菊酒造の株式を譲渡する形でM&Aを行っています。
株式会社絢菊酒造は、1790年創業という長い歴史を持つ造り酒屋で、創業当時からの酒造りを基本として継承してきました。
日本酒では、「絢菊シリーズ」や「国重シリーズ」を展開しており、「現代の名工」にも選出され、黄綬褒章を受章している名誉杜氏もいる酒蔵です。
そのような名誉のある杜氏がしても、従業員や経営者の高齢化が問題となり、後継者も不在であったことからM&Aを実施して、経営の再編、再建が可能になったのです。
事例の五つ目は、一時期話題となっていた株式会社田中文悟商店ですが、会社の代表であった田中文悟氏の体調不良を理由に兵庫県神戸市の阪神酒販売株式会社のグループ会社となり、2018年3月に株式会社SAKEアソシエイツと社名を変更しています。
株式会社SAKEアソシエイツの前身である株式会社田中文悟商店の代表であった田中文悟氏は、アサヒビールの社員時代に、日本酒の酒蔵や酒造メーカーは次々に廃業していることを知って、自身が酒蔵や酒造メーカーのホールディングスを設立して、廃業の危機になる酒蔵や酒造メーカーのM&Aを実施して、それぞれがグループ会社として存続できるように働きかけました。
買収を行った会社は、阿桜酒造株式会社や富士高砂株式会社があります。
このようなM&Aの手法は紹介されていませんが、日本酒蔵の運営や販売などを行っている会社が積極的に蔵元や酒造メーカーとのM&Aを進めることで、日本酒を守ろうとする動きもあるのです。
実例を五つ紹介しましたが、日本酒の業界ではいろいろな方法でM&Aが繰り返されている場合があり、ある会社が買収を行った後に別のホールディングス会社がM&Aを実施している場合もあります。
日本酒を醸造している会社のM&Aは、売上が低迷して経営不振となっている会社を救済するためのものや後継者不在の問題を解決するための場合もあります。
事例として紹介はしていませんが、日本酒の魅力を海外留学によって感じた若者が老舗の酒蔵を買い取り、経営再建を目指しているところもあります。

まとめ

日本酒業界は、現在輸出量も増えて海外の人にも人気が高まっているので、順調な業界のように感じられますが、実際には輸出量は増えているものの生産量の95%以上が日本国内での消費となっています。
お酒を好まない若者や日本酒は、アルコール度数が強い、糖質が高いなどのイメージが先行して飲みにくい、と感じている人も多く全体の生産量はピーク時と比較しても格段に少なくなっています。
そのような中で、酒蔵や酒造メーカーは存続が難しい状態になっていますが、日本酒業界の経営者の間では、日本酒の伝統文化を絶やしたくないという気持ちもあり、何とか存続できる道はないか?と、模索している経営者が多いのではないでしょうか?
以前は、同じ地域にたくさんの酒蔵があった地域でも、現在では1軒しか残っていないなど、経営が難しくなっていることが分かります。
日本の伝統文化でもある日本酒の酒蔵や酒造メーカーは、文化の継承とともに事業承継についても検討を行う必要があります。

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