2020年5月12日更新業種別M&A

産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

産業用・業務用機械製造業界は新興国の産業用・業務用機械製造会社との競争の生き残りや顧客のニーズに応えるために、M&Aが積極的に行われています。また縮小を続ける国内市場にこだわらず、海外進出や新技術の導入のためのクロスボーダーM&Aも盛んに行われている業界です。​​​​​​​産業用・業務用機械製造業界のM&Aは今後も活発に行われる傾向にあり、グローバル企業が次々と誕生するでしょう。

目次
  1. 産業用・業務用機械製造業界のM&Aとは?
  2. 産業用・業務用機械製造業界のM&Aの現状と動向
  3. 産業用・業務用機械製造業界のM&Aの費用と相場
  4. 産業用・業務用機械製造業界の買収とは?買う・買いたい場合
  5. 産業用・業務用機械製造業界の売却とは?売る・売りたい場合
  6. 産業用・業務用機械製造業界のM&A事例
  7. まとめ
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業務用機械製造 産業用機械製造のM&A・事業承継

産業用・業務用機械製造業界のM&Aとは?

産業用・業務用機械製造業界のM&Aとは?

産業用・業務用機械製造業界のM&Aにはどのような背景があるのかから見ていきましょう。そもそも産業用・業務用機械製造業界とは法人向けに様々な機械を製造する業界のことをいいます。

日本の産業用・業務用機械製造業界は昔から精緻な組み立て技術によって高品質な製品を送り出してきました。しかし、昨今は中国・韓国・台湾といった新興国が日本や先進国のユニットを用いて低価格かつ高品質な製品を製造できるようになっています。

さらに海外のメーカーをM&Aによって積極的に買収し、ノウハウを取り入れているのが特徴です。そのため、新興国の産業用・業務用機械製造会社が日本の同業者にとって強力なライバルとなっています。

したがって、そのような新興国の産業用・業務用機械製造業界にいる会社とどのようにして戦うのかが大きな課題です。加えて産業用・業務用機械製造業界は顧客の様々なニーズを受けなければなりません。

低価格でありながらも、これまで以上に高品質な製品を提供するには、新たなノウハウを求めるだけでなく、世界各国のニーズを取り入れる必要もあります。また、あらゆる業界でグローバル化が進んでいるように、産業用・業務用機械製造業界でも海外に進出する会社が増えているのも特徴です。

国内市場が人口減少によって縮小化する中、海外市場に活路を見出すのは当然の流れですが、産業用・業務用機械製造業界も例外ではありません。新興国の台頭との競争に望みつつ、新たな市場を獲得し、質が高いうえに低価格の製品をいかに提供していくかが、産業用・業務用機械製造業界に身を置く会社の課題だといえるでしょう。

そしてこのような課題をクリアするために、産業用・業務用機械製造業界ではM&Aが積極的に行われています。 M&Aは事業規模を拡大したり、新たなノウハウを取り入れることでコア事業の成長を促すだけでなく、事業領域を広げるうえでも有効的な手段です。

それではここからは、産業用・業務用機械製造業界のM&Aの現状と動向について詳しく見ていきましょう。

【関連】M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!

産業用・業務用機械製造業界のM&Aの現状と動向

産業用・業務用機械製造業界のM&Aの現状と動向

産業用・業務用機械製造業界の基本的な事柄について理解できたところで、M&Aの現状と動向について詳しく見ていきましょう。産業用・業務用機械製造業界は大手・中小を問わずM&Aに積極的な業界です。

さきほどお伝えしたように新たなノウハウを手に入れたり、海外市場に進出するうえでM&Aは有効的な手段となっています。また縮小する国内市場に頼らず海外市場、とりわけアジア市場に活路を見出す会社が増えているため、クロスボーダーM&Aも活発に行われているのが産業用・業務用機械製造業界です。

もちろん、国内でのM&Aも活発であり、毎年多くの産業用・業務用機械製造会社がM&Aによる経営統合を行っています。元々産業用・業務用機械製造業はすそ野が広く、業種を越えたM&Aを行いやすいため、今後も業種を越えたM&Aは積極的に行われるでしょう。

したがって、産業用・業務用機械製造業界で会社経営について何らかの不安があるのなら、M&Aで解決できないかどうかを検討してみるべきです。しかし、M&Aを行おうと思ったときに気になるのが、産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aの費用と相場だと思います。

ここからは、産業用・業務用機械製造業界のM&Aの費用と相場について確認していきましょう。

産業用・業務用機械製造業界のM&Aの費用と相場

産業用・業務用機械製造業界のM&Aの費用と相場

産業用・業務用機械製造業界のM&Aの費用と相場について見ていきます。日本ではM&Aの際に取引価格など具体的な取引内容を公開することがあまりないため、海外のM&Aのように取引価格などの費用の全貌を確かめることは難しいのが現状です。

ただ、実際にあった産業用・業務用機械製造会社のM&Aを見る限り、ある程度の相場を見出すことはできます。産業用・業務用機械製造業は会社としての純利益はもちろん、製造の際に用いられる設備などもあるため、中小規模でも取引価格が億単位を越えるケースが多いです。

そのため、取引価格を含めた費用は数億円~数十億円になることは珍しくありません。もちろん大企業同士のM&Aとなれば、取引価格が数百億・数千億を超えることも充分にあり得るでしょう。

ここで、「そんなにM&Aの資金を集められそうにないから、実施するのが難しいかも」と、不安に思った方もいるはずです。しかし、産業用・業務用機械製造業界のM&Aでも数百万円から数千万円規模のケースはゼロではありません

産業用・業務用機械製造業界のM&Aに強いM&A仲介会社に相談すれば、自社でもM&Aができそうな相手とマッチングしてもらえることはよくあります。

もしM&A仲介会社に心当たりがない場合は、M&A仲介会社に相談してみましょう。

【関連】会社売却の手数料の相場やかかる費用を徹底解説!

産業用・業務用機械製造業界の買収とは?買う・買いたい場合

業務用機械製造 産業用機械製造のM&A・事業承継
業務用機械製造 産業用機械製造のM&A・事業承継
産業用・業務用機械製造業界の買収とは?買う・買いたい場合

産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aで買収側にまわりたい場合には、以下のようなポイントを知っておくべきです。

  1. 事業の多角化
  2. 新技術の導入
  3. 海外進出の実現
  4. 経営の合理化

このようなポイントを押さえることで、産業用・業務用機械製造業界でのM&Aでうまく買収できるはずです。

それぞれのポイントについて、順番に確認していきましょう。

事業の多角化

事業の多角化が実現できることは、産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aの買い手側の大きなメリットです。

事業を多角化し、事業領域を広げることができれば、収益源を増やすことができます。

また、最近はIoT技術の導入もあって、単純に機械を製造するだけでなく、ソフトウェアや周辺機器、メンテナンスなどといった総合的なサービスが求められる傾向があります。

そのため、異業種を買収することによって製造に留まらない包括的なサービスを提供できるようになるために、異業種を買収する会社も増えているのです。

もしも事業の多角化を検討しているのであれば、M&Aを活用して効率よく行いましょう。

新技術の導入

事業の多角化と近いですが、新技術の導入をスムーズに行えるのもM&Aにおける買い手のメリットです。

近年はロボット、AI、IoTなど先進的な新技術が続々と登場していますが、これらのような新技術を自社で研究・開発することは時間やコストがかかります。

さらに、時間やコストをかけても成功も確実ではないなど、決して簡単ではないものです。

しかし、すでに新技術を研究・開発している会社を買収すれば、新技術をそのまま取り入れることができます。

また、新技術に関する知識やノウハウを持った人材も一緒に承継できるのも大きなメリットだといえるでしょう。

したがって、新技術の導入を検討しているのであれば、M&Aで行えないのかを考えてみてください。

海外進出の実現

海外進出を実現しやすくなるのも、産業用・業務用機械製造業界のM&Aでの買い手側のメリットです。クロスボーダーM&Aを行えば、海外進出も実現しやすくなります。

海外市場へ進出したくとも、現地に拠点を構築することは決して簡単ではありません。現地の市場の動向や商慣習など様々な知識・情報を学ばなければならないうえに、施設や人材、取引先、顧客、販路などを確保する必要もあります。

いずれも手間がかかるうえに、時間やコストを要する作業です。しかし、クロスボーダーM&Aで現地の会社を買収すれば、そのまま現地の拠点にすることができます。

当然現地の会社の施設や従業員、顧客、取引先、販路などを引き継げるため、海外進出をよりスムーズに行えるようになるでしょう。したがって、スムーズに海外進出をしたいのであれば、M&Aを考えてみてください。

経営の合理化

グループ化している大規模な会社であれば、経営の合理化を図るために組織再編をM&Aで行うケースも多いです。海外進出も行い巨大化した会社は極力無駄なコストを省いたより効率的な経営が求められるようになります。

また、すでに提携関係にある会社同士が、M&Aによって経営統合を行うケースも少なくありません。これはお互いの意思疎通や意思決定をより迅速化し、グループシナジーを高めるために行われます。

産業用・業務用機械製造業界でM&Aを行うなら、シナジー効果を強く意識してください。

産業用・業務用機械製造業界の売却とは?売る・売りたい場合

産業用・業務用機械製造業界の売却とは?売る・売りたい場合

産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aで売却側にまわりたい場合には、以下のようなポイントを知っておくべきです。

  1. 事業の存続
  2. 事業承継問題の解決
このようなポイントを押さえることで、産業用・業務用機械製造業界でのM&Aでうまく売却できるはずです。それぞれのポイントについて、順番に確認していきましょう。

事業の存続

M&Aを行って売却することで、事業の存続を狙えるのも大きなポイントです。

産業用・業務用機械製造業界に限らず、会社によっては規模の都合上経営基盤が不安定であり、また負債で資金繰りが悪化しているケースは少なくありません。

しかしM&Aで会社を売却できれば、その状態を改善できる可能性が出てきます。

大手の資本の傘下に入ることができれば経営基盤を強化でき、資金繰りを良化させることが可能です。

また、経営者が抱えている負債から解放されることもあり得るでしょう。

さらには買い手となった会社のノウハウなども共有できるため、売り上げが向上する可能性もあると言えます。

事業承継問題の解決

M&Aで売却をすれば、事業承継問題も解決できます。

産業用・業務用機械製造業界の中小規模・零細規模の会社であれば、事業承継問題を抱えていることも珍しくありません。産業用・業務用機械製造業界に限らず、最近は後継者不在のために、経営者が高齢化で引退しようにも事業承継ができないケースが増加しています。

中には業績が黒字であるにもかかわらず、経営者が引退するために泣く泣く廃業してしまう会社もあるのが現状です。

しかし、そんな事業承継問題はM&Aで解決できる可能性があります。

M&Aであれば第三者、つまり買い手となる会社に経営権を移譲することができるため、後継者が不在でも会社が存続できるようになるでしょう。

会社が存続できれば、培ってきたノウハウや従業員の雇用を守ることができるようになるはずです。

また経営者がハッピーリタイアメントを考えている場合でも、このようなM&Aは有効だと言えます。

M&Aであれば、会社を存続できるだけでなく、売却益を手に入れることができるため、引退した後の生活資金にあてることができるようになるのです。

最近はハッピーリタイアメントのためのM&AをフォローしてくれるM&A仲介会社もあるため、経営者が選ぶ進路の一つとして考えても損はないでしょう。

ここまで、産業用・業務用機械製造業界におけるM&Aでの買収側と売却側のそれぞれのメリットについて見てきました。

しかし、まだ具体的に産業用・業務用機械製造業界のM&Aのイメージが思い浮かんでいないという人もいるはずです。

そこでここからは、産業用・業務用機械製造業界のM&A事例について見ていきましょう。

産業用・業務用機械製造業界のM&A事例

産業用・業務用機械製造業界のM&A事例

産業用・業務用機械製造業界のM&A事例にはさまざまなものがあります。

たとえば、以下のようなものです。

  1. 富士電波工業×白光電気
  2. 日立ハイテクノロジーズ×Applied Physics Technologies
  3. 日本トムソン×優必勝精密軸承製造有限公司
  4. ツバキ・ナカシマ×NN社

産業用・業務用機械製造業界のM&A事例を参考にして、自社のM&A計画を考える際の参考にしてください。

それぞれのM&A事例について、順番に確認していきましょう。

富士電波工業×白光電気

2019年に富士電波工業は白光電気を買収し、完全子会社化しました。

富士電波工業は新素材やファインセラミックス用の高温焼結炉、研究開発用の多目的炉などの開発を行っている会社です。

富士電波工業は、顧客のために電気炉の設置工事やメンテナンスサービスの円滑化を目指してM&Aを検討しました。

その事業戦略を実現するために、富士電波工業は電気炉の電源装置や操作盤の設計製作のノウハウを持ち、納入先も同じである白光電気を買収しています。

このM&Aは特定の製品の製造に留まらずメンテナンスや設置工事などといった包括的なサービスの実現が産業用・業務用機械製造業界に求められていることを示唆しているといえるでしょう。

このように、M&Aによって事業の多角化を目指す産業用・業務用機械製造業界の会社経営者は非常に多いです。

日立ハイテクノロジーズ×Applied Physics Technologies

2018年に先端技術産業を専門的に取り扱っている商社である日立ハイテクノロジーズは、アメリカのApplied Physics Technologiesを買収し、子会社としました。

Applied Physics Technologiesを買収することにより、同社が製造している電子源を製品として販売するだけでなく、共同で新技術の研究・開発にも取り組むようになりました。

このM&Aは事業領域を広げるだけでなく、新技術の導入も見越したものだということがわかります。

産業用・業務用機械製造業界で新技術導入を希望しているなら、M&Aを行えば効率的に進めていくことができるでしょう。

日本トムソン×優必勝精密軸承製造有限公司

日本トムソンは2016年に優必勝精密軸承製造有限公司を買収しました。日本トムソンは様々なベアリングを製造している会社です。

同じくベアリングを製造している優必勝精密軸承製造有限公司を買収したことにより、販売する製品ラインナップをさらに拡充させることに成功しています。

また、優必勝精密軸承製造有限公司とお互いのノウハウや販売ネットワークなどを共有することにより、コストの低減や販売路の拡大なども実現できるようになりました。

このように、産業用・業務用機械製造業界ではM&Aによって事業拡大を狙う経営者も多いです。

ツバキ・ナカシマ×NN社

機械・自動車部品メーカーであるツバキ・ナカシマは2017年にアメリカのNN社から精密ベアリング部品事業を買収しました。この買収により、ツバキ・ナカシマは海外拠点同士のネットワークの連携をより強化し、緊密なものにすることができました。

さらに、現地での販売もより促進できるようになったのもメリットです。元々ツバキ・ナカシマはグローバル企業としてより大きな利益を獲得するために海外市場への進出に力を入れており、このM&Aもグローバル化を一層強化するために行われています。

ツバキ・ナカシマの経営戦略はグローバル企業としてクロスボーダーM&Aを積極的に行う会社の典型だといえるでしょう。この事例のように、産業用・業務用機械製造業界では海外進出のためにM&Aを行うこともよくあります。

海外進出を検討しているのであれば、M&Aの活用を考えてみましょう。

【関連】M&A成功事例とは?大手・中小企業、スタートアップやベンチャー企業のM&A成功事例を解説

まとめ

今回は、産業用・業務用機械製造業界のM&Aについて解説しました。

産業用・業務用機械製造業界は新興国の産業用・業務用機械製造会社との競争の生き残りや顧客のニーズに応えるために、M&Aが積極的に行われています。

また縮小を続ける国内市場にこだわらず、海外進出や新技術の導入のためのクロスボーダーM&Aも盛んに行われている点も特徴的です。

産業用・業務用機械製造業界のM&Aは今後も活発に行われる傾向にあり、更なるグローバル企業が次々と誕生する可能性が高いでしょう。

あなたも産業用・業務用機械製造業界で生き残っていきたいなら、積極的にM&Aを検討してみてください

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