2022年6月6日更新業種別M&A

製麺会社のM&A動向!売却相場、買収積極企業、相談先、事例を解説

製麺会社には中小企業が多く、業界内の競争が激しい傾向にあるため、M&Aが有効的な手段といえます。本記事では、製麺会社におけるM&Aの特徴・買収に積極的な企業などを取り上げました。また、M&Aに関する基礎的な知識や事例なども紹介します。

目次
  1. 製麺会社のM&A・売却・買収・事業承継
  2. 製麺業界を取り巻く現状
  3. 製麺会社のM&A事例
  4. 製麺会社のM&A動向
  5. 製麺会社のM&Aを行うメリット
  6. 製麺会社のM&A・売却相場・費用
  7. 製麺会社のM&A・買収を積極的に行う企業
  8. 製麺会社の買収積極企業一覧
  9. 製麺会社のM&Aを成功させるには?
  10. 製麺会社のM&Aの際におすすめの相談先
  11. 製麺会社のM&Aまとめ
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製麺会社のM&A・売却・買収・事業承継

製麺会社のM&A・売却・買収・事業承継

本章では、製麺会社および、M&A・売却・買収事業承継の概要について見ていきましょう。

製麺会社とは

製麺会社とは、麺類の製造および顧客への販売を行う会社をいいます。ここでいう麺類とは、うどん・そば・素麺・ラーメン・つけ麺・各種パスタなどです。

製麺会社の中には、それぞれの麺類を製造するだけでなく、顧客の注文に応じてオーダーメイドの麺を製造する業者も多く見られます。自社で製造した麺類を生かして食堂・レストランなどを経営している業者も存在し、有名な店舗もあるのです。

M&A・売却・買収とは

売却や買収をつうじて会社の経営統合を行う経営戦略を、総じてM&Aといいます。M&Aの手法としては、株式譲渡事業譲渡のほか合併なども代表的です。

いずれも会社や事業の売却・買収あるいは経営統合を図るための手法ですが、プロセスはそれぞれ異なるため注意しましょう。

なお、資本提携業務といった手法も広義のM&Aに該当します。そもそもM&Aにおける最大の目的は経営統合によるシナジー効果の獲得にあり、M&Aを簡単に表現すると「会社同士のコラボレーション」を実現するための行為といえるのです。

事業承継とは

事業承継から連想される言葉として、「家業を継ぐ」行為が挙げられます。これを踏まえると、事業承継とは、経営者が引退に際して自身が指名した後継者を経営者に据えて会社・事業を譲る行為のことです。

事業承継は、会社を存続させるうえで重要な経営戦略といえます。後継者の適性次第で会社の方向性は大きく変動し、後継者が不在のケースでは事業承継が頓挫して引き継ぎ手がいないまま廃業に追い込まれてしまうのです。

最近は後継者不在の中小企業が増加し、経営状態が良好でも経営者の引退が引き金となり廃業せざるを得ない企業が増えています。

以上のことから、最近は、自身の親族を後継者に指名して引き継がせる事業承継ではなく、M&Aによる第三者への事業承継を図る会社が増えている状況です。

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製麺業界を取り巻く現状

製麺業界を取り巻く現状

本章では、製麺業界を取り巻く現状について、以下の4項目に分けて取り上げます。

  1. 市場が縮小傾向にあり将来性の不安が強い
  2. 業者数が多く競争は激化している
  3. 慢性的な人手不足を抱えている
  4. 各店舗での製麺がはやりつつある

それぞれの項目を順番に見ていきましょう。

①市場が縮小傾向にあり将来性の不安が強い

製麺業界に限らずさまざまな業界で、市場縮小により将来性の不安を抱えている経営者が多く存在します。

昨今の製麺会社は飲食店だけでなく給食センター・老人ホームなど多様な顧客へ製品を販売していますが、市場全体の縮小は今後も続く見込みで新市場や販路の開拓を行う必要があるのです。

ただし、製麺会社には中小規模の業者が多く、市場や販路の開拓が簡単に進まないケースが多いので、M&Aなどをつうじていかに市場・販路の開拓を行っていくかが重要課題といえます。

②業者数が多く競争は激化している

製麺業界は中小規模の会社が多く、競争激化の傾向が見られます。製麺会社間では業務内容が類似し、製品・サービスでいかに差別化するかが競争を生き残るうえで重要な課題です。収益を上げるためにも、生産力の高い設備や従業員の確保が課題となっています。

他社との競争で生き残るためには、規模の拡大が必要不可欠です。しかし、中小企業が規模の拡大を行うのは、決して簡単ではありません。規模が小さいため、融資を得にくいだけでなく人材数が限定的です。

以上のことから、規模の拡大ができないまま競争に敗れてしまう製麺会社も少なくありません。

③慢性的な人手不足を抱えている

製麺会社の中には、慢性的な人手不足を抱えている会社も少なくありません。製麺会社には家族経営を行っている業者も多く、新たな従業員を取り込む余裕がないケースも目立つ状況です。

労働条件の厳しさや賃金の低さなどを理由に、新しい人材が入らない(定着しない)傾向も見られます。

人手不足は事業の存続を妨げる要因の一つです。人手不足を放置すれば事業の維持ができなくなり、やがて廃業につながるおそれがあるため、経営者にとって早急に解決すべき課題です。

④各店舗での製麺がはやりつつある

最近は小型の製麺機を用いる店舗も多く、各店舗で製麺を行いながら販売する形式が流行しています。代表的な事例は、うどんチェーンの丸亀製麺です。この形式は顧客からの評判が良く、事業を展開していくうえで大きな強みといえます。

個人経営でも店舗での製麺を行っているケースが多く、今後の主流になる可能性が高いです。

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製麺会社のM&A事例

製麺会社のM&A事例

本章では、製麺会社のM&Aについて、成功事例と失敗事例を順番に取り上げます。

成功事例8選

まずは、製麺会社のM&A成功事例として、以下を紹介します。

  1. フジオフードシステムによる土山人の買収
  2. 創業新幹線によるグッドヌードルイノベーションの買収
  3. ギフトによるラーメン天華とケイアイケイフーズの子会社化
  4. はくばくによる富士吉田キユーピーの株式取得
  5. 神明によるカネス製麺の子会社化
  6. 西原商会による五島製麺の子会社化
  7. ハウス食品グループ本社によるマロニーの子会社化
  8. 吉野家HDによるせたが屋の買収

それぞれの事例からポイントをつかみ、自社におけるM&A戦略策定の参考にしましょう。

①フジオフードシステムによる土山人の買収

2019年11月、フジオフードシステムは、土山人を買収しました。フジオフードシステムは、中期経営計画でM&Aや資本業務提携を成長戦略として、積極的に事業を拡げることを見込んでいます。

フジオフードシステムにおけるメインブランドの「まいどおおきに食堂」「串屋物語」「かっぽうぎ」「つるまる」など、大衆系飲食事業に幅広く取り組み、「博多ふくいち」「サバ6製麺所」などを買収しました。

手打ち蕎麦専門店である土山人の買収で、フジオフードシステムは、蕎麦事業へ進出できました。

②創業新幹線によるグッドヌードルイノベーションの買収

2019年7月、創業新幹線は、グッドヌードルイノベーションを完全子会社にすることを決めました。

創業新幹線は、海外展開や飲食事業のコンサルティングなどを手掛け、グッドヌードルイノベーションは、ラーメン店「灯花」の運営、食料品の卸売り事業などを行っています。

これにより、両社は、お互いの強みをより高めあい国内外での事業展開を積極的に進める狙いです。

③ギフトによるラーメン天華とケイアイケイフーズの子会社化

ギフトは2019年7月、ラーメン天華とケイアイケイフーズの株式すべてを取得し子会社化すると発表しました。本件M&Aの株式取得価額は非公開です。

買収側のギフトは、横浜家系ラーメンチェーン店「町田商店」などラーメン店の運営やプロデュースを主力事業として手掛けています。

売却側のラーメン天華は、北関東を中心にラーメン店9店舗を展開している有限会社です。ケイアイケイフーズは、中華麺・ギョーザ・チャーシューなどの製造・販売を手掛けています。

本件M&Aの目的は、北関東における事業基盤の強化および新業態展開の模索にありました。ギフトは、顧客のニーズへの対応力向上および企業価値の向上を目指します。

④はくばくによる富士吉田キユーピーの株式取得

はくばくは2019年6月、富士吉田キユーピーの株式49%を取得しました。これに伴い2020年2月に、富士吉田キユーピーを合弁会社化しています。はくばくは、製麺のほか精麦・精米・製粉その他各種食料品や飼料の製造加工などを手掛ける会社です。

富士吉田キユーピーはもともとキユーピー株式会社の子会社化で、おかゆ・マヨネーズ・育児食などを製造しています。

本件M&Aの目的は、富士吉田キユーピーの成長発展および双方企業における製造受託事業の強化です。

⑤神明によるカネス製麺の子会社化

神明は2018年8月、カネス製麺の株式50.1%を取得しました。本件M&Aの株式取得価額は非公開です。買収側の神明は、米穀および食品の仕入・販売・生産・加工・輸出入を行う子会社の経営管理などを手掛けています。

売却側のカネス製麺は、乾麺の製造・販売・乾麺の委託加工・その他食料品の加工販売などを手掛ける会社です。本件M&Aの目的は、マーケットインの発想による商品提案力・販売力の強化および国内外に向けた日本食の浸透・発信にあります。

⑥西原商会による五島製麺の子会社化

西原商会は2017年9月、五島製麺の株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの株式取得価額は非公開です。

買収側の西原商会は、業務用食品卸業界の大手企業です。売却側の五島製麺は、中華麺などを製造販売しています。本件M&Aの目的は、新規取引先の開拓です。

⑦ハウス食品グループ本社によるマロニーの子会社化

ハウス食品グループ本社は2017年7月、マロニーの株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの株式取得価額は12憶6,600万円です。

買収側のハウス食品グループ本社は、ハウス食品やハウスウェルネスフーズなどを傘下に有する持株会社です。売却側のマロニーは食品メーカーで、ジャガイモやトウモロコシなどのでんぷん麺「マロニー」の発売元です。

本件M&Aの目的は、ブランド価値の向上および国内・海外市場におけるさらなる発展にあります。

⑧吉野家HDによるせたが屋の買収

2016年6月、大手老舗チェーンの吉野家ホールディングスは、ラーメンチェーン店「せたが屋」を買収しています。

せたが屋は、2000年に前島司氏が設けたラーメンチェーン店で、買収当初は国内に14店舗と米国3店舗を有し、年商は約15億円でした。前島司氏は、緩やかな右肩上がりの成長だった「せたが屋」の株式売却に関して、「成長のためのリソースの確保」と述べています。

これにより、吉野家ホールディングスは、事業のさらなる成長を見込みます。

失敗事例

製麺会社のM&Aにおける大きな失敗事例は、現時点では報告されていません。とはいえ、M&Aの実施に伴い社員の流出を起こした会社は少なからず見受けられます。

同業同士・異業種とのM&Aを問わず、勤務先企業の変更による待遇・環境などの変化に不満を抱いた社員が離職する事例は、製麺業界のM&Aで珍しくありません。

買収後に売り手側の簿外債務や偶発債務などが発覚して、裁判や慰謝料請求への対応を求められた企業も見られます。

こういったトラブルが生じると、M&Aで期待していたメリットが獲得できないどころか、事業運営自体が困難になりかねません。社員の離職を防ぐために、M&A後の経営統合(PMI)で、待遇をはじめとする条件面・就労環境面などに配慮しましょう。

そして、M&A後のトラブルを回避するには、デューデリジェンス(買収監査)の徹底が必要不可欠です。デューデリジェンスに精通する専門家からサポートを得ると良いでしょう。

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製麺会社のM&A動向

製麺会社のM&A動向

本章では、製麺会社のM&A動向として、以下の4項目を取り上げます。

  1. 経営状況の悪化からM&Aを考える事業主が多い
  2. 経営者の高齢化も起こり始めている
  3. 中小企業が多くM&Aも活発
  4. 異業種・関連業種からのM&Aも目立つ

それぞれの項目を順番に見ていきましょう。

①経営状況の悪化からM&Aを考える事業主が多い

製麺会社は、中小規模の業者が多く外食業界の景気の推移に左右されやすいため、経営状況が悪化するケースが珍しくありません。中小規模の製麺会社は経営が傾くと脱却が難しく、最悪な場合では廃業・倒産に追い込まれてしまいます。

こうした状況を打開する際に、M&Aは有力な手段です。大手企業とのM&Aに成功すれば、相手企業の資本傘下に入れるため経営基盤の強化を実現できます。これにより、不安定な経営状況から脱却できるだけでなく、さらなる成長のきっかけをつかめるのです。

「経営状況が悪い会社は、M&A取引で不利になるのではないか」という懸念もあります。

確かに経営不振は買い手側から見るとリスクに捉えられかねませんが、優れたノウハウや製品を持っていれば積極的に買収に応じてくれる可能性が高く、必ずしも「経営状況が悪い=M&Aで不利」ではないのです。

M&A事例の中には、譲渡価格を安く抑えるために経営不振の会社を率先して買収する会社も見られます。自信を持ってアピールできる強みがあれば、M&Aを実行する価値は大いにあるでしょう。

②経営者の高齢化も起こり始めている

昨今は少子高齢化が深刻化していますが、この傾向は製麺業界も例外ではありません。特に中小規模の製麺会社では、経営者の高齢化が進行し、後継者不在の問題を抱えているケースが多く見られます。

後継者不在の製麺会社は、M&Aが事業承継を達成する有効な手段です。事業承継できずに廃業する事態に陥れば、貴重なノウハウや製品が失われるだけでなく、従業員を路頭に迷わせてしまいます。しかし、M&Aを用いれば、こうした結果を避けることが可能です。

③中小企業が多くM&Aも活発

製麺会社は中小規模の業者が多く、このことがM&Aを活発化させている一因でもあります。製麺会社は、小規模であるほど家族経営の形式を取っている業者の割合が多いです。また、中小規模の製麺会社が占める比率も高いといえます。

こうした事情を受けて、製麺業界での競争は激しいため、昨今は「顧客ニーズの変化に応えられるかどうか」だけでなく、「品質や衛生管理などの側面でいかに信頼を得られるか」「大規模な製麺機を利用していかに大量生産できるか」なども重要視される状況です。

しかし、資金や設備に限度がある中小規模の製麺会社では、経営環境やニーズの変化に対応できないケースも少なくありません。

以上のことから、最近の製麺業界は大手製麺会社が業界内での比率を増やし、中小規模の製麺会社もM&Aにより規模の獲得を目指す動きが見られます。

④異業種・関連業種からのM&Aも目立つ

製麺業界では、異業種・関連業種からのM&Aも目立っています。

もちろん製麺会社同士のM&Aも多いですが、飲食店などを相手にM&Aを行って、製品を顧客に提供できる場を増やしたり新製品の開発を実現したりといったシナジー効果の獲得を図るケースも多く見られる状況です。

製麺会社にある最大の強みは製造される製品で、いかに多くの顧客に届けていくかが課題となっています。

製麺会社同士のM&Aでも販路を拡大できる可能性はありますが、異業種・関連業種とM&Aを行えば特定の業界内で得られるノウハウを獲得できる機会をつかめるのです。

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製麺会社のM&Aを行うメリット

製麺会社のM&Aを行うメリット

この章では、製麺会社のM&Aを行うメリットについて見ていきましょう。

後継者問題の解決

他業種の業界と同様に、後継者不在問題は、製麺会社にもおよんでいる状況です。小規模組織の中には、次世代を担う後継者が不在のケースが多く、廃業せざるを得ない会社も少なくありません。

事業の売却などM&Aを行うと、製麺会社の後継者不在問題を解決できるメリットがあるのです。

将来性への不安解消

製麺会社業界は競争が激しく、製麺会社を取り巻く業界規模も緩やかに縮小しています。こういった状況の中、製麺会社業界の将来性を不安視し、事業を売却するケースも増えているのです。つまり、製麺会社のM&Aを行うと、将来性への不安が解消されます。

一方、事業の拡大を図る製麺会社は、意欲的に買収に努めているので、ニーズとウォンツが合致して再編は促進しています。

原料費高騰への対処

Pascoによる「食料自給率向上への貢献のために」を見ると、製麺原料に多く用いられる小麦の国内自給率は約12%で、平成以降ほぼ横ばいです。

調達コストの上昇は利益率をダイレクトに圧迫しますが、米以外の輸入原料費は年々上昇しています。M&Aを実施すれば、原料費高騰への対処が行えることも、製麺会社のM&Aを行うメリットです。

倒産・廃業の回避

M&Aを行うと、倒産・廃業を避けられます。後継者不在、業界規模の縮小、利益率の悪化などにより、倒産や廃業を心配してM&Aを行うケースは、これからも増加するでしょう。

倒産や廃業に伴うリスクは非常に大きく、従業員の雇用も守れないので、早めに手を打つ経営者は多いといえます。

譲渡・売却益の獲得

M&Aにより、譲渡・売却益を獲得できるメリットがあります。M&Aによる譲渡益は税制面で有利で、事業を整理した場合と比べると大きな差があるのです。

早い段階で製麺会社事業を売却し、譲渡益によるハッピーリタイアを考える経営者も少なくありません。

製麺会社のM&A・売却相場・費用

製麺会社のM&A・売却相場・費用

本章では、製麺会社のM&Aにおける売却相場・費用について、「レーマン方式」「自社の売却価格を算出する方法」「売却価格はプロに任せるべき理由」の3項目に分けて見ていきましょう。

レーマン方式

レーマン方式とは、M&A仲介会社やコンサルティング会社などで一般的に採用されている成功報酬体系をさします。M&Aにおける取引金額により報酬料率が変動するシステムです。一般的に見られる料率テーブルは、下記を参照してください。

取引金額 料率(%)
5億円以下の部分 5
5億円超・10億円以下の部分 4
10億円超・50億円以下の部分 3
50億円超・100億円以下の部分 2
100億円超の部分     1
参考:M&Aの手続き・法令(山田コンサルティンググループ)

自社の売却価格を算出する方法

M&Aにおける会社の売却価格は、企業価値をベースにしつつ交渉における買い手と売り手の協議で決定されます。ここでは、企業価値の算出が非常に重要です。買い手と売り手の思惑が影響する交渉とは違い、企業価値の算出は正確に実施しなければなりません。

売却価格の算出方法はさまざまですが、代表例を挙げるとコストアプローチ・インカムアプローチ・マーケットアプローチです。これらの手法を総じてバリュエーションと呼び、M&Aで欠かせないプロセスの一つといえます。

この中で広く利用される手法は、インカムアプローチです。インカムアプローチとは、会社が将来的に獲得し得るキャッシュフローや収益などをベースに企業価値を算出する手法をさします。

インカムアプローチであればM&Aで期待されるシナジー効果を企業価値に反映させられるため、M&Aに臨む会社の企業価値を高い確度で算出することが可能です。

ただし、この手法は将来の数値を予測する必要があるため、算出を行う者の主観が大きく反映されてしまう点にデメリットがあります。恣意的な結果を算定すると、実態を乖離してしまうおそれがあるため注意しましょう。

売却価格はプロに任せるべき理由

売却価格の算出やバリュエーションなどの手続きは、プロ(専門家)に任せましょう。バリュエーションでは財務や経理の専門知識が求められるうえ、特殊な計算を行う場面が多いです。

最終的な売却価格を決める交渉でも、長い経験や高度なスキルが求められます。いずれもM&Aの経験が乏しいと完遂が困難なプロセスであるため、売却価格を決定する際は専門家へ依頼すると安心です。

多くのM&A専門家はバリュエーションや交渉などのプロセスを請け負い、リーズナブルな価格で引き受ける機関も存在します。専門家への依頼によって想定よりも高額な売却価格を実現できたケースも報告されており、大きなメリットを期待することが可能です。

【関連】バリュエーションとは?バリュエーションの方法と注意点

製麺会社のM&A・買収を積極的に行う企業

製麺会社のM&A・買収を積極的に行う企業

製麺会社の買収を積極的に行っている会社は、主に以下のとおりです。

  1. 丸山製麺
  2. フジオフードシステム
  3. トリドール

それぞれの会社を見ていきましょう。

①丸山製麺

丸山製麺

丸山製麺

出典:https://www.maru-men.co.jp/index.html

丸山製麺は、うどん居酒屋の「石臼挽きうどん しゅはり」を買収するなどM&Aを積極的に行っている製麺会社です。もともと丸山製麺は業務用の麺製造をメインに展開していましたが、最近はM&Aをつうじて事業の多角化を図っています。

今後も事業拡大に積極的に取り組むと推測され、その際にM&Aを行う可能性が高いです。

②フジオフードシステム

フジオフードシステム

フジオフードシステム

出典:http://www.fujiofood.com/

フジオフードシステムは、M&Aや資本業務提携をつうじてさらなる成長の実現を目指す企業です。実際にフジオフードシステムはラーメン店「サバ6製麺所」を買収するなど、製麺会社をはじめとする企業買収を積極的に実施しています。

③トリドール

トリドール

トリドール

出典:https://www.toridoll.com/

丸亀製麺を運営するトリドールは、M&Aによる事業拡大・海外進出を実践する製麺会社です。2025年までに全世界で6,000店舗出店の実現を掲げ、今後も国内・国外でのM&Aを加速させるでしょう。

製麺会社の買収積極企業一覧

製麺会社の買収積極企業一覧

本章では、前章で紹介した企業以外の「製麺会社の買収積極企業一覧」を以下の表にまとめました。

企業名 事業の概要 アピールポイント
ダイオーズ ・事業所向け継続サービス分野でコーヒーやお茶などの飲料事業とクリーンケアなどの環境衛生事業を展開。
・BtoBを対象に複数年契約とスタッフの定期訪問によるビジネスモデルで多彩なサービスを運営。
・全国に直営70拠点、FC特約店255拠点におよぶ販路とルートセールス、新規営業の優秀な人材を活用しサービスの成長が図れる。
・フラットな企業文化の中、実力次第ではキャリアアップが可能。
北の達人コーポレーション ・健康食品、化粧品を中心とするオリジナルブランド「北の快適工房」を運営するEコマース事業を展開。
・独自の商品力を武器にしたリピート率の高さと、広告宣伝費の投資効率を徹底的に追求した販売力が強み。
・月間数十万ものアクティブユーザーを保有し、売上の7割は定期購入の顧客。
・リピート率の高い強固な顧客基盤を保有。
・採算性の高い広告投資を行うためのノウハウも持ち、リアル店舗のEC化も可能。
ヨシックス ・寿司居酒屋「や台ずし」、280円均一低価格居酒屋「ニパチ」など5業態320店舗以上を関東、中部、関西、中国、四国、九州エリアで展開。
・東証、名証一部上場企業。
・独自の出店戦略「田舎戦略」と自社建築部門の活用により、高い利益率を実現。
・2019年には『Forbes Asia』誌の「アジア太平洋地域の優良企業200社」に、日本の外食企業で唯一選出。
参考:食品の積極買収・出資企業一覧(M&Aクラウド)
 

製麺会社のM&Aを成功させるには?

製麺会社のM&Aを成功させるには?

製麺会社がM&Aを成功させるには、以下のポイントを押さえておきましょう。

  1. 自社の強みをアピールする資料をそろえる
  2. M&Aの準備期間を十分に確保する
  3. M&Aの目的をはっきりとさせる
  4. 売却する際に譲れないポイントを整理する
  5. M&Aの専門家に相談する

それぞれのポイントを順番に紹介します。

①自社の強みをアピールする資料をそろえる

M&Aは会社を売買する行為であるため、売り手は自社の強みをアピールする資料をそろえましょう。売り手にとって、売却を成功させるうえで「自分の会社にどれだけ価値があるのかを、いかに効果的に買い手に伝えられるかどうか」が非常に重要な課題です。

自社の強みは経営者の主観のみでは見落としてしまう可能性もあるため、専門家の客観的な分析を受けたうえでアピールポイントを洗い出すことをおすすめします。

②M&Aの準備期間を十分に確保する

M&Aを行う際は、準備期間を十分に確保しましょう。M&Aは通常半年~1年半程度の期間がかかるとされ、日々の業務をこなしながらプロセスを着実に進めなければなりません。

ただし、製麺会社のように経営者が日常的な業務を止めにくい業態の場合、スケジュールに余裕を持たせなければM&Aに業務が圧迫されるおそれもあります。専門家と相談して、余裕あるスケジュールを策定すると良いでしょう。

③M&Aの目的をはっきりとさせる

M&Aは会社の行く末を大きく左右する経営戦略であるため、実行する目的を明確化させておきましょう。目的が不明瞭な場合、交渉過程で買い手から信頼を得られないうえ、有効的な手段を見落としかねません。

そのため、M&Aを実施する理由を明確にして、M&Aに臨んでください。

④売却する際に譲れないポイントを整理する

M&Aでは買い手のニーズに応えることも大事ですが、譲れないポイントの整理も必要不可欠です。製麺会社のように製品に会社の個性が出る業態では、M&Aにより経営者が変更したタイミングで製品の質が変化するケースも多く見られます。

これにより、長い付き合いのある取引先や顧客が離れたり、従業員の反発を招いたりするおそれがあります。譲れないポイントを買い手が了承してくれるかどうかは交渉次第ですが、事前に整理することで打開策が見つかる可能性は高いです。

⑤M&Aの専門家に相談する

M&Aの実施を検討した段階で、M&Aの専門家に相談すると良いでしょう。M&Aでは自社における強みの発見やスケジュールの組み立てなど、初期段階でも専門家のサポートを借りるべきプロセスが多く存在します。

会社の行く末を左右する場面における経営者の相談相手としても、M&Aの専門家は理想的な存在です。小さな悩みでも、相談できる相手を持てば余裕を持ってM&Aに臨めます。

【関連】M&A失敗例から学ぶ成功のポイント

製麺会社のM&Aの際におすすめの相談先

製麺会社のM&Aの際におすすめの相談先

製麺会社がM&Aを行う際、おすすめの相談先は以下のとおりです。

  1. M&A仲介会社
  2. 地元の金融機関
  3. 地元の公的機関
  4. 地元の弁護士・税理士・会計士など
  5. マッチングサイト

それぞれの相談先について見ていきましょう。

①M&A仲介会社

M&Aの専門家として、代表的な存在に挙げられるのがM&A仲介会社です。

M&A仲介会社をお探しの場合は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所では知識・経験の豊富なアドバイザーが、培ってきたノウハウや経験を生かして案件をフルサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)

無料相談を行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

②地元の金融機関

一番身近なM&Aの専門家として、地元の金融機関が挙げられます。銀行・信用金庫などの金融機関では、これまで多くの経営者をサポートしてきた経験や独自のネットワークなどを生かしてM&A業務を手掛けています。

最近はM&A仲介会社と提携している金融機関が増え、M&A仲介会社経由で金融機関のサポートを得ることも可能です。

③地元の公的機関

「M&A仲介会社を探している」「助成金や税制を活用したい」場合は、地元の公的機関に相談しても良いでしょう。商工会議所や事業引継ぎ支援センターであれば、M&A仲介会社の紹介や助成金申請手続きなどのサポートを受けられます。

④地元の弁護士・税理士・会計士など

弁護士・税理士・会計士などの士業は、デューデリジェンスを依頼する相手として適している専門家です。これらの士業がM&A仲介会社を運営しているケースも多く、士業の専門的知識をもとにM&A支援を行います。

⑤マッチングサイト

マッチングサイトは、厳密にいうと相談先ではなく、M&Aを手軽に進めるうえでおすすめのツールです。マッチングサイトを利用すればインターネット上でM&A交渉を完了させることも可能で、スムーズにM&Aを実行するうえで適しています。

ただし、専門家のサポートを受けられないサイトが多く、場合によってはM&A仲介会社に別途有料のサポートを依頼する必要があります。

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製麺会社のM&Aまとめ

製麺会社のM&Aまとめ

製麺会社において、M&Aは会社のさらなる成長や存続を実現するうえで重要な経営戦略です。ただし、M&Aを進めるには専門的な知識が必要な場面もあり、決して簡単ではない点に注意しましょう。本記事の要点は、以下のとおりです。

・製麺会社のM&A動向
→経営状況の悪化からM&Aを考える事業主が多い、経営者の高齢化も起こり始めている、中小企業が多くM&Aも活発、業種・関連業種からのM&Aも目立つ

・製麺会社のM&A・買収を積極的に行う企業
→丸山製麺、フジオフードシステム、トリドール、ダイオーズ、北の達人コーポレーション、ヨシックス

・製麺会社のM&Aを成功させるポイント
→自社の強みをアピールする資料をそろえる、M&Aの準備期間を十分に確保する、M&Aの目的をはっきりとさせる、売却する際に譲れないポイントを整理する、M&Aの専門家に相談する

・製麺会社のM&Aの際におすすめの相談先
→M&A仲介会社、地元の金融機関、地元の公的機関、地元の弁護士・税理士・会計士など、マッチングサイト

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