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飲食店の事業承継とは?課題や注意点を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

飲食店の事業承継は、個人経営のお店も多く、現実的には難しいのが実情でしょう。お店が繁盛していて、人気も売上高も好調なのに、後継者がいないことでお店が存続できないのであれば、M&Aを検討する方法があります。

目次
  1. 飲食店の事業承継とは
  2. 飲食店の事業承継課題
  3. 飲食店の事業承継の注意点
  4. 飲食店の事業承継はM&A仲介会社に相談
  5. 飲食店の事業承継事例
  6. まとめ

飲食店の事業承継とは

飲食店業界は、慢性的な人材不足となっており、求人情報にも多くの募集案件が掲載されていますが、それでも募集する人が少なくなり手がいない状態が続いています。特に、個人店では後継者不在が問題となることが多く、店主が高齢化していく状態となっています。そのため、店主が高齢となってお店を存続するのが難しくなると閉店を余儀なくされています。

後継者がいない

飲食店の店主が創業者となっている場合、現在に至っては世代交代となる時期を迎えようとしています。帝国データバンクでは、「後継者問題に対する企業の実態調査」において、飲食店を含むサービス業を見ても、後継者不在としているのは71.3%の割合を占めており、全国の中小企業の場合でも後継者不在率は66.1%となっています。全国の中小企業の後継者不在率と比較しても、飲食店が含まれるサービス業の数値は高くなっており、後継者不足が深刻な問題になっているといえます。

現在、日本は少子高齢化が問題として取り上げられことが多いですが、飲食店業界でも少子化の影響を受けていると考えてよいでしょう。そのほかには職業を選択する自由もあり、親が飲食店を経営していても後継者とならない子供が多いことが考えられます。子供自身が親の経営している飲食店を継がず、ほかの職種につくことも珍しいことではありません。

飲食店業界の全体が人材不足となっており、およそ80%の飲食店で人材が不足しているとしているデータもあります。子供に事業承継できないのであれば、すでに働いている従業員を後継者とする方法もありますが、飲食店業界全体が人材不足なので、後継者の資質を持った人材に巡り合えないことも問題となるでしょう。

規模が小さいほど深刻

飲食店を含めて中小企業は、慢性的な人材不足となっており、お店を切り盛りするのが大変な状況と言えます。まだ、若い年齢でお店を開店したばかりであれば、事業承継について考えることは少ないですが、現店主が年齢を重ねて高齢になってくるとお店の存続について、考えることもあるでしょう。

大手チェーン店の飲食店であれば、一定の年齢になれば定年退職となって新しい店長が迎えられることが予測できますが、規模が小さい個人経営のお店の場合は店主が高齢になれば、先行きを検討するのは当然のことです。規模が小さい飲食店ほど、事業承継が難しく、現店主が「自分の代で閉店しよう」と考えていることが多いのです。個人経営の飲食店の場合は、現店主が年齢を重ねても体が動く限りはお店を続けようとする傾向があり、事業承継についてはあまり意識していない場合が多くみられます。

飲食店の事業承継課題

飲食店を経営している場合は、店主自身が年齢を重ねてくるとお店の存続を考えるようになるのは、当然のことで常連客も多く、存続させたい意思があっても後継者がいないという状況が現実的にあります。

後継者不在の問題

飲食店業界は、全体的に人材不足となっておりなり手が少ない業種でもあります。そのため、適当な後継者を探したくても人材がいないために見つからないという状況があります。飲食店を営んでいる親の後を継いで後継者となるパターンも少なく、現店主の子供が必ずしもお店を継いでくれる保証はなく、やはり後継者については大きな問題となりそうです。

飲食店でも老舗の料理店などの場合は、子供が後継者となることもあり、また従業員に経営の資質がある場合は、後継者に選定する場合もあります。しかし、現実には現店主の子供が後継者となることは少なく、親が飲食店を経営していてもほかの業種に就職してしまうことも考えられます。その場合は、すでに働いている人材から後継者を選定する方法もありますが、飲食店は人材が慢性的に不足しており、適当な後継者を見つけることが難しい状態と言えます。

もしも、すでに働いている従業員の中から「お店を継ぎたい」という申し出があれば、ぜひ親族外承継によって事業承継を進めるべきでしょう。飲食店の場合は、料理を提供する能力が高くても、その人材が経営者の後継者となる可能性については、別物と考える場合もあります。いずれにしても、飲食店では後継者不在の問題が大きく影響しており、適当な後継者が見つからない場合は「自分の代で閉店する」という選択をする店主が多くいるのです。

店主の高齢化

中小企業庁の調査では、2015年に中小企業の経営者年齢のピークが66歳とされており、経営者の平均年齢の推移をみても直近から4年前では67.7歳、小規模事業者では70.6歳を推移しています。規模の小さい飲食店においては、店主の年齢が60歳を超えているところが多いことが予測され、店主が60歳代、70歳代でもお店の運営をしている場合が多いでしょう。

本来であれば、店主が60歳代、70歳代の場合は、事業承継の準備を始めているか、事業承継を終えているのが望ましいですが、後継者不在の問題があるために店主が高齢になってもお店の運営を続けている場合が多いのです。中小企業及び小規模事業者の場合は60歳を迎える頃には、事業承継の準備を開始した方が良いとされていますが、飲食店の場合も現店主が60歳代には事業承継の準備を開始すべきなのです。

飲食店の場合は、調理師の資格が必要になりますし、お店を運営する資質も必要になります。資格取得やお店の経営について事業承継する場合は、10年以上の期間が準備に必要になる可能性もあります。店主が高齢になればなるほど、事業承継が難しくなる可能性もあるので、親族内承継、親族外承継が望めない場合は、社外への引継ぎとしてM&Aを検討する必要があるでしょう。

飲食店の事業承継の注意点

飲食店の事業承継は、お店の運営の仕方だけでなく、そのお店の味や運営方法についても承継していかなければならない要素があります。特に、個人経営の飲食店の場合は、地元での人気が高い場合もあり、お店の運営の仕方だけではなく、先代から引き継ぐお店の雰囲気や味などを引き継ぐものが多いでしょう。

また、事業承継によってお店の雰囲気を一新させたり新しい運営体制にしたりする場合も考えられます。事業承継するタイミングでお店のあり方が変わる場合もあるので、しっかりとした事業承継の計画が必要になります。

情報漏洩に注意

事業承継には、親族内承継、親族外承継、社外への引継ぎ(M&Aなど)の方法があります。いずれの方法で事業承継する時は、具体的な内容が確定してから従業員や取引先などに公開するようにしましょう。

事業承継は、お店にとって大きな転換期になる場合もあります。具体的な内容が決まる前に、従業員に情報が漏れてしまうと、従業員から取引先に伝わる可能性もあります。従業員の間に事業承継の情報が広まると、お店のあり方が変わってしまうのでないか?人員整理でリストラがあるのではないか?などのような憶測が生まれやすくなります。このような状態は、従業員に不安を与えることになります。特に、M&Aを実施する場合はお店を売却することになるので、従業員にとってはとても不安になる要素になります。M&Aを実施する時は、具体的な内容が決まり、M&Aを実行する直前に公開するようにしましょう。

親族内承継、親族外承継の場合も具体的な内容が決まるまでは、情報が漏れないようにしなければなりません。現店主から後継者に交代する直前まで、できるだけ情報が漏れないように注意が必要です。後継者に交代するタイミングでお店を一新させようとしている時は、その内容が漏れないようにした方が良いでしょう。

余裕を持った後継者教育

飲食店の場合は、店主が調理をして飲食を提供している場合もあります。後継者にも調理を任せる場合は、調理師の資格を取得させる必要があります。現店主の子供が後継者となることが決まっている場合は、できるだけ早く調理師の資格を取得させて、料理の仕方を教える必要があります。これらを指導するには、長い期間がかかることが予測できます。

他の業種の事業承継では、事業承継には概ね10年程度の期間を要すると言われていますが、飲食店の場合は、調理師資格の取得、調理の技術を学ぶまでに時間がかかる場合があります。そのため、後継者教育を考える時は、時間をしっかりとって余裕のある計画を立てる必要があります。また、調理の技術のほかに経営者としてのお店の運営方法、取引先やお客さんとのかかわりなど、学ぶことがたくさんあります。通常の場合は、概ね10年程度とされていますが、それ以上の期間がかかることが予測できます。しっかりと余裕をもって、後継者教育ができるようにしておきましょう。

飲食店の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継について、悩みや不安を抱えている経営者は多くいます。悩みや不安を抱えながらも、日々の忙しさで事業承継については後回しにしている経営者が多く、相談できる人がいないとしている場合もあります。

事業承継は、家族のことなどプライベートな部分にも介入する場合があるので、誰にでも相談できるというわけではありません。しかし、ひとりで悩みや不安を抱えていても、事業承継が進みません。誰にも相談できないとしている時は、M&A仲介会社に相談する方法もあります。

M&A仲介会社とは

M&A仲介会社とは、M&Aの仲介をしている会社のことを言います。M&Aとは、合併と買収を表しており、事業承継に悩む経営者には全く関係がないように感じられますが、親族内承継、親族外承継をしようと考えている場合でも、アドバイスやサポートをしているM&A仲介会社があります。飲食店を経営していて、適当な後継者が見つからず困っている場合は、社外への引継ぎとしてM&Aを検討することになるでしょう。

特に、お店の存続を希望している場合は、M&Aによって買収してくれる会社を探して、買収してもらう選択をすることになります。M&Aは、経営者だけの力で実行しようと思っても財務や税務、法律などの問題もあるので、経営者が自分で実行しようとしてもとても難しいのです。このような時に、M&A仲介会社に相談するとお店を売却しようとしている経営者の希望に合った条件で、買収してくれる会社を探してくれるだけでなく、M&Aが成立するまでのプロセスについてアドバイスやサポートをしてくれます。

M&Aについて、よくわからない場合でも親切に説明してくれるので安心してサポートを依頼することができるでしょう。事業承継についても、どのように進めた方が良いのか?誰が後継者候補となるのか?などの質問にも応じてくれます。

まずは事前相談

M&A仲介会社は、近年中小企業のM&Aが増えていることから仲介会社が多くあります。M&A仲介会社に言ったら、M&Aを実施しなければならないか、というとそうではなく、まずはどのような事業承継をしたいのか相談することができます。

M&A仲介会社は、東証一部上場している大手の仲介会社もありますが、地元に密着した仲介会社もあります。いずれのM&A仲介会社も、事前相談を受け付けており、ほとんどが無料となっています。無料で事前相談を受けることができるので、どのような事業承継をするにしても不安や悩みを一人で抱えている場合は、M&A仲介会社に相談すると良いでしょう。どのような内容でも、相談に応じてくれますし、事業承継においてM&Aが必要で有れば適切なアドバイスやサポートをしてくれます。

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飲食店の事業承継事例

たくさんの飲食店がある中で、実際に事業承継をしている飲食店はどのように成功させたのでしょうか?具体的な事例を見るとどのように事業承継すればよいのかイメージがしやすいでしょう。そこで、飲食店の事業承継の事例を紹介します。

遺言書で成功

フランス料理を提供しているレストランで、現店主が創業者で長期間にわたって、業績を伸ばして、8店舗を運営する規模まで成長しました。店主には2人の息子がおり、2人とも創業者である父の影響によってフランス料理を学び、ともにフレンチレストランで修業をしていました。そのため、創業者である店主は将来、2人の息子にフランス料理店の経営を任せたいと考えるようになりました。

兄弟である2人は兄弟仲もよく、互いに料理の技術を磨くために切磋琢磨していました。そのような中で、創業者である父は仲の良い兄弟に安心していましたが、万が一に備えて遺言書を遺すことにしました。遺言書を遺す理由には、父である自分が亡くなった後に、兄弟仲が悪くなって8店舗運営しているレストランがなくならないようにするためでした。

その後、創業者で社長である父が、脳梗塞で倒れ、そのまま息を引き取ってしまいました。社長である父は遺言書を遺していたため、2人の兄弟は父の意思を尊重して、長男をトップとして新しい体制で、8店舗あるレストラン運営を始めました。その後、店舗を10店舗に増やすことができ、順調にお店の運営をしているそうです。

まとめ

飲食店の事業承継は、個人経営のお店も多く、現実的には難しいのが実情でしょう。飲食店の店主の子供が「お店を継ぎたい」と言えば、親族内承継が可能となって、事業承継の問題はクリアされます。しかし、子供が必ずしも「お店を引き継ぎたい」というとは限りませんし、従業員の中に適当な後継者がいるとも限りません。

お店が繁盛していて、人気も売上高も好調なのに、後継者がいないことでお店が存続できないのであれば、M&Aを検討する方法があります。M&Aについて、内容を知りたい時はM&A仲介会社を活用することをおすすめします。

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