IT企業の事業譲渡・事業売却の流れやチェック項目を解説!事例も紹介

事業譲渡・事業売却を行うIT企業は多くありますが、流れをしっかりを理解していないと、思わぬところでつまずいてしまう可能性があります。今回の記事では事業譲渡・事業売却にスポットライトを当て、その流れやチェック項目などをお伝えしていきます。

業種別M&A

2020年2月26日更新

目次
  1. IT企業の現状と動向
  2. IT企業の事業譲渡・事業売却
  3. IT企業の事業譲渡・事業売却が求められる理由
  4. IT企業の事業譲渡・事業売却のメリット
  5. IT企業の事業譲渡・事業売却のデメリット
  6. IT企業の事業譲渡・事業売却の流れ
  7. IT企業の事業譲渡・事業売却する前に確認すべき点
  8. IT企業の事業譲渡・事業売却を行う際の注意点
  9. IT企業の事業譲渡・事業売却の事例
  10. まとめ

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IT ソフトウェアのM&A・事業承継

IT企業の現状と動向

IT企業とは「情報技術(Information Technology)」に関する事業を行っている企業のことをいいます。情報技術に該当するものは多種多様であり、ハードウェア・ソフトウェアの開発、プログラム処理、アプリ開発、システム開発、システムエンジニアの派遣などがあります。

また、最近はWEBサービス・メディアの運営を行っているIT企業が増えていますが、このようなIT企業は「WEB業界」に属するものとして扱うこともあります。それでは以下に、IT企業の現状と動向について紹介していきます。

IT企業の現状

経済産業省による分類で「情報サービス業」に相当するIT業界は、1990年頃から全体の売上高・従業員数が急激に増加し、現在も伸び続けている状況です。経済産業省による調査によると、2017年の情報サービス業における売上高は約18兆円で、過去最高の水準となりました。

情報サービス業は主に、インターネット付随サービス業、情報処理・提供サービス業、ソフトウェア業の3業種に分類されます。その中でも受託開発ソフトウェア業の売上が伸びている傾向にありますが、IT業界では全ての業種において増加傾向にあるのが現状です。

参考URL:経済産業省「平成30年情報通信業基本調査の結果」

IT企業の動向

IT業界は一般的に、景気の動向に影響される傾向があります。業績が良くなり次第、新しいシステムの導入を行うという企業も少なくないため、景気が回復してしばらくすると需要が伸びる傾向があることもIT業界の特徴と言えるでしょう。

近年ではパーソナル、ビジネスを問わず、私たちの生活においてIT技術は欠かせないものとなっています。また、金融機関のシステム更新やマイナンバーの導入など大型案件の需要も伸び、今後もIT業界の業績は増加傾向にあると予測されています。

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IT企業の事業譲渡・事業売却

IT ソフトウェアのM&A・事業承継
IT ソフトウェアのM&A・事業承継

近年売り上げが増加傾向にあるIT企業ですが、様々な理由により事業譲渡・事業売却を行うIT企業も多くあります。それでは事業譲渡・事業売却を求められる理由を説明する前に、それらの意味の違いを明確にしておきましょう。

事業譲渡とは

事業譲渡はその名の通り「事業を譲渡する」ことで、不採算事業やノンコア事業の売却に用いられることがあります。一般的なM&Aというと会社それ自体を売買するイメージがあるかと思いますが、事業譲渡は事業のみを売買するため、会社の独立性は失われません。

事業譲渡は、他のM&Aの手法と比べると異なる点が多くあります。まず、会社を売買する株式譲渡や合併と違い、事業譲渡は法人税ではなく消費税が課税されるというところも異なるポイントだと言えるでしょう。

事業譲渡により消費税が課税される理由としては、事業譲渡で売買される事業は「資産」として扱われるからです。また、事業譲渡は契約の範囲内で承継するものを選べるという一面があります。

また、株式譲渡や合併は、売り手の会社が持つ負債や資産を買い手が全て引き継ぐという「包括的承継」が発生します。これに対して事業譲渡はあらかじめ承継するものを選べるため、引き継ぎたくない資産や負債を除くことができます。

この点は買い手にとって大きなメリットになるでしょう。しかし、事業譲渡は事業の許認可や雇用契約、不動産の名義などが全て白紙になり改めて手続きする必要があるため、時間と手間がかかるというデメリットはあります。

事業売却とは

事業売却は事業譲渡と似ている言葉ですが、実際混同されていることが多いです。ただ、事業譲渡はM&Aの手法を指しており、事業売却は「事業を売却する」という行為それ自体を指すという点で異なっています。

また、事業売却をというくくりで見るなら、事業譲渡とは別に会社分割という手法も該当し得るでしょう。会社分割は会社から事業を切り離して、他の既存会社に承継させたり、新規に独立させる手法です。

事業譲渡とよく似ていますが、一つの会社で完結させられるうえに包括的承継が発生するなど、異なる点が多くあります。

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IT企業の事業譲渡・事業売却が求められる理由

1990年頃から成長率の著しいIT業界ですが、様々な理由から事業譲渡・事業売却が求められる場合もあります。それでは、なぜ事業譲渡・事業売却が求められているのか、以下にその理由を紹介していきます。

  1. 業界全体の人材不足
  2. 事業規模の拡大
  3. 事業の内製化

①業界全体の人材不足

IT業界は慢性的に人材不足に陥っている傾向があり、とりわけITやIoTのような最先端の技術の専門家は常に不足している状態です。そのため、新たな人材を確保するために事業譲渡・事業売却を行うケースが多くあります。

②事業規模の拡大

楽天やソフトバンクのように、ITをベースに様々な事業分野に進出しているIT企業は多くあります。事業規模を多角化すればそれだけ会社の体力も増えるため、事業譲渡・事業売却は事業規模の拡大を進めるうえで効率的な手段となり得ます。

③事業の内製化

従来のIT企業は特定のプロセスを下請け業者に回していくことで業務を進めていましたが、近年はその構造が問題視されて改善が求められています。そのため、事業譲渡・事業売却を行うことで会社の内部でプロセスを完結させられる体制作りにシフトしているIT企業が増えています。

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IT企業の事業譲渡・事業売却のメリット

ここまでIT企業の事業譲渡・事業売却が求められる理由を紹介していきましたが、事業譲渡・事業売却を行うとどのようなメリットが得られるのでしょうか。それでは以下に、具体的なメリットを紹介していきます。

  1. 後継者問題の解決ができる
  2. 従業員の雇用先ができる
  3. 中心事業を選別できる
  4. 安定的なビジネスパートナーを得る
  5. 譲渡・売却益を獲得できる

①後継者問題の解決ができる

後継者不在の会社の場合、事業譲渡・事業売却は解決の糸口になります。事業を他の会社に託すことができれば、たとえ会社が廃業したとしても事業はそのまま継続できるため大きなメリットと言えるでしょう。

②従業員の雇用先ができる

事業の存続が危ぶまれている場合、経営者として憂慮すべきことが従業員の雇用です。しかし、事業譲渡・事業売却であれば、他の会社に経営してもらうことができるため、従業員の雇用先を確保することができるというメリットがあります。

③中心事業を選別できる

さきほどもお伝えしましたが、事業譲渡・事業売却はノンコア事業を整理し、コア事業へ集中できる体制を作るうえでも使われます。コア事業へ集中できる体制を作ることができれば、より効率的な経営が実現できるようになります。

④安定的なビジネスパートナーを得る

事業譲渡・事業売却を行い、買い手の会社と良い関係を築くことができれば、安定的なビジネスパートナーを得ることにつながります。実際、事業譲渡・事業売却をきっかけに、良い取引関係を築いたケースは多くあります。

⑤譲渡・売却益を獲得できる

事業譲渡・事業売却を行えば、まとまった資金を獲得することができます。実際に事業譲渡・事業売却を行った会社は、譲渡・売却益を経営資金に回したり、新たな事業を打ち立てる資金にするなど、様々な形で運用しています。

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IT企業の事業譲渡・事業売却のデメリット

ここまではIT企業が事業譲渡・事業売却を行うメリットを紹介していきましたが、一方でデメリットはどのようなものが挙げられるのでしょうか。事業譲渡・事業売却は、以下に挙げるようなデメリットに注意する必要があります。

  1. 債務・債権などを引き継げない可能性がある
  2. 事業引継ぎ後に拘束される可能性がある
  3. 一定期間は同事業を行えない

①債務・債権などを引き継げない可能性がある

さきほどお伝えしたように、事業譲渡は買い手が契約の範囲内で承継するものを選べるものです。しかし、これは裏を返すと買い手が不利益と判断したものは、引き継いでくれない可能性があることを示しています。

とりわけ売り手の債務などは、買い手が引き継いでくれない可能性が高いため、交渉の際は気を付けておく必要があります。

②事業引継ぎ後に拘束される可能性がある

事業譲渡・事業売却を行った後、最終契約の内容によっては引き継ぎ関連の条項により経営者が拘束を受ける可能性があります。もし最終契約で設けられた条項を違反すると損害賠償が発生することもあるため、最終契約の締結をする際は条項を正確に認識しておく必要があります。

③ 一定期間は同事業を行えない

事業譲渡・事業売却を行うと、売り手は一定期間だけ同一の事業を行えなくなるなど、規制を受けることがあります。そのため、売り手の今後の経営に制限がかかってしまう可能性が高くなる点には注意しておきましょう。

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IT企業の事業譲渡・事業売却の流れ

ここまでIT企業が事業譲渡・事業売却を行う、メリットとデメリットを紹介していきました。それでは具体的に、IT企業が事業譲渡・事業売却を行う際の全体の流れを説明していきます。

①相談者・仲介者との契約

事業譲渡を行う際、まずは相談者・仲介者と契約を締結し、サポートを得ておくようにしましょう。もちろん当事者同士だけで事業譲渡・事業売却はできますが、専門的な知識を持つ相談者・仲介者のサポートがあれば成功率も高まります。

また、事業譲渡・事業売却は専門的な知識も必要となってくるため、サポートを受けることでスムーズにプロセスを進められるようになります。相談者・仲介者を選ぶ際は報酬やノウハウはもちろん、お互いの相性もチェックしておくようにしましょう。

秘密保持契約の締結

契約を結ぶ際、相談者・仲介者とは仲介契約だけでなく秘密保持契約も締結することになります。これはM&Aを進めていく際、重要な秘密情報を漏洩させないための様々な条項を盛り込んでいる契約です。

情報が漏洩すれば従業員や取引先に動揺を与えかねず、また同じ相手とM&Aを考えている他社に先を越される可能性が出てくるため情報の秘匿は非常に重要です。そのため、情報の扱いを厳密に行っている相談者・仲介者のサポートを得るようにした方がいいでしょう。

②事業譲渡・事業売却先の選定

相談者・仲介者と契約を結んだ場合、そのサポートを得ながら事業譲渡・事業売却先の選定を行います。その際、ロングリスト(買い手の一覧)とショートリスト(一定条件で絞り込んだもの)を作成し、条件と照らし合わせながら候補を絞り込んでいく作業をスクリーニングといいます。

スクリーニングの際は、候補の会社を多角的に分析することを心がけましょう。事業譲渡・事業売却に限らずM&Aは相手との会社の相性だけでなく、経営方針や事業分野、ノウハウなどといった様々なファクターが重要となります。

高値で買収してくれることのみを条件にしていると、理想的なシナジー効果を得られない可能性が高いため、注意しておきましょう。

③経営者同士の面談

事業譲渡・事業売却先が定まったら、M&Aを打診し、経営者同士の面談を行って実行につなげていきます。この交渉で失敗すると事業譲渡・事業売却があっという間に破談になるため、慎重に行うようにしましょう。

また、この経営者同士の面談は秘密裏に行われなければなりません。さきほどもお伝えしたようにM&Aは情報漏洩が命取りになるため、面談を行ったことが外部に漏れないように注意しましょう。

意向表明書の提示

経営者同士の面談でM&Aを行う方針が固まった場合、意向表明書の提示が行われることがあります。意向表明書とは譲受側のみが提示するもので、M&Aを行うという意思や、その方向性などをまとめた書類です。

このプロセスは必ず行われるものではなく、意向表明書に法的拘束力はありません。しかし、これを行うだけでもM&Aの方向性が固まりやすくなります。

④基本合意書の締結

買い手と売り手の間でM&Aを行うことが完全に決定された場合、基本合意書が締結されます。基本合意書とはM&Aを行うにあたってベースとなる条件や方針などをまとめたもので、基本的にM&Aは基本合意書の内容に沿って進められることになります。

ただ、基本合意書を締結したからといってM&Aが成約したわけではありません。また、これから紹介するデューデリジェンスを経て、基本合意書の内容が変わることがあるため、基本合意書が絶対的ではないことも認識しておきましょう。

⑤デューデリジェンスの実施

デューデリジェンスとは売り手の会社のリスクを精査するプロセスであり、M&Aにおいて非常に重要です。デューデリジェンスは財務、税務、法務など様々な種類があり、必要があれば複数の種類のデューデリジェンスが行われることがあります。

このデューデリジェンスはM&Aの成否を大きく左右するものであり、結果次第ではM&Aが破談したり、譲渡価格が大きく低下することがあります。

⑥最終交渉

デューデリジェンスが終わった後、その結果を元に最終交渉が行われます。最終交渉を通じて事業譲渡・事業売却の最終的な譲渡価格や条件が決定されます。

最終譲渡契約(最終売却契約)の締結

最終交渉がまとまった際に締結するものを最終譲渡契約といい、ここには事業譲渡・事業売却の最終的な条件や譲渡価格、表明保証など様々な条項が記載されています。最終譲渡契約は最終譲渡契約書という形でまとめられます。

⑦クロージング

クロージングは最終交渉後に、事業譲渡・事業売却を完了させるうえで必要な手続きを行うプロセスです。事業譲渡・事業売却の場合は様々な契約の再締結や事業許認可の取り直し、移転する不動産の登記などが行われることになります。

⑧各種手続き・引継ぎの遂行

クロージングと並んで行われるのが経営統合に伴う各種手続き・引継ぎの遂行です。このプロセスは「PMI」や「アフターM&A」と呼ばれており、非常に重要なものとなっています。

そもそも事業譲渡・事業売却に限らず、M&Aは異なる組織が統合するものであるため、業務やルールなどのすり合わせが必要になります。そのため、このプロセスを怠るとシナジー効果が得られなくなります。

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事業譲渡契約書のポイント

IT企業の事業譲渡・事業売却する前に確認すべき点

IT企業が事業譲渡・事業売却を行う際、以下のようなチェック項目を確認しておきましょう。事前にこれらを確認しておくことで、事業譲渡・事業売却による失敗を避けることに繋がってきます。

  1. 事業譲渡・事業売却を行う目的
  2. 事業譲渡・事業売却先の選定方法
  3. 事業譲渡・事業売却の範囲
  4. 事業譲渡・事業売却で発生する税金
  5. 事業譲渡・事業売却のタイミング
  6. 自社の事業の強み

①事業譲渡・事業売却を行う目的

初歩的な問題かもしれませんが、「どのような目的で事業譲渡・事業売却を行うか」はしっかり決めておく必要があります。「赤字の事業を売却したい」「資金を得たい」という安直な目的だけだと、買い手が事業譲渡・事業売却に乗ってくれません。

買い手が獲得し得る利益も踏まえたうえで、合理的な目的を持っていることで、事業譲渡・事業売却の成功につながります。

②事業譲渡・事業売却先の選定方法

事業譲渡・事業売却先を選ぶ際、その条件をどうやって設定するかも重要なポイントです。資金が豊富だったり、会社のブランドやネームバリューが有名なだけで買い手を選ぶことはおすすめできません。

事業譲渡・事業売却は自分の事業を買い手に託す行為であり、理想的なシナジー効果を得るには相性のみならず、買い手の様々な要素が重要になります。そのため、理想的なシナジー効果につながるよう、厳密に条件を設定したうえで事業譲渡・事業売却先を選ぶようにしておきましょう。

③事業譲渡・事業売却の範囲

さきほどもお伝えしたように、事業譲渡・事業売却は契約の範囲で買い手が承継するものを選べるため、売却する範囲も決めておく必要があります。とりわけ売り手にとって渡したくない資産や人材がいる場合は、あらかじめ選別しておくことがおすすめです。

ただ、交渉の過程で買い手の方から承継したいものや、逆にしたくないものを提示してくることがあります。買い手が提示したものが売り手のそれと食い違っている場合、いかに交渉で優位に立つかが重要となります。

④事業譲渡・事業売却で発生する税金

事業譲渡・事業売却で発生する税金はそのままコストにつながるため、あらかじめ把握しておくことがおすすめです。とりわけ事業譲渡は消費税が発生するタイプのM&Aスキームであるため、どれだけ課税されるかを踏まえておかないと、負担が大きく変わることがあります。

⑤事業譲渡・事業売却のタイミング

事業譲渡・事業売却を行うのであれば、タイミングも意識しておきましょう。M&Aのニーズが高まっている時期に事業譲渡・事業売却を行えるように、業界の動向を見据えておくようにしましょう。

⑥自社の事業の強み

事業譲渡・事業売却を行うのであれば、その事業の強みを適切に把握しておくことも欠かせないでしょう。事業譲渡・事業売却の際、その強みが譲渡価格に影響を及ぼすものですし、買い手が事業譲渡・事業売却に乗ってくれるかどうかも左右します。

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IT企業の事業譲渡・事業売却を行う際の注意点

ここからは先に述べた確認点と同様に、IT企業の事業譲渡・事業売却を行う際に注意しておきたい点を紹介します。事業譲渡・事業売却を行う際、以下のポイントには特に注意しておきましょう。

  1. 従業員・取引先への事情説明
  2. 事業譲渡・事業売却後の計画
  3. 相談先の選定

①従業員・取引先への事情説明

事業譲渡・事業売却を行う際、従業員や取引先への事情説明は欠かさないようにしましょう。事業が他の会社に委託される以上、従業員や取引先への影響は大きいものですし、場合によっては相手の心証を悪化させてしまう可能性があります。

とりわけ従業員は事業譲渡によって雇用契約が白紙になるため、離職する可能性が高まります。そのため、事業譲渡・事業売却に反発する従業員が大量離職するリスクが発生するため、事前に説得のための材料を揃えておく必要があります。

②事業譲渡・事業売却後の計画

事業譲渡・事業売却はあくまで経営戦略の一つに過ぎず、今後も会社が存続していくのであれば、事業譲渡・事業売却後の計画もきちんと立てておきましょう。売り手は事業譲渡・事業売却を踏まえたうえで、今後の計画を立てておく必要があります。

さきほどお伝えしたように事業譲渡・事業売却は譲渡・売却益を得られるため、その資金をベースにした経営計画を立てておくことがおすすめです。

③相談先の選定

相談者・仲介者のような相談先の選定も注意しておきましょう。決して多くはありませんが、相談者・仲介者の中には報酬目当てでクライアントの利益を考えない悪質な業者がいるケースがあります。

もし、事業譲渡・事業売却を検討されている場合は、ぜひM&A総合研究所へお気軽にご相談ください。M&A総合研究所は多種多様な業界・業種のM&Aを成約に導いた経験があり、日本最大規模のM&Aプラットフォームを持っているため豊富な案件が集まっています。

また初回のご相談は無料で受け付けしており、成約後も国内最安値水準の完全成功報酬制となっています。事業譲渡・事業売却に関してお困りの際にはぜひ一度、M&A総合研究所へお気軽にご相談ください。

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IT企業の事業譲渡・事業売却の事例

ここまでIT企業の事業譲渡・事業売却について紹介していきましたが、最後に実際にIT企業で行われた事例を紹介していきます。事業譲渡・事業売却を検討する際に、過去の事例を確認することは取引を成功させるため、そしてリスクを避けるためにも重要です。

PoliPoliと毎日新聞社による事例

気軽に俳句を投稿できる「俳句てふてふ」は、当時19歳の伊藤氏が個人で開発したアプリです。その際に伊藤氏が創業した企業「PoliPoli」に対して、毎日新聞社から事業譲渡の話をもちかけました。

毎日新聞社は長年俳句のコンテンツを提供しているノウハウがあり、「俳句てふてふ」事業の成長のためには資本などのリソースを活用した方が有効という理由から事業譲渡を提案したといいます。

そして2018年6月に事業譲渡が正式に行われ、毎日新聞が「俳句てふてふ」を運営し、伊藤氏はアドバイザーとなりました。事業が一定のステージに達して、その後の成長に必要なリソースを割けないとき事業売却は有効な手段と言えるでしょう。

クラウドワークスとコーチ・ユナイテッドによる事例

クラウドワークスは企業と個人が直接繋がり、仕事を受注できるサイト「クラウドワークス」などを運営する企業です。クラウドワークスは2017年12月、コーチ・ユナイテッド(クックパッド子会社)から、「サイタ」事業を譲り受けました。

マッチングサイトの「サイタ」は、170種類以上もの習い事で生徒と講師を繋ぐサイトです。個人取引に関するサービスを強みとしているクラウドワークスは「サイタ」の譲受により、スキル共有サービスの利用者増加を目指しています。

まとめ

事業譲渡・事業売却を行うIT企業は多くありますが、そのスキームをよく理解していないと失敗する可能性が出てきます。また、事業譲渡・事業売却を行う目的やメリット・デメリット、注意すべきポイントも踏まえておかないと、なかなか成功につながりません。

必要があればM&Aの専門家と相談するなどして、積極的に情報や知識を集めておくようにしましょう。最後に今回の記事をまとめると、以下のようになります。

・IT企業の現状と動向
→全ての業種において売上増加傾向、今後もIT業界の業績は増加傾向

・IT企業の事業譲渡・事業売却が求められる理由
→業界全体の人材不足、事業規模の拡大、事業の内製化

・IT企業の事業譲渡・事業売却する前に確認しておきたいこと
→目的、選定方法、範囲、税金、タイミング、自社の強み

・IT企業の事業譲渡・事業売却を行う際の注意点
→事情説明、事業譲渡・事業売却後の計画、相談先の選定

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