2022年6月6日更新業種別M&A

コンクリート製造業界のM&A!動向や流れ・相場を事例付きで徹底解説

コンクリート二次製品や原料であるセメントなどを製造・販売するコンクリート製造業界では、市場規模の縮小とともにM&Aによる統廃合が進んでいます。本記事では、コンクリート製造業界のM&Aについて、メリットや手続きの流れ、実際のM&A事例などを解説します。

目次
  1. コンクリート製造業界とは
  2. コンクリート製造業界のM&A動向
  3. コンクリート製造業界M&Aを行うメリット
  4. コンクリート製造業界M&Aを行う注意点
  5. コンクリート製造業界のM&Aの流れ
  6. コンクリート製造業界のM&A相場
  7. コンクリート製造業界のM&A事例
  8. コンクリート製造業界のM&Aで成功するポイント
  9. コンクリート製造業界のM&Aでおすすめの相談先
  10. まとめ

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コンクリート製造業界とは

コンクリート製造業界は、コンクリート二次製品やその原料であるセメントなどを主に製造・販売しています。近年では、市場規模の縮小しており、M&Aによる統廃合が進んでいます。

本記事では、コンクリート製造業界のM&Aについて解説しますが、まずはコンクリート製造業界とは何かについて、現状や課題などを概観します。

コンクリート製造業界について

コンクリート製造業界とは、ブロックやパイルを始めとするコンクリート製品の製造・販売、およびコンクリートの原料となるセメントの製造・販売などを行う業界です。

原料であるセメントの製造・販売の大手企業は、太平洋セメント・住友大阪セメントなどです。そして、コンクリートを使った製品メーカーの大手には、三谷セキサン・日本コンクリート工業などがあります。

コンクリート製造業界の現状

近年は少子化によって住宅を購入する人が減っており、公共事業の予算も平成10年ごろから減少傾向にあるので、コンクリート製造業界も市場規模が縮小してきている現状があります。

大手のコンクリート製造業界の会社は、今後需要の伸びが期待される東南アジアなどに事業拡大したり、統廃合によって業界再編を行ったりして生き残りを図っています。

コンクリート製造業界の課題

コンクリート製造業界は市場規模の減少が大きな問題で、市場規模が増大に転じることは当面ないと考えられます。よって、市場規模が減少していくという前提のもと、いかに生き残りを図るかが今後の課題となります。

中小のコンクリート製造業界の企業は、独自の強みを持つ事業を生み出すか、M&Aで大手の傘下に入るなどの方法で入り生き残りを図ることになるでしょう。

大手は統廃合による業界再編とともに、需要の多い新興国に事業拡大を求めることがポイントとなります。

コンクリート製造業界のM&A動向

コンクリート製造業界は市場規模が縮小しているので、統廃合のためのM&Aが盛んに行われています。

大手企業では宇部興産と三菱マテリアルがセメント事業の統合を決めているなど、こういった動きは今後も活発化すると考えられます。

国内需要が頭打ちのため、M&Aで海外展開を目指す大手企業も増加傾向にあります。例えば、太平洋セメントや日本ヒュームなどが、東南アジアを始めとする海外企業のM&Aを積極的に展開しています。

コンクリート製造業界M&Aを行うメリット

コンクリート製造業界のM&Aを行う際は、そのメリットを理解しておく必要があります。主なメリットとしては、以下の5点が挙げられます。

【コンクリート製造業界M&Aを行うメリット】

  1. 後継者問題の解決に繋がる
  2. 従業員の雇用先も確保できる
  3. 単独では難しい規模の事業もできる
  4. 経営が安定化する
  5. 売却益を獲得できる

1.後継者問題の解決に繋がる

コンクリート製造業界は中小企業が多く、経営者の高齢化が進んでいます。しかし、経営者が高齢になっても後継者がみつからない企業は多く、このままでは多くのコンクリート製造業界の会社が廃業せざるを得ないことになります。

このような後継者のいない中小のコンクリート製造業界の会社が、M&Aで承継先企業をみつけることによって後継者問題を解決できます

中小企業の後継者問題とは?原因や解決策・対策を徹底解説! | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

2.従業員の雇用先も確保できる

コンクリート製造業界は市場規模が縮小傾向にあり、企業の数も年々減ってきています。

経営が苦しい中小のコンクリート製造業界企業が、M&Aで大手の傘下に入れば従業員の雇用先を確保でき、従業員の生活を守ることができます。

3.単独では難しい規模の事業もできる

M&Aは後継者問題の解決などに有効ですが、積極的に事業拡大するための経営戦略として使うこともできます。

コンクリート製造業界の企業を拡大するには設備投資を行う必要があり、中小企業では実現できないこともありますが、M&Aで設備の充実した大手と協働すれば、単独では難しい規模の事業を行うことも可能となります。

4.経営が安定化する

中小のコンクリート製造業界の企業は経営が安定しないことも多く、しっかりした経営基盤が欲しいと考える経営者も少なくないでしょう。

経営を安定化させる手段として、M&Aで大手コンクリート製造業界の傘下に入ることは有力な選択肢のひとつです。

ただし、傘下に入ると経営の独立性は失われるので、メリットとデメリットを考えて判断することが大切です。

5.売却益を獲得できる

M&Aでコンクリート製造業界の会社を売却すると、会社または経営者が売却益を得ることができます。獲得した売却益は別な事業の資金にしたり、経営者の引退後の生活費に回すことも可能です。

売却益が誰のものになるかはM&Aの手法によって変わってくるので、売却益の獲得を目的にM&Aを行う場合は注意が必要です。

M&Aで売却するには?売却先の選び方、価格の算定方法を解説 | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

コンクリート製造業界M&Aを行う注意点

コンクリート製造業界のM&Aは必ず成功するとは限らないため、注意点を押さえて進めていく必要があります。特に以下の3点は頭に入れたうえで、M&Aの手続きを進めていくことが大切です。

【コンクリート製造業界M&Aを行う注意点】

  1. 簿外債務の発覚がないようにする
  2. 従業員の流出に注意する
  3. 情報の漏洩に注意する

1.簿外債務の発覚がないようにする

コンクリート製造業界に限らず、中小企業ならどこでも多少の簿外債務があるケースが多いです。しかし、金額の大きい簿外債務や、賃金未払いなど法的に問題のある簿外債務は、M&Aの失敗につながる大きな要因となります。

コンクリート製造業界のM&Aを行う際は、あらかじめ簿外債務を洗い出して整理することが大切です。もし整理できない簿外債務が残ってしまう場合は、買い手に対して簿外債務を隠匿しないことが重要です。

会社売却・M&Aで問題になる簿外債務とは?粉飾発見方法と対処方法 | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

2.従業員の流出に注意する

M&Aは経営権や設備の獲得だけでなく、技術やノウハウを持った優秀な従業員を獲得することも大切な要素です。

もしM&Aに反発した従業員が離職してしまうと、買い手にとってはM&Aのメリットが減少することになります。

コンクリート製造業界のM&Aを行う際は、雇用条件などに十分配慮するとともに、M&Aに対する従業員の不安感を取り除き、従業員が流出しないようにすることが大切です。

3.情報の漏洩に注意する

M&Aの手続きや交渉では、売買相手の企業やM&A仲介会社に自社の情報を開示します。よって、開示した情報が漏洩しないように秘密保持契約を締結し、情報管理を徹底しておくことが重要です。

また、従業員に自社がM&Aを検討していることが知れると不安や反発を招く恐れがあるので、社内での情報漏洩対策も徹底しておく必要があります

秘密保持契約(NDA/CA)とは? | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

コンクリート製造業界のM&Aの流れ

多くの経営者にとってM&Aは経験がないため、その流れが分からないことが不安感にもつながります。コンクリート製造業界のM&Aを行う際は、あらかじめ流れを把握しておくとよいでしょう。コンクリート製造業界のM&Aは、おおむね以下のような流れで進んでいきます。

【コンクリート製造業界のM&Aの流れ】

  1. M&A・事業承継の専門家に相談
  2. M&A・事業承継先の選定・交渉
  3. M&A・事業承継先のTOPと面談
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

1.M&A・事業承継の専門家に相談

M&Aは経営者だけで行うことは難しいので、専門家に相談しながら進めていくケースが一般的です。

M&A・事業承継の専門家には、M&A仲介会社・金融機関のM&A部門・事業引継ぎ支援センターなどの公的機関など、さまざまな選択肢があります。

コンクリート製造業界のM&Aを行う際は、まずこれらの選択肢から適した専門家を選び、相談を持ちかけることになります。

2.M&A・事業承継先の選定・交渉

専門家に相談すると、まずは自社の基本情報やM&Aの目的などのヒアリングを行い、条件に合う相手の選定を行います

そして交渉したい相手が決まったら、専門家を介して相手企業の経営者にコンタクトをとります。相手企業も交渉に乗り気である場合は、具体的な交渉へと進みます。

3.M&A・事業承継先のTOPと面談

交渉がある程度進んだら、次は実際に経営者同士が面談を行います。トップ同士の面談では、開示された情報だけではわからない経営理念を確認したり、相手の経営者が自社を任せるのにふさわしい人物かの見極めを行います。

4.基本合意書の締結

トップ面談によって相手企業の経営者を信頼できることが分かったら、ここまでの交渉で合意した内容を基本合意書として締結します。

基本合意書の締結時点ではまだM&Aが確定したわけではないので、デューディリジェンスの結果などにより条件や価格が変更される場合もあります。

5.デューデリジェンスの実施

基本合意書締結後は、買い手企業によるデューデリジェンスが実施され、売り手企業の財務・税務などの詳しい調査をします。

買い手にとってはM&Aが完了してから問題が発覚すると取り返しがつかないので、デューデリジェンスをしっかり行うことが成功のポイントになります。

デューデリジェンスは買い手が売り手に対して行うため、費用も買い手企業が負担します。売り手は買い手のデューデリジェンスに協力し、求めに応じて情報開示する必要があります。

デューデリジェンスとは?意味、期間を解説 | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

6.最終契約書の締結

デューデリジェンスが終わって最終的な条件交渉が固まったら、最終契約書を締結してM&Aが成約します。

最終契約書の内容は、基本合意書をベースにデューデリジェンスの結果を加味して決定します。最終契約書ではすべてにおいて法的拘束力が発生するので、契約内容は慎重に吟味する必要があります。

M&AのDA(最終契約書)とは?項目や留意点を解説!ひな形あり! | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

7.クロージング

クロージングとは、最終契約書に記載された契約内容を実行することです。株式の譲渡や対価の支払い、事業資産の移転や従業員の再雇用、必要な許認可の取得などを行います。

具体的にどのような手続きを行うかは、採用したM&A手法によって異なります。

M&Aのクロージング手続きの内容や期間を解説!必要書類や成功ポイントは? | M&A・事業承継ならM&A総合研究所

コンクリート製造業界のM&A相場

コンクリート製造業界のM&Aははっきりした相場が決まっているわけではなく、個々の会社の企業価値や期待されるシナジー効果などから算出されます。

企業価値の算出は、理論的な企業価値評価で大まかな価値を見積もったうえで、最終的な価格は経営者同士の交渉で決めます。

コンクリート製造業界の場合は、優秀な設備を保有していたり、他社にない製品ラインナップを持っていたりすると、相場が高くなると考えられます

コンクリート製造業界のM&A事例

この章では、実際に行われたコンクリート製造業界のM&A事例から以下の10例を紹介します。

【コンクリート製造業界のM&A事例】

  1. 日本興業が新茨中のコンクリート二次製品事業を譲受
  2. 太平洋セメントによるインドネシアのセメント企業のM&A
  3. ベルテクスコーポレーションによるディーシーのM&A
  4. 日本ヒュームがタイの連結子会社の持分を現地企業へ譲渡
  5. アジアパイルホールディングスによるベトナムのコンクリート杭製造会社のM&A
  6. 日本コンクリート工業によるフリー工業のM&A
  7. エスイーによるホンシュウのM&A
  8. 太平洋セメントによるデイ・シイのM&A
  9. 太平洋セメントが米MM社のセメント事業資産を買収
  10. 旭コンクリート工業と日本ヒュームの資本業務提携

①日本興業が新茨中のコンクリート二次製品事業を譲受

日本興業

出典:http://www.nihon-kogyo.co.jp/

2020年10月に、日本興業株式会社が、株式会社新茨中のコンクリート二次製品事業を事業譲渡で譲受しました。資産の譲受が2020年10月、事業の譲受が2022年4月の予定となっています。

日本興業はコンクリート二次製品などを手がけるコンクリート製造業界の会社で、新茨中は生コンやコンクリート二次製品を手がけるコンクリート製造業界の会社です。

日本興業は新茨中のコンクリート二次製品事業を譲り受けることで、東日本地区での事業拡大を進めていくとしています

②太平洋セメントによるインドネシアのセメント企業のM&A

太平洋セメント

出典:https://www.taiheiyo-cement.co.jp/

2020年7月に、太平洋セメント株式会社が、インドネシアの国営セメント企業であるSBI社と業務提携を締結しました。

太平洋セメントはセメントなどの製造・販売を手がけるコンクリート製造業界大手で、SBI社はインドネシアでセメントや生コンなどを手がけるコンクリート製造業界の企業です。

太平洋セメントは主にアジアでの事業拡大を目指しており、インドネシアでの事業基盤の確立が本M&Aの目的となっています。

③ベルテクスコーポレーションによるディーシーのM&A

ベルテクスコーポレーション

出典:https://www.vertex-grp.co.jp/ja/index.html

2020年4月に、株式会社ベルテクスコーポレーションが株式会社ディーシーの全株式を取得し、完全子会社化しました。

ベルテクスコーポレーションはコンクリート製造業界の会社などをまとめる持株会社です。一方のディーシーは福岡でコンクリート二次製品を手がけるコンクリート製造業界の会社です。

ベルテクスコーポレーションはディーシーを傘下に加えることで、グループ拡大を図ることを目的としています。

④日本ヒュームがタイの連結子会社の持分を現地企業へ譲渡

日本ヒューム

出典:http://www.nipponhume.co.jp/

2019年8月に、日本ヒューム株式会社が、子会社であるタイのNHCT社の持分の一部を現地企業へ譲渡しました。日本ヒュームはヒューム管や建設基礎杭などを手がけるコンクリート製造業界の会社です。

NHCT社はタイでコンクリートパイルの製造を手がけるために設立した子会社であり、本M&Aは現地企業との連携強化による事業拡大を目的として行われました。

⑤アジアパイルホールディングスによるベトナムのコンクリート杭製造会社のM&A

アジアパイルホールディングス

出典:http://www.asiapile-hd.com/

2018年8月に、アジアパイルホールディングスが、現地子会社を通じてベトナムFCM社の株式を取得して子会社化しました。

アジアパイルホールディングスは日本と東南アジアのコンクリート製造業界企業をまとめる持株会社です。一方のFCM社は、ベトナムでコンクリート杭などを製造・販売しています。

アジアパイルホールディングスは、FCM社を傘下に加えることによりベトナムでの事業体制を強化していくとしています。

⑥日本コンクリート工業によるフリー工業のM&A

日本コンクリート工業

出典:https://www.ncic.co.jp/

2018年1月に、日本コンクリート工業株式会社が、フリー工業株式会社の株式の約65%を取得して子会社化しました。

日本コンクリート工業はポール・パイルなど各種コンクリート製品を製造・販売するコンクリート製造業界の会社で、フリー工業は土木工事や建築資材販売などを手がける会社です。

日本コンクリート工業のコンクリート事業とフリー工業の土木工事事業を融合した、シナジー効果の獲得が本M&Aの目的となっています。

⑦エスイーによるホンシュウのM&A

エスイー

出典:http://www.se-corp.com/ja/Top.html

2018年1月に、株式会社エスイーが株式会社ホンシュウの全株式を取得し、完全子会社化しました。さらに2018年4月にエスイーA&K株式会社と合併し、A&Kホンシュウ株式会社として統合されています。

エスイーは高強度コンクリートや建設用資機材などを手がける会社で、ホンシュウはコンクリート二次製品を手がけるコンクリート製造業界の会社です。本M&Aは、ESCON事業の拡充とシナジー効果の獲得を目的として行われました。

⑧太平洋セメントによるデイ・シイのM&A

太平洋セメント

出典:https://www.taiheiyo-cement.co.jp/

2016年8月に、太平洋セメント株式会社が株式会社デイ・シイを株式交換により完全子会社化しました。デイ・シイはセメント事業や不動産事業などを手がける会社です。

業界大手である太平洋セメントは、デイ・シイが持つ首都圏の工場を活かして事業拡大を図ることを目的として本M&Aを行いました。

⑨太平洋セメントが米MM社のセメント事業資産を買収

太平洋セメント

出典:https://www.taiheiyo-cement.co.jp/

2015年に、太平洋セメント株式会社が、米MM社とそのグループ企業のセメント事業用資産を買収しました。MM社は生コンやセメントなどを手がけるコンクリート製造業界の会社です。

太平洋セメントは、MM社およびそのグループ企業の事業用資産を買収することにより、カリフォルニア州などでの供給体制の強化を図るとしています。

⑩旭コンクリート工業と日本ヒュームの資本業務提携

旭コンクリート工業

出典:http://www.asahi-concrete.co.jp/

2014年9月に、旭コンクリート工業株式会社と日本ヒューム株式会社が資本業務提携を締結しました。

旭コンクリート工業はボックスカルバートを始めとするコンクリート二次製品を手がけるコンクリート製造業界の企業です。

旭コンクリート工業は、コスト削減を始めとするシナジー効果の獲得を目的として本M&Aを行いました。

コンクリート製造業界のM&Aで成功するポイント

コンクリート業界にかかわらずM&Aの成功率は決して高いとはいえません。コンクリート製造業界のM&Aを成功させるためには、ポイントを押さえておくことが大切です。

【コンクリート製造業界のM&Aで成功するポイント】

  1. M&Aの準備は入念に行う
  2. 譲れない条件を決めておく
  3. 自社の強みをまとめておく
  4. 業界の需要やタイミングを逃さない
  5. 専門家に相談する

1.M&Aの準備は入念に行う

コンクリート製造業界のM&Aは、本格的な相手探しや交渉に入る前に、しっかりと準備を整えておくことが大切です。

例えば、交渉相手が自社を理解しやすいように資料を準備したり、簿外債務や過度な税金対策がある場合はそれらの改善、経営状態の改善が可能ならば実行するといった準備が考えられます。

2.譲れない条件を決めておく

M&Aは相手との合意がなければ成立しないので、こちらの条件が全て通るとは限りません。多かれ少なかれ、自社の希望条件が実現できない部分があると考える必要があります。

そういった状況においてM&Aを成功させるには、これだけは譲れないという条件をあらかじめ決めておくことが大切です。

譲れない条件を決めておくと譲歩してよい条件も明確になるので、交渉をスムーズに進めることができます。

3.自社の強みをまとめておく

M&Aを行う両社がそれぞれ違った強みを持っている場合、お互いの強みを取り入れてシナジー効果を得れば大きな利益拡大を実現できます。

そのためには、M&Aを行う際に自社の強みをあらかじめ資料にまとめておくこともポイントです。

強みをまとめておけば交渉相手の選定も行いやすくなり、交渉相手も自社の強みを理解しやすくなります。

4.業界の需要やタイミングを逃さない

コンクリート製造業界は市場規模が減少しており、大手は海外進出を積極的に行ったりと、業界動向が日々変化しています。

コンクリート製造業界の会社のM&Aを行う際は、業界動向を把握して、よりよい条件でM&Aを成約できるタイミングを逃さないことが大切です。

5.専門家に相談する

コンクリート製造業界は一部の大手が積極的にM&Aを行っていますが、多くの中小企業にとってM&Aは経験がないものです。

M&Aを成功させるには、M&Aの経験豊富な専門家に相談して、サポートを受けながら進めていくことが大切です。

コンクリート製造業界のM&Aでおすすめの相談先

コンクリート製造業界のM&Aをお考えの際は、ぜひ一度M&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所では、中堅・中小規模の案件を得意としており、さまざまな業種で成約実績を豊富に有しています。

案件ごとにM&Aに関する豊富な知識と経験を持つアドバイザーがつき、ご相談からクロージングまでフルサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)

無料相談は随時受け付けておりますので、コンクリート製造業界のM&Aをお考えの経営者様は、お電話かメールでお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

まとめ

コンクリート製造業界は市場規模の縮小とともに、統廃合のためのM&Aが盛んになってくると考えられます。

M&Aのメリットや流れなどを把握しておくことが、コンクリート製造業界の経営者にとって重要となるでしょう。

【コンクリート製造業界M&Aを行うメリット】

  1. 後継者問題の解決に繋がる
  2. 従業員の雇用先も確保できる
  3. 単独では難しい規模の事業もできる
  4. 経営が安定化する
  5. 売却益を獲得できる
【コンクリート製造業界M&Aを行う注意点】
  1. 簿外債務の発覚がないようにする
  2. 従業員の流出に注意する
  3. 情報の漏洩に注意する
【コンクリート製造業界のM&Aの流れ】
  1. M&A・事業承継の専門家に相談
  2. M&A・事業承継先の選定・交渉
  3. M&A・事業承継先のTOPと面談
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング
【コンクリート製造業界のM&Aで成功するポイント】
  1. M&Aの準備は入念に行う
  2. 譲れない条件を決めておく
  3. 自社の強みをまとめておく
  4. 業界の需要やタイミングを逃さない
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