2024年9月16日更新都道府県別M&A

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の動向!案件例や事例も紹介

本記事では、近畿地方におけるM&A・会社売却・事業承継の動向や案件例について紹介します。近畿地方は中小企業の割合が高く、M&Aや会社売却、事業承継が今後は増加する傾向にあります。近畿地方でM&A・事業承継を検討している方は必見です。

目次
  1. 近畿地方の産業に見られる特徴
  2. 近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の動向
  3. 近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の案件例
  4. 近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の事例
  5. M&A・事業承継時におすすめの相談先
  6. 近畿地方のM&A・事業承継に関する公的支援
  7. 近畿地方のM&A・会社売却・事業承継についてまとめ

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近畿地方の産業に見られる特徴

近畿地方は、第二次産業や第三次産業が非常に発展しています。特に、日本の三大工業地帯の一つである阪神工業地帯がその中心です。この工業地帯は、大阪湾沿岸に広がっており、原材料や製品の輸送に優れた立地条件を活かしています。

ここでは、機械製造、化学工業、鉄鋼業が盛んに行われており、周辺にはこれらの産業に関連する多くの中小企業が集まっています。特に大阪府には、全国で最も多い約1万5600の製造業の事業所が存在しています。

また、京都や奈良では、伝統工芸品の製造が地元の産業として深く根付いており、地域経済に重要な役割を果たしています。加えて、近畿地方は交通インフラが整っており、各地とのアクセスが容易であることから、経済活動の大きな支えとなっています。こうした要因から、江戸時代から商業が盛んで、今でも多くの商品や人が集まる活気ある地域となっています。

参考:NHK「近畿地方の産業と交通」

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の動向

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の動向を3つのトピックに分けて解説します。

近畿地方の社長の平均年齢

2023年における近畿地方の企業の社長の平均年齢は60.1歳となり、前年より0.2歳上昇し、過去最高を記録しました。この平均年齢は全国平均より0.4歳低く、全国11地域の中では東海地方(60.0歳)に次いで2番目に若い結果となっています。

年齢層別に見ると、60歳以上の社長が49.5%を占め、全体のおよそ半数を超えています。一方で、40歳未満の若い経営者はわずか3.2%にとどまっています。府県別では、和歌山県の社長の平均年齢が最も高く、61.3歳でした。逆に、滋賀県は59.6歳と全国でも3番目に若い地域となっています。

業種ごとに見ると、不動産業の社長が最も年齢が高く、平均61.4歳です。製造業(61.2歳)や卸売業(61.0歳)も60歳を超えています。最も若かったのはサービス業で、平均年齢は58.9歳でした。

参考:帝国データバンク「近畿「社長年齢」分析調査(2023年)」

近畿地方の後継者不在率

2023年の近畿地方の企業における「後継者がいない率」は48.2%となり、前年より5.4ポイント減少し、調査開始以来最も低い数値となりました。

地域ごとにばらつきはあるものの、事業承継に関する税制の見直しが進んだことや、M&A(企業の買収・合併)を含む、親族以外の人への経営引き継ぎの促進、さらには企業の状況を把握する取り組みが広がってきたことが背景にあります。

参考:帝国データバンク「近畿企業の「後継者不在率」調査(2023年)」

近畿地方の休廃業件数

近畿地方の「休廃業・解散」の件数は、前年より10.2%増加し、合計で7809件となりました。これは2年ぶりに前年を上回る結果です。地域別では、京都、大阪、滋賀での増加率が特に高く、2桁の伸びを見せています。

業種別では、卸売業と小売業で「休廃業・解散」が前年より10%以上増加しました。中でも、建設業は931件で最も多く、卸売業の増加率は18.4%で最大となっています。また、より細かく分類すると、家庭用電気製品や婦人・子供服の小売業での増加率は50%を超えています。

さらに、「休廃業・解散」を決めた企業の代表者の平均年齢は71.4歳で、3年連続で70歳を超え、前年より0.2歳上昇しました。70代以上の代表者が占める割合は減少する一方で、50代と60代の代表者の割合は増加しています。

参考:帝国データバンク「近畿地区「休廃業・解散」動向調査(2023年)」

【関連】奈良県の事業承継・M&Aの動向!事例や案件・相談先も紹介

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の案件例

弊社M&A総合研究所が取り扱っている近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の案件例をご紹介します。

【近畿エリア】グレーチング、マンホールの製造販売・卸売業

近畿エリアを中心に自社工場・倉庫を保有しており、全国へ対応可能です。自社ブランドを保有していることから、自社で価格設定ができます。

エリア 近畿
売上高 5億円〜10億円
譲渡希望額 10億円程度(純資産程度)※相談可
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【近畿エリア】グレーチング、マンホールの製造販売・卸売業(商社・小売・流通) | M&A総合研究所

【近畿・東海地方】釣具・アウトドア用品小売・EC販売業

関連商品を中心に豊富な商品数と知識のある店長等在籍により安定的な業績です。近隣にダム湖が多く、ボート利用者の多いエリアであり相応の固定客を持っています。

エリア 近畿
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 1000万円〜5000万円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【近畿・東海地方】釣具・アウトドア用品小売・EC販売業(商社・小売・流通) | M&A総合研究所

【60室/出張客の宿泊が多い】 近畿エリアのビジネスホテル

近畿エリアの企業が集積する地域に位置するビジネスホテル業です。安価な価格帯で需要を取り込めており安定的な売上を計上しています。

エリア 近畿
売上高 5000万円〜1億円
譲渡希望額 2.5億円〜5億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)、事業存続に対する不安

【60室/出張客の宿泊が多い】 近畿エリアのビジネスホテル(商社・小売・流通) | M&A総合研究所
【関連】京都府の事業承継・M&Aの動向!案件・事例・相談先も紹介

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の事例

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の事例をピックアップしてご紹介します。

セレンディップHDによるイワヰのM&A・事業承継

セレンディップ・ホールディングス(セレンディップHD)は、大垣共立銀行グループのOKBキャピタルと共同で設立する新会社を通じ、株式会社イワヰの株式を取得し子会社化することを決定しました。

セレンディップHDは中小企業の再成長を支援する事業投資会社で、イワヰは自動車用金属部品の製造を行っています。イワヰとセレンディップHDの子会社である佐藤工業は、事業の親和性が高く、シナジー効果を期待しています。

イワヰは2020年に民事再生手続きを行い、その後資金支援を受けて再生を図ってきましたが、今回のM&Aにより、さらなる発展を目指します。この取り組みは、自動車サプライチェーンの維持に貢献し、社会的にも意義があるものだと考えられています。

株式会社イワヰの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

チャーム・ケア・コーポレーションによるケア21のM&A・事業承継

チャーム・ケア・コーポレーションは、ケア21が運営する有料老人ホーム事業の一部を譲り受けることを決定しました。チャーム・ケアは、東京、神奈川、大阪、兵庫、京都、奈良で有料老人ホームを展開しており、ケア21は訪問介護やグループホームなどを首都圏や近畿圏で運営しています。

今回の譲受の目的は、M&Aを通じて新たなホームと地域を確保することです。ケア21が運営する首都圏や近畿圏の施設がチャーム・ケアの既存の事業展開エリアと一致しており、グループのブランドにも適していると判断されました。

株式会社ケア 21 からの事業譲受に関するお知らせ

成学社による一会塾のM&A・事業承継

成学社は、2024年4月19日に一会塾の発行済株式を取得し、子会社化することを決定しました。

成学社は、主に「個別指導学院フリーステップ」や「開成教育セミナー」などのブランドで、大阪府を中心に学習塾を展開しています。一会塾は、大学受験、特に医学部や難関大学に特化した予備校を運営しています。

今回の株式取得の目的は、医学部や難関大学受験市場に進出し、両社のノウハウを共有することで、成学社グループのさらなる成長を目指すことです。

株式会社一会塾の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
【関連】大阪府のM&Aの動向・ポイントを解説【M&A・事業承継案件一覧】

M&A・事業承継時におすすめの相談先

近畿地方での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。

金融機関

近年、金融機関がM&Aのサポートに特化した部署を設ける例が増加しています。特に、投資銀行やメガバンクは、ファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aの重要な役割を果たしており、買収を進める際には資金調達の面で金融機関との連携が不可欠です。金融機関を利用する利点として、資金調達に関する専門的なアドバイスが受けられることや、事業承継や後継者への株式移転にも役立つことが挙げられます。

さらに、M&A専門部署を通じて、適切なアドバイザーの紹介を受けることも可能です。ただし、大手金融機関は主に大規模な案件に注力するため、中小規模の案件には対応しない場合があり、アドバイザーへの報酬が高額になることがある点はデメリットとして考慮すべきです。

公的機関

近年、公的機関においても事業承継やM&Aに関する相談体制が充実してきました。

「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が抱える後継者不足などの問題に対し、情報提供やアドバイス、企業同士のマッチング支援を行う窓口です。このセンターは2021年4月に設立され、全国の47都道府県に展開されているため、地方の企業でも利用しやすく、無料で信頼性の高い支援を受けることが可能です。

また、個人事業主も対象としており、M&A仲介会社や専門家の紹介も行っています。ただし、対応のスピードやサービスの内容に関しては、民間のM&A仲介会社と比較すると制約がある場合があります。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の売買をトータルでサポートする専門機関です。売り手と買い手の双方と契約を結び、交渉の調整や相手探し、スケジュールの管理、企業の価値を評価するバリュエーション、書類の作成など、M&Aの全ての段階にわたり支援を行います。

仲介会社は、双方の希望や条件をすり合わせ、最適な合意に導く役割を果たします。また、多くの選択肢から最適な相手を見つけることで、M&Aの成功率を向上させるのも彼らの強みです。特に、M&Aが初めての企業でも安心して進められるように、具体的なアドバイスや手厚いサポートを提供します。

一方で、着手金や中間金といった費用が発生するケースがあり、コスト面での負担が課題になることもあります。そのため、成功報酬制を採用している仲介会社を選ぶことが賢明です。

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近畿地方のM&A・事業承継に関する公的支援

近畿地方のM&A・事業承継に関する主な公的支援を紹介します。

近畿経済産業局

近畿経済産業局では、事業承継に悩む経営者のための相談対応を行っています。

また、中小企業の若手後継者を対象にした地域イベントやワークショップを実施しています。家業の経営資源があるからこそ生み出せる新たな可能性や、事業承継ならではの苦労や克服に向けた取り組みを共有したりサポートしたりする場です。

事業承継・引継ぎ支援センター(各府県)

事業承継・引継ぎ支援センターは、全国の各都道府県に設置されており、地域の商工会や商工会議所とも連携を取っているところが多いです。事業承継・引継ぎ支援センターに経営コンサルタントがいる場合もあり、事業承継の相談に応じてくれます。

事業承継・引継ぎ支援センターについては、下記の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

【関連】事業承継の相談先である事業承継・引継ぎ支援センターとは?成約事例や案件・手数料・その他の支援機関も徹底解説

近畿地方のM&A・会社売却・事業承継についてまとめ

近畿地方は、大手企業が運営している会社も多くありますが、中小企業の割合が高く、M&Aや会社売却、事業承継が今後は増加する傾向にあるでしょう。近畿地方特有の考え方もあり、M&Aや会社売却については消極的な意見も多いです。

事業承継に関しても、家業を継がせるなら「自分の子供」と考える傾向が強く、親族外承継やM&Aは視野に入れずに検討している中小企業の経営者も少なくありません。しかし、今後はM&Aも視野に入れたM&Aや会社売却も検討するべきで、ベンチャー型事業承継も現経営者が受け入れる姿勢が重要といえるでしょう。

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