2024年9月17日更新都道府県別M&A

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向!案件例や事例も紹介

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向や案件例・事例を紹介します。神奈川県・横浜市では製造業に関するM&A・事業承継が多い傾向です。特に近年は、製造業における数百億円規模のM&A事例も発生している状況です。M&A・事業承継を検討中の方は必見です。

目次
  1. 神奈川県・横浜市の産業に見られる特徴
  2. 神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向
  3. 神奈川県・横浜市近郊のM&A・事業承継の案件例
  4. 神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の事例
  5. 事業承継・M&A時におすすめの相談先
  6. 神奈川県・横浜市のM&A・会社売却・事業承継に関する5つの公的機関
  7. 神奈川県・横浜市のM&A・事業承継まとめ

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神奈川県・横浜市の産業に見られる特徴

東京・神奈川・埼玉・千葉エリアは、サービス業や製造業などが主要産業です。特に神奈川県は、京浜工業地帯の中心エリアでもある横浜市や川崎市を抱え、製造業に大きな強みがあります。

また、製造業の技術的な水準も非常に高く、大学をはじめ学術研究・専門技術研究を行う機関も充実している状況です。このように、神奈川県の産業的な特徴として、まず製造業の強みが挙げられます。神奈川県のM&Aも、製造業に関する事例が多いです。

M&Aが盛んな理由として、神奈川県・横浜市は大規模の企業が多く、全国トップのM&A・会社売却・事業承継件数や金額を持つ東京との取引が多いことなどが挙げられます。

関東地方のM&A・会社売却・事業承継の動向については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】関東地方のM&A・会社売却・事業承継の現状!案件・事例も紹介

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向を2つのトピックに分けて解説します。

神奈川県企業の後継者不在率

2023年の神奈川県内の企業約1万3050社における後継者問題に関する調査によると、後継者が「いない」または「未定」としている企業は約8300社で、後継者不在率は63.6%でした。

2019年のコロナ前から8.8ポイント、2022年からも2.6ポイント低下し、6年連続で改善が続いています。しかし、全国平均の53.9%を10ポイント近く上回っており、都道府県別では沖縄に次いで6番目に高い水準です。

調査した6422社のうち、約1682社が新たに後継者を決定しており、事業承継の進展が見られます。これは、自治体や金融機関の相談窓口の普及や、M&Aや事業譲渡を通じた支援体制の整備が進んだ結果とされています。

一方で、2018年から後継者が「不在」の企業は42.4%(2723社)に上ることがわかりました。

参考:帝国データバンク「特別企画:神奈川県「後継者不在率」動向調査(2023 年)」

神奈川県企業の休廃業件数

2023年に神奈川県で休業・廃業、解散を行った企業は、前年を上回り3628件に達し、5年ぶりの増加となりました。休廃業・解散の発生率は4.84%で、東京都に次いで高い水準です。これにより、少なくとも4463人の正社員が影響を受け、約300人が転職や退職を余儀なくされたと推計されています。失われた売上高は合計1882億円に上りました。

休廃業した企業のうち、資産超過型の割合は61.4%で、前年より5.4ポイント減少しました。また、黒字の状態で休廃業した企業は48.8%で、過去に比べて減少しています。特に、資産超過かつ黒字状態での休廃業は全体の13.1%にとどまり、業績回復が遅れた赤字企業が増加したことが特徴的です。

参考:帝国データバンク「神奈川県「休廃業・解散」動向調査(2023 年)」

神奈川県・横浜市近郊のM&A・事業承継の案件例

弊社M&A総合研究所が取り扱っている神奈川県・横浜市近郊のM&A・事業承継の案件例をご紹介します。

【神奈川/営業に強みあり】建築工事業(内装/外装/修繕工事)

不動産管理会社とのコネクションが強く、定期的な修繕工事の請負が可能です。80%以上が元請だが、大規模修繕工事については、一次請けで受注しています。

エリア 神奈川県
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 1000万円〜5000万円
譲渡理由 代表者の別事業注力のため

【神奈川/営業に強みあり】建築工事業(内装/外装/修繕工事) (住宅・不動産・建設) | M&A総合研究所

【神奈川エリアの好立地物件】不動産M&A

不動産M&Aのため譲渡対象資産は原則、対象不動産のみ(人員等はなし)です。家賃収入約120百万円、NetCash約400百万円と潤沢な財務状況です。

エリア 神奈川県
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 15億円〜20億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【神奈川エリアの好立地物件】不動産M&A(住宅・不動産・建設) | M&A総合研究所

【希少案件】神奈川県の宗教法人

檀家がいないので収益はありません。詳細情報については弊社との面談時に開示いたします。

エリア 神奈川県
売上高 〜1000万円
譲渡希望額 9,500万円(弊社手数料込)
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【希少案件】神奈川県の宗教法人(その他サービス等) | M&A総合研究所
【関連】栃木県のM&A・会社売却の動向は?案件一覧や探し方から事例まで紹介!

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の事例

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の事例をピックアップしてご紹介します。

中村オートパーツによる京浜部品のM&A・事業承継

2024年9月1日、東京都練馬区に本社を置く中村オートパーツは、事業拡大の一環として、京浜部品(神奈川県横浜市)の株式を100%取得し、完全子会社化しました。

中村オートパーツは、国内外の自動車部品やリサイクル部品、油脂類の販売をはじめ、機械・工具・設備機器の販売や施工を手掛けている企業です。

一方、京浜部品は大型車向けの自動車部品や用品、タイヤ、機械工具を販売しています。今回の子会社化により、中村オートパーツは事業領域を拡大し、さらなる成長を目指しています。

【お知らせ】株式会社京浜部品「完全子会社化」のご案内

日新ダイヤモンドによるマイクロ・ダイヤモンドのM&A・事業承継

2024年8月26日、オーエスジーのグループ会社である日新ダイヤモンド(滋賀県高島市)は、マイクロ・ダイヤモンド(神奈川県横浜市)の事業を2024年10月1日に事業承継することを発表しました。

日新ダイヤモンドは、単結晶ダイヤモンドやPCD・cBN焼結体を使用した工具の製造・販売を行っており、マイクロ・ダイヤモンドは微細で精密な加工ツールの研究開発を行う企業です。特に、独自技術により世界で唯一、極小径の単結晶ボールエンドミルの製造が可能です。

この事業承継は、オーエスジーグループがダイヤモンド工具市場で微細精密加工分野をさらに開拓し、電子部品や医療用金型市場への進出を図るための一環です。また、オランダのPrecision Tools Holding B.V.との協業を通じてさらなる成長を目指しています。

オーエスジーグループの日新ダイヤモンドが、マイクロ・ダイヤモンド社の事業を継承

JRCC&Mによる向井化工機のM&A・事業承継

2024年6月18日、JRCは、連結子会社であるJRCC&Mが向井化工機の全株式を取得し、子会社化することを発表しました。向井化工機は、JRCの資本金の10%以上に相当するため、特定子会社に該当します。

JRCC&Mは、ごみ焼却施設やリサイクル施設向けのコンベヤの設計・製造・据付・メンテナンスを手掛けており、向井化工機は水処理プラントの製作やメンテナンスを行っています。

このM&Aにより、JRCC&Mは水処理施設での事業展開が可能となり、両社の技術やノウハウを融合して、クロスセルや総合的なソリューション提供を通じて事業拡大を目指します。

当社連結子会社による株式の取得(孫会社化)及び特定子会社の異動に関するお知らせ
【関連】埼玉県の事業承継・M&A案件!事業承継・引継ぎ支援センターの取組も解説

事業承継・M&A時におすすめの相談先

神奈川県・横浜市での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。

金融機関

近年、金融機関がM&A支援に特化した専門部署を設ける事例が増加しています。特に、投資銀行やメガバンクはファイナンシャルアドバイザー(FA)として、M&Aにおいて資金調達や戦略的アドバイスを提供する重要な役割を担っており、買収を進める際には金融機関との協力が欠かせません。

金融機関を利用する利点には、資金調達の専門知識を活かしたアドバイスを受けられる点や、事業承継や後継者への株式移転時にサポートを得られることが含まれます。

また、M&A専門の部署を通じて、適切なアドバイザーを紹介してもらえるのもメリットです。ただし、大手金融機関は主に大規模案件を優先するため、中小規模案件には対応しないことがあり、さらにアドバイザリー報酬が高額になることもあるため注意が必要です。

公的機関

近年、公的機関による事業承継やM&Aの相談窓口が大幅に整備されてきました。

「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が直面する後継者不足などの問題に対応するため、情報提供やアドバイス、企業間のマッチング支援を行う窓口です。2021年4月に設立され、全国47都道府県に設置されているため、地方企業も簡単に利用でき、信頼性の高い無料サポートが受けられます。

さらに、このセンターでは個人事業主も対象としており、M&A仲介会社や専門家の紹介も提供しています。ただし、民間のM&A仲介会社に比べると、対応のスピードやサービスの質に限界がある場合があるため、利用者はその点も考慮する必要があります。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の売買を包括的に支援する専門機関です。売り手と買い手双方と契約し、交渉の調整、適切な相手の選定、スケジュールの管理、企業価値の評価(バリュエーション)、書類作成など、M&Aに関する全てのプロセスをサポートします。

仲介会社は、両者の条件を調整し、最適な合意に導く重要な役割を果たします。さらに、多くの選択肢の中から最適な相手を見つけることで、M&Aの成功率を高めます。M&Aが初めての企業にも、具体的なアドバイスや手厚い支援を提供するため、安心して進めることができます。

ただし、着手金や中間金が必要になる場合もあり、コストが負担になることがあります。そのため、成功報酬制を採用している仲介会社を選ぶことが望ましいです。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

神奈川県・横浜市のM&A・会社売却・事業承継に関する5つの公的機関

この章では、神奈川県・横浜市のM&A・会社売却・事業承継に関する公的機関を見ていきましょう。

①神奈川県事業承継・引継ぎ支援センター

神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターは、主に中小企業や小規模事業者のサポートを行う公的機関です。後継者がいない小規模事業者と、事業を始めたい起業者をマッチングさせるための、神奈川県後継者バンクも開設しています。

神奈川県をメインに、広域的なM&A案件にも対応しているので、神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターを活用すれば、希望に合うM&A案件を探せるでしょう。

事業承継・引継ぎ支援センターの活用を政府も後押し

政府も近年、事業承継・引継ぎ支援センターの活用を後押ししている状況です。全国的に後継者不在などで、経営に悩みを抱える経営者が増えています。国が支援を行う事業承継・引継ぎ支援センターは、そういった悩みを解消するため、事業承継を行いたい人たちのサポートを行っているのです。

各都道府県に事業承継・引継ぎ支援センターを設置していますが、M&Aのクロージングまでサポートするとは限りません。最終的には仲介会社を利用するケースもあります。こういった手間を防ぐには、M&Aにかかわる業務をフルサポートする仲介会社を利用するとよいでしょう。

②神奈川県よろず支援拠点

神奈川県よろず支援拠点は、公益財団法人神奈川産業振興センターを大元とする公的機関です。コーディネーターなどの専門員が、中小企業向けにアドバイスや指導を行っています。

疑問質問ホットラインで、聞きづらい・話しづらい経営相談も受け付けており、サテライトを神奈川県各地に設置しているので、身近な公的機関としてM&A案件を探す際に活用しましょう。

③横浜商工会議所

横浜商工会議所は、神奈川県各地の事業経営者を中心に運営している地域総合経済団体です。神奈川県の中小企業者や商工業者が会員となり、経営をサポートしています。M&Aを行う際に役立てましょう。

④一般社団法人 横浜M&Aエキスパート

売り手と買い手のマッチングを専門士業がフルサポートし、これまで出会うことのなかった企業や事業のマッチングをサポートしている一般社団法人です。横浜・川崎・横須賀・湘南地区を中心に、地域密着型の活動を展開しています。

弁護士・税理士・公認会計士・社会保険労務士・司法書士・行政書士の各種専門集団が案件ごとに専門チームを構成し、事業承継を全面バックアップしてくれるでしょう。

⑤神奈川県信用保証協会

神奈川県信用保証協会は、主に金融面で中小企業者をサポートする機関です。神奈川県信用保証協会が中小企業の保証人になってスムーズな融資を受けるためのサポートを行い、経営改善を考えている方の相談も受け付けています。

神奈川県に密着した金融面での支援を行うので、神奈川県でM&A案件を探す際に活用しましょう。

神奈川県・横浜市のM&A・事業承継まとめ

M&Aは、業種だけでなく、地域によっても特徴が異なります。M&A・事業承継を行う際は、業界動向に加え、地域性なども考慮しておくことが大切です。

M&A仲介会社などの専門家は、専門的な知識と経験でよりよいM&Aを実現できるようにサポートを行っています。サポートの範囲や得意業種、対応地域などは専門家によって異なるため、よく確認して自社にあったところに依頼することもポイントです。

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