神奈川県の事業承継・M&Aの動向を解説｜M&A案件例や事業承継・引継ぎ支援センターの取り組みも紹介

神奈川県は横浜市、川崎市、相模原市などの3つの政令指定都市がある県です。令和3年度の名目県内総生産（県版GDP）は、35兆2,878億円と、全国トップの県内総生産額を誇る神奈川県の事業承継・M&Aの動向について、事例も含めてご紹介します。

神奈川県の経済は特に第3次産業が非常に発展しています。主に小売、卸売、さまざまなサービス業が含まれ、県の労働人口の大部分を占めているのが特徴です。

これに続くのが製造業、そして次に医療や福祉分野となっています。神奈川県の商業事業所と従業者数は、共に全国トップクラスにランクです。神奈川県の「令和３年経済センサス‐活動調査 産業横断的集計」によると、企業の数は19万7,213企業、民営事業所数は28万5,325事業所、従業者数は352万5,744人（2021年６月現在）となっています。

神奈川県は工業でも非常に活発で、2020年の製造品出荷額は約17兆円です。京浜工業地帯は、横浜市や川崎市の埋立地を中心に展開しており、鉄鋼、石油コンビナートなどの重工業が集中しています。日産自動車の本拠地が横浜にあるため、自動車やトラックなどの輸送機器も盛んです。

神奈川県は、東京都との地理的近接性が、多数のビジネスチャンスを生み出しており、M&Aに関する機会も多くなっています。レコフの調査によると、2022年の神奈川県のM&A件数は199件でした。地域内と地域内のM&Aが19件、地域内と地域外のM&Aが61件、地域外と地域内のM&Aが119件でした。

先ほども述べたとおり、特に神奈川県は、サービス業や卸売業、小売業、製造業などの産業が盛んなことからM&Aが行われやすい地域とされています。規模の大きい企業が多くあるため、高額でのM&Aの取引も多いでしょう。

近年では神奈川県をはじめとした製造業は、海外との競争で遅れを取っている状態なため、競争力の向上や事業規模の拡大を目的としたM&Aが増加中です。

神奈川における事業承継はどうなっているのでしょうか？日本では後継者不在のために経営者が引退すると同時に会社を廃業するケースが急増しています。それが顕著なのは中小企業であり、中には数年で数百件もの会社が廃業したケースもあります。

中小企業が廃業することは地域の経済のみならず、雇用の損失にもつながることです。そのため、最近は各都道府県の自治体や金融機関が事業承継を支援するようになっています。

神奈川でも積極的に事業承継を支援する取り組みは行われており、神奈川県事業承継ネットワーク、神奈川県後継者バンクなど、多彩な機関が設置されています。いずれも事業承継の相談窓口として機能するだけでなく、事業承継に関する最新の情報を得られたり、理想的な後継者とのマッチングを実現したりするなど、さまざまなフォローをしてくれます。

これらのような機関も設置されたのは近年中ですが、すでに一定の成果を上げており、神奈川県における事業承継の問題の解決の糸口になることが期待されています。

神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターは、円滑な事業のバトンタッチを支援し、次世代への経営資源のスムーズな承継を促進するために設立されました。事業承継に関するお悩みに対応する相談窓口として、親族や第三者への事業引継ぎについての相談を受け付けています。

例えば、親族に事業を承継する際の課題や、事業を第三者に譲渡する場合の課題など、さまざまな問題に対処します。必要な場合は事業譲渡先の相手企業をご紹介するサポートも行っています。

相談員は法律により秘密を守る義務がありますので、相談の際に情報が外部に漏れる心配はありません。また、相談は無料ですので、積極的に利用すると良いでしょう。

神奈川県の事業承継・M&Aの事例を紹介します。

2024年10月、WOWOWコミュニケーションズはcinraの全ての株式を取得しました。

WOWOWコミュニケーションズは、コンタクトセンター、応対品質向上サービス、デジタルマーケティング、データマーケティング、物販などの事業を幅広く行っています。対象会社のcinraは、自社メディアの企画運営、Webサイトの広告の企画・制作、イベント企画などを行っています。

今回のM&Aにより、既存事業の強化や新規事業創出などにより、デジタルマーケティングの成長と事業価値の最大化を目指します。

2024年9月、博展はヒラミヤの株式を取得し、子会社化しました。

博展は、展示会・イベント、商環境など、企業の宣伝・販促活動を支援するマーケティングを提供する企業です。対象会社のヒラミヤは、商業施設の什器・装飾品などの製造、部品製造を行っています。

今回のM&Aにより、付加価値の高い包括的なソリューションの提供を行っていきます。

ここからは、神奈川県近郊の事業承継・M&A案件例をピックアップし、紹介します。いずれもM&A総合研究所で取り扱っている案件なので、興味のある経営者様はお気軽にお問い合わせください。

スーパーマーケット跡地（土地約660坪）の不動産M&A案件で、スーパーマーケットは運営終了済みです。譲渡案件の詳細を以下です。

建築工事業を行っており、施工は全て外注となり、元請として幅広く建築工事業を展開しています。譲渡案件の詳細を以下です。

神奈川県の宗教法人で、檀家がいないので収益はありません。譲渡案件の詳細を以下です。

神奈川県で事業承継の相談先をお探しでしたら、一度、M&A総合研究所にご連絡ください。M&A総合研究所は、全国の中小・中堅規模のM&A案件を取り扱っており、神奈川県の事業承継支援も行っています。

M&A・事業承継の支援実績豊富なアドバイザーが多数在籍し、相談時からクロージングまで丁寧なサポートがモットーです。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」となっています（※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります）。

随時、無料相談をお受けしておりますので、神奈川でM&A・事業承継をご検討の際は、お電話・Webよりお気軽にお問い合わせください。

神奈川は中小企業の事業承継に積極的に支援しており、成果も一定以上も挙げています。優れたM&A仲介会社の協力が得やすい環境にあるため、事業承継M&Aも成功させやすいでしょう。