M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年9月17日更新都道府県別M&A
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向!案件例や事例も紹介
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向や案件例・事例を紹介します。神奈川県・横浜市では製造業に関するM&A・事業承継が多い傾向です。特に近年は、製造業における数百億円規模のM&A事例も発生している状況です。M&A・事業承継を検討中の方は必見です。
目次
神奈川県・横浜市の産業に見られる特徴
東京・神奈川・埼玉・千葉エリアは、サービス業や製造業などが主要産業です。特に神奈川県は、京浜工業地帯の中心エリアでもある横浜市や川崎市を抱え、製造業に大きな強みがあります。
また、製造業の技術的な水準も非常に高く、大学をはじめ学術研究・専門技術研究を行う機関も充実している状況です。このように、神奈川県の産業的な特徴として、まず製造業の強みが挙げられます。神奈川県のM&Aも、製造業に関する事例が多いです。
M&Aが盛んな理由として、神奈川県・横浜市は大規模の企業が多く、全国トップのM&A・会社売却・事業承継件数や金額を持つ東京との取引が多いことなどが挙げられます。
関東地方のM&A・会社売却・事業承継の動向については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の動向を2つのトピックに分けて解説します。
神奈川県企業の後継者不在率
2023年の神奈川県内の企業約1万3050社における後継者問題に関する調査によると、後継者が「いない」または「未定」としている企業は約8300社で、後継者不在率は63.6%でした。
2019年のコロナ前から8.8ポイント、2022年からも2.6ポイント低下し、6年連続で改善が続いています。しかし、全国平均の53.9%を10ポイント近く上回っており、都道府県別では沖縄に次いで6番目に高い水準です。
調査した6422社のうち、約1682社が新たに後継者を決定しており、事業承継の進展が見られます。これは、自治体や金融機関の相談窓口の普及や、M&Aや事業譲渡を通じた支援体制の整備が進んだ結果とされています。
一方で、2018年から後継者が「不在」の企業は42.4%(2723社)に上ることがわかりました。
神奈川県企業の休廃業件数
2023年に神奈川県で休業・廃業、解散を行った企業は、前年を上回り3628件に達し、5年ぶりの増加となりました。休廃業・解散の発生率は4.84%で、東京都に次いで高い水準です。これにより、少なくとも4463人の正社員が影響を受け、約300人が転職や退職を余儀なくされたと推計されています。失われた売上高は合計1882億円に上りました。
休廃業した企業のうち、資産超過型の割合は61.4%で、前年より5.4ポイント減少しました。また、黒字の状態で休廃業した企業は48.8%で、過去に比べて減少しています。特に、資産超過かつ黒字状態での休廃業は全体の13.1%にとどまり、業績回復が遅れた赤字企業が増加したことが特徴的です。
神奈川県・横浜市近郊のM&A・事業承継の案件例
弊社M&A総合研究所が取り扱っている神奈川県・横浜市近郊のM&A・事業承継の案件例をご紹介します。
【神奈川/営業に強みあり】建築工事業(内装/外装/修繕工事)
不動産管理会社とのコネクションが強く、定期的な修繕工事の請負が可能です。80%以上が元請だが、大規模修繕工事については、一次請けで受注しています。
エリア | 神奈川県 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡理由 | 代表者の別事業注力のため |
【神奈川エリアの好立地物件】不動産M&A
不動産M&Aのため譲渡対象資産は原則、対象不動産のみ(人員等はなし)です。家賃収入約120百万円、NetCash約400百万円と潤沢な財務状況です。
エリア | 神奈川県 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 15億円〜20億円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【希少案件】神奈川県の宗教法人
檀家がいないので収益はありません。詳細情報については弊社との面談時に開示いたします。
エリア | 神奈川県 |
売上高 | 〜1000万円 |
譲渡希望額 | 9,500万円(弊社手数料込) |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の事例
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継の事例をピックアップしてご紹介します。
中村オートパーツによる京浜部品のM&A・事業承継
2024年9月1日、東京都練馬区に本社を置く中村オートパーツは、事業拡大の一環として、京浜部品(神奈川県横浜市)の株式を100%取得し、完全子会社化しました。
中村オートパーツは、国内外の自動車部品やリサイクル部品、油脂類の販売をはじめ、機械・工具・設備機器の販売や施工を手掛けている企業です。
一方、京浜部品は大型車向けの自動車部品や用品、タイヤ、機械工具を販売しています。今回の子会社化により、中村オートパーツは事業領域を拡大し、さらなる成長を目指しています。
日新ダイヤモンドによるマイクロ・ダイヤモンドのM&A・事業承継
2024年8月26日、オーエスジーのグループ会社である日新ダイヤモンド(滋賀県高島市)は、マイクロ・ダイヤモンド(神奈川県横浜市)の事業を2024年10月1日に事業承継することを発表しました。
日新ダイヤモンドは、単結晶ダイヤモンドやPCD・cBN焼結体を使用した工具の製造・販売を行っており、マイクロ・ダイヤモンドは微細で精密な加工ツールの研究開発を行う企業です。特に、独自技術により世界で唯一、極小径の単結晶ボールエンドミルの製造が可能です。
この事業承継は、オーエスジーグループがダイヤモンド工具市場で微細精密加工分野をさらに開拓し、電子部品や医療用金型市場への進出を図るための一環です。また、オランダのPrecision Tools Holding B.V.との協業を通じてさらなる成長を目指しています。
JRCC&Mによる向井化工機のM&A・事業承継
2024年6月18日、JRCは、連結子会社であるJRCC&Mが向井化工機の全株式を取得し、子会社化することを発表しました。向井化工機は、JRCの資本金の10%以上に相当するため、特定子会社に該当します。
JRCC&Mは、ごみ焼却施設やリサイクル施設向けのコンベヤの設計・製造・据付・メンテナンスを手掛けており、向井化工機は水処理プラントの製作やメンテナンスを行っています。
このM&Aにより、JRCC&Mは水処理施設での事業展開が可能となり、両社の技術やノウハウを融合して、クロスセルや総合的なソリューション提供を通じて事業拡大を目指します。
事業承継・M&A時におすすめの相談先
神奈川県・横浜市での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。
金融機関
近年、金融機関がM&A支援に特化した専門部署を設ける事例が増加しています。特に、投資銀行やメガバンクはファイナンシャルアドバイザー(FA)として、M&Aにおいて資金調達や戦略的アドバイスを提供する重要な役割を担っており、買収を進める際には金融機関との協力が欠かせません。
金融機関を利用する利点には、資金調達の専門知識を活かしたアドバイスを受けられる点や、事業承継や後継者への株式移転時にサポートを得られることが含まれます。
また、M&A専門の部署を通じて、適切なアドバイザーを紹介してもらえるのもメリットです。ただし、大手金融機関は主に大規模案件を優先するため、中小規模案件には対応しないことがあり、さらにアドバイザリー報酬が高額になることもあるため注意が必要です。
公的機関
近年、公的機関による事業承継やM&Aの相談窓口が大幅に整備されてきました。
「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が直面する後継者不足などの問題に対応するため、情報提供やアドバイス、企業間のマッチング支援を行う窓口です。2021年4月に設立され、全国47都道府県に設置されているため、地方企業も簡単に利用でき、信頼性の高い無料サポートが受けられます。
さらに、このセンターでは個人事業主も対象としており、M&A仲介会社や専門家の紹介も提供しています。ただし、民間のM&A仲介会社に比べると、対応のスピードやサービスの質に限界がある場合があるため、利用者はその点も考慮する必要があります。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の売買を包括的に支援する専門機関です。売り手と買い手双方と契約し、交渉の調整、適切な相手の選定、スケジュールの管理、企業価値の評価(バリュエーション)、書類作成など、M&Aに関する全てのプロセスをサポートします。
仲介会社は、両者の条件を調整し、最適な合意に導く重要な役割を果たします。さらに、多くの選択肢の中から最適な相手を見つけることで、M&Aの成功率を高めます。M&Aが初めての企業にも、具体的なアドバイスや手厚い支援を提供するため、安心して進めることができます。
ただし、着手金や中間金が必要になる場合もあり、コストが負担になることがあります。そのため、成功報酬制を採用している仲介会社を選ぶことが望ましいです。
神奈川県・横浜市のM&A・会社売却・事業承継に関する5つの公的機関
この章では、神奈川県・横浜市のM&A・会社売却・事業承継に関する公的機関を見ていきましょう。
①神奈川県事業承継・引継ぎ支援センター
神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターは、主に中小企業や小規模事業者のサポートを行う公的機関です。後継者がいない小規模事業者と、事業を始めたい起業者をマッチングさせるための、神奈川県後継者バンクも開設しています。
神奈川県をメインに、広域的なM&A案件にも対応しているので、神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターを活用すれば、希望に合うM&A案件を探せるでしょう。
事業承継・引継ぎ支援センターの活用を政府も後押し
政府も近年、事業承継・引継ぎ支援センターの活用を後押ししている状況です。全国的に後継者不在などで、経営に悩みを抱える経営者が増えています。国が支援を行う事業承継・引継ぎ支援センターは、そういった悩みを解消するため、事業承継を行いたい人たちのサポートを行っているのです。
各都道府県に事業承継・引継ぎ支援センターを設置していますが、M&Aのクロージングまでサポートするとは限りません。最終的には仲介会社を利用するケースもあります。こういった手間を防ぐには、M&Aにかかわる業務をフルサポートする仲介会社を利用するとよいでしょう。
②神奈川県よろず支援拠点
神奈川県よろず支援拠点は、公益財団法人神奈川産業振興センターを大元とする公的機関です。コーディネーターなどの専門員が、中小企業向けにアドバイスや指導を行っています。
疑問質問ホットラインで、聞きづらい・話しづらい経営相談も受け付けており、サテライトを神奈川県各地に設置しているので、身近な公的機関としてM&A案件を探す際に活用しましょう。
③横浜商工会議所
横浜商工会議所は、神奈川県各地の事業経営者を中心に運営している地域総合経済団体です。神奈川県の中小企業者や商工業者が会員となり、経営をサポートしています。M&Aを行う際に役立てましょう。
④一般社団法人 横浜M&Aエキスパート
売り手と買い手のマッチングを専門士業がフルサポートし、これまで出会うことのなかった企業や事業のマッチングをサポートしている一般社団法人です。横浜・川崎・横須賀・湘南地区を中心に、地域密着型の活動を展開しています。
弁護士・税理士・公認会計士・社会保険労務士・司法書士・行政書士の各種専門集団が案件ごとに専門チームを構成し、事業承継を全面バックアップしてくれるでしょう。
⑤神奈川県信用保証協会
神奈川県信用保証協会は、主に金融面で中小企業者をサポートする機関です。神奈川県信用保証協会が中小企業の保証人になってスムーズな融資を受けるためのサポートを行い、経営改善を考えている方の相談も受け付けています。
神奈川県に密着した金融面での支援を行うので、神奈川県でM&A案件を探す際に活用しましょう。
神奈川県・横浜市のM&A・事業承継まとめ
M&Aは、業種だけでなく、地域によっても特徴が異なります。M&A・事業承継を行う際は、業界動向に加え、地域性なども考慮しておくことが大切です。
M&A仲介会社などの専門家は、専門的な知識と経験でよりよいM&Aを実現できるようにサポートを行っています。サポートの範囲や得意業種、対応地域などは専門家によって異なるため、よく確認して自社にあったところに依頼することもポイントです。
M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所
M&A・事業承継のご相談は成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴
- 譲渡企業様完全成功報酬!
- 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
- 上場の信頼感と豊富な実績
- 譲受企業専門部署による強いマッチング力
M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたにおすすめの記事
M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
近年はM&Aが経営戦略として注目されており、実施件数も年々増加しています。M&Aの特徴はそれぞれ異なるため、自社の目的にあった手法を選択することが重要です。この記事では、M&am...
買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説
買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収に用いられるM&Aスキーム(手法)は実にさまざまです。本記事では、買収の意味や行われる目的、メリット・デメリット、買収のプロセスや...
現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説
M&Aや投資の意思決定するうえでは、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標「現在価値」についての理解が必要です。今の記事では、現在価値とはどのようなものか、計算方法や割引率、キャッシ...
株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説
株価算定方法は多くの種類があり、それぞれ活用する場面や特徴が異なります。この記事では、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセス、株...
赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説
法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...
関連する記事
福岡県の事業承継を徹底チェック!動向や成功事例・案件の探し方は?
近年、福岡県では後継者不足や事業の成長を目的とした事業承継を行う企業が増加しています。しかし、依然として小売業や飲食業、宿泊業では後継者不足・人材不足の問題が深刻であり、今後も人材獲得や事業存続...
九州のM&Aの動向や産業の特徴は?成功事例や注意点も徹底解説!
九州は、福岡県や長崎県を中心に多くの産業が盛んになっていますが、近年では人口減少が深刻化しており多くの中小企業が後継者不在や廃業リスクを抱えている状況です。 今回はそんな九州の産業の特徴やM&...
兵庫県のM&Aの動向や事例を徹底解説!成功させるためのポイントは?
兵庫県は、商業施設や観光地の多い神戸市を中心にさまざまな産業が盛んな地域で、多くの企業が盛んに活動しています。 しかし、近年は少子高齢化や人口減少による後継者不足が問題になっています。 今回...
東京のM&Aの動向を徹底チェック!成功事例やメリット・デメリットは?
東京都は、多くの企業が集中しておりM&Aも盛んに行われている都市です。 最近では、後継者不足や事業拡大を目的にM&Aを行う企業も増加しているため、東京都でM&Aを行う場...
埼玉のM&Aの動向を徹底解説!産業構造や事例・成功するためのポイントは?
埼玉県は、製造業が盛んで工場が多い地域ですが、人口減少によって倒産してしまう企業が増加傾向にあります。 そのため、M&Aを行う企業が多くなっています。 ここでは、埼玉のM&A...
東北地方のM&A事情や動向は?メリットやデメリットから成功させるポイントも解説!
本記事では東北地方のM&A事情や動向、産業構造から成功事例・注意点まで徹底解説します。東北地方では後継者不足が大きな問題となっており、M&A支援に取り組む地方自治体が多くあります...
広島のM&A事情や動向を徹底リサーチ!成功事例やメリット・デメリットは?
広島県では後継者不足問題が顕著に現れています。後継者不足問題を解決するM&Aも盛んに行われているわけでもありません。そこで本記事ではそんな広島県のM&A事業や動向を徹底リサーチし...
新潟のM&Aの動向を調査!産業の特徴や事例・メリット・注意点は?
後継者問題を抱える新潟エリアでは、多くの企業がM&Aで課題解決を目指す動きが活発です。当記事では、過去に行われた売却・買収事例を交えながら新潟のM&A事情を解説します。産業の特徴...
茨城県のM&Aの傾向や産業構造を徹底解説!事例やメリット・デメリットは?
茨城県は、農業や製造業を中心に産業が活発になっていますが、最近では人口減少による後継者不在問題を抱えている企業も多いです。 そのため、茨城県ではM&Aを行う企業やM&Aを進める...
株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。