M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年9月20日更新都道府県別M&A
秋田県のM&A・会社売却の動向は?案件一覧や探し方から事例も紹介!
本記事では、秋田県でのM&Aの動向から案件一覧、探し方や注意点、相談可能な公的機関情報、M&A事例を紹介します。秋田県では後継者不在の解決手段として、M&A・会社売却が積極的に行われています。M&A・会社売却を検討している方は必見です!
目次
秋田県のM&A・会社売却・事業承継の動向
秋田県に限らず、近年の日本では、各地で少子高齢化の影響が顕著に現れており、人口減少や人手不足、市場の縮小といった状況に陥っています。そのため、企業誘致や事業承継のためのM&Aの普及など、各自治体が中心となってさまざまな取り組みを行っているのです。
秋田県も例外ではなく、秋田県信用組合が国内最大級規模のM&Aマッチングサイトを運営するTRANBIと国内初の業務提携を行うなど、M&Aを積極的に取り入れる姿勢を見せています。
どの都道府県より先駆けてTRANBIと提携しており、M&Aを取り入れようとする秋田県の姿勢がうかがえるというものです。ほかにも、秋田銀行が事業承継やM&Aに関するセミナーを開催し、かなりの人数の出席者を集めています。また、秋田県の企業もM&Aに積極的です。
たとえば、精密プリント基板を製造する秋田県のインスペックは、2016(平成28)年にスイスのFirst EIE SAを買収しました。インスペックは上場こそしているものの、中小企業です。
中小企業が国際市場への進出のためにクロスボーダーM&Aを行うケースは増えてはいるものの、地方の中小企業が行うは珍しいことです。今後、秋田県では、よりM&A・会社売却が盛んになっていくでしょう。
海外進出の課題については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
秋田県近郊のM&A・売却・譲渡の案件5選
ここでは、実際に公開されているM&A・売却・譲渡案件の一部を紹介します。
- 【旧型酒類販売業免許保有】東北地方×酒類販売業
- 【東北地方/建設機械の販売・修理・レンタル業】地域密着の業歴50年以上の老舗業者
- 【東北】施工管理技士 / 建設系人材派遣業
- 【業歴20年以上】東北地方の介護福祉施設運営
- 【東北エリア】建築設計・不動産売買・仲介業
【旧型酒類販売業免許保有】東北地方×酒類販売業
新規では取得ができない旧型酒類販売業免許を保有している酒類販売企業です。業歴も長く、取引先からの信頼も厚いです。
アルコール種類だけでなく、販売方法(卸・小売・EC)に関しても制限のない免許にあたります。EC販売に関しては3,000㎘以上国内販売しているメーカーの商品も扱えます。
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
売却希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡希望理由 | 戦略の見直し |
【東北地方/建設機械の販売・修理・レンタル業】地域密着の業歴50年以上の老舗業者
東北地方にて建機等の販売・修理・レンタルを手掛ける事業会社です。地域密着で業歴50年以上の実績があり、当地では知名度高い老舗業者です。
ベルト、ホース、エンジン、足回り、溶接、法定検査等、自社販売以外の機械・装置でも修理対応可能です。
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
売却希望額 | 5000万円〜1億円 |
譲渡希望理由 | 後継者不在(事業承継) |
【東北】施工管理技士 / 建設系人材派遣業
地元の大手建設会社への取引をメインに行う、建設系人材派遣会社です。施工管理技士や、事務等の派遣業を手掛けています。
地場に根付き、取引先との関係性が深い点が強みです。
売上高 | 5000万円〜1億円 |
売却希望額 | 5000万円〜1億円 |
譲渡希望理由 | 後継者不在(事業承継) |
【業歴20年以上】東北地方の介護福祉施設運営
東北地方にて福祉施設及びデイサービス施設を複数運営しています。
医療機関・ケアマネジャーによる紹介、口コミ等で利用者を確保しています。有資格者が多数在籍しており、幅広いサービスを提供できる点が強みです。
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
売却希望額 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望理由 | 後継者不在(事業承継)、戦略の見直し |
【東北エリア】建築設計・不動産売買・仲介業
東北エリアに拠点を置き、県内の2カ所の市区町村を中心に注文住宅などの建築工事と不動産売買・仲介を行う企業です。
対象会社の施工する注文住宅は日本の風土や気候に適した木造軸組工法をベースにした「木造軸組パネル工法」を特徴としています。
売上高 | 5億円〜10億円 |
売却希望額 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望理由 | 後継者不在(事業承継) |
東北地方のM&A・会社売却・事業承継の情報や動向は、下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。
秋田県での案件の3つの探し方と注意点
秋田県でM&A案件を探す際には、一般的に以下の方法が用いられます。それぞれの探し方のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
- M&A仲介会社に依頼する
- 公的機関に相談する
- M&Aマッチングサイトを利用して自分でM&A案件をみつける
M&A仲介会社を利用するメリットとデメリット
秋田県でM&A仲介会社を利用し、M&A案件を探す場合のメリットは以下のとおりです。
- 管理案件が多く、希望する内容の案件を見つけやすい
- M&Aに関する相談だけでなく仲介まで一貫して依頼できる
- 公認会計士や弁護士などの専門的なアドバイスを受けられる
秋田県でM&Aを行う際は、M&A仲介会社の利用がおすすめです。全国対応のM&A仲介会社はそれに応じたネットワークを持っており、案件情報も多いのが特徴です。数多くの案件があれば、理想的な取引相手を見つけられる可能性が高くなります。
M&A仲介会社はM&A仲介の専門業者です。相談時からクロージングまでしっかりとサポートが受けられます。経験豊富なスタッフだけではなく、弁護士や公認会計士などの専門家が在籍している場合もあるため、安心して任せられるでしょう。
一方、M&A仲介会社のデメリットとしては、以下のような事象が起こる場合があります。
- M&A仲介会社によって手数料が異なるため、高額な費用となる場合がある
- M&A仲介会社によってはクロージングまで何カ月もかかってしまう
M&A仲介会社により、料金体系は異なります。M&Aにかかるコストをなるべく抑えたいと考える場合、事前にしっかりと料金体系を調べて選ぶようにしましょう。M&A成約時にのみ費用が発生する完全成功報酬制の会社がおすすめです。
秋田県のM&A・会社売却・事業承継におすすめの仲介会社
秋田県のM&A・会社売却・事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へお任せください。全国の案件に対応しているM&A総合研究所では、培ってきたノウハウを生かし、M&Aアドバイザーが丁寧に案件をフルサポートいたします。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。
公的機関を利用するメリットとデメリット
秋田県で公的機関を利用するメリットは以下のとおりです。
- 地域に特化した機関であるため、独自の地元案件を管理している場合がある
秋田県のM&A案件に絞って探すのなら、秋田県の公的機関もぜひ活用しましょう。公的機関では無料で相談ができる場合も多く、場合によってはM&A仲介会社が把握していない案件を見つけられることもあります。一方、公的機関は以下のような点がデメリットです。
- M&A仲介会社に比べ、管理案件が少ない
- M&Aの仲介業務は行わないため、仲介はM&A仲介会社に依頼する必要がある
公的機関は大型のM&A仲介会社などに比べ、案件情報が少ないでしょう。そのため、理想的な案件を見つけられない場合があります。加えて、案件を探すことや相談は可能でも、M&A仲介自体は行っていません。
はじめからM&A仲介会社を利用する場合と比べ、二度手間ともいえます。
M&Aマッチングサイトを利用するメリットとデメリット
秋田県でM&Aマッチングサイトを利用して案件探しをする場合のメリットは以下のとおりです。
- インターネットの接続環境があれば手軽にスピーディーに案件情報が得られる
- 情報収集だけなら無料で調べられる
ほとんどのM&Aマッチングサイトは、売り手も買い手も無料の会員登録のみで情報の閲覧が可能です。希望する案件の有無、案件の内容や相場など準備段階の情報収集にも適しています。一方、M&Aマッチングサイトは、以下のような点がデメリットです。
- 買い手側が売り手と交渉するには手数料が発生する(※サイトごとに運営ルールは異なります)
- 基本的に交渉や手続き、契約書作成などは当事者が行う
当事者のみの交渉ではM&A成約に失敗するリスクが高いと言わざるを得ません。ただし、ほとんどのM&Aマッチングサイトでは、運営側に依頼すればM&A仲介会社などの専門家に仲介サポートを委託できるシステムになっています。
小規模案件を探せるマッチングサイトについては、下記の記事で紹介しています。あわせてご覧ください。
秋田県のM&A・事業承継に関する公的機関4選
秋田県でM&A・事業承継を検討する際、公的機関に相談する方法もあります。相談先候補となる主な公的機関は、以下のとおりです。
- 秋田県事業承継・引継ぎ支援センター
- 秋田県よろず支援拠点
- 秋田県商工会議所連合会
- 秋田県信用保証協会
①秋田県事業承継・引継ぎ支援センター
秋田県事業承継・引継ぎ支援センターは、中小企業庁からの委託事業として設置されている公的機関です。各都道府県に設置されており、中小企業の事業承継の相談を総合的に受けつけています。
これまでは、秋田県事業引継ぎ支援センターと秋田県事業承継ネットワークという2つの機関がありましたが、2021年4月に統合されました。親族内承継・社内承継・M&Aによる事業承継のいずれに対しても、無料で相談・支援を行っています。
秋田県事業承継・引継ぎ支援センターの独自事業として行われているのが、後継者人材バンクです。これは、中小企業の事業承継を希望する起業家と、後継者難の中小企業をマッチングするサービスで、全国で成功例が増えています。
②秋田県よろず支援拠点
秋田県よろず支援拠点は、秋田県内の中小企業経営者や小規模事業者等向けに、あらゆる経営上の相談を受けている公的機関です。地域の支援機関とネットワークを構築し、ワンストップでのサポートが受けられます。
県内に11箇所のサテライトや巡回相談場所を設けているため、最寄りの場所で気軽に利用しやすいのが特徴です。
③秋田県商工会議所連合会
秋田県内には、6つの商工会議所が設置されています。秋田県商工会議所連合会は、それらの連合会です。それぞれの商工会議所に経営者や商工者が所属し、秋田県の経済活発化のために活動しています。
それぞれの商工会議所では、経営にまつわる多種多様なセミナーやビジネス支援を行っているため、秋田県でM&A・事業譲渡を行いたい際の相談も可能です。
④秋田県信用保証協会
秋田県信用保証協会は、主に金融面と経営支援で秋田県の中小企業を支える公的機関です。経営の課題解決をサポートする相談窓口だけでなく、講演会やセミナー、交流会なども行っています。M&A・事業承継の相談も可能です。
商工会議所が支援する事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
秋田県のM&Aの事例2選
ここでは、実際に秋田県の企業が関わったM&Aの事例を紹介します。
- 医療機器販売業界のM&A(テスコ・大沢商事)
- 老人ホーム運営業界のM&A(めいとケア・和心)
医療機器販売業界のM&A(テスコ・大沢商事)
2017(平成29)年8月、ウイン・パートナーズグループの連結子会社であるテスコは、大沢商事の全株式を取得し買収すると発表しました。ウイン・パートナーズでは医療機器販売を行っており、M&Aによる事業拡大を積極的に行っています。
大沢商事は秋田県に拠点を構え、医療機器販売事業を展開している企業です。今回のM&Aにより、東北エリアでの事業規模拡大、顧客基盤強化を行うとしています。
参考:https://strainer.jp/companies/665/history
老人ホーム運営業界のM&A(めいとケア・和心)
2015(平成27)年10月、和心は、めいとケアに株式譲渡を行ったと発表しました。商工中金がM&Aの仲介を行っています。めいとケアは千葉県で老人ホームを運営しており、和心は秋田県で同業を展開している企業です。
さらなる事業展開やノウハウの共有により、企業価値の向上を目指します。
参考:https://www.nikkei.com/compass/content/NCAKDB0000306503/preview
秋田県の事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
秋田県のM&A・会社売却のまとめ
この記事では、秋田県のM&A・会社売却の動向や、案件の探し方とその注意点などを紹介しました。秋田県でM&A・会社売却を行うには、以下の3つの選択肢があります。
・M&A仲介会社などの専門家のサポートを受ける
・公的機関に相談する
・M&Aマッチングサイトを利用する
M&Aマッチングサイトは情報収集に適していますが、交渉や手続きは基本的には当事者同士で行うことになります。また、事業承継の相談に適する公的機関ではM&A仲介業務は行っていません。
M&Aでは専門的な知識や交渉力なども必要となるため、総合的に考えると、取引相手探しから交渉・契約手続きなどの一貫したサポートが受けられるM&A仲介会社の活用がおすすめです。
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。