M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年10月24日更新業種別M&A
輸送用機械・部品製造業のM&A・事業承継の動向!事例やメリットも解説
輸送用機械・部品製造業界のM&A・事業承継における売却相場や、M&A・事業承継で高値で売却する方法などを解説します。自動車分野を中心とする先進技術の開発競争・ビジネスモデルの変化が見られ、大きな転換期を迎えている状況です。M&A・事業承継を検討中の方は必見です。
目次
輸送用機械・部品製造の市場動向
2015年、世界の自動車販売において、日本の自動車メーカーはトップのトヨタを含む7社が上位20グループに入っており、強い存在感を示しています。2000年から2015年にかけて日本の自動車メーカーの生産台数は増加し、特に海外生産が3倍近く増えました。これは為替リスクを抑えるためのグローバルな生産体制の構築が背景にあります。
一方、国内市場は少子高齢化や若者のクルマ離れで縮小が予測され、今後の成長は新興国市場の拡大がカギとなります。新興国での生産・調達体制の強化が重要です。先進国では環境規制や安全技術、特に自動運転技術の開発競争が激化しており、IT企業も参入しています。メーカーは単独開発か提携の選択を迫られる状況です。
中小企業が抱える課題点
日本を含めた先進国は、製造業からサービス業に産業構造が移行している点および少子化による人口減少と高齢化が進行している点などを受けて、中小規模の輸送用機械・部品製造では、人材不足と後継者不在の問題が深刻化しています。
これらの問題が要因となり廃業に追い込まれる中小企業も多いことから、最近はM&Aによる第三者への事業承継を活用するなどして事業の存続を図る動きが目立っている状況です。
中小企業の人材不足については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継の動向
本章では、輸送用機械・部品製造業界のM&A・事業承継の動向について、以下の項目に分けて取り上げます。
- 異業種とのM&A・事業承継が行われる
- 大手企業による内製化需要の増加
- 海外進出を考えたM&Aが見られる
それぞれの項目を順番に見ていきましょう。
①異業種とのM&A・事業承継が行われる
近年の輸送用機械・部品製造業界は、環境・安全などに配慮した製品が求められています。これに対応すべく、輸送用機械・部品製造業界は、IT企業などの異業種とM&A・事業承継を行うケースが増加中です。
具体的な事例を挙げると、2017年に段ボール印刷機や防衛機器などを製造する「石川製作所」が、防衛用航空機・船舶・車両用電子機器メーカーの「関東航空計器」を買収しています。
軍事力を増強し続ける国に囲まれた日本は政府が防衛力の強化を図り、石川製作所は高性能化が加速する防衛用輸送機械・部品の製造に対応するために関東航空計器とのM&Aを決断しました。
同じく2017年に大手自動車部品メーカーの「デンソー」は電子機器メーカーの「イビデン」と資本業務提携を提携し、環境規制への対応に向けた製品開発を共同で進めています。
また、2018年にデンソーはシステム開発会社「東芝情報システム」と資本提携を締結し、自動運転分野への対応力を強化しました。環境規制や安全技術開発に対応するため、今後も異業種とのM&A・事業承継は増加するでしょう。
②大手企業による内製化需要の増加
自動車分野をはじめとする輸送用機械・部品製造業界では、グローバル市場において先進技術開発競争が激化しているため、大手メーカー各社が自社グループの独自開発を急速に進めています。
独自開発の質を高め開発スピードを上げるべく、M&Aにより製品開発・製造の内製化を進める大手企業が増加中です。
事例では、2017年に輸送用機器メーカーの「ヤマハ発動機」が、アメリカのボート周辺機器メーカー2社を買収しました。マリン市場は国内外で成長を続けており、これに伴い先進機能開発も加速しています。
ヤマハ発動機は中期経営計画でマリン市場でのシェア獲得を図り、M&Aにより先進機能開発の品質とスピードを向上させています。また、2016年には「ルノー・日産アライアンス」がフランスのソフトウエア開発会社を買収しました。
これにより、グループ内に電気自動車、自動運転技術開発の技術・ノウハウ・人材を蓄積して、一貫した開発・製造を行える体制が整備されています。
一方で、単独での先進技術開発が難しい中堅企業や中小企業は、大手企業の傘下入りやライセンスの獲得を目指す動きが目立っている状況です。
③海外進出を考えたM&Aが見られる
近い将来に高確率で国内市場が縮小するため、輸送用機械・部品製造業界は海外市場の開拓が進んでいますが、特にグローバル市場では新興国需要の獲得競争が激化しています。
事例を挙げると、2018年に特装車メーカーの「極東開発工業」が、鉄道車両や特装車の製造・販売を行う「北陸重機工業」を子会社化しました。アジアやアフリカでは、急速な経済成長により鉄道関連需要が急増しています。
そこで極東開発工業は、海外への納入実績も豊富な北陸重機工業をグループに迎えて海外進出を本格化させたのです。また、2016年に機械メーカーの「ナブテスコ」は、ドイツで自動車用部品を製造する「OVALO GmbH」を買収して子会社化しました。
ナブテスコはこれまでにも海外で鉄道車両用機器事業や商用車用機器事業を開拓するための買収を行っていますが、本格参入によって十分な成果を上げるためにOVALO社を買収しました。
こうした背景を踏まえると、今後はM&Aを用いて強固な海外拠点を築くことが重要な経営戦略に位置づけられると推測されます。
製造業(メーカー)のM&Aの動向については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継の事例やニュース
この章では、輸送用機械・部品製造におけるM&A・事業承継の代表的な事例・ニュースを見ていきましょう。
ナガセ×ダンロップスポーツウェルネス
2024年9月27日、ナガセは、ダンロップスポーツウェルネス(千葉市)の株式を取得し、子会社化することを決定しました。ナガセは「東進ハイスクール」や「四谷大塚」などの塾・予備校事業を展開しており、ダンロップスポーツウェルネスはフィットネスジム運営を主な事業としています。
ナガセは2008年にイトマンスイミングスクール、2022年にイトマンスポーツスクールを傘下に加え、「心・知・体」を総合的に育む体制を整えました。本M&Aにより、3社の拠点や会員層の重複が少ないことを活かし、日本を代表する総合型スポーツジムとしての発展が見込まれます。また、これらのノウハウを活用し、各地域でのブランド力向上と顧客満足度の強化を目指します。
児玉化学工業×メプロホールディングス
2024年9月25日、児玉化学工業は、メプロホールディングス(東京都千代田区)の全株式を取得し、連結子会社化するための基本合意書を締結しました。児玉化学工業は樹脂加工製品の設計・製造・販売を行っており、メプロホールディングスはアルミダイカストや粉末冶金、鉄鍛造など複数の金属加工技術を駆使して自動車部品を製造しています。
本M&Aは、企業規模拡大とポートフォリオ強化による成長を目指す児玉化学工業が、スポンサーであるエンデバー・ユナイテッド株式会社の紹介を受けて進めたもので、技術シナジーと経営安定化を図る狙いがあります。
日本ピストンリング×ノルメカエイシア
2021年12月、日本ピストンリングは、ノルメカエイシアを子会社にすることを決めました。
日本ピストンリングおよびグループは、自動車関連製品と舶用・その他製品の製造・販売などを行い、医療機器分野の事業展開にも重点を置いています。ノルメカエイシアは、日本初の災害医療機器などにおける専門商社です。
これにより、日本ピストンリングは、顧客のニーズに基づいた医療機器などの開発、製品の販売・提案機会の拡大などシナジー効果の創出を見込み、より収益を上げることを狙います。
ヤマハ発動機×Siren Marine
2021年12月、ヤマハ発動機が、米国のSiren Marine, Inc. を買収することに関して両社が合意しました。Siren Marineは、Yamaha Marine Systems Company の傘下に入ります。
ヤマハ発動機は、「パワートレイン技術」「車体・艇体技術」「制御技術」「生産技術」におけるコア技術の組み合わせを背景として事業を行い、Siren Marineは、スマートボートテクノロジーを用いた機器・センサー類の販売を手掛けています。
これにより、ヤマハ発動機は、操船システムなどボート周辺機器の事業を拡め、マリン領域のIoT対応、DXの加速による付加価値の高いサービスや製品によりマリン版CASE戦略を進める見込みです。
ヨネックス×ブリヂストンのタイ子会社
2021年12月、ヨネックスは、ブリヂストンスポーツの子会社BRIDGESTONE TECNIF IBRE CO., LTD.(タイ子会社)を子会社にすることを決めました。
ヨネックスは、スポーツ用品の製造や販売などを行い、ブリヂストングループのブリヂストンスポーツは、スポーツ用品の製造・販売を手掛け、タイ子会社はテニスボールの製造販売を行う会社です。
これにより、ヨネックスは、ブリヂストングループが培った技術を受け継いでシナジー効果の創出を図り、高品質なテニスボールの提供を狙います。テニスボールの生産体制を強め、テニス事業がグローバルにより成長することも見込みます。
電子機器・回路基板・部品製造のM&A・事業承継事例については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継を行うメリット
本章では、輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継を行うメリットについて見ていきましょう。
譲渡側のメリット
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継で譲渡を行うメリットは、主に以下のとおりです。
- 後継者問題の解決ができる
- 従業員の雇用先を確保できる
- 大手企業の傘下入りで経営が安定する
- 個人保証・担保が解消する
- 創業者利益を獲得できる
上記のメリットに魅力を感じる場合、M&Aによる輸送用機械・部品製造会社の譲渡を積極的に検討すると良いでしょう。
譲受側のメリット
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継で譲受を行うメリットは、主に以下のとおりです。
- 競争力を強化できる
- 製品ラインナップを充実させられる
- 新規参入をスムーズに行える
- 材料費などのコストを削減できる
- ノウハウ・人材・設備などの経営資源を獲得できる
- 新たな生産拠点を確保できる
- 他分野の生産技術を獲得できる
- 双方の顧客に対して一括的に提案できるうえ組立作業の受注も狙える
上記のメリットに魅力を感じる経営者は、M&Aによる輸送用機械・部品製造会社の譲受を積極的に検討してみてください。
輸送用機械・部品製造業のM&A・事業承継の相場
本章では、輸送用機械・部品製造会社のM&Aで実施される「売却価格の算出方法」とその難易度について見ていきましょう。
会社売却の相場を算出する方法
会社売却の相場を算出するには、まず自社の企業価値算定を行わなければなりません。企業価値評価は、現在の企業価値である時価純資産に将来の期待収益である営業権(のれん)を加えて算出します。
厳密にいうと、コストアプローチ・インカムアプローチ・マーケットアプローチを組み合わせて算出する仕組みです。
上記の方法で算定した企業価値をもとに、売り手側と買い手側の交渉結果を加味して最終的な売却価格を決定します。
なお、売却価格の交渉では、以下の要素が重要です。これらの要素を勘案しながら、売り手側と買い手側が条件をすり合わせてM&Aによる会社売却の相場を形成します。
- 期待される事業シナジー
- M&Aの目的・意義
- 交渉当事者の意欲・価値観などの相性
- のれんの償却
- 債権者・株主・取引先などとの関係性
会社売却額の相場算出の方法
上場企業の場合は株価から企業の価値を判断できますが、製造業(メーカー)の大部分は非上場企業であるため、企業の価値を正確に計算することが必要です。非上場企業の場合、完全に正確な計算方法はありませんが、いくつかの有効とされる手法を使って企業価値を推定できます。
最も一般的な方法は、財務諸表から資産と負債の差を求め、その値を企業価値とする方法です。また、他の方法としては、同じ業界の上場企業の株価を参考にする方法や、事業計画を元に将来の利益を予測して企業価値を計算する方法などがあります。
とはいえ、売却価格の算出はさまざまな要素を考慮しながら行わなければならず、必要な要素をすべて的確に盛り込むには幅広い専門知識と豊富な交渉経験が必要です。そのため、売却価格の算出を経営者自身で行うことは非常に困難といえます。専門家にサポートを求めましょう。
輸送用機械・部品製造のM&Aで相場以上の価格で売るポイント7選
輸送用機械・部品製造会社を売却する際は、以下7つのポイントを意識しましょう。
- 土壌汚染の程度
- 金型技術のノウハウ
- オートメーション化の割合
- 発注先の頻度・偏りがない
- 営業部署を持っている
- 発注の帳簿
- M&Aの専門家に相談する
それぞれのポイントを順番に紹介します。
①土壌汚染の程度
輸送用機械・部品製造会社を売却する際は、事前に土壌汚染の状況を調査しておく必要があります。土壌汚染に関するリスクは、周辺住民・従業員などへの健康被害だけでなく、企業の信用度や不動産価値の低下・土壌汚染の除去費用負担など多岐です。
上記を踏まえて、M&Aによる売却を行う前に信頼できる調査機関に調べてもらい、調査結果を買い手へ正確に提供できる準備をするなど、できる限りの対策を施しましょう。
②金型技術のノウハウ
最近は、製造業大手が高い金型技術を持った企業との取引・提携・買収を積極的に進めています。中品質である製品の安価な大量生産を実現した中国をはじめアジア各国がモノづくりの力を付けていく中で、日本の製造業は高品質な製品の大量生産が求められている状況です。
高度な金型技術の有無がモノづくりの先進技術を支えているため、「金型技術のノウハウを持っているかどうか」がM&Aの成否を大きく左右します。
③オートメーション化の割合
多くの日本企業が生産コストを下げるために生産拠点を中国に移しましたが、その後は中国の人件費高騰により東南アジア各国に生産拠点が移りました。しかし、最近は東南アジアでも人件費の高騰する国が増え、人件費が安い国も高騰化が進むのは時間の問題です。
日本国内の人手不足と海外の人件費高騰などを受けて、現在の製造業はファクトリーオートメーションが急速に進んでいます。ファクトリーオートメーションとは、工場における生産工程の自動化を図るシステムのことです。
ファクトリーオートメーションは大手・中堅企業では必須であり、M&Aによる売却側も「オートメーション化をどの程度進めているのか」が評価基準の一つになります。
④発注先の頻度・偏りがない
自動車業界をはじめさまざまな業界で業界再編が起きているため、取引先が偏っている企業の負うリスクはこれまで以上に大きくなっています。
その一方で、業界構造の変化に柔軟に対応できる体制を整えている企業は、買い手側が買収リスクを抑えられるため、M&Aに踏み切る可能性が高いです。
⑤営業部署を持っている
中小規模の輸送用機械・部品製造会社は、営業部署を持たずに経営者自らが営業を行っているケースや、営業スタッフが1人のみといったケースも少なくありません。
しかし、買い手側からすると、買収後に新たな営業部門を立ち上げるコストは大きいため、営業体制が整っている会社を買収した方が効率的です。
輸送用機械・部品製造業界は営業力の弱い会社が多いからこそ、営業体制の整っている会社は好条件での売却ができます。
⑥発注の帳簿
発注帳簿など取引履歴の整理も大事な作業です。中小企業・小規模事業者の中には、帳簿の記載ミスにより簿外債務が発生しているケースが多く見られます。
こうした企業の場合、買い手によるデューデリジェンスで簿外債務が見つかると買い手候補からの信用度が大きく下がり売却価格に悪影響がおよびやすいです。
そのため、専門家からサポートを得て、簿外債務の有無や偶発債務のリスクを洗い出すことが重要になります。
⑦M&Aの専門家に相談する
ここまでの成功ポイントを踏まえると、輸送用機械・部品製造会社のM&Aを行う際は専門家への相談がおすすめです。
M&A仲介会社などの専門家は、M&Aの手続きをサポートするだけでなく、M&A時の不安や課題を解決したり売却価値を高めたりする総合プロデューサーとしての役割も果たします。
特に輸送用機械・部品製造業界のM&Aを得意とする専門家に相談すれば、満足度の高いM&Aを達成できる可能性が高まります。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継に積極的な企業一覧
本章では、輸送用機械・部品製造会社の譲渡を検討する経営者の方に向けて、M&A・事業承継による買収に積極的な企業を一覧表にしてまとめました。
企業名 | 事業の概要 | アピールポイント |
ブロードリーフ | ・業界随一の自動車アフターマーケット向け業務アプリケーションの開発提供を中心に携帯電話業界、旅行業界、製造業など30,000社以上の顧客へ価値を提供。 ・積極的な新規事業開発とグローバル展開を推進。 |
・AI、AR/MR/VR、IoT、Fintechなど先端技術の導入。 ・外国政府機関や大学などの学術機関とも積極的に連携。 ・既存の枠に捉われない新規事業およびグローバル化を積極推進。 |
大阪油化工業 | ・1949年の創業以来、高品質にこだわり精密蒸留に関する総合的なサービスを提供。 ・研究開発段階から小規模生産を通じた生産プラントの設計、大規模生産への移行まで一気通貫で行える。 |
・約70年の歴史の中で3,000品目以上の高純度精製を手掛けてきた技術と経験をシェア。 ・化学業界はじめ多岐にわたる業界の優良メーカーを含む顧客基盤も活用可能。 |
東京応化工業 | ・半導体フォトレジスト分野で世界No.1シェアのメーカー。 ・高純度化学薬品を中心とした製造材料や、半導体用/ディスプレイ用製造装置などのプロセス機器、その他化学薬品の製造販売も行っている。 |
・当社との共同開発はもちろん、当社の高性能製造設備の活用、当社の販路を生かした市場開拓、資金投下などをとおしてビジネスを全面的にサポート。 |
イグニション・ポイント | ・戦略、企画から実行までを手がけるコンサルティングだけでなく、AI/クラウド/ビッグデータ/IoTをはじめとする先端テクノロジーを活用した自社事業展開を行うハイブリッドスタートアップ。 | ・「働きがいのある会社」ベストカンパニーに4年連続で選出。 ・6期連続売上前年比150%超えのイノベーションファーム。 ・マッキンゼー、BCG、ATカーニー、アクセンチュアなどグローバルファーム出身者が集う。 |
AKIBAホールディングス | ・5G/LPWAなどの通信建設工事事業(折衝/設計/施工/保守)、メモリ製品/IoTデバイスの開発/製造/販売事業、高性能計算機の開発/販売事業、その他IT/IoTを活用した幅広い事業を展開。 | ・M&Aを活用した多角化を進めており、カルチャーの異なる会社の受け入れに関して豊富な経験がある。 ・グループ内に幅広い専門人材がそろい、相互のノウハウ提供が可能。 ・管理部門のサポートも行える。 |
特殊運送・輸送会社のM&A・事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継時におすすめの相談先
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継時におすすめの相談先をご紹介します。
金融機関
近年、金融機関がM&Aサポートに特化した部門を設立する動きが加速しています。特に、投資銀行や大手メガバンクでは、企業間の取引を円滑に進めるため、ファイナンシャルアドバイザー(FA)として資金調達や戦略立案を積極的に行っています。
こうした専門的なサポートを活用することで、企業は資金調達や事業承継といった複雑な課題にも迅速に対応でき、専門家の助言を得ることで取引の成功率を高めることが可能になります。
ただし、大手金融機関は大規模な案件を優先する傾向があり、中小企業が十分な支援を受けられないことも少なくありません。そのため、企業の規模やニーズに合わせた適切な支援先の選定が重要です。
さらに、アドバイザリーサービスの料金が高額になることもあるため、事前にコストを把握し、予算計画をしっかり立てる必要があります。
公的機関
近年、事業承継やM&Aに対する公的支援の体制が大幅に整備されました。全国に設置されている「事業承継・引継ぎ支援センター」では、後継者不足に悩む中小企業に対し、事業承継やM&Aに関する情報提供や専門的なアドバイスを行い、企業同士のマッチングを無償でサポートしています。
この仕組みにより、地方の中小企業や個人事業主も簡単に専門的な支援を受けやすい環境が整えられています。さらに、必要に応じてM&A仲介会社や専門家を紹介するサービスも提供しています。
ただし、民間のM&A仲介業者と比べると、対応の迅速さや柔軟性が劣る場合があるため、その点には留意する必要があります。それでも、公的機関は事業承継やM&Aを検討する企業にとって、信頼性が高く頼りになる支援先として重要な役割を果たしています。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の買収や売却に関する全てのプロセスを支援する専門サービスを提供する組織です。売り手と買い手の双方に対して、適切な取引先の紹介、交渉のサポート、取引の進行管理、企業価値の評価(バリュエーション)、契約書の作成など多岐にわたるサービスを提供し、取引がスムーズに進むよう支援しています。
仲介会社は特にその広範なネットワークを活用し、最適なパートナーを迅速に見つけ出すことで、M&Aの成功確率を高める役割を担います。また、M&Aの経験が浅い企業に対しては、具体的かつ実践的なアドバイスを提供し、取引が順調に進行するようサポートを行います。
ただし、仲介会社の利用には、着手金や中間金などのコストが発生することがあり、費用管理が重要です。費用を抑えたい場合には、成功報酬型の仲介会社を選ぶことが有効な選択肢となります。
輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継まとめ
本記事では、輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継における会社売却の相場や高値で売るポイントなどを解説しました。輸送用機械・部品製造業界は自動車分野をはじめ大きな転換期を迎えているため、M&A・事業承継を行う際は動向の見極めが大切です。
また、輸送用機械・部品製造のM&A・事業承継を円滑に進めるためには、製造業のM&A支援経験を豊富に持つM&A仲介会社のサポートを受けることをおすすめします。
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。