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2020年1月7日更新
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ゲーム会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

ゲーム会社のM&Aは、買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なります。メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため慎重に専門家を活用しましょう。

目次
  1. ゲーム会社のM&Aとは?
  2. ゲーム会社のM&Aと業界の特徴
  3. ゲーム会社のM&A動向
  4. ゲーム会社のM&Aの現状
  5. ゲーム会社のM&A相場と費用
  6. ゲーム会社の買収とは?買う・買いたい場合
  7. ゲーム会社の売却とは?売る・売りたい場合
  8. ゲーム会社のM&Aの成功・失敗事例
  9. まとめ
ゲームのM&A・事業承継
ゲームのM&A・事業承継

ゲーム会社のM&Aとは?

ゲーム会社・業界でも、M&Aが活発化している傾向が見られます。

M&Aは後継者不足問題の解決、事業規模の拡大、優秀な人材の確保といった様々なメリットがあります。

ゲーム業界では、特にスマートフォン向けのゲームなどの分野が急激に成長しています。成長が著しい分野では人手不足の傾向が強く、M&Aによって人材確保を図る事例も見られます。

また、国内市場での競争激化に対応するため、M&Aによって事業規模の拡大や競争力の強化を図るといった事例もあります。

ゲーム会社のM&Aについて、まず業界の特徴や動向を踏まえてご紹介します。

ゲーム会社のM&Aと業界の特徴

最初に、ゲーム会社・業界の正確な定義を確認しておきましょう。

総務省の「日本標準産業分類」によると、「情報通信業」に含まれる「情報サービス業」の中に、「ゲームソフトウェア業」という分類があります。

このゲームソフトウェア業は、家庭用テレビゲーム機、携帯用電子ゲーム機、パソコンなどで使用するゲームソフトウェアの作成などを行う事業を意味します。

ゲーム業界は、家庭用ゲームとオンラインプラットフォームでのゲームに分けて考えることができます。

現在のゲーム市場の中では、オンラインプラットフォーム市場が多くの割合を占めています。

オンラインプラットフォーム市場はスマートフォン向けのゲームが中心となり、過去数年間で急速に成長しました。

スマートフォンの急激な普及に伴い、スマートフォン向けのゲームが次々に誕生し、オンラインプラットフォーム市場の発展に大きく貢献しています。

このような状況の中、各ゲーム会社はスマホ向けゲーム市場への参入が急務となりました。

有名ゲームメーカーによる参入も見られる中、M&Aも活発化しています。

スマホ向けゲーム市場への参入は、ゲーム会社が自社でゲームサービスを開始するケースだけではありません。

スマホ向けゲームに特化したゲーム会社とのM&Aにより、新たに参入するケースも見られます。

この動きは今後も活発化するものと思われます。

また、スマホ向けゲーム市場では、海外展開の動きもしばしば見られます。スマホの普及が世界的に見られる以上、海外での事業展開を狙うゲーム会社も多くなります。そして、海外進出のための手法としてM&Aを活用するケースも多く見られます。

このような傾向もあり、ゲーム業界は今後もさらに拡大するものと思われます。特にオンラインプラットフォーム市場の成長は著しく、今後も市場拡大が期待されます。

一方で、最近では家庭用ゲーム市場がプラス成長に転じたことも大きな特徴となっています。オンラインプラットフォーム市場の動向だけでなく、家庭用ゲームのプラス成長が維持されるかどうか、その動向にも注目されます。

ゲーム業界では人手不足がしばしば問題となっています。急速な成長を遂げたオンラインプラットフォーム市場をはじめ、市場の拡大に合わせた人材確保が大きな課題となります。

ゲーム会社に必要な人材は多岐に渡ります。クリエイターのほか、エンジニア、デザイナーなど、重要な役割を持つ職種が多くなります。それぞれの職種ごとに、必要な人材を確保しなくてはなりません。

市場がさらに拡大することが予想される中、人手不足が加速する可能性があります。

このような状況の中で、M&Aによって人材確保を図る事例も増えると思われます。

ゲーム会社のM&A動向

ゲーム会社・業界の特徴を踏まえ、M&Aとの関係について詳しく見ていきましょう。

⑴市場の動向に合わせたM&A

「ファミ通ゲーム白書2018」によると、2017年の国内ゲーム市場は過去最高となる1兆5686億円となっています。

このうちオンラインプラットフォーム市場が全体の約7割を占めており、その市場規模は1兆1273億円です。また、国内家庭用ゲーム市場(ハード・ソフト(オンラインを含む)合計)は5年ぶりのプラス成長が見られ、その市場規模は4413億円となっています。

家庭用ゲームの市場は近年縮小傾向が見られましたが、2017年ではプラス成長に転じ、今後の動向にも注目されます。

一方で、市場規模としてはオンラインプラットフォーム市場が多く、過去10年で急激な成長が見られます。

オンラインプラットフォーム市場の拡大に合わせ、それぞれのゲーム会社は対応を迫られています。

早い段階でスマホ向けゲームなどに参入したゲーム会社もありますが、参入が遅れたゲーム会社の場合、やはり状況は厳しいと言えます。このような現状では、オンラインプラットフォーム市場への参入を図るためのM&Aが大きな意味を持ちます。

比較的短期間で新規事業を開始するために、M&Aは効果的な手法です。例えば、ある事業に特化している会社を買収することで、その事業におけるノウハウを獲得し、比較的短期間で新規事業に参入することができます。

ゲーム業界も例外ではなく、短期間でスマホ向けゲーム市場に参入するため、スマホ向けゲームに特化したゲーム会社を買収するといった例が考えられます。

また、スマホ向けゲームに特化している会社としても、大手企業に買収されることで、大手のネットワークを活かした事業展開を図ることができます。

このように、オンラインプラットフォーム市場の急激な成長に合わせ、M&Aのニーズも高まっています。

⑵競争激化への対応

ゲーム業界の市場拡大に伴い、競争の激化も問題となります。

スマホの普及や技術の進歩により、スマホ向けゲームも多様化しています。ゲームの内容、対象となる層、サービス形態など、様々な特徴を持つゲームが次々に誕生しています。

スマホ向けゲームが多様化する中、様々なサービスによって差別化を図ることもできますが、競争の激化も発生します。

このような状況では、事業規模の拡大が重要な意味を持ちます。事業内容やサービス対象が広がれば、それだけ競争力は強化されます。そこで、M&Aが効果的な手法となるのです。

例えば、あるゲーム会社が、自社で扱っていない分野に強みのあるゲーム会社を買収し、事業拡大を図るといった例があります。

扱う分野が広ければ広いほど、多様化するニーズに対応することができます。

また、特定の地域に特化したゲーム会社を買収すれば、サービス領域を拡大することもできます。

例えば、海外に拠点のあるゲーム会社を買収するといった例があります。国内での競争が激化する中、海外も含めてサービス領域を拡大することは、競争力の強化に大きく貢献します。

⑶人手不足への対応

ゲーム市場の拡大により、慢性的な人手不足も見られます。

そこで、M&Aによって人材を確保し、人手不足の解消を図るケースも見られます。

例えばM&Aによる買収は、優秀な人材の確保というメリットがあります。

優秀なクリエイターやエンジニアが在籍するゲーム会社を買収することで、短期間で効率的に人材を集めることができます。

また、売却側にとっても、M&Aを人材確保のための手法として活用することができます。

特に中小のゲーム会社は、大手と比べると知名度が低いため、人材が集まりにくい場合があります。採用活動を活発化させても、優秀な人材がすぐに集まるとは限りません。

競争激化の状況の中で、中小のゲーム会社は、その会社の強みを活かした事業展開が求められます。良質なサービスの提供や、他社にはない独自の技術やノウハウなどにより、事業成長を進める必要があります。

一方で、そのためには優秀な人材が必要です。そこでM&Aによる売却を狙うという選択肢があります。

売却によって大手の傘下に入ることができれば、知名度は一気に上がります。知名度の向上によって就職・転職希望者が増加すれば、優秀な人材が集まる可能性も高まります。

今後の市場の拡大に伴い、人材の確保の必要性はさらに高まるでしょう。それぞれのゲーム会社は人手不足への対応を迫られていますが、M&Aはその際の効果的な手法となります。

ゲーム会社のM&Aの現状

オンラインプラットフォームによるゲームのニーズが高まる中、大手のゲーム会社が新規参入のためにM&Aを活用する傾向が見られます。

例えば、家庭用ゲームで人気のキャラクターをスマホ向けゲームに登場させるため、スマホゲーム会社とのM&Aを行うといった例があります。

また、海外での事業展開を目的にM&Aを活用するケースも増えています。

現地企業とのM&Aは、海外拠点を比較的短期間で構築することができるからです。国内で成功したゲームを海外展開するためのM&Aは、海外市場の拡大とともに今後加速すると考えられます。

スマホ向けゲームの成長は著しく、今後はさらなる市場拡大も見込まれます。一方で、やはり競争激化の傾向も強くなります。

競争激化に対応するためには、クオリティの向上や新規ユーザーの確保などが必要となり、そのためのM&Aも加速すると思われます。

特にスマホの急激な普及により、スマホ向けゲームを利用するユーザーも多様化しています。ゲームに興味がなかった人が、気軽に遊ぶことができるスマホゲームを始めることもあります。

これまで以上にターゲット層やサービス内容を拡大して考えなくてはなりません。多様化するニーズに対応するためにも、M&Aによって事業規模やサービス領域の拡大、専門性の高い人材の確保を図ることが効果的です。

ゲーム会社のM&A相場と費用

ゲーム会社のM&Aは、その目的や対象事業、会社規模などが多岐に渡るため、一概に相場と費用を把握することは難しいと言えます。ただ、相場・費用の把握が難しくても、ある程度の目安をつけておかなければなりません。

似た事例における買収金額など、徹底的に分析する必要があります。

今後のゲーム市場の拡大に伴い、M&Aの事例も多様化すると考えられます。

相場と費用を検討する際には、多くの事例から似た事例をピックアップし、整理しておくと効果的です。

例えばスマホ向けゲームへの新規参入を考える場合には、スマホゲーム会社の買収事例をもとに、具体的な対象事業、会社規模など、様々な観点から相場と費用を分析することが重要です。

大手企業への売却を考える場合であれば、買収対象となる企業の規模や、買収企業にとってどの事業が魅力になったかなど、共通点を見つけて相場・費用を検討する必要があります。

ゲーム会社の買収とは?買う・買いたい場合

ゲーム会社の買収は、特にスマホゲーム会社などの買収事例が増加する可能性があります。例えば大手ゲーム会社がスマホゲームへの参入として、スマホゲームに特化したゲーム会社を買収するといった例があります。

同業者同士のM&Aとなりますが、今後の市場拡大が予想される事業への参入を意味します。

買収する側のメリットとしては、比較的短期間で新規事業への参入が可能となること、優秀な人材の確保などが挙げられます。

ゲーム会社の買収も例外ではなく、オンラインプラットフォーム市場の成長に対応するための買収事例は加速するでしょう。

ゲーム会社の売却とは?売る・売りたい場合

会社の売却には、後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人保証や担保の解消、従業員の雇用の維持といったメリットがあります。

ゲーム会社も例外ではなく、売却によって経営上の問題の解決を図るケースが多いです。

また、スマホゲーム会社の売却事例も増える可能性があります。スマホゲーム市場に参入したい企業にとって魅力的な事業内容であれば、資金力のある企業が買収に名乗り出る可能性が高まります。

売却側としても、買収側の企業が持つネットワークを活かした事業展開を図ることができます。

ゲーム会社のM&Aの成功・失敗事例

成功事例としては、任天堂が2015年にディー・エヌ・エーと資本業務提携をした事例が挙げられます。

このM&Aによって任天堂はスマホゲームのリリースを実現しています。

また、2018年にも、任天堂はスマホゲーム開発・運営会社のサイゲームスとの資本業務提携を行っています。

これらのM&Aの事例を見ると、任天堂がスマホゲーム市場への参入に注力していることがわかります。

また、ゲーム業界はニーズのめまぐるしい変化などもあり、移り変わりの激しい業界と言えます。

変わりやすい流行やニーズが、ゲーム会社の利益に大きく影響します。そのため、M&Aにおいても、成功事例か失敗事例かの区別が難しい場合があります。

2012年のグリーによるポケラボの買収は、まさにこの例です。

ソーシャルゲームプラットフォーム「GREE」を運営するグリーは、ソーシャルネットワークゲームを開発するポケラボを2012年に138億円で買収しました。

買収後は赤字続きが見られましたが、ポケラボの2018年6月期の最終利益は10億1400万円となり、2017年6月期の11億4700万円の赤字から大幅な黒字転換となっています。

移り変わりの激しいゲーム業界では、このようなM&A事例も今後発生する可能性があります。

まとめ

ゲーム会社のM&Aに関して、動向や相場、成功・失敗事例について解説しました。
買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なるため、メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。
大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため専門家を活用しましょう。

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