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パン屋の事業承継とは?事業承継課題や事例、注意点を解説

パン屋の事業承継とは?事業承継課題や事例、注意点を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

パン屋の事業承継とは

事業承継については、全国的に見ても深刻な問題とされている傾向があります。
全国の中小企業を対象とした帝国データバンクの調査によると、事業承継への考えかたとして「経営上の問題のひとつと認識している」としている会社は57.7%の割合を占め、「最優先の経営上の問題と認識している」としている会社は13.6%となっています。この2つの結果を合計するとおよそ70%の会社が事業承継は、経営上の問題として認識していることになります。
一方で、「経営上の問題として認識していない」とする会社が18.2%に割合になっており、事業承継が経営に与える影響はないと認識している会社も存在します。事業承継は、一朝一夕にできるものではなく、計画を策定して概ね10年の期間をかけて実施するのが一般的です。
事業承継の計画の有無についても、「計画がない」としている会社が29.1%の割合を占めており、「計画があり、進めている」としている会社は22.9%、「計画はあるが、まだ進めていない」としているのが21.3%となっています。事業承継の計画がある会社は合計して44.2%となっており、経営者に年齢が高くなるにつれて、計画を進めている傾向がみられます。
一方で、「計画はあるが、まだ進めていない」、「計画はない」としている会社の理由としては、「まだ事業を譲る予定がない」としている会社が35.8%となっており、最も多い割合となっています。
そのような中で、「後継者が決まっていない」としている会社は35.2%、「自社には不要」が18.3%、「事業の将来性に不安がある」が16.9%となっています。
このように、事業承継については「経営上の問題」としながらも、「計画がない」とする会社も多く、「後継者が決まっていない」などの理由で事業承継が進んでいない会社も多くあります。

事業承継するのは経営力だけではない

パン屋の事業承継についても、先に述べたように「後継者がいない」という問題を抱えている場合もありますが、パン屋の事業承継は経営力だけの承継ではないことが事業承継の難しさにもあります。
パン屋の場合は、パンを作る職人が経営者となっていることも多く、お店の運営や経営だけを承継するというのは考えにくい状態になります。経営者としての資質だけでなく、パン職人としての技術の承継も伴います。そのため、後継者が見つけにくく、事業承継の計画が立てづらい状況にあるといってよいでしょう。
パン職人が経営者とならない場合は、パン職人と経営者を別の人材をそれぞれ選出する必要がある場合もあるでしょう。パン作りの技術を承継する人と、お店を運営して経営する人を別に考えるという事業承継に仕方もあります。
経営者とパン作りを兼務してこれまで開業していたお店では、現経営者が引退する時にお店を閉店しているケースも多く、事業承継については難しさが感じられます。

パン屋の事業承継課題

事業承継の課題として取り上げられるのは「後継者不足」と「経営者の高齢化」の2つがあります。
経営者の高齢化は、年々進んでおり現在は66歳がピークとなっており、必ずしも事業承継が成功しているケースばかりではありません。現経営者に子供がいても、親の会社を継ぐ意思がないなどを理由に、廃業を選択している場合も多く、「自分の代で廃業しよう」と考えている経営者が38.2%の割合を占めています。
そのほかにも「事業に将来性がない」としているのが27.9%、「子供に継ぐ意思がない」が12.8%となっています。

後継者がいない

パン屋の事業承継の場合も、後継者がいないことを理由に「自分の代で廃業しよう」と考える経営者が多く、事業承継が進んでいないことが分かります。
パン屋の経営者に子供がいても、すでにほかの会社に就職している場合や継ぐ意思がない、などが主な理由となっており、仕方なく廃業を選択しているお店がほとんどです。これまで人気があり、評判のお店でも後継者がいないことを理由に閉店している中小のパン屋は多くみられます。

経営者の高齢化

後継者がいないと思いながらも、中小のパン屋では経営者の体力が続く限り継続していこうという考えが強く、経営者自身が高齢になっていくケースがあります。
地元の人気のパン屋などは、独自の技術やノウハウで人気のパンがあれば、お店を運営していくことができます。後継者がいれば、そのノウハウや技術を承継してお店を存続できますが、後継者がいない場合は、経営者の高齢化によってお店の閉店を選択することになるでしょう。
近年は、パンを好む人も多く人気のパン屋も多く存在しますが、経営者の高齢化とともに閉店に追い込まれているケースが多いのです。パン屋の運営は、早朝からパンを焼く準備をしているので、午前4時頃から仕事をしている場合もあります。思っているよりも厳しい環境の中でパン職人としてパン屋を営んでいるので、経営者の健康問題なども存続に影響を与えています。
パン屋を事業承継するには、パンをおいしく作る技術やノウハウの承継のほかに、お店を運営する方法、経営者としての資質なども問われるので、後継者候補となるにはかなりの適性が求められることになります。

パン屋の事業承継の注意点

事業承継には、準備期間も含めると概ね10年の期間を要すると言われています。
パン屋の場合は、おいしいパンの作り方などの技術も承継することになるので、技術やノウハウを習得するまでの期間も含める必要があります。それだけでなく、パン屋としてお店を運営していく能力や経営者としての資質の教育も必要になります。
様々な要素を含めて事業承継をしていくことになるので、早めの準備が必要になります。

情報漏洩に注意

事業承継をする時は、内容が確定するまでは情報が漏れないように注意する必要があります。
事業承継をきっかけに事業転換をしたりお店を一新させたりする場合もあり、その情報が従業員や取引先などに漏れると、従業員の間に不安を与えたる可能性もあります。取引先については「業績が悪いのではないか」などの憶測をされる場合もあります。事業承継の内容は、計画の策定がされて確定してから公表する方が良いでしょう。
現経営者の子供が後継者となる場合は、従業員や取引先も比較的受け入れられやすくスムーズにいくことが多いですが、従業員や会社の役員を後継者とする場合は、従業員から不満が出る場合もあります。また、社外への引継ぎとしてM&Aを実施する場合は特に注意が必要で、お店を売却することが従業員の間で広まると、リストラやその後のお店の運営に影響が出るのではないか?などの不安を与えることになります。
M&Aを実施する時には、内容が確定してM&Aが実施される時に公表した方が良いでしょう。

事業承継には時間がかかる

事業承継は、適切な後継者がいなければ成立しません。現経営者の子供が後継者となった場合は、早めに事業承継の準備を始めてスムーズに事業承継ができるように計画を立てます。後継者とした子供がパン屋の経験がなければ、適切に技術を承継してパン作りを教える必要もあるでしょう。または、パン作りは職人に任せてお店の経営だけを承継する方法もあります。いずれにしても、パン屋の後継者を子供にした時は早めの対応をすると良いでしょう。
パン屋を経営していると、パン作りの技術もあり信頼できる従業員を見つけることができます。この場合は、現経営者の子供ではなく、従業員を後継者とすることができるでしょう。パン職人を後継者とした場合は、パンを作る技術はすでにあるので、経営者としての資質を高める必要があります。それには、経営に関する業務を教える期間が必要になり、すぐに事業承継ができないことが予測されます。
事業承継には、後継者を育てる期間が必要なので、後継者を決めてすぐに経営者の交代は不可能になります。一定の期間を設けて、後継者を教育していく必要があるのです。M&Aの場合でも、すぐに相手先が見つかるわけではないので、M&Aを検討しているのであれば、早めにM&A仲介会社などに相談することをお勧めします。

パン屋の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継については、経営者自身が悩みや不安を抱えている場合が多く、誰にも相談できない、としている場合があります。特に、M&Aを検討している場合は、何をどのように進めていけばいいのか悩んでいる経営者が多くいます。

まずは事前相談

M&A仲介会社は全国にあり、東証一部上場を果たしている大手もあれば、地元密着型の会社もあります。どちらの場合も、事業承継に関するアドバイスやサポートをしているので、まずは事前相談に行ってみると良いでしょう。M&Aがどういうものなのか知りたい場合でも、丁寧に説明してくれます。
M&A仲介会社には、弁護士や会計士、税理士などの資格を取得しているスタッフが在籍しているところも多く、M&Aについて教えてくれます。M&A仲介会社は、M&Aの仲介を主な事業としていますが、事業承継に関する相談にも応じており、経営者に寄り添った形でサポートしてくれます。M&Aの実施を迷っている場合でも、M&Aのメリットやデメリットなどの話を聞けば納得してM&Aに踏み切ることもできるでしょう。
M&A仲介会社がどのようなことをしてくれるのか知りたい時は、M&A仲介会社が開催しているセミナーに参加してみると良いでしょう。M&Aのことが分かるだけでなく、M&A仲介会社がどのようなことをサポートしてくれるのか、ということも理解することができます。
M&A仲介会社は、M&Aを検討している経営者だけのサポートをしているわけではなく、事業承継について悩んでいる経営者の相談にも応じています。事業承継について悩みを抱えている場合は、事前相談に行ってみましょう。

実績で選ぶ

その中から選ぶ時は、M&Aの実績が多く、経験が豊富なところを選ぶと良いでしょう。
大手M&A仲介会社は、全国規模でM&Aを実施しているので実績も多く、経験も豊富です。パン屋のM&Aに特化した仲介会社は、なかなかありませんが、飲食業やサービス業などを得意としているM&A仲介会社もあります。
また、M&Aありきではなく、親族内承継や親族外承継についても相談したい場合は、事業承継についても実績があるM&A仲介会社を選ぶと良いでしょう。

パン屋の事業承継事例

パン屋の事業承継は、技術やノウハウの継承を含んでいるので特殊な業種と言えます。
ヤマザキパンや敷島製パンのような大手のパンメーカーもありますが、ほとんどが中小のパン屋となるでしょう。中小のパン屋も含めた事例を紹介します。

① 株式会社プローバホールディングスが100円均一パン屋をM&A

プローバホールディングスは、100円均一パンの製造、販売をしていた株式会社GROW UPとのM&Aを成功させています。
GROW UPは、鳥取県と岡山県にベーカリー店舗を7店舗出店しており、安心と安全でおいしいパンを提供しようと事業展開していました。プローバホールディングスは、パチンコ事業や介護、不動産管理、人材開発、保険代理店、無農薬野菜の生産・加工・販売・飲食店の経営事業を実施しており、飲食の販売を拡大するために、現在人気のパンの製造・販売を加えるためにGROW UPとのM&Aを実施しました。両社は、お客様に心地よいサービスを提供しようとする点において、共通する経営理念を持っており、事業同士の相性がいいことからM&Aを成立させています。
プローバホールディングの拠点は、広島県にあり島根にもグループ会社があります。近い地域で、互いに発展できる要素があることからGROW UPはM&Aを決断したようです。

② パン屋が小売業に事業承継

あるパン屋を営んでいる経営者が、2015年に事業承継の準備を始めたところ、適切な後継者がいないこともあり、社外へと目を向けると、小売業を営む経営者にお店を引き継ぐことを決めました。準備からクロージングまでをおよそ半年の期間で完了させ、2016年4月に小売店にお店を譲り渡すことにしました。
パン屋を営むには、オーブンやミキサー、冷蔵庫などの設備が必要になり、毎月の光熱費がかかります。パン屋をオープンさせたいと考える人も多いですが、設備や毎月かかる須藤光熱費などを考えると、大きな負担になる場合もあります。しかし、すでにあるお店とのM&Aを実施すれば、少ないコストでパン屋をオープンさせることも可能になるのです。
パン屋をやることに熱意があり、優秀な人材がいればその人を後継者として事業承継しても良いでしょう。この事例は、すでにあったパン屋を、小売業を営む経営者が譲り受けて、パン屋を存続させたものになります。

まとめ

パン屋の事業承継は、単純にお店を引き継ぐだけではなく、パンを作る技術やノウハウも承継していかなければならないという点において、難しい局面があるでしょう。それでも、人気があって売り上げもいいお店であれば、存続する方法を検討した方が良いでしょう。
経営者に子供や従業員の中に、後継者となる人材がいない場合はM&Aによって、事業承継をすると良いでしょう。

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