2024年1月17日公開業種別M&A

ワイナリー業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!

日本でのワインの消費量は増加し続けていて、国内のワイナリーも増加傾向にあります。しかし、後継者問題などでM&Aによりワイナリーの売却を検討したいという経営者も出てきました。この記事では、ワイナリー業界の動向とM&Aについて詳しく解説します。

目次
  1. ワイナリー業界の動向
  2. ワイナリー会社をM&Aで売却するメリット
  3. ワイナリー業界のM&A・売却・買収事例2選
  4. ワイナリー会社のM&Aをする流れ
  5. ワイナリー会社をM&Aする注意点
  6. ワイナリー会社のM&A・事業譲渡まとめ
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ワイナリー業界の動向

日本国内でのワイン消費量は、2015年に過去最高の約37万KLを記録して、長年にわたり右肩あたりで増加してきました。それに伴い、国内のワイナリーも増加傾向にあり、2017年の帝国データバンクの調査では全国で206社のワインメーカーと138社のワイナリーが確認されています

しかし、2019年には安価なチリ産ワインの関税が完全撤廃するなど、世界レベルでのワイナリーの競争が激化しています。ワインの原料となるぶどうの価格も上昇する中で、減益傾向のワイナリーも出てきている点が気になるところです。

参考:帝国データバンク「ワイン製造業者の経営実態調査

ワイナリー会社をM&Aで売却するメリット

ワイナリー会社をM&Aで売却するメリットについて解説します。

事業の継続

国内のワイナリーの9割近くが従業員20名以下の小規模な零細企業で、後継者問題や資金調達の問題などに直面している会社もあります。

経営が安定している企業へM&Aで事業を売却することで、従業員と取引先の雇用を守ることができ、それまで培ってきたワインのブランドも継続させることが可能です

売却利益の獲得

経営者が所有しているワイナリーをM&Aで売却すれば、売却益を得ることができます。一定のファンが付いていて、今後も売上が見込めるワイナリーであれば、売却額は純資産の時価総額に数年分の営業利益が上乗せされた金額になることが一般的です。

M&Aでの売却では、負債や保証も買収側に引き継がれるので、M&Aでの売却では売却益だけが手元に残ります。

M&Aでのワイナリーの売却による売却益は、引退後の生活費に余裕をもたせたり、新しい事業の資金にしたりできるものになるでしょう

【関連】会社を売るタイミングはいつ?業績から最適な売り時を考えて売却しよう!

ワイナリー業界のM&A・売却・買収事例2選

ワイナリー業界でのM&Aの事例を2つ紹介します。

やしまアートアンドリゾートがMECをM&Aした事例

2021年11月に株式会社ネクスグループが連結子会社のMEC S.R.L SOCIETA’ AGRICOLA(以下、MEC)の全株式を、株式会社やしまアートアンドリゾートに1円で譲渡するM&Aが発表されました。

MECはイタリアの現地法人で、農地でのぶどう生産から自社ブランドワインの生産まで一貫して行うワイナリーです。新型コロナの影響で売上が大きく減少してしまい、早期の収益改善は困難であると判断して、M&Aでの売却となりました。

参考:株式会社ネクスグループ「子会社の異動に関する株式譲渡契約及び基本合意書締結に関するお知らせ

志太ホールディングスがシダックス中伊豆ワイナリーヒルズをM&Aした事例

2022年2月にシダックス株式会社が連結子会社であるシダックス中伊豆ワイナリーヒルズ株式会社(以下、中伊豆ワイナリー)の全株式を志太ホールディングス株式会社(以下、志太HD)へ譲渡するM&Aが発表されました。

中伊豆ワイナリーはワイナリーを中心とした複合観光施設で、2000年にシダックス創業者が私財を投じて創業しました。志太HDは不動産事業などを行うシダックスグループの持ち株会社です。

シダックスグループとしては、不採算でありノンコア事業である中伊豆ワイナリーを連結子会社から外して、事業の選択と集中に注力するとのことです。

参考:シダックス株式会社「連結子会社の異動(株式譲渡)及び固定資産の譲渡に関するお知らせ

【関連】事業再編とは?メリット・目的・手法や組織再編との違いを解説!

ワイナリー会社のM&Aをする流れ

ワイナリー会社をM&Aする流れについてみてきましょう。

専門家への相談

ワイナリー会社のM&Aを考え始めたら、まずはM&Aの専門家へ相談しましょう。

M&Aをしたほうがいいのか、他に解決策はないのか、といったことから懇切丁寧に相談に乗ってもらえます。まずは専門家へ相談してみましょう。

M&A総合研究所は、中小・中堅規模のM&A案件を主に取り扱っており、全国に案件に対応しています。

知識・支援実績豊富なアドバイザーが多数在籍しており、ご相談からクロージングまで丁寧にサポートさせていただきます。

M&A総合研究所の料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)

無料相談を随時お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお電話・Webよりどうぞお気軽にお問い合わせください。

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売却先の選定

M&Aの専門家との相談の結果、M&Aによる売却が妥当だと判断したら、次は売却先の選定です。専門家が企業名などを特定しない形で情報を公開して売却先を探したり、ワイナリーの買収を希望している顧客に声を掛けたりして、マッチングしていきます。

いくつか候補となる企業をピックアップしたら、売却を希望するワイナリーの経営者がその中から交渉相手を決定します。

基本合意書の締結

M&Aの交渉を行うためには、社内の機密事項を買収を希望する企業側に提示する必要があります。そのために、まずは秘密保持契約書を締結します。

その後、トップ面談が行われ、買収を希望する企業から意向表明書が提示されます。意向表明書には、希望買収額、スケジュール、費用負担などが記載されています。

売却希望側と買収希望側とが交渉を行い、基本合意書が締結されます。基本合意書には、取引形態、譲渡対象範囲、譲渡価格、スケジュール、デューデリジェンスについてなどが記載されます

デューデリジェンスの実施

基本合意書締結後に、買収を希望する側によるデューデリジェンスが実施されます。デューデリジェンスとは、企業を買収するにあたっての適正価格の算出と異リスクの洗い出しを行うための調査活動です

財務、法務、人事などについて買収側が派遣する専門チームによって徹底的な調査を行います。

この結果によっては、基本合意書に記載された価格よりも値引きされたり、M&A自体が破談になってしまうこともあります。

最終交渉と最終契約書の締結

デューデリジェンスの結果に基づいて、買収側が買収を最終的に決断したら、最終交渉が行われます。

交渉内容は取引対象、表明保証、補償条項、制約事項、クロージングの前提条件など、細かい条件です。

基本合意書と最終契約書との違いは、法的拘束力です。基本合意書には法的高速量はありませんが、最終契約書では法的拘束力が発生します。何らかの理由で最終契約書の内容が破棄された場合には、違約金や賠償請求の可能性があるので、最終契約書の内容は、最終的なサインをする前によく検討しましょう。

クロージング

クロージングとはM&Aが実行されることです。譲渡される株券等が買収側に引き渡されて、対価となる金額が決済される日をクロージング日といいます。

通常、最終契約書が締結されてから事業の引き渡しが行われるまでに、短くても1ヶ月、長ければ1年程度の期間が置かれることもあります。

その間には、従業員や取引先へ説明して理解を求めたり、経営権の変更での社内体制の変更がスムーズにできるように、移行の準備を進めていきます。

ワイナリー会社をM&Aする注意点

ワイナリー会社をM&Aで売却したいと考えたときに、注意するべきポイントです。

シナジー効果の明確化

より高額で売却するためには、相手企業にとって自社の売却がどのようなメリットになるのか明確化しなければいけません。

買収側としては、M&Aでワイナリーを取得することが、自社にとってシナジーを生むものでなければ意味がないからです

売却側としては、自社の強みを洗い出して明確化させた上で、シナジーを最大化させることができる買収先を見つけることが、今後のワイナリーの発展のためにも大切なポイントとなります。

情報漏洩

M&Aでの売却を検討し始めたら、情報漏洩に気をつけましょう。

情報漏洩は、M&Aの専門家との社内での会話や、電話の会話を社員に聞かれたことが原因で起こることが多いようです。

会話の断片から広がる噂は憶測を呼び、社員の離職や取引先離れを引き起こすことがあり、M&Aでの売却にも影響を及ぼしてしまいます。

M&Aでの事業の売却を検討し始めても、最終契約書を締結するまで、情報が漏れないように気をつけましょう。

専門家への相談がおすすめ

M&Aには会社同士をマッチングさせる選定能力と、法律的な専門知識が必要です。ワイン製造には詳しいワイナリー経営者でも、M&Aを自力で成功させるのは何かと難しい点もあるでしょう。

M&Aを成功させたければ、まずはM&Aの専門家に相談するのがおすすめです。M&Aを考え始めたら、まずはM&Aの専門家への相談から始めましょう。

ワイナリー会社のM&A・事業譲渡まとめ

後継者問題や原材料価格の高騰による経営難で、M&Aによるワイナリーの売却の検討を始める経営者の方も増えることでしょう。

M&Aは問題を解決する全ての答えではありませんが、事業を継続できる可能性の一つであることは確かです。M&Aの是非を検討するためにも、まずは専門家への相談から始めてみてはいかがでしょうか。

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