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保育園の事業承継とは?事業承継の注意点や事例を紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

今後は保育業界の中でM&A事例が多様化する可能性があります。保育園の事業承継/M&Aを考える際には、業界動向やM&A事例などの分析を行い、より幅広い観点から検討を進めることが重要です。

目次
  1. 保育園の事業承継について
  2. 保育業界の特徴・動向
  3. 事業承継/M&Aとの関係性
  4. 保育園の事業承継の課題
  5. 保育園の事業承継の注意点
  6. 保育園の事業承継はM&A仲介会社に相談
  7. 保育園の事業承継事例
  8. まとめ

保育園の事業承継について

近年様々な業界で活発化しているM&Aですが、保育業界でもいくつかM&A事例が見られます。M&Aは事業の強化・拡大、新規分野への参入など、様々な目的のために行われます。また、M&Aによる事業承継は、後継者不在などの経営上の問題を解決するための手法としても活用されます。以下、保育業界・保育園のM&A/事業承継について、業界動向も踏まえながらポイントをご紹介していきます。

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保育業界の特徴・動向

まず、近年の保育業界の特徴・動向から整理しておきます。

保育所・保育園の定義

まず、保育所・保育園の定義から確認しておきましょう。保育所と保育園は名称が異なりますが、同じ施設を表しています。保育所・保育園は、保護者の委託を受けて乳児や幼児を保育するための施設のことをいいます。簡単に言うと、保護者に代わって保育を行う施設を意味します。

また、保育所・保育園は、認可保育所と認可外保育所に大きく分けることができます。認可保育所は児童福祉法に基づいて設置された保育所のことで、職員数などの設置基準を満たし、都道府県知事に認可された施設になります。一方、認可保育所以外の保育所を認可外保育所といいます。

さて、「待機児童」の問題について聞いたことがある方は多いでしょう。この待機児童というのは、「認可保育所」に入れない児童のことを指します。つまり、待機児童は「認可外保育所」が受け入れることができるわけです。待機児童問題がしばしば話題となる中で、認可外保育所の重要性はますます増しています。そのため、認可外だとしても、保育所としてはきちんとした管理体制が整えられているケースがほとんどです。

市場規模は拡大する見込み

待機児童の解消のために国が「子育て安心プラン」を打ち出していることもあり、保育所・保育園の市場規模は今後も拡大することが見込まれます。子育て安心プランによって保育所・保育園の賃貸料の補助や保育士の働く環境の整備などが進むため、保育所・保育園の増加がさらに進む可能性があります。また、女性の就業率を高めることも子育て安心プランの一環となるため、子供のいる女性が働きやすい環境の整備はさらに進むでしょう。

子育てと仕事を両立する女性が増えれば、保育所・保育園の必要性も高まります。こうした傾向から、今後も保育所・保育園が増えることが考えられ、市場規模は拡大するものと思われます。

事業承継/M&Aとの関係性

ここまで保育業界の特徴・動向についてポイントをご紹介しました。次に、これらの点を踏まえ、事業承継/M&Aとの関係を詳しく見ていきましょう。

経営上の問題を解決するための事業承継/M&A

事業承継は、会社の事業を後継者に引き継ぐことを表します。例えば親族や従業員が事業を承継する場合などがありますが、M&Aによって事業承継が行われるケースもあります。これは、M&Aによって他社に売却することにより、買い手に経営を任せ、事業を承継してもらうといったケースを指します。

例えば、経営者が高齢になり、引退を考えているとします。しかし、後継者が不在であれば、実質的に経営者が経営を続けるしかありません。ただ、年齢的に業務の継続が難しくなれば、その会社は経営の継続ができず、廃業せざるを得なくなってしまいます。

そこで、M&Aによって他社に売却を行い、他社が事業を承継してくれれば、後継者不在問題は解決し、さらに経営者は安心して引退することができます。このように、M&Aによる事業承継は、後継者不在や経営者の高齢化といった経営上の問題を解決するという側面が強いです。今後の保育業界の市場規模はある程度拡大すると思われますが、経営者の高齢化などの経営上の問題を抱えるケースも考えられます。そのような場合に、M&Aによる事業承継には大きな意義があります。

異業種も含めたM&A

後ほど保育園に関するM&A事例をご紹介しますが、異業種を含めたM&A事例もいくつか見られます。また、これまで全く保育事業を行っていなかった企業が、新規参入としてM&Aを活用するケースも考えられます。例えば、自社だけで一から保育事業を開始するより、保育事業を展開する企業を買収してグループとして事業を開始した方が、比較的短期間で新規参入を実現できます。

こうしたケースも想定されるので、事業承継を検討している売り手の立場から考えると、買い手候補は保育業界に限った話ではないことになります。特に今後は市場規模がさらに拡大すると思われるので、需要拡大を見込んで新規参入を考える企業も増える可能性があります。そうした異業種の企業が、事業承継における買い手になる可能性もあるわけです。保育園に関する事業承継を検討する際には、保育業界と異業種間のM&A事例もしっかり分析し、視野を広げておくことが重要です。

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保育園の事業承継の課題

保育業界の市場は今後も拡大する見通しが強く、それに伴って異業種を含めたM&A事例も加速する可能性があります。事業承継を考える売り手にとっては、それだけ多くの買い手候補が現れることにもなり、事業承継を成功させるチャンスでもあります。一方で、M&Aによる事業承継は、買い手がいてこその事業承継であり、買い手にとっても事業の強化・拡大などのメリットがあるものでなければなりません。

後ほどM&A事例としてご紹介しますが、保育事業を手がける会社を買収する側は、様々な点で事業の強化・拡大を図るために買収を行っています。こうした買い手のニーズも踏まえ、事業承継が行われる必要があるでしょう。前述の通り、M&Aによる事業承継は、売り手の経営上の問題を解決するという側面が強くなります。

一方で、保育業界の活性化も踏まえると、売り手だけでなく買い手にもより多くのメリットが発生することが好ましいです。特に同業者同士のM&Aであれば、同じ保育事業を行う買い手にとって様々なシナジー効果が発揮されることが、保育業界の活性化のために重要な意味を持ちます。

保育園の事業承継の注意点

事業承継/M&Aを行う際には、目的の明確化と対象企業の選定には特に注意する必要があります。当たり前の話のように聞こえますが、目的の明確化と対象企業の選定がしっかりできていないと、事業承継/M&Aが失敗する可能性が高まります。そもそも事業承継/M&Aの目的がはっきり定まっていないと、事業承継/M&Aの方向性・軸が定まらず、最適なスキームの選択も難しくなります。また、目的・方向性が曖昧であれば、自社に最適な対象企業も見つけにくいです。

こうした事態を避けるためにも、最初の段階で目的や方向性はしっかりと定めておく必要があります。また、売却によって買い手に経営を任せることになるので、きちんと信頼できる買い手である必要があります。買い手の事業内容や業績など、様々なポイントを十分に分析したうえで、信頼できるかどうかきちんと判断しなくてはなりません。自社の保育事業をきちんと受け継いでくれる相手かどうか、慎重に見極める必要があります。

保育園の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継/M&Aは、その手続きにあたって法務、税務、財務などの様々な専門知識が求められます。こうした手続きを自社だけで進めることは難しいので、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家のサポートを受けることが大切です。また、目的の明確化や対象企業の選定を進める際にも、専門家に相談することで、より方向性がはっきりします。このようなメリットがあるので、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家にはきちんと相談を行うようにしましょう。

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保育園の事業承継事例

それでは、保育園の事業承継に関連し、保育園・保育事業のM&A・事業譲渡事例についてご紹介していきます。事例ごとに保育事業の譲渡の背景、買収の目的などを整理し、事例の分析に役立ててみてください。

パートナーエージェントが保育事業をグローバルキッズに譲渡

2018年5月、婚活支援事業などを行うパートナーエージェント(東京都品川区)は、グローバルグループの完全子会社で保育所・学童保育施設の運営などを手がけるグローバルキッズ(東京都千代田区)に、保育事業の全部を譲渡することを発表しました。

パートナーエージェントは婚活支援事業が主力事業となりますが、企業主導型保育事業(保育園)の展開も行っていました。2019年3月期までに9園まで増える予定とされていますが、安定的な保育園運営や待機児童問題の緩和などをさらに進めるため、グローバルグループのような大規模企業グループへ事業を譲渡して運営を移管する形が最適と判断され、企業主導型保育事業の全部がグローバルキッズに譲渡されることになりました。

また、グローバルグループは保育士の福利厚生の一環として婚活支援を実現する意向があり、婚活支援で確かなノウハウを誇るパートナーエージェントがグローバルグループの支援を受け、新たな婚活支援サービスを開始するとしています。

城南進学研究社がJBSナーサリーを子会社化

2017年3月、「城南予備校」などを展開する城南進学研究社(神奈川県川崎市)は、保育施設の運営を行うJBSナーサリー(東京都中央区)を子会社化することを発表しました。取得価額は1億5,000万円とされ、同年5月にJBSナーサリーは城南進学研究社の連結子会社となっています。

城南進学研究社は、大学受験教育事業の「城南予備校」「城南AO推薦塾」「城南医志塾」、個別指導教育事業の「城南コベッツ」のほか、映像授業校舎、予備校のプロ講師によるマンツーマン個別指導「城南ONE'S」、さらには乳幼児教育の「くぼたのうけん教室」、認証保育園の「城南ルミナ保育園」、幼児・児童英語教室の「ズー・フォニックス・アカデミー」など、幅広い分野での校舎・教室運営を展開しています。

軸となる大学受験教育事業などのほか、保育事業の拡大も着実に進めており、その一環としてJBSナーサリーの子会社化が行われています。JBSナーサリーは、0~2歳までの乳幼児を対象とした小規模保育事業の保育施設の運営を東京都、千葉県、福岡県で展開しています。(2019年5月時点で、運営する保育園は千葉県内6ヵ所、東京都内1ヵ所、福岡県内1ヵ所の、計8ヵ所に拡大しています。)

また、JBSナーサリーは、航空貨物搭載や客室清掃などの空港地上サービス業務を中核事業として展開するJBSホールディングス(東京都中央区)の完全子会社でしたが、JBSホールディングスは経営資源の集中を図り、順調に業績を伸ばしている保育事業について最適な事業パートナーを探していました。そうした状況の中、城南進学研究社がJBSナーサリーを子会社化する形となりました。JBSナーサリーを子会社化したことで、城南進学研究社は幅広い年齢層をカバーする総合教育機関として、事業のさらなる発展を図るとしています。

ライフサポートがPURE SOLUTIONSを子会社化

2017年4月、保育事業と介護事業を手がけるライフサポート(東京都渋谷区)は、英語教育による認可外保育施設の運営を行うPURE SOLUTIONS(埼玉県戸田市)を子会社化しました。ライフサポートは、福祉サービス業として保育所の運営や、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、訪問介護・居宅介護支援・介護予防訪問介護、訪問看護などの事業を展開しています。

PURE SOLUTIONSを子会社化する前の時点で、都内で21ヵ所の認可・東京都認証保育所、11ヵ所の学童クラブなどを含む43ヵ所の保育事業所、4ヵ所の有料老人ホームを含む 10ヵ所の介護事業所を運営するなど、保育事業と介護事業のいずれも幅広い施設の運営を進めていました。また、ライフサポートが子会社化したPURE SOLUTIONSは、埼玉県戸田市で、外国人講師が作成した独自のカリキュラムに基づく英語教育による認可外保育施設を運営しています。

PURE SOLUTIONSとライフサポート双方のノウハウを合わせることで様々なシナジー効果が期待され、グループの成長や企業価値の向上などにつながるとして、ライフサポートはPURE SOLUTIONSの子会社化を行いました。また、PURE SOLUTIONSとしても、ネイティブ講師による英語教育のノウハウを活かした認可外の英語保育施設や児童育成施設の展開を進める際に、保育事業で確かな実績を誇るライフサポートのノウハウを大いに活用できる形となります。

まとめ

保育業界は今後の市場拡大が見込まれ、異業種からの新規参入も増える可能性があります。その中でM&Aによって新規分野への参入を図るケースも考えられます。また、経営上の問題を解決するためにM&Aによる事業承継を検討するケースも想定されます。このように、今後は保育業界の中でM&A事例が多様化する可能性があります。保育園の事業承継/M&Aを考える際には、業界動向やM&A事例などの分析を行い、より幅広い観点から検討を進めることが重要です。

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