2024年9月29日更新都道府県別M&A

千葉県のM&A・会社売却の最新動向は?5つの手段や注意点も解説!

本記事では、千葉県でのM&A動向や手段などについて中小企業の事業承継との兼ね合いも含めて解説します。他にも、案件の探し方や案件例、事例、相談可能な公的機関の紹介など紹介しています。千葉県のM&Aを検討している方は必見です。

目次
  1. 千葉県のM&A・会社売却・事業承継の最新動向
  2. 千葉県でM&A・会社売却・事業承継を行う5つの手段
  3. 千葉県でのM&A案件の探し方と注意点
  4. 千葉県のM&A・事業承継に関する公的機関
  5. 千葉県近郊のM&A譲渡案件例5選
  6. 千葉県のM&A事例
  7. 千葉県でM&Aを行う際の手順と流れ
  8. 千葉県のM&A・会社売却・事業承継のまとめ
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千葉県のM&A・会社売却・事業承継の最新動向

東京都に非常に近い千葉県では、イオンやオリエンタルランド、キッコーマン、マツモトキヨシといった有名企業が誕生しており、大企業の本社が設置されています。

また、千葉県内の幕張地域はさまざまなコンペティションやイベントが開催されるなど、常に多様な業界の最新情報が集まりやすい場所です。言わば千葉県は産業が集積しやすく、ビジネスが活発化しやすい地域といえるでしょう。

M&Aに関しても千葉県は非常に積極的な場所です。千葉テレビが、M&A支援を行っているアンドビズと提携し、M&A仲介の広告やイベントの実施、テレビ局のネットワークを利用した起業家や事業承継の発掘を行っています。

それらにより、M&Aを利用した地域活性化を行ったり、千葉銀行が国際協力銀行と提携したりすることでクロスオーバーM&Aをサポートする体制を整えるなど、M&Aの浸透につながるさまざまな取り組みが行われているのです。

折りしも中小企業が後継者不在に悩み、企業の存続ができないために廃業するケースが増えているため、千葉県におけるM&Aの普及は今後も積極的に行われていくでしょう。

千葉県の事業承継については下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】千葉県の事業承継とは?M&A案件例や事業承継・引継ぎ支援センターの取り組みも解説

千葉県でM&A・会社売却・事業承継を行う5つの手段

千葉県でM&A・会社売却・事業承継を行う手段としては、以下の5つがあります。

  • M&A仲介会社への相談
  • 公的機関への相談
  • 金融機関への相談
  • M&Aマッチングサイトの利用
  • 自力で進める

①M&A仲介会社への相談

M&Aの仲介を専業として行っているのが、M&A仲介会社です。M&Aの手続きや交渉を進めていく各プロセスでは、いずれも専門的な知識や経験が欠かせません。

中小企業の場合はM&Aに不慣れなことも多いですが、安心して任せられる存在がM&A仲介会社です。M&A仲介会社の契約形態には以下の2種類があります。

  • 仲介契約:売り手・買い手双方と契約し仲介業務をする。交渉がまとまりやすい反面、条件に妥協を求められる可能性も高い
  • アドバイザリー契約:売り手・買い手のどちらかとのみ契約し依頼主に最良の結果を求める交渉がまとまれば好条件で成約できるが、交渉の長期化や決裂の可能性がある

なお、昨今では、経営コンサルタントや公認会計士、税理士などもM&A支援業務を行うケースが増えてきています。

②公的機関への相談

千葉県の公的機関では、後継者不在の中小企業や個人事業主に対し、M&Aによる事業承継を目指す際の相談受けつけや、側面支援などを行っています。

公的機関であるため相談は無料となっており、特別な専門家への業務依頼などを行わなければ各種支援も基本的には無料です。

ただし、公的機関ではM&A仲介業務は行っていません。M&Aによる事業承継を具体的に進める際には、M&A仲介会社などの専門家に依頼することになります。

③金融機関への相談

取引金融機関であれば、経営相談の一環としてM&Aや事業承継の相談ができます。金融機関には各支店ネットワークという横のつながりもあり、多くの顧客情報を持っているため、M&Aの相手候補がみつかる期待も持てるでしょう。

昨今は、組織内にM&A仲介部門を設けている金融機関も増えており、相談以降のM&A仲介業務も任せられるところもあります。しかし、地方銀行や信用金庫などではそのような組織は準備できていないことも多く、その場合はM&A仲介会社などへの業務依頼が必要です。

④M&Aマッチングサイトの利用

このところ、M&Aマッチングサイトが急増しています。各サイトで細かなルールは異なりますが、一般に無料会員登録をするだけで、買い手・売り手の登録情報が相互に閲覧可能なのが、M&Aマッチングサイトです。

案件の有無や相場を確認するなど、情報収集の場としても適しています。希望の相手・案件が見つかって具体的な交渉を行う場合は、別途、手数料が必要だったり、M&Aの成約後に使用料が請求されたりなど、各社で規約が異なるので事前によく確認しましょう。

ただし、M&Aマッチングサイトでは、M&Aの交渉や手続き、契約書作成など、原則として当事者のみで行わなければなりません。別途、専門家へのサポート依頼は可能ですが、その場合は依頼手数料が発生します。

⑤自力で進める

知り合いや同業者、取引先など、懇意にしている相手とM&A取引するような場合には、自力でM&Aを進めるのも不可能ではありません。

しかし、親しい仲とはいえ、M&Aでは法的なことや財務・税務面のことなど考慮しなければならない手続きが多いため、M&Aに不慣れな場合はあまり現実的な選択肢ではないでしょう。

千葉県でのM&A案件の探し方と注意点

千葉県でM&A案件を見つける場合、以下の方法が一般的です。

  1. M&A仲介会社に探してもらう
  2. 公的機関に探してもらう
  3. 自分でM&A仲介サイトを利用してM&A案件を見つける

ここでは、M&A仲介会社を利用する場合、そして公的機関を利用する場合のメリット・デメリットを紹介します。

M&A仲介会社を利用するメリット・デメリット

千葉県でM&Aを行う際に、M&A仲介会社を利用するとどのような利点があるのでしょうか。

  • 取扱案件が多いため希望する内容の案件を見つけやすい
  • M&Aに関する相談だけではなく、仲介まで一貫して依頼できる

利用するM&A仲介会社によって異なりますが、上記のようなメリットが挙げられます。全国対応のM&A仲介会社であれば、豊富なM&A案件の中から、理想的な案件を見つけられるようになるでしょう。一方、以下のようなデメリットが発生する可能性もあります。

  • M&A仲介会社によって手数料が異なるため高額な費用がかかる場合がある
  • M&A仲介会社によってはクロージングまで何カ月もかかってしまう

M&A仲介会社それぞれで料金体系が異なります。事前に内容をよく確認してM&A仲介会社を選定しましょう。

千葉県のM&A・会社売却・事業承継におすすめの仲介会社

千葉県のM&A・会社売却・事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へお任せください。全国の案件に対応しているM&A総合研究所では、M&A・事業承継の知識や経験が豊富なアドバイザーが、案件を丁寧にフルサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

公的機関を利用するメリット・デメリット

公的機関を利用する際のメリットは以下の点です。

  • 地域に特化した機関のため、独自の地方案件を管理している場合がある

千葉県でM&Aを実行するにあたって、地域に精通した公的機関の力を借りられれば、あまり表に出ていないM&A案件が見つけられるかもしれません。千葉県の商工会議所・商工会などといった機関を通じてM&A案件を捜してみてもいいでしょう。

一方、公的機関のデメリットは以下のとおりです。

  • M&A仲介会社に比べ管理案件が少ない
  • M&Aの仲介業務は行っていないため、仲介はM&A仲介会社に依頼する必要がある

公的機関で管理している案件数はM&A仲介会社に比べて少ないでしょう。したがって、公的機関では希望するような案件を見つけられない可能性があります。

また、公的機関でM&A案件を探せても仲介業務は行わないため、あらためてM&A仲介会社などに業務を依頼しなければなりません。

千葉県のM&A・事業承継に関する公的機関

千葉県でM&A・事業承継の相談ができる、代表的な公的機関を紹介します。

  1. 千葉県事業承継・引継ぎ支援センター
  2. 千葉県よろず支援拠点
  3. 千葉県内各商工会議所・各商工会
  4. 千葉県信用保証協会

①千葉県事業承継・引継ぎ支援センター

2021(令和3)年4月、これまであった千葉県事業引継ぎ支援センターと千葉県事業承継ネットワークが統合されて千葉県事業承継・引継ぎ支援センターに生まれ変わりました。中小企業庁の委託事業として設置された、中小企業の事業承継の公的相談・支援機関です。

親族や社内に後継者がいる場合には後継者教育などの事業承継計画や手続きの支援、後継者不在の場合にはM&Aによる事業承継に向けた準備の支援やM&A仲介会社の紹介、および後継者人材バンクに登録されている後継者候補のマッチングを行っています。

後継者人材バンクに登録されている後継者候補とは、中小企業の後継者として事業承継する形での起業・創業を希望する申込者の中から、千葉県事業引継ぎ支援センター相談員が面談して選ばれた個人登録者です。

②千葉県よろず支援拠点

千葉県よろず支援拠点も国が設置した公的機関です。千葉県の中小企業や個人事業主の経営全般の相談を受けつけています。さまざまなセミナーも開催しており、経営者および創業希望者の強い味方です。

税理士や社会保険労務士、中小企業診断士なども在籍しており、専門のコーディネーターとして対応してくれます。

③千葉県内各商工会議所・各商工会

千葉県内には、21の商工会議所と39の商工会があります。商工会議所・商工会は、各地域の商工業の総合的な改善発達・振興を図る自由会員制の公益経済団体です。各地域の商工業者が会員となり、組織されています。

各種経営相談や支援活動も行っているので、事業承継やM&Aの相談も可能です。相談・支援は、基本的に会員向けですが、非会員でも利用可能な場合もあります。

④千葉県信用保証協会

千葉県信用保証協会は、金融面で中小企業を支える公的保証機関です。中小企業が金融機関から融資を受ける際の公的保証人を引き受けることで、中小企業の財務活動を支えています。保証業務以外にも、創業や経営相談も行っているので、事業承継やM&Aの相談も可能です。

商工会議所が支援する事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】商工会議所が支援する事業承継とは?セミナー情報や評判を解説| M&A・事業承継の理解を深める

千葉県近郊のM&A譲渡案件例5選

ここで、実際に公開されている千葉県のM&A・譲渡希望案件の一部を紹介します。

  • 【関東エリア】高級グランピング施設の運営
  • 【首都圏】~子ども服メーカー~
  • 【Vtuber/3Dモデリング/事業承継】首都圏のエンタメコンテンツ制作
  • 【自社エンジニア多数在籍】首都圏/SES業
  • 【ウェディング×プラットフォーム事業】マーケティング力に強み

【関東エリア】高級グランピング施設の運営

高級グランピング施設の運営をしている会社の譲渡希望案件です。平均客室単価は10万円以上と、高単価かつ高利益体質です。集客に強みを持ち、自社サイトからの予約が70%程度を占めています。

売上高 1億円〜2.5億円
売却希望額 6億円(応相談)
譲渡希望理由 戦略の見直し

【関東エリア】高級グランピング施設の運営(商社・小売・流通) | M&A総合研究所

【首都圏】~子ども服メーカー~

首都圏の有名百貨店を中心に店舗を構える子ども服のメーカーです。特定ジャンルで事業展開をしており、業界内では高い知名度を誇ります。有名百貨店での長年にわたる販売実績があり、信頼関係と顧客基盤を持っています。

売上高 1億円〜2.5億円
売却希望額 1000万円〜5000万円
譲渡希望理由 後継者不在(事業承継)

【首都圏】~子ども服メーカー~(ものづくり・メーカー) | M&A総合研究所

【Vtuber/3Dモデリング/事業承継】首都圏のエンタメコンテンツ制作

Vtuberキャラクター制作、3Dモデリング、映像制作、Vtuberマネジメント、WEB制作の会社の譲渡希望案件です。専門性の高い制作領域で超大手顧客との取引があります。また、3Dモデリング、Vtuberアバター制作に強みがあります。

売上高 1億円〜2.5億円
売却希望額 4,000万円
譲渡希望理由 後継者不在(事業承継)

【Vtuber/3Dモデリング/事業承継】首都圏のエンタメコンテンツ制作(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

【自社エンジニア多数在籍】首都圏/SES業

大手企業をエンドユーザーとしてSES業を展開する会社の譲渡希望案件です。プロジェクト期間が長い案件が多く、ストック性の高い収益基盤を保有しています。平均年齢30代、平均業歴7年程度と経験豊富自社エンジニアが在籍しています。

売上高 2.5億円〜5億円
売却希望額 1億円〜2.5億円
譲渡希望理由 後継者不在(事業承継)

【自社エンジニア多数在籍】首都圏/SES業(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

【ウェディング×プラットフォーム事業】マーケティング力に強み

ウェディングに関するプラットフォーム事業を展開する企業の譲渡希望案件です。SNSマーケティング力と、自社エンジニアによる開発力が強みです。SNSフォロワー数はブライダル業界でトップクラスです。

売上高 5億円〜10億円
売却希望額 5億円〜7.5億円
譲渡希望理由 戦略の見直し

【ウェディング×プラットフォーム事業】マーケティング力に強み(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

千葉県のM&A事例

近年に行われた千葉県の企業が関わったM&Aの中から、3事例を集めました。

  • 揚工舎と光風苑のM&A
  • 京成電鉄と式田建設工業のM&A
  • ココカラファインとケイエスのM&A

揚工舎と光風苑のM&A

2019(令和元)年5月、揚工舎は、千葉県にある光風苑の発行済全株式を取得し完全子会社化すると発表しました。揚工舎は有料老人ホームやデイサービス、訪問介護などの介護デイサービス事業、介護資格取得のための教育事業、介護人材の紹介や派遣を行っています。

光風苑は千葉県館山市で介護付有料老人ホームを運営している法人です。今回のM&Aにより、揚工舎は有料老人ホーム事業の拡大を行いたいとしています。

株式会社ピィーアンドエィの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

京成電鉄と式田建設工業のM&A

2019年4月、京成電鉄は、千葉県の式田建設工業の全株式を取得し子会社化すると発表しました。式田建設工業は千葉県千葉市に拠点を構え、官公庁舎や民間事務所などの建設工事を行っている企業です。

京成グループは式田建設工業の事業を承継し、2019年7月1日には京成グループの建設業セグメントを担う京成建設と合併するとしています。今回のM&Aは、既存事業の強化が目的です。

式田建設工業が京成グループに加わりました

ココカラファインとケイエスのM&A

2018(平成30)年11月、ココカラファインは、千葉県のケイエスの全株式を取得して子会社化したと発表しました。ケイエスは千葉県で調剤薬局を3店舗運営しています。

ココカラファインは健康サポート薬局づくりを行い、健康増進を支援している企業です。それらによって地域社会に貢献しており、M&Aの活用も積極的に行っています。今回のM&Aは、エリアにおける事業の拡大・強化が狙いです。

千葉県でM&Aを行う際の手順と流れ

千葉県でM&Aを行う際、一般的にどのようなプロセスで進めていくのか、その概要とポイントは以下のとおりです。なお、M&A仲介会社に業務を依頼する前提としています。

  1. M&A仲介会社の選定:無料相談を活用し自社に適した会社を選ぶとよい
  2. 交渉相手探し:M&A仲介会社が探してくる複数の候補から有力な相手を絞り込み検討する(この段階では具体的な社名などは伏せた状態)
  3. 交渉相手の決定:相手候補の意思を確認しお互いに異存なければ秘密保持契約を締結して情報を開示し交渉に進む
  4. トップ面談:両社の経営トップが会し面談、通常は条件交渉などは行わずに経営方針や企業風土などを確認する
  5. 基本合意書:大筋で条件合意できたら締結する。ただし、基本合意書は現時点での合意内容確認書であり法的拘束力はない(M&Aが成約したわけではない)。
  6. デューデリジェンス:買収側が売却側に対し、財務・税務・法務・労務・事業などの分野ごとに精査をする。
  7. 最終条件交渉:デューデリジェンスの結果を踏まえて契約条件の最終交渉をする。
  8. 最終契約書:最終条件交渉で合意できればM&Aを成約させる最終契約書を締結する。
  9. クロージング:最終契約書で約定した内容を買収側・売却側それぞれが履行する。

以上がM&Aの各プロセスの概要です。M&A仲介会社に業務依頼していれば、逐次、アドバイスを得られますし条件交渉や契約書のチェックも依頼できるので、安心して任せられるでしょう。

【関連】M&Aの流れ・手順とは?検討〜クロージングまで図解で徹底解説【M&A担当者・経営者向け】

千葉県のM&A・会社売却・事業承継のまとめ

東京都の隣県である千葉県は、企業数も活発に事業が行われています。その反面、中小企業では後継者不在問題があり、事業承継できずに廃業している会社・個人事業主も少なくありません。そこで役立つ手段がM&Aです。

買い手は業績拡大につながり、売り手は事業承継の実現で会社が存続できます。このことにより、今後、千葉県でもますますM&Aは盛んとなるでしょう。安心してM&Aを実施するには、専門家であるM&A仲介会社のサポートを受けるのが得策です。

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