2020年3月7日更新都道府県別M&A

大分県の事業承継とは?M&A仲介会社ランキングもご紹介

大分県は後継者不在率が比較的高い水準となっているため、今後の事業承継についてさまざまなアプローチが必要になるでしょう。これまでの方法だけでなく、M&Aなどの新しい方法で事業承継が可能なことも周知していくことが重要になります。

目次
  1. 大分県における事業承継とは
  2. 大分県における事業承継の流れと進め方
  3. 大分県での事業承継の方法
  4. 大分県におけるM&Aを活用した事業承継
  5. 大分県の公的事業承継支援
  6. 大分県で事業承継に強いM&A仲介会社5選
  7. まとめ
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大分県における事業承継とは

2018年の帝国データバンクによる「後継者問題に関する大分県企業の実態調査」では、「後継者あり」と回答した経営者が32.7%、「後継者不在」と回答した経営者は67.3%という割合でした。社長の年齢別では、40歳代が91.9%、50歳代が76.2%、60歳代が51.6%、70歳代が42.9%、80歳代が35.8%となっています。

60歳代は過半数が後継者不在ですが、事業承継の準備期間がおよそ10年要することを考えると、事業承継の準備を始めるべき年齢といえます。また、これほど後継者が不在であると今後の会社の存続にも影響を与える可能性があります。

80歳代で35.8%の数値も、決して低いとはいえません。事業承継の問題が先送りにされている可能性も考えられます。

売上規模別では、1億円未満の会社が73.2%、1億円から10億円未満が67.3%、10億円から100億円未満が61.1%、100億円から1,000億円未満が57.4%、1,000億円以上では28.6%となっています。売上規模が多いほど後継者不在率は低く、売上規模が少ないほど後継者不在率は高いです。

売上規模が少ない会社は従業員数も少ない傾向があります。そのため、経営者も業務に従事しており事業承継の問題を後回しにしたり、会社の規模が小さいため自分の代での廃業を考えたりするケースもあります。

後継者がいる会社の事業承継

後継者ありと回答した経営者のうち58.7%が子供を後継者としています。過半数以上の経営者が子供を後継者にしているということです。そのほかは親族が14.8%、配偶者が4.1%、非同族という回答が22.4%でした。

非同族の回答には、会社の役員や従業員を後継者とする場合やM&Aなどによる第三者への引継ぎも含まれます。非同族の事業承継は増えていますが、事業承継はできれば子供へと考える経営者が多いようです。

現在の経営者が会社の代表となった経緯を調査したところ、同族承継が42.3%、創業者が35.0%、内部昇格が12.8%でした。経営者が同族による事業承継を望むと後継者の選択肢は狭くなるため、会社の存続を考えるのであれば、M&Aなども選択肢とする必要があります。

後継者不在率は全国平均が66.5%ですが、大分県では67.3%と全国平均を若干上回る数値となっています。社長の年齢が高くなるにしたがい後継者不在率は下がりますが、それでも高い水準となっています。

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大分県における事業承継の流れと進め方

事業承継の流れは、5つのステップに分けて進められます。ここではそのステップをご紹介していきます。

事業承継に向けた準備の必要性を認識

ステップ1は、事業承継に向けた準備の必要性の認識になります。事業承継は、現経営者が準備を行うと決めない限り、進めることはできないからです。

事業承継は家族内の課題となることも多く、経営者だけが孤独に悩むケースもあります。「事業承継の相談を誰にするか?」という質問に対して、経営者が家族、あるいは税理士と答えている統計もあります。

事業承継にかかる期間はおおむね10年といわれています。そのため、現経営者が60歳に到達する頃には、事業承継の準備の必要性を認識しなければなりません。60歳はサラリーマンの場合、定年を迎える年齢です。

その年齢を目安に事業承継の準備を始めたとしても、10年後を見据えると事業承継が実行できる頃には現経営者は70歳を迎えます。直接的に助言ができない場合は、顧問税理士や取引のある金融機関から「事業承継診断」の実施を提案して対話のきっかけを作りましょう。

経営状況・経営課題の把握

ステップ2は、経営状況・経営課題などの把握(見える化)です。事業承継において承継の構成要素は、人(経営)の承継、資産の承継、知的資産の承継の3つです。それぞれについて経営状況や経営課題と併せ、把握する必要があります。

人(経営)の承継は経営権のことです。資産の承継は株式事業省資産(設備・不動産など)、資金(運転資金・借入など)のことです。知的資産の承継は経営理念、従業員の技術や技能、ノウハウ、経営者の信用、取引先との人脈、顧客情報、知的財産権(特許など)、許認可などです。

これらのすべてを把握して、改善すべき課題を整理する必要があります。また、会社を取り巻く環境の変化やそれに伴う経営なども把握しておかなければなりません。資産については、財務諸表を再確認して資産や負債、不動産、会社との貸借関係などもきちんと把握しましょう。

これらの作業を行いながら後継者候補や後継者がいる場合は、引き継ぐ意思の確認、能力や適正、年齢、意欲などを検討します。また、事業承継において後継者に譲り渡したときに問題はないか精査します。親族間などでトラブルがあれば、スムーズな事業承継ができなくなります。 

事業承継に向けた経営改善

ステップ3は、事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)です。現経営者は、後継者に経営をバトンタッチするまでに事業の維持・発展に努め続けます。また、後継者となった人が後を継ぎたいと思える状態へと経営状態を改善する必要があります。

磨き上げの対象は、業績改善、コスト削減に加えて商品やブランドイメージ、優良な顧客、金融機関や株主との良好な関係、優秀な人材、知的財産権や会社運営のノウハウ、技術、法令遵守の体制などです。知的資産が強みとなることも多いため、さまざまな視点から会社の磨き上げを実施します。

必要であれば弁護士や会計士、税理士などの協力を得て会社の磨き上げをすると良いでしょう。本業の競争力の強化や社内の経営体制の総点検なども実施しておきます。 

事業承継計画の策定・M&Aのマッチング実施

ステップ4は、親族内承継と役員・従業員承継の場合は事業承継計画の策定で、社外への引継ぎの場合はM&Aなどのマッチング実施です。事業承継計画の策定は、会社の状況や取り巻く環境の変化などを踏まえて、10年後を見据えた計画の策定を実施します。

どのように、何を、誰に承継するにかについて具体的な計画を立案していきます。事業承継計画は、現経営者だけでなく後継者や親族と共同で、取引先や従業員、取引金融機関などとの関係にも配慮して策定します。策定後はこれらの関係者と共有することが望ましいでしょう。

事業承継は、会社の資産や経営権をどのように承継するかが大切ですが、現経営者の会社に対する理念や思いが伝承されることも重要です。可能であれば明文化して後継者や従業員と共有しておけば、事業承継後もスムーズに承継できます。

事業承継の策定は中長期的な目標設定を行い、現在の事業内容を充実させていくのか、事業承継のタイミングで新規事業に挑戦するのか、という点も盛り込むと良いでしょう。円滑な事業承継に向けて具体的な目標を設定し、課題などは整理します。

社外への引継ぎでM&Aなどを実施する場合は、M&A仲介会社の選定を行います。また、会社を売却するにあたり、具体的な売却条件について検討します。

事業承継の実行・M&Aの実施

ステップ5は、事業承継の実行およびM&Aの実施です。ステップ1から4にかけて事業承継における会社の経営状況の把握や課題を解消しながら、事業承継計画やM&A手続きなどに沿って資産の移転や経営権の移譲などを実行します。

この段階で税負担や法的な手続きが必要になるケースが多いため、弁護士や税理士、会計士などの専門家の協力を得ながら実行するのが望ましいでしょう。M&Aは、仲介契約を結んだM&A仲介会社のサポートを受けてM&Aの成立を目指します。

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事業承継の課題と解決方法

大分県での事業承継の方法

事業承継の方法は、親族内承継、役員・従業員承継、社外への引継ぎの3つがあります。

親族内承継について

 親族内承継は、現経営者の子供を始めとした親族に事業を承継する方法です。現経営者の子供や娘の婿などを後継者とすることが多いです。従業員や社外の取引先、金融機関などから理解を得られやすく、早期に後継者の教育が開始できるというメリットもあります。

現経営者との親族関係があるため相続などにより財産や株式を後継者に移転でき、会社経営の一体的な承継も期待できます。しかし、事業承継全体に目を向けると親族内承継の割合は減少しており、その背景には事業の将来性や経営の不安、家業にとらわれない職業の選択などが挙げられます。

親族内承継を望む場合は、後継者に引き継ぎたいと思わせる要素を多く作ることが大切です。

役員・従業員承継(親族外承継)について

役員・従業員承継(親族外承継)は、親族以外の会社役員や従業員に事業承継を行う方法です。一般的には、親族内に適任の後継者候補が不在の場合に、会社の役員や従業員を後継者候補とします。

会社の役員や従業員は、長期間会社に勤めているため会社の事業内容や経営方針、理念などを理解しています。そのため、一貫性を保つ承継が可能になります。親族内承継は減少していますが、役員・従業員承継は近年増加傾向にあり、多くの中小企業が取り入れています

役員・従業員承継の場合、事業承継を実行する段階で株式の買い取りなどで資金調達の問題がありましたが、種類株式や持株会社の設立、従業員持株会を活用することで解決されるようになりました。また、事業承継税制も親族外承継のケースでも適用となったため、より実施しやすくなっています。 

社外への引継ぎ(M&A)について

社外への引継ぎは、M&Aを実施するケースが多いです。親族内や会社の役員・従業員に適任の後継者候補がいない場合に用いられる方法です。

以前は、M&Aにはマネーゲームや身売りなどのイメージがあり、大手企業が事業再編や事業拡大に伴って実施する方法でした。しかし近年では、中小企業の事業承継を含めたM&Aの仲介会社などが増え、認知度も高まっています

大分県におけるM&Aを活用した事業承継

M&Aを活用した事業承継は、親族内や会社の役員・従業員の中に適任の後継者がいない場合に実施します。事業承継におけるステップと同様に、段階的に会社の状況や課題を知り経営改善を行います。M&Aを活用すれば、買収する会社や個人を幅広く探すことができます

会社の価値を上げておけば、多くの会社が買収先候補となるでしょう。逆に、魅力がない会社を買収する会社は現れません。しかし売却において希望の条件ばかり気にすると、M&Aが成立しなくなります。

M&Aの方法には、会社の株式をほかの会社に譲渡する方法(子会社化)と、株式をほかの個人に譲渡する方法、会社の事業をほかの会社に譲渡する方法、個人事業主の事業をほかの個人事業主に譲渡する方法などがあります。

中小企業におけるM&Aの場合は、株式を譲渡する方法で行うことが多く、会社の経営権のほか株式などが買収した会社に渡ります。そのため、従業員との雇用関係や取引先、金融機関との契約関係などに変動はありません。

M&Aでは会社の事業に関わる工場や設備、ノウハウや知的財産権、顧客などを譲渡することになります。M&Aを行う際は、M&A仲介会社に依頼したり地域の事業引継ぎ支援センターを利用したりすると良いでしょう。M&Aのサポートを受けることができ、買収側の会社とのマッチングもできます。

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M&A仲介会社を比較!M&A仲介会社のランキング、仲介手数料を解説します

大分県の公的事業承継支援

ここでは、大分県の事業引継ぎ支援センターやそのほかの公的機関による事業承継支援の内容についてお伝えしていきます。

大分県事業引継ぎ支援センター

大分県事業引継ぎ支援センターは、2015年4月に開設されました。このセンターは「産業競争力強化法」に基づき、大分県商工会連合会が九州経済産業局から委託を受けて設置した公的な相談窓口となっています。

近年、中小企業経営者の高齢化が進んでおり、親族内の後継者確保が困難になってきています。大分県事業引継ぎ支援センターは、この現状に対処してスムーズな次世代への事業承継をサポートするために設立されています。

後継者不在に悩む中小企業の経営者のために、親族内承継、従業員承継、第三者承継などの相談に応じています。また、専門的で適切なアドバイスや情報提供、事業引継ぎのマッチング支援などを行っています。

大分県事業承継ネットワーク

大分県内の多くの中小企業が、経営者の高齢化により後継者を迎える時期となっています。しかし、少子高齢化などの影響もあり後継者の確保は大きな課題です。大分県事業承継ネットワークでは、県内中小企業・小規模事業の経営者や後継者を対象とする「事業承継セミナー」を県内4地域で行っています。参加は無料で個別相談も用意されています。

また、2017年には大分県信用組合、大分県信用保証協会と連携・協力に関する覚書を締結しています。

大分県信用保証協会

大分県信用保証協会は1949年に設立された中小企業の金融面のサポートを主に行う公的機関です。公的機関が金融機関から借り入れを行う際、公的な保証人となります。また事業承継を後押しするため、事業承継特別保証制度などを設けています。

大分県で事業承継に強いM&A仲介会社5選

M&A総合研究所

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/

M&A総合研究所は全国のM&A案件を取り扱っており、中小企業のM&Aも実現する仲介会社です。また、M&Aプラットフォームや日本最大級のM&Aメディアからの情報により短期間でマッチングを行うため、人件費の削減が可能になり他社より低価格でM&Aの成立を目指します。

通常のM&A取引は交渉から成立まで半年から1年程度かかることがありますが、M&A総合研究所ではM&Aプラットフォームを利用した独自のAIシステムによって早期にマッチングを行うことで、平均で3ヶ月から6ヶ月でクロージングが実現できています。安心してM&Aのサポートが受けられます。

共生基盤

株式会社共生基盤

出典:https://www.kyoseikiban.com/

共生基盤は東京都に拠点を構え、全国の中小企業のM&Aに特化しています。スモールM&Aと呼ばれる小規模のM&Aにも対応しています。M&Aの実績が多く、M&A案件の創出からクロージングまでのプロセスについてアドバイスを行い全面的なサポートを行います。

M&Aを検討している小規模の会社向けの仲介会社で、さまざまなパターンのM&Aに対応します。会社の規模が小さいためにM&Aを諦めていた会社も、一度相談してみると良いでしょう。

クロスダM&Aセンター

クロスダM&Aセンター株式会社

出典:https://crossda.co.jp/

クロスダM&Aセンターは佐賀県に本社を構え、大分、福岡、熊本、長崎に支店を持つM&A仲介会社です。「思いを伝えるM&A」をモットーに、M&Aや事業承継を専門に取り扱っています。

後継者問題などの悩みを抱える中小企業の経営者を、しっかりとサポートします。九州地区のM&Aを活発に支援する会社で、幅広い情報ネットワークを活用して最良なマッチングを実施しています。M&Aに必要な書類作成や専門的なアドバイスも行っています。

アセットアドバイザー

株式会社アセットアドバイザー

出典:http://asset-ad.net/

アセットアドバイザーは福岡県に本部を構え、大分県にも事務所があります。中小企業の財務コンサルタントを主な事業としています。

また、M&Aのサポートも実施しておりM&Aの仲介も行っています。料金体系は成功報酬型で、仲介依頼契約にかかる着手金などの費用はかかりません。M&A以外の事業承継も、サポートを行っています。

ベア・ホールディングス

株式会社ベア・ホールディングス

出典:https://bear-holdings.jp/

ベア・ホールディングスは福岡県に拠点を構え、九州全域のM&Aをサポートしています。会社代表者は多くのM&Aの経験があり、豊富な知識と経験で中小企業のM&Aを取り扱っています。

売却を考える経営者に対して適切な買収側の会社とのマッチングを行い、より良い形でM&Aの成立を実施します。M&Aの適切なアドバイスを行うため、安心して依頼できます。

※関連記事
大分のM&A・会社売却の仲介会社をご紹介!M&A案件の探し方も解説

まとめ

大分県は後継者不在率が比較的高い水準のため、今後の事業承継についてさまざまなアプローチが必要になるでしょう。県政でも事業承継に関する支援を実施していますが、そのことをどれくらいの中小企業の経営者が知っているのかという疑問があります。

大分県内の中小企業の経営者は事業承継に伴い、子供を後継者にしたいと望む声が多いです。しかし、子供以外の後継者の検討やM&Aによる事業承継も進めるべきでしょう。これまでの方法だけでなく、M&Aなどの新しい方法で事業承継が可能なことを周知することが重要です。

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