2022年6月6日更新業種別M&A

家具業界のM&A・事業譲渡・買収!動向・流れ・注意点・積極買収企業を解説【事例あり】

バブル崩壊以降、縮小が続いていた家具業界ですが、近年はニトリや良品計画などの台頭などにより、再拡大の局面に入っています。また、M&Aによる他業界からの新規参入も増えています。本記事では、喫緊の家具業界のM&A・事業譲渡・買収を解説します。

目次
  1. 家具業界の基本情報
  2. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収動向
  3. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収の流れ
  4. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収相場
  5. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収事例
  6. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収の注意点
  7. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収のメリット
  8. 家具業界のM&A・事業譲渡に積極的な企業
  9. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収の際におすすめ相談先
  10. 家具業界のM&A・事業譲渡・買収まとめ
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家具業界の基本情報

家具業界の基本情報

近年の家具業界は、長らく続いた市場縮小に歯止めがかかり、再拡大の段階に入っています。これにより、他業種からの新規参入が増えているだけでなく、規模の大小に関わらず業界内でM&Aが活発化しています。まず本章では、家具業界の現状を解説します。

家具業界とは

家具業界とは、家具を製造、流通、小売している業界のことです。一般的に、オフィス用と家庭用の2つに分類されます。例えば、オフィス用にはオカムラ・コクヨ、家庭用家具には大塚家具・ニトリなどの代表的企業がそれぞれ存在します。

家具業界の現状

バブル崩壊以降、家具業界の市場規模は大きく落ち込み、ピーク時の半分ほどにまで縮小しました。しかし、2010年代初頭より復調の兆しをみせており、直近10年ほどで右肩上がりに転じています。

一般社団法人家具産業振興会の発表によると、ピークである1991年の家具業界全体の販売額は2.7兆円、2012年には0.8兆円まで下落していますが、その後は回復して2016年には1.1兆円に及んでいます。ニトリ・IKEA・良品計画などのトップ企業の業容拡大が、家具業界全体を押し上げている状況です。

参考:一般社団法人家具産業振興会「家具小売業の年次別の事業所数、従業者数、年間商品販売額、商品手持額及び売場面積」

家具業界の課題と将来性

家具業界全体で、超高齢社会の影響を受けています。国内の超高齢社会化は、住宅着工戸数の減少および家具需要の低下をもたらします。すでに国内人口は縮小に転じているため、今後の需要減少は避けられません。

市場規模の縮小が見込まれる環境において、家具業界各社ではシェアの維持・拡大を行うために、買い替え需要の喚起・ブランド力向上などの施策が求められています。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収動向

家具業界のM&A・事業譲渡・買収動向

この章では、家具業界におけるM&A・事業譲渡買収動向の特徴を解説します。

  1. 家具業界への新規参入が増加
  2. 家具業界から他業界への進出も拡大

①家具業界への新規参入が増加

市場規模の拡大が続く家具業界は、異業種企業から魅力的なマーケットとして捉えられる傾向にあり、近年は家具業界以外からのM&Aによる参入が増加しています。ヤマダ電機による大塚家具のM&Aがその代表例であり、それぞれの業界のトップ企業同士のM&Aであるために大きな注目を集めました。

②家具業界から他業界への進出も拡大

異業種から家具業界への参入が増えている一方で、家具業界各社が他業に進出するケースも見られます。新規参入が相次ぐ家具業界で利益率を確保するのは決して容易ではなく、新たな収益柱の構築に迫られる企業が必然的に増えているのが大きな理由です。

2017年、家具業界最大手の1社であるニトリは、アパレル業界への進出を発表し、約100店舗のM&Aを想定していることが報道されました。また、近年では、ホームセンターの島忠のM&Aに積極的な交渉を行い、家具業界以外の事業拡大を進めようとしていることが伺えます。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収の流れ

家具業界のM&A・事業譲渡・買収の流れ

この章では、家具業界のM&A・事業譲渡・買収の流れを解説します。

  1. M&Aの専門家に相談
  2. M&A先の選定・交渉
  3. M&A先のトップと面談
  4. 基本合意書の締結
  5. 買収側によるデューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

①M&Aの専門家に相談

買収意向のある企業・売却意向のある企業ともに、M&Aの専門家に相談するところプロセスをスタートするのが一般的です。専門家の仲介は法的に必要不可欠ではないものの、M&Aを進めるうえではさまざまな専門知識が求められるため、利用することをおすすめします。

M&A仲介会社やコンサルティング会社などの専門家には、これまで蓄積された膨大なノウハウやネットワークがあり、事前に相談しておくとスムーズにM&Aを実行できる可能性が高まります。

専門家ごとに報酬体系は異なり、初期段階で頭金が必要な業者もあれば、M&A成約まで一切費用がかからない業者もあるため、自社にあった相談先を選定すると良いでしょう。

②M&A先の選定・交渉

続いて、交渉候補先の選定に入ります。M&A仲介会社の場合、企業名を開示しない(ノンネーム)の情報から数社に絞り、交渉可能と判断した段階で秘密保持契約を締結したうえで双方の企業名を公開するのが一般的です。

はじめからM&A先の選定基準を絞り過ぎず、幅広い中から選んでいく方が自社の多様な可能性を考えられます。

③M&A先のトップと面談

次は、当事会社双方のM&Aニーズ・今後のスケジューリングなどの交渉を行うステップへ移ります。売り手・買い手双方のトップ同士が面談する場では、互いの人間性や経営理念などを確認します。

基本的な企業情報の開示から、M&Aに取り組む理由・今後のビジョンなどの擦り合わせを行い、M&Aの実施可否を判断します。

④基本合意書の締結

ここまで交渉した条件などに売り手・買い手双方が大筋で合意したら、M&A基本合意書を締結します。これはM&A成立に向けて現時点における基本条件の合意を確認する契約書であり、取引価額・デューデリジェンスへの取組・スケジュールなどが該当します。

基本合意書は、LOI(Letter of Intent)、MOU(Memorandum of Understanding)とも呼ばれますが、基本的には同じ意味です。この契約が結ばれると、M&Aの具体的な手続きに進みます。

⑤買収側によるデューデリジェンスの実施

M&Aフローで最も重要で時間がかかるプロセスが、デューデリジェンスです。デューデリジェンスとは、M&Aにおけるリスクや責任の所在の確認などの内容を細かく調査する行為のことです。一般的には、財務デューデリジェンス・法務デューデリジェンス・人事デューデリジェンスなどを行います。

デューデリジェンスを怠ると、M&A実施後に予期せぬ事態に見舞われたり、想定を大幅に超過するコストの発生を招いたりおそれがあります。M&Aを成功に導くにあたって、デューデリジェンスへの入念な取り組みは必要不可欠です。なお、デューデリジェンスは、DDと表記されることもあります。

⑥最終契約書の締結

デューデリジェンスが無事に完了したら、最終契約書を締結する流れです。基本合意書で定めた内容とデューデリジェンスの結果をベースに、M&A取引の最終条件を確定します。株式譲渡契約書や事業譲渡契約書などがその一例であり、それらを総称して最終契約書(Definitive Agreement=DA)と呼びます。

⑦クロージング

最後は、実務ベースでのクロージング作業を進めます。家具業界であれば、店舗の統廃合・再ブランディング・人員の再配置、人事や総務など本社システムの統合が含まれます。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収相場

家具業界のM&A・事業譲渡・買収相場

家具業界に限らず、すべての業界においてM&A・事業譲渡・買収に相場は存在しません。なぜなら、取引価額は、会社の規模・主要エリア・特徴・将来性などにより大きく変動するためです。

M&Aの交渉では、企業価値算出を行った後、取引価額が決定されます。その企業価値算出方法も複数あり、いずれを選ぶかによって価値が変わるのです

一般的に、中小企業のM&Aでは時価純資産法が用いられるケースが多いです。これは、時価評価した保有資産から負債額を差し引いた時価純資産を企業価値とするもので、比較的簡便な算出方法です。

他業界に比べて保有資産が相対的に大きくなりやすい家具業界では、資産の時価評価をベースに行う時価純資産法との相性が良いと考えられています。一方、ブランド力・将来性・償却済資産など帳簿外の項目は考慮されないため、それらに焦点を当てたい場合は、超過収益還元法など別の算出方法を検討する必要があります。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収事例

家具業界のM&A・事業譲渡・買収事例

この章では、近年実際に行われた家具業界のM&A・事業譲渡・買収事例を8つ紹介します。

  1. アント・キャピタル・パートナーズによるイーナのM&A
  2. マイタウンによるエムザジャパンとの資本提携
  3. オカムラによるTelexistenceとの資本業務提携
  4. フォーバルによるえすみのM&A
  5. オカムラによる連結子会社2社の吸収合併
  6. ヤマダ電機による大塚家具のM&A
  7. ニトリによるネゴロ社(タイ)のM&A
  8. イトーキによるTarkus Interior社(シンガポール)のM&A

①アント・キャピタル・パートナーズによるイーナのM&A

2021年11月、アント・キャピタル・パートナーズは、自社の運営するアント・ブリッジ 5号A投資事業有限責任組合がイーナの創業社長と共同で設立した買収目的会社を通じて、イーナの株式を取得したことを発表しました。

買収側は、未上場株式等への投資業務および投資事業組合の運営管理業務を手掛ける企業です。対する売却側は、Webサイト制作・Webマーケティングサービス・Eコマース事業などを手掛けてきました。

アント・キャピタル・パートナーズは、EC市場におけるイーナの事業の成長性に魅力を感じ、本M&Aによる投資を決定しています。

②マイタウンによるエムザジャパンとの資本提携

2021年11月、マイタウンとエムザジャパンは、資本提携を締結しました。マイタウンは、東京都・埼玉県を拠点に、不動産売買、賃貸の仲介業務、新築分譲住宅販売、賃貸管理・注文住宅新築工事、リフォーム工事などを手掛けています。

一方のエムザジャパンは、朝霞市西弁財に本店を置くインテリアのプロコーディネートショップです。

この資本提携により、マイタウンとエムザジャパンは、家づくりとインテリアコーディネートを通じて、事業展開などの協賛を行っていくことを目的としています。

③オカムラによるTelexistenceとの資本業務提携

2021年6月、オカムラとTelexistenceは、資本業務提携を締結しました。オカムラは、日本の家具・産業用機器等の製造を主な業務とする大手メーカーで、本社を神奈川県横浜市に構えています。

製造・営業などの拠点を国内各所に持つほか、海外ではアメリカ・イギリス・オランダ・アラブ首長国連邦・タイ王国・シンガポール・マレーシア・インドネシア・中華人民共和国などに進出しています。

Telexistenceは、小売店に不可欠な店舗スタッフが、店舗に常駐することなく労働参加が可能なプラットフォーム「Augmented Workforce Platform」の開発および実装を推進している企業です。

本件M&Aの主な目的は、店舗運営が抱える問題に対する、より包括的かつ迅速なイノベーションの創出にあります。

④フォーバルによるえすみのM&A

2020年4月、情報通信コンサルティング事業を営むフォーバルは、オフィス機器および家具の小売業者であるえすみの発行済株式100%を取得しました。これにより、えすみは、フォーバルの完全子会社となっています。

本件M&Aを通じて、フォーバルは、えすみの本拠地である山陰地方における顧客基盤の拡大や、既存の中核事業であるアイコンサービスとのシナジーを創出し業容拡大を図っています。

⑤オカムラによる連結子会社2社の吸収合併

2020年2月、家具業界大手のオカムラは、連結子会社であるオカムラ物流・シーダーを吸収合併することを発表しました。オカムラ物流は物流機能を、シーダーは搬送装置製造機能を、それぞれオカムラグループにて担っています。

本件M&Aにより、オカムラでは、物流の内製化に伴うサプライチェーンの最適化推進や、専業メーカーの高い技術力の享受による製造能力強化などを企図しています。

⑥ヤマダ電機による大塚家具のM&A

2019年12月、家電量販店大手のヤマダ電機は、大塚家具と資本提携を締結し、第三者割当により発行される新株式および新株予約権を引き受けることを発表しました。

普通株式の取得価額は43億7,400万円で、議決権割合は51.74%となり、子会社化しています(最終的に新株予約権が全て行使された場合の所有議決権割合は58.23%)。

ヤマダ電機は主力の家電小売業を主軸に、親和性の高い住宅・リフォーム事業などにも力を入れており、総合的な生活支援に取り組んでいます。

大塚家具は、2010年代中頃に起こった経営陣同士の対立に端を発して業績縮小が続いていましたが、ヤマダ電機としては、大塚家具の商品力・ブランド力が生活関連事業の強化に資すると判断し、M&Aを実施しました。

⑦ニトリによるネゴロ社(タイ)のM&A

2019年1月、家具業界最大手のニトリは、カーペット製造業を手がけるタイのネゴロ社の発行済株式100%(172万4千株)を取得することを発表しました。これにより、ネゴロ社はニトリの完全子会社となっています。

ネゴロ社は、タイの現地法人でありながら、大阪府に本社を構える根来産業(カーペット製造業者)の子会社であり、もともとニトリと取引関係にありました。

本件M&Aを通じて、ニトリは、自社製造能力のさらなる強化および、ネゴロ社の持つエネルギー消費量削減ノウハウの享受を狙っています。

そのほかにも、ニトリはベトナムにおける織布工場の新設などを計画しており、海外拠点での自社製造力の拡充に注力しています。

⑧イトーキによるTarkus Interior社(シンガポール)のM&A

2016年2月、イトーキは、シンガポールにて内装工事事業を営むTarkus Interior社の発行済株式80%を取得しました。

これにより、Tarkus Interior社は、イトーキの子会社となっています。オフィス内装設備関連事業および家具販売事業等を営むイトーキは、シンガポールにてすでに現地法人を保有しています。

しかし、非日系企業であるTarkus Interior社の内製化は、これまでリーチできていなかったローカル企業との取引開始をはじめ、シンガポール市場での事業拡大に資すると判断し、本M&Aに至りました。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収の注意点

家具業界のM&A・事業譲渡・買収の注意点

家具業界ではM&A・事業承継・買収が活発化しており、業界のリーディングカンパニーであるニトリなどの企業は、国内にとどまらず海外企業までもM&Aの対象として、さまざまな買収を実施しています。

しかし、M&Aは決して容易な取引ではありません。M&Aに取り組む際に注意すべきポイントは、業界・業種によって異なります。本章では、家具業界のM&A・事業譲渡・買収の注意点を解説します。

木製家具製造で注意すべきこと

木製家具製造は、家具業界の中でも季節変動が大きい事業です。一般的に、春・秋は需要拡大期とされており、販売額が多くなります。その一方で、夏・冬は閑散期であり、来たる拡大期に向けて各種製品製造を強化する時期です。

基本的には見込み生産方式(受注生産方式ではなく)で製造を行うため、需要予測能力がなければ大量の在庫リスクを抱えてしまいます。

また、製造に使用する木材・部品・各種原料調達に伴う運転資金需要が生じるため、資金調達能力や一定の現預金積み上げなども必要です。

そのほかにも注意点はありますが、木造家具製造業者のM&Aでは、特に需要予測のノウハウや資金調達能力の有無に注視することが大切です。

スチール製家具製造で注意すべきこと

基本的には、木造家具製造と同様の点を見逃さないよう、注意しておかなければなりません。スチール製家具製造も季節変動が見られる事業であり、高い需要予測と資金調達能力が求められます。

また、近年は欧米の低価格帯製造小売業者が相次いで参入しており、競争激化を余儀なくされています。そのため、製品ブランド力の性質や利益体質の強弱なども、十分に確認すべき項目です。

家具小売店として注意すべきこと

少子高齢化の進行による市場規模の縮小に、どれほど耐えられるかを十分に評価する必要があります。家具業界は直近5年ほどは拡大基調にあるものの、将来的に下落に転じるタイミングが訪れると予測されています。

こうした業界事情に対して、ブランド力・価格競争力・地域シェアなどの部分で将来性があるのかどうかを注意して分析することが肝要です。

また、大手を中心に、人口増加や需要拡大が見込まれる海外市場への進出を加速している企業もあることから、海外における販売網の有無などの点も注視すべきといえるでしょう。

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収のメリット

家具業界のM&A・事業譲渡・買収のメリット

家具業界のM&A・事業譲渡・買収は、業種や取扱製品種類によって注意すべき点は多岐にわたりますが、それにもかかわらず取り組む企業が増加しているのは、多くのメリットがあるためです。本章では、家具業界のM&A・事業譲渡・買収に見られる、買い手、売り手双方のメリットを解説します。

買い手のメリット

家具業界のM&A・事業譲渡・買収における、買い手側の主なメリットを6つ紹介します。

  1. ネットワーク・販路・規模の拡大
  2. 新規業界への進出
  3. 優秀な人材・ノウハウ・顧客の確保
  4. 事業基盤を強化できる
  5. 内製化によるコスト削減
  6. 買収した企業のブランドを活用

①ネットワーク・販路・規模の拡大

家具業界のM&A・事業譲渡・買収を行うと、ネットワーク・販路・規模を拡大できます。買い手企業は、売り手企業がこれまで築き上げてきた主要な取引ルート・販売網を、一挙に内製化することが可能です。

将来的に市場規模の縮小が予測される家具業界では、早期のタイミングから市場シェアを維持・拡大する施策が非常に有効であると考えられます。また、規模を拡大することで、生産の効率化・製造コストの低減を促すことも可能です。

②新規業界への進出

ヤマダ電機による大塚家具のM&A(他業界から家具業界への参入)、ニトリによる島忠のM&A(交渉段階、家具業界から他業界への参入)などのように、M&Aは新規業界への進出も可能にします。

コロナ禍における家庭用家具買い替え需要の拡大を魅力的と捉える他業界の事業者は、M&Aを実施すれば容易に家具業界へ進出できます。

また、業績低迷で苦しむ家具業界の事業者としては、新たな収益源確保を目的として他業界に手を伸ばすことも可能です。

③優秀な人材・ノウハウ・顧客の確保

M&Aで獲得できるものは、製造拠点・各種資産だけではありません。業界に精通した優秀な人材も確保することが可能です。

新卒採用などで獲得した人材の場合、育成に多くの時間と資金が必要とされますが、M&Aでは即戦力になる人材を一挙に囲い込めます。

各持ち場の業務に関しても、買い手側・売り手側双方のノウハウを持ち寄れば、これまで以上に効率的な業務運営を実現可能です。

また、未進出エリアの企業をM&Aにより買収することで、これまでリーチできなかった顧客層へのアプローチも行えます。

④事業基盤を強化できる

M&Aによって新たなネットワークや顧客の獲得できれば、事業基盤を強化することが可能です。

さまざまなエリア・商品バラエティなどの展開を進めることで、事業環境の変化にも十分耐えられる企業体質の構築につながります。

⑤内製化によるコスト削減

家具業界の中には、製造は外注し小売のみを行う企業も存在します。こうした企業では、当然ながら仕入れに取引コストが発生し、最終的にはそれが最終販売価格に反映されてしまいます。

上流工程を手掛ける企業をM&Aにより買収すれば、製造の内製化を実現し、コスト体質の改善・強化が可能です。

他業界からの新規参入が増えている家具業界において、価格競争力増強は今後の事業継続に必要不可欠な事項であり、非常に大きなメリットだといえます。

⑥買収した企業のブランドを活用

ブランド力は、即座に構築できるものではありません。長年の製品販売によるリピーターの育成・口コミ効果によって、ブランドに付加価値が生まれます。

しかし、ブランド力の高い事業・企業をM&Aで獲得すれば、これらをまとめて内製化し、短時間でブランド力を活用できるようになります。

売り手のメリット

続いて、家具業界のM&A・事業譲渡・買収の売り手側の主なメリットを6つ紹介します。

  1. 後継者問題の解決
  2. 大手傘下に入り経営の安定
  3. 従業員の雇用先確保
  4. 個人担保や保証からの解放
  5. 自社では難しい規模の事業拡大
  6. 売却益の獲得

①後継者問題の解決

現在は。家具業界を含めて日本全体で後継者不足に頭を抱える企業が急増しています。これまでは親族が後継者になるケースが一般的でしたが、昨今はM&Aによる親族外への承継や事業売却による出口戦略を検討する経営者が増加しています。

この傾向は家具業界でも同様であり、とりわけ中小企業を中心にM&Aによる後継者問題の解決を望む業者が増加中です。

②大手傘下に入り経営の安定

家具業界のM&A案件で件数が多いのは、大手による中小企業のM&Aです。中小企業としては、他業界の業者へ事業譲渡・売却を行うよりも、同業界の企業を相手に行った方が安心感は強いといえます。

また、「事業の継続性」を高めるためにも中小企業にとってメリットが大きくなる可能性が高く、大手企業としても、売り手側の製造・物流ノウハウの享受につながります。

③従業員の雇用先確保

家具業界の中には、業績低迷に苦しみ、近い将来に廃業を検討しなければならない企業もあります。その際に経営者の頭を悩ませるのは、従業員の生活です。

M&Aは、こうした悩みを解決するために非常に有効な手段でもあります。中小企業のM&Aで多く活用される株式譲渡では、包括承継されるため、従業員の雇用もそのまま買い手へ引き継ぐことが可能です。

④個人担保や保証からの解放

金融機関から資金調達を行う際、多くの場合で経営者の個人連帯保証や不動産担保の差し入れを行っています。経営者の中には、これらの存在を理由に、引退できないケースも見られます。

しかし、包括承継するM&A手法を用いれば、買い手側は売り手側の資産・負債などをすべて引き継ぐため、経営者はこれらの悩みから解放されるのです。

⑤自社では難しい規模の事業拡大

大手企業の傘下に入った場合、親会社から資産・人材・資金など、さまざまな支援を受けることが可能です。

これにより、単体では難しかった大型投資や新事業育成などへ取り組めるようになり、売り手側の企業競争力の強化につながります。

⑥売却益の獲得

家具業界のM&A・事業譲渡・売却では、売り手に対して対価(現金)が支払われます。中小企業の場合は経営者が株主であるケースが多く、その場合は経営者自身が対価を得ることが可能です。

事業規模・将来性・M&Aの取引条件などによって金額は変動するものの、中小企業であっても数百万〜数千万円単位での売却益の獲得が見込めます。

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家具業界のM&A・事業譲渡に積極的な企業

家具業界のM&A・事業譲渡に積極的な企業

本章では、家具業界のM&A・事業譲渡に対して、積極的な姿勢を見せている企業の例として、以下の3社を取り上げます。

  • キングジム
  • フォース
  • いつも

キングジム

キングジムは、東京都千代田区に本社を持つ主にオフィス・家庭用の文具を企画・製造販売する企業です。

ファイル用品・電子文具「テプラ」の製造販売の2つの柱とし、多くの独創的商品で知られており。事務ファイルおよび厚型ファイルで多くのシェアを誇っています。

キングジムが買収対象としているのは、以下の領域のメーカーもしくはEC事業者です。

  • キッチン雑貨・キッチン家電
  • 家具・照明・寝具・インテリア
  • スポーツ・アウトドア
  • 衛生・健康
  • 文具事務用品

フォース

フォースは、輸出事業・教育事業・ITサービス事業および新規開拓事業などを手掛けている企業です。輸出事業では、主な商材として日本酒を輸出しているほか、和酒(焼酎・スピリッツ等)や食品も計画しています。

フォースでは、日本酒の輸出事業および新規ビジネスモデル事業の推進を目的に、業種を問わず幅広い事業の買収を検討しています。

いつも

いつもは、東京都千代田区を拠点に、全国のブランドメーカーに対して、D2C・ECの総合サポートおよびM&A・成長サポートなどのサービスを提供している企業です。

メーカーのECパートナーとして、D2C・EC戦略の立案からサイトの構築・運営、デジタルマーケティング、フルフィルメントまでサポートを手掛けており、以下の企業の買収に積極的な姿勢をみせています。

  • ECで販売できる商品・サービスを持つ企業
  • ECをサポートできるサービス(例:人材派遣・デザイン・物流など)を持つ企業

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家具業界のM&A・事業譲渡・買収の際におすすめ相談先

家具業界のM&A・事業譲渡・買収の際におすすめ相談先

家具業界のM&A・事業承継・買収を成功させるためには、業界動向だけでなく、近年のM&A案件の把握や各企業のM&A戦略の策定なども必要不可欠です。家具業界のM&A・事業譲渡・買収をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

中堅・中小企業のM&A仲介を得意とするM&A総合研究所では、案件ごとにM&Aアドバイザーが担当につきクロージングまで丁寧にサポートいたします。M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ、譲受企業様は中間金がかかります)。

無料相談はお電話・メールよりお受けしておりますので、家具業界のM&A・事業譲渡・買収をご検討の際は、お気軽にご連絡ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

家具業界のM&A・事業譲渡・買収まとめ

家具業界のM&A・事業譲渡・買収まとめ

近年復調の兆しがある家具業界では、同業異業にかかわらず、さまざまな企業がM&A・事業譲渡・買収を検討・実施しています。

今後の市場縮小が見込まれる中で、M&Aの活用がますます加速していく見込みです。早期の段階からM&Aに関するディスカッションや戦略策定を進めておき、中長期的な企業競争力や事業継続力の強化に努めることが多くの企業で求められると考えられています。

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