2020年3月12日公開節税

株式譲渡の税金は節税できる?税金の種類や計算方法も解説!

M&Aで株式譲渡を選択すると、事業譲渡などの方法に比べて税金を節税することができます。また、退職金制度を利用するなど、株式譲渡の税金をさらに節税する方法もあります。この記事では、株式譲渡の節税方法と、税金の種類や計算方法について解説します。

目次
  1. 株式譲渡とは
  2. 株式譲渡のメリットは?
  3. 株式譲渡の税金は節税できる?
  4. 株式譲渡の際にかかる税金と計算方法
  5. 非上場企業の株式譲渡では税金がかかる?
  6. 事業譲渡の場合は税金がかかる?
  7. 株式譲渡を検討する際におすすめの相談先
  8. まとめ
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株式譲渡とは

株式譲渡とは

株式譲渡とは、M&Aの手法のひとつで、株式の手続きのみで、会社の経営を売り手から買い手へと譲り渡す方法です。

複雑な手続きを省き、簡単に経営権を譲渡できるため、中小企業のM&Aで多く採用されています。

株式会社は、株主が株式を所有する割合によって会社の経営に対し発言力を得ますが、中小企業では筆頭株主が社長であるケースも多いでしょう。

株式譲渡によって、買い手へ会社の株の過半数以上を譲ると、経営権を渡すことができます。株式譲渡の流れとして、まず株式譲渡契約書という書類を売り手と買い手の間で締結し、次に株式の支払いを終えたら、株式名簿の書き換えをして終了となります。

【関連】中小企業の株式譲渡とは?メリット・デメリットや手続きを解説

株式譲渡のメリットは?

株式譲渡のメリットは?

M&Aのなかでも用いられることの多い株式譲渡ですが、そのメリットには以下の点が挙げられます。

  1. 手続きが簡易でスピーディー
  2. 早い段階で現金を入手できる
  3. 税金を節税できる
  4. 取引先などをそのまま継承できる

株式譲渡によるM&Aは、手続きが簡易なためスピーディーである、株式の対価として売り手が早い段階で現金を入手できる、税金を節税できるというメリットがあります。

事業譲渡など、株式譲渡以外のM&A方法では税金の負担が大きくなるため、中小企業のM&Aでは株式譲渡を選び節税するケースがほとんどです。

また、会社の取引先など、外部との繋がりをそのまま継承できるのも大きな利点です。

【関連】株式譲渡とは?メリット・デメリット、M&Aの手続きや税務を解説

株式譲渡の税金は節税できる?

株式譲渡の税金は節税できる?

株式譲渡では会社の経営権が移るほどの株式を動かすため、課せられる税金も高額となります。たとえ数%の税率の違いであっても、数百万の税金の違いとなって返ってきます。

M&Aで株式譲渡を選択すると、ほかの手法に比べて税金を大幅に節税することができます。例えば、事業譲渡では31~35%程度の税金が課せられます。株式譲渡では個人の場合約20%の税金となるので、大きな節税が期待できるでしょう。

確定申告は必要?

例外を除き、年内に株式を譲渡し、利益が発生していれば確定申告が必要です。ただし、株式譲渡に利用したのが源泉徴収ありの特定口座の場合や、その年の株式売買による損失が利益を上回っている場合は、確定申告をする必要はありません。

特定口座は銀行や証券会社で口座を開設するときに選択でき、選んでおくだけで銀行や証券会社が一年の株式による損益を自動で計算してくれます。

さらに、源泉徴収ありの特定口座を選んでおくと確定申告までしてくれるため、税金の計算や確定申告の手間を減らしたい方におすすめです。

株式譲渡の際の税金の節税

M&Aの際に株式譲渡を選択するだけで税金を減らせますが、株式を譲渡する金額を一部、退職金として受け取ることで、さらに節税することができます。

退職金は役員として5年以上勤務していれば、課せられる税金が通常の半分になります。そのため、一部を退職金にすると、一定条件を満たした場合に節税できます。逆に、条件によっては税金が増えてしまうため、注意が必要です。

【関連】株式譲渡所得とは?税金や確定申告・節税対策・M&Aの手法を解説

株式譲渡の際にかかる税金と計算方法

株式譲渡の際にかかる税金と計算方法

株式譲渡の際にかかる税金は、所得税・住民税・法人税の3種類に分かれます。また、2037(令和19)年まで株式の取引に対して課せられる復興特別所得税もあります。

株式譲渡は、株式を売却することで売り手株主が譲渡所得を得るため、売り手に対し税金が課せられます。売り手の株主が個人であれば所得税と住民税、法人であれば法人税を納税します。

株式譲渡にかかる税金

株式譲渡では、株式の譲渡価格から株式の取得費と委託手数料などの必要経費を差し引いた額に対し、税金がかかります。

譲渡価格そのものに税金がかかるわけではなく、株式を取得するために使用した金額を引いてから税金が課せられると覚えておきましょう。

この譲渡価格から必要経費を引いた額を譲渡所得と呼び、譲渡者が個人でも法人でも、譲渡所得が税金の計算する上で基本の額となります。

税金の税率

株式譲渡で課せられる税金は、株式の譲渡者が個人の場合と、法人の場合で種類や税率が変わってきます。

また、譲渡者が個人か法人かに関係なく、2037(令和19)年まで株式の取引に対して課せられる、復興特別所得税があります。ここでは、譲渡者が個人の場合と法人の場合に分けて、税金の税率をみていきましょう。

譲渡者が個人の場合

譲渡者が個人の場合、株式を売却したときに得た譲渡所得に対し所得税と住民税がかかります。さらに、2037年までの株式取引には復興特別所得税が課せられます。

所得税は譲渡所得の15%住民税は譲渡所得に対し5%、復興特別所得税は0.315%が税金として課せられます。つまり、合わせて20.315%が株式の譲渡者が個人の場合にかかる税金となります。

譲渡者が法人の場合

譲渡者が法人の場合は、法人税が課せられます。法人税は会社法上で総合課税方式を使って計算するため、法人税率はケースによって幅がありますが、おおよそ30%が税金となります。これに復興特別所得税0.315%を合わせたものが、株式譲渡の際の税率となります。

株式譲渡にかかる税金の計算方法

ここでは、株式譲渡をする際の税金の計算方法をみていきましょう。株式譲渡にかかる税金は、以下の式により求めることができます。

  • 総収入金額(譲渡価格)-必要経費(取得費+委託手数料等)=譲渡所得等の金額
  • 譲渡者が個人の場合:譲渡所得等の金額×20.315%=税額
  • 譲渡者が法人の場合:譲渡所得等の金額×約30.315%=税額

総収入金額とは

総収入金額とは、株式を買い手へ譲渡した価格のことです。ここから株式の取得費、つまり株式を得るために最初に使用した資本金や、委託手数料などの必要経費が差し引かれた後に税金が課せられます。

必要経費とは

必要経費とは、株式を取得するために使用した費用(取得費)と、M&A手数料など、株式譲渡を行うためにかかった手数料(委託手数料等)全てを合わせた金額のことです。

よって、最初に株式を取得するために使用した金額と、M&A手数料などの手数料には税金がかかりません。

譲渡所得等の金額とは

譲渡所得等の金額とは、株式を譲渡した価格から、株式を取得した費用と株式譲渡にともなう必要経費を差し引いたものです。

つまり、株式のやり取りによって、売り手側が得た利益(譲渡益)ということになります。

【関連】株式譲渡時の税金

非上場企業の株式譲渡では税金がかかる?

非上場企業の株式譲渡では税金がかかる?

非上場企業の株式と上場企業の株式では、税金の扱いが少し違います。上場株式だと配当金と譲渡損失の相殺を選択できる、源泉徴収ありの特定口座を選んで確定申告をせずに済ませられる、損失を3年間繰り越せるなどのメリットがあります。

ですが、税金の計算としてはさほど差がありません。非上場企業でも上場企業でもかかる税金額は差がないと考えてよいでしょう。

【関連】非上場の株式譲渡とは?手続きや課税される税金の仕組みを解説

事業譲渡の場合は税金がかかる?

事業譲渡の場合は税金がかかる?

M&Aの株式譲渡以外の手法である、事業譲渡の際にも税金がかかります。事業譲渡するとなると、事業売却額に対し法人税・法人住民税・法人事業税といった税金が課せられ、その税額は約35%にもなります。

また、事業譲渡は会社の売り上げとされるため、消費税の対象となります。よって、2020年現在で10%の消費税が課せられます。

【関連】事業譲渡で発生する税金は?税務について徹底解説!

株式譲渡を検討する際におすすめの相談先

株式譲渡を検討する際におすすめの相談先

株式譲渡する際は、数%の違いが数百万円の違いになるため、慎重に節税を検討しなくてはなりません。しかし、株式譲渡する際は譲渡者が個人か法人かで税率が変化するなど、仕組みが複雑になっています。

上手く節税して株式譲渡するには、専門家に相談するのがおすすめです。特に、M&Aに特化した会計士が在籍するM&A仲介会社であれば、節税に最適な方法の提示が可能です。

M&A総合研究所では、M&Aや株式譲渡の経験豊富なアドバイザー・M&Aや株式譲渡に精通した公認会計士・弁護士の3名体制で株式譲渡をフルサポートします。

料金体系は完全成功報酬制(レーマン方式)
となっており、成約まで費用がかからないため初期費用が抑えることができます。

株式譲渡に関する相談は無料でお受けしていますので、株式譲渡をお考えの際はお気軽に電話やメールでご連絡ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

まとめ

まとめ

株式譲渡とは、株式の手続きのみで、会社の経営を売り手から買い手へと譲り渡す方法です。複雑な手続きを省き、簡単に経営権を譲渡できるため、多くの中小企業のM&Aで採用されています。

【株式譲渡のメリット】

  • 手続きが簡易でスピーディー
  • 早い段階で現金を入手できる
  • 税金を節税できる
  • 取引先などをそのまま継承できる


【株式譲渡の税金の節税】
  • M&Aで株式譲渡を選択すれば節税できる
  • 年内に株式を譲渡し、利益が発生していれば確定申告が必要
  • 株式を譲渡する金額を一部退職金とすることで節税が可能


【株式譲渡の際にかかる税金】
  • 譲渡者が個人の場合は所得税と住民税、復興特別所得税合わせて20.315%がかかる
  • 譲渡者が法人の場合は法人税がおよそ30%、復興特別所得税0.315%がかかる


【株式譲渡にかかる税金の計算方法】
  • 総収入金額(譲渡価格)-必要経費(取得費+委託手数料等)=譲渡所得等の金額
  • 譲渡者が個人の場合:譲渡所得等の金額×20.315%=税額
  • 譲渡者が法人の場合:譲渡所得等の金額×約30.315%=税額

株式譲渡する際は、数%の違いが数百万円の違いになるため、慎重に節税について考える必要があります。しかし株式譲渡にかかる税金の計算や節税方法は仕組みが複雑になっているため、M&Aや株式譲渡に詳しい専門家に相談するのがおすすめです。

M&A総合研究所はM&Aを専門とする公認会計士をはじめ、専門家3名体制によるフルサポートを行っています。完全成功報酬制を採用し、無料相談を24時間年中無休で受け付けております。M&A・株式譲渡をご検討の際は、お気軽にM&A総合研究所までご連絡ください。

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