2020年2月25日更新業種別M&A

消防設備点検・工事会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

消防設備点検・工事業界はビルメンテナンス業界や建設業界の景気の影響を受けやすく、最近は少子高齢化の影響もあり不調が続いています。消防設備点検・工事業界ではM&Aが盛んに行われるようになり、事業基盤の強化や事業の多角化に取り組む会社が増加するようになりました。

目次
  1. 消防設備点検・工事会社のM&Aとは
  2. 消防設備点検・工事業界のM&Aの現状と動向
  3. 消防設備点検・工事会社のM&Aの費用と相場
  4. 消防設備点検・工事会社の買収とは?買う・買いたい場合
  5. 消防設備点検・工事会社の売却とは?売る・売りたい場合
  6. 消防設備点検・工事会社のM&A事例
  7. M&Aは専門家に相談
  8. まとめ
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消防設備点検・工事会社のM&Aとは

消防設備点検・工事会社のM&Aにはどのような背景があるのでしょうか?消防設備点検・工事会社はその名のとおり、オフィスビルや住宅に消防設備を設置してその後のメンテナンスを含めた点検を行う会社のことをいいます。

昨今は消費者層の防災意識も高く住宅でも防災設備を設置する人が増えているため、一定以上のニーズはあります。しかし、消防設備点検・工事業界は決して好調というわけではありません。消防設備点検・工事会社は事業の特性上、不動産会社や建設会社、ビルメンテナンス会社の影響を受けやすいものです。そのため、それらの業界が不調に陥れば、そのあおりを直接受けることになります。

昨今は少子高齢化の影響もあって住宅の新規建築が減少しているため、住宅向けのサービスに関しては売り上げが低下している傾向にあります。代わりにリフォームやリノベーション事業の市場こそは拡大しているものの、それらだけでは利益を埋め合わせられないのが現状です。

オフィスビルに関しては東京オリンピックのような国家的イベントに備えて老朽化した建設物の建て替えや改装が盛んにはなっているものの、それも決して好調というわけではありません。

加えて、不景気の影響もあって建設会社やビルメンテナンス会社が消防設備点検・工事の際にかかる費用を低価格に抑えるようになっており、価格競争で勝つことが難しい中小・零細規模の消防設備点検・工事会社は苦境に立たされています。

最悪なケースであるとサービスの価格で折り合いがつかず、取引相手が次々と離れていくこともあります。このような状況であるため、消防設備点検・工事業界ではM&Aを行う会社が増えています。消防設備点検・工事業界のM&Aの最大の目的は、安価のサービスを提供しても経営状態が悪化しないだけの体力を持つ事業規模を持つことです。

そのため、近年は同業者同士が経営統合して事業規模を拡大したり、大手のビルメンテナンス会社などに買収してもらい資本の傘下に入ったりするケースが増加しています。

消防設備点検・工事業界のM&Aの現状と動向

消防設備点検・工事業界のM&Aの現状と動向はどうなっているのでしょうか?消防設備点検・工事業界は価格競争に弱い中小・零細規模の会社が苦境に立たされやすい傾向にあるため、事業規模を拡大するための消防設備点検・工事会社同士や異業種とのM&Aが増加しています。

そのこともあり、消防設備点検・工事業界全体での業界再編の流れは加速しています。将来的には大手と中小規模・零細規模の格差がより鮮明な形になっていくでしょう。

また、ビルメンテナンス会社や賃貸管理会社などといった異業種が消防設備点検・工事会社を買収するケースも増えており、消防設備点検・工事業界のM&Aの増加に拍車をかけています。逆に、消防設備点検・工事会社がリフォームやリノベーション事業などといった異業種に進出するケースもあり、事業の多角化の一環としてM&Aを行うケースも見受けられます。

加えて、大手の消防設備点検・工事会社の中にはM&Aを用いて海外進出に乗り出すなど、攻めの姿勢で経営戦略を組み立てています。このように消防設備点検・工事業界でM&Aが経営手法として一般化しているため、業界再編が進んでいくようなことになれば、消防設備点検・工事業界の勢力図が大きく変わるかもしれません。

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消防設備点検・工事会社のM&Aの費用と相場

消防設備点検・工事会社のM&Aの費用と相場はどうなっているのでしょうか?日本のM&Aは、海外のM&Aのように取引価格などを公開しないケースが多いため、M&Aの際にかかった費用の全貌や業界ごとの相場を算定することは難しくなっています

ただ、消防設備点検・工事会社のM&A事例を見る限り会社の規模によって左右されることはあるものの、数億円~数十億円の費用が発生している可能性が高いと考えられます。海外の消防設備点検・工事会社とのクロスボーダーM&Aや大手の消防設備点検・工事会社のM&Aとなれば、数百億円以上の費用が発生することは十分にあり得るでしょう。

M&Aの相場の算定は困難で多額な費用も発生するため、M&Aをお考えの場合は専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが在籍しているM&A総合研究所にぜひご相談ください。M&A仲介会社であるM&A総合研究所は、多くのM&Aを成約に導いた実績があります。

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消防設備点検・工事会社の買収とは?買う・買いたい場合

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消防設備点検・工事会社を買収するケースでは、事業の多角化や海外進出を検討している会社が比較的多いです。では、早速詳しくお伝えしていきます。

①事業の多角化

消防設備点検・工事会社にとっては、事業の多角化という戦略も生き残りに欠かせません。消防設備点検・工事事業だけにこだわっていては思ったように収益を上げられないこともあるため、必要があれば新事業を立ち上げて収益源を多角化させることも重要でしょう。

しかし、ゼロから新事業を立ち上げることは決して楽ではありません。必要な設備や人材の確保は不可欠で、新事業が軌道に乗るまでには時間もコストもかかります

M&Aで欲しい事業を持つ会社を買収すれば新事業の立ち上げをスピーディーに行うことができるし、顧客や取引先も引き継ぐことができるため、すぐに利益を得られるようにもなるでしょう。

また、最近は警備会社やリフォーム会社、ビルメンテナンス会社などが消防設備点検・工事業界に進出するためにM&Aを行うこともあります。とりわけビルメンテナンス会社は、管理しているビルの消防設備の点検や工事を自社内でワンストップで行えるようになるため間接コストを減らすことが可能になり、さらに収益源の多角化を実現できます。

②海外進出

消防設備点検・工事会社の中には、海外進出のためにクロスボーダーM&Aを行う会社もあります。もともと日本の国内市場は少子高齢化の影響もあって縮小しているため、海外市場に活路を見出す会社は業界・業種を問わず多くあります

また、海外ならではの新技術やノウハウを取り入れることも利益につながるでしょう。ただ、海外進出はゼロから始めると時間やコストがかかるだけでなく、商慣習が異なる海外では新規の顧客や取引先の開拓も困難です。

そのため、クロスボーダーM&Aを行って現地の会社を買収すれば、海外の拠点を得られるだけでなく取引先や顧客も引き継ぐことができるようになります。

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消防設備点検・工事会社の売却とは?売る・売りたい場合

消防設備点検・工事会社を売却するケースでは、事業基盤の強化や事業承継による会社の存続を期待しているケースがよく見られます。では詳しく見ていきましょう。

①事業基盤の強化

買い手と同様に、売り手もM&Aによって事業基盤の強化ができるようになります。先ほどもお伝えしたように、消防設備点検・工事業界は価格競争では中小規模・零細規模の会社が不利になるため、事業規模の拡大・事業基盤の強化は重大な経営課題となります。

しかし、M&Aを行えば大手の消防設備点検・工事会社の資本の傘下に入れるだけでなく、ノウハウなども共有できるため、消防設備点検・工事業界で生き残る可能性が高まります

また、場合によっては負債などで悪化している経営状態を回復できることもあるため、事業を存続させるうえでもM&Aは有効的な手段になり得るといえます。

②事業承継の実現

事業承継問題を解決するうえでもM&Aは役立ちます。昨今は業界にかかわらず、後継者不在の中小企業や零細企業が増えています。そのため、経営者が高齢化で引退するようなことになれば、たとえ業績が黒字でも廃業するケースもあります。

しかし、M&Aを行えば後継者不在でも第三者に会社の経営を託すことができるため、会社の存続が実現する可能性が高まります。消防設備点検・工事会社でも事業承継問題を抱えている会社は多く、それも業界内でM&Aが活発化している一因となっています。

また、最近はハッピーリタイアメントのために事業承継M&Aを行うケースもあります。ハッピーリタイアメントとは、経営者が40代~50代で引退して悠々自適な引退生活を送ることで、欧米では一般的なものです。

日本でもハッピーリタイアメントは徐々に増えており、事業承継M&Aを行えば売却益を手に入れて老後の生活資金にあてることが可能になります。もし事業承継M&Aを検討されている場合や後継者がいなくてお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A仲介会社であるM&A総合研究所には専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを活かしてM&Aをサポートいたします。M&A取引は交渉から成立まで半年から1年程度かかりますが、M&A総合研究所は早いクロージングを目指し、平均3ヶ月でクロージングを行います。

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消防設備点検・工事会社のM&A事例

ここでは、消防設備点検・工事会社のM&Aの成功事例についてお伝えします。譲渡先などもご紹介していきますので、M&Aの検討にお役立てください。

①アサヒホールディングス×永和ファシリティーズ

2019年に、アサヒホールディングスは100%連結子会社の紘永工業の全株式を、永和ファシリティーズへ譲渡することに決めました。永和ファシリティーズは主に消防設備工事を行っています。

2014年に消防設備工事子会社の紘永工業は、アサヒHD連結子会社となりました。その後、フジ医療器やインターセントラルと、ライフ&ヘルス事業セグメントを作り上げてきました。このM&Aを通じてアサヒHDは、これからのアサヒHDグループ全体の経営資源の最適配分を計画しています。

②日本ハウズイング×亜細亜綜合防災

日本ハウズイングは、2015年に亜細亜綜合防災の全株式を得て子会社化しました。日本ハウズイングは、分譲マンションを中心としてオフィスビルや賃貸マンションの建物管理を行っている会社です。亜細亜綜合防災は、建物・施設の消防設備に関する工事や点検を行う会社です。

日本ハウズイングは、亜細亜綜合防災の技術力を取り入れて技術者と連携することで、消防設備に関する工事の高まりに対応しています。

③ホーチキ×Kentec Electronics Limited

消防設備点検・工事業界の大手であるホーチキは、2012年にイギリスの消防設備点検・工事会社であるKentec Electronics Limitedを買収しました。このM&Aによって、ホーチキはKentec Electronics Limitedが持つノウハウを取り入れ、共同で新たなシステムや製品の開発を行っています。また、海外進出も強化しています。

④セコム×LIXILニッタン

2012年に警備業界大手のセコムは、住生活グループの消防設備点検・工事会社であるLIXILニッタンを買収しています。もともとセコムはグループ内に能美防災を擁していましたが、このM&Aを通じてLIXILニッタンの顧客やノウハウを取り入れ、さらに消防設備点検・工事業界でのシェアを拡大しています。

またセコムがもともと持っている防災システムや警備システムのノウハウと組み合わせることで、グループシナジーを発揮しています。

②能美防災×JALテクノサービス

消防設備点検・工事業界の最大手である能美防災は、2010年にJALグループの消防設備点検・工事会社であるJALテクノサービスの関東地区での防災事業を買収しました。もともとJALテクノサービスは空港施設の防災事業を手掛けていましたが、能美防災はJALテクノサービスの関東地区での防災事業を買収することで、空港施設の防災事業受注を拡大することに成功しています。

M&Aは専門家に相談

M&Aを行う場合は、専門家にサポートしてもらうことをおすすめします。M&Aの成功率は、3割~5割程度といわれており、成功する可能性はあまり高くありません。また、条件の合うM&Aの候補さえ見つけることができないケースもあります。

M&Aの手法には多種多様なものがあるため、それぞれのプロセスも異なります。いずれの手法を選択するかは税務や財務など、さまざまな専門的な知識が必要となるため、専門家の協力は不可欠となるでしょう。

最近はM&Aが経営手法として一般化してきたこともあり、M&A仲介会社が増えています。中にはリーズナブルな価格でサポートを引き受けてくれる会社もあり、以前よりもM&Aの支援を得やすい環境になっています。

また、M&A仲介会社以外にも、経営コンサルティング会社、税理士事務所、会計士事務所などといった会社が、M&Aの支援を引き受けてくれます。いずれも専門的な知識でサポートします。そのため、M&Aを円滑に進めることができ、成功する確率も引き上がるでしょう。

さらに、中小企業の事業承継問題もあり、最近は商工会議所や事業引継ぎセンターなどの公的な機関が、事業承継M&Aを支援してくれます。後継者不在で事業承継ができない状態であれば、公的な機関に相談してみるのも1つの手です。

※関連記事
M&Aのプロセスとは?買収・売却におけるプロセスや注意点を解説

まとめ

消防設備点検・工事業界はビルメンテナンス業界や建設業界の景気の影響を受けやすく、最近は少子高齢化の影響もあり住宅の新規建築が減少して、住宅向けのサービスは不調が続いています。

消防設備点検・工事業界ではM&Aが盛んに行われるようになり、事業基盤の強化や事業の多角化に取り組む会社が増加するようになりました。

また、異業種が消防設備点検・工事会社を買収するケースも増えるなど、大手が中小規模・零細規模の会社を資本の傘下に収めていく業界再編の流れが加速化しています。消防設備点検・工事業界のこの状況は、しばらく続くことになるでしょう。

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