2020年4月13日更新業種別M&A

電気通信工事・管工事業界のM&Aとは?M&A・買収・売却のメリットや事例をご紹介

電気通信工事・管工事業界では、近年M&Aが活発化しています。隣接業界によるM&Aや異業種も含めたM&Aのほか、海外進出のためにM&Aを実施するケースも見られます。 この記事では、電気通信工事・管工事業界のM&Aについて、またM&Aのメリットや事例を説明します。

目次
  1. 電気通信工事・管工事業界のM&Aとは
  2. 電気通信工事・管工事とは
  3. 電気通信工事・管工事業界の特徴と動向
  4. 電気通信工事・管工事業界のM&A動向
  5. 電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却のメリット
  6. 電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却の相場
  7. 電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却の成功事例
  8. 電気通信工事・管工事業界のM&A相談先
  9. まとめ
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電気工事のM&A・事業承継

電気通信工事・管工事業界のM&Aとは

M&Aには、後継者不足問題の解決や経営基盤の強化、事業領域の拡大といったさまざまなメリットがあります。近年、多様な業界でM&A事例が見られますが、電気通信工事・管工事業界でもM&Aが活発化しています。

今回は、電気通信工事・管工事業界のM&A動向について、業界の特徴や動向も踏まえてご紹介します。

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M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!

電気通信工事・管工事とは

はじめに電気通信工事と管工事について、詳しく説明していきます。

電気通信工事とは

電気通信工事は、情報通信設備に関する工事のことをいいます。一般家庭や一般企業の場合で考えると、電話・テレビ・インターネットなどがきちんと利用できるように配線を整えるなど、それに伴う設備に関する工事のことです。

具体的には、「電気通信線路設備工事」「電気通信機械設置工事」「空中線設備工事」「放送機械設置工事」「情報制御設備工事」「データ通信設備工事」「テレビ電波障害防除設備工事」などが挙げられます。

管工事とは

管工事というのは、配管などの設備を設置する工事になります。一般家庭や一般企業の場合で考えると、空気調和、給排水、冷暖房などの設備の設置や、水やガスなどを配送するための管を設置する工事を表しています。

具体的には、「冷暖房設備工事」「空気調和設備工事」「給排水・給湯設備工事」「衛生設備工事」「浄化槽工事」「ガス管配管工事」「ダクト工事」などが挙げられます。

電気通信工事・管工事業界の特徴と動向

この項では、電気通信工事・管工事業界のあゆみと動向、そして特性について紹介していきます。

業界のあゆみと動向

過去数年間の動向を見ると、電気通信工事・管工事のニーズは着々と高まっています。これは、2011年の東日本大震災の復興、さらに東京五輪の開催が決定して、建設の需要と設備の需要が増加したことも一因といえます。

一方で電気通信工事・管工事業界は、公共工事または民間の設備工事が基本になるため、景気の影響を特に受けやすい業界です。 また、需要が増加すると市場も拡大しますが、その分人手不足が問題になります。

特に電気通信工事・管工事業界では、人手不足がしばしば問題になっています。これは、長時間労働や作業内容など雇用環境に対するイメージや、きつい仕事というイメージを抱く人も多いことから人材の確保が難しいようです。

これに加え、需要の増加によってさらに人手不足が深刻化するため、電気通信工事・管工事業界は特に人手不足への対応に迫られています。 解決法としては、ICT(情報通信技術)やロボットの導入によって作業効率を上げ、人手不足を解消するといった方法が考えられます。

また近年、効率的に人材を確保するために使われている手法がM&Aです。特定の分野に強みのある会社を買収するなどして、比較的短期間で優秀な人材を確保できることからM&Aが増加傾向にあります。

業界の特性

電気通信工事・管工事業界の特性として、「元請け・下請け形式」「自己建設形式」が挙げられます。 元請け・下請け形式は、元請けとなるゼネコンが工事依頼者から発注を受け、下請けのサブコンがその工事を請け負うという仕組みです。

特にサブコンについては、設備工事が多い傾向が見られます。 一方、自己建設形式というのは、設備工事の計画・立案、工程管理、品質管理、安全管理など、全て自社で請け負うという形式です。

こちらは、元請けと下請けで分ける形式とは異なります。 業界全体で考えると半数以上は元請け・下請け形式となっており、一方では自己建設形式による会社も見られます。

電気通信工事・管工事業界のM&A動向

電気工事のM&A・事業承継
電気工事のM&A・事業承継

前項では、電気通信工事・管工事業界のM&Aが増加傾向にあると触れましたが、具体的にどのようなM&Aが近年増加傾向にあるのか解説していきます。近年の電気通信工事・管工事業界では、以下のようなM&Aが多く見られます。

  1. 異業種も含めたM&A
  2. 海外の企業も含めたM&A
  3. 後継者不足問題に対応するためのM&A

①異業種も含めたM&A

最近は、さまざまな業界で異業種も含めたM&Aが多く見られますが、これは電気通信工事・管工事業界も例外ではありません。例えば、きんでんが白馬ウインドファームと白滝山ウインドファームに出資して、風力発電事業に参入した事例などがあります。

②海外の企業も含めたM&A

電気通信工事・管工事業界は今後の市場拡大も予想されますが、2020年の東京オリンピック後は需要の低下も考えられます。そのため、国内の需要低下の対処として、海外市場における収益源の確保の必要性も高まっています。

そこで、海外の企業をM&Aによって買収するなどして、海外進出につなげるケースも近年多く見られます。

③後継者不足問題に対応するためのM&A

特に若い人材が不足しがちな電気通信工事・管工事業界では、高齢化の進行と後継者不足という問題を抱えている企業が多いです。特に中小企業ではそのような背景から、後継者がいなくても第三者に事業承継できるM&Aを活用して会社を引き継ぐケースが増加傾向にあります。

※関連記事
跡取りがいない会社のM&Aを成功させるには?M&A相談先の選び方や後継者不足問題を解説

電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却のメリット

M&Aによる会社の売却は、後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人保証や担保の解消といった多くのメリットが挙げられます。特に中小企業にとっては、安定した経営のもとで事業継続ができる点で、M&Aには大きなメリットがあるのです。

それでは具体的に、電気通信工事・管工事業界におけるM&Aのメリットを「売り手」と「買い手」に分けて紹介していきます。

売り手のメリット

売り手のメリットは、以下のポイントが考えられます。

  • 事業強化、事業エリアの拡大
  • 従業員の継続雇用
  • 後継者問題の解決

電気通信工事・管工事業界でも、中小企業の売却はさまざまなメリットがあります。 売却によって大手の傘下に入ることができれば、安定した経営基盤のもとで自社の事業を強化できます。

大手のノウハウやネットワークを活かすこともできるので、事業領域やエリアの拡大にもつながるでしょう。また、従業員の雇用を継続できるうえ、大手の傘下に入れば給料や待遇が良くなる可能性もあります。

そして、電気通信工事・管工事業界における後継者不足の問題も、M&Aは解決するための有効な手段の一つです。

買い手のメリット

買い手にとっては、以下のようなメリットが考えられます。

  • 事業エリアの拡大
  • 新規事業への参入
  • 新しい顧客の獲得
  • 優秀な人材の確保

買い手側はM&Aを実施することで、事業エリアの拡大や、比較的短期間で新規事業の参入できるメリットがあります。また他地域への進出となれば、新しい顧客を獲得できることもメリットです。

さらに、優秀な人材の確保といったメリットが挙げられます。特に人手不足が深刻化する場合、特定の領域に特化した会社を買収し、その分野における優秀な人材を確保することは大きなメリットがあります。

大手の場合でも、採用活動だけで優秀な人材を確保できるわけではなく、ある領域に特化した人材がすぐに集まるとは限らないのです。一方でM&Aの場合、その領域に特化した会社を買収することで、その分野で活躍している人材も確保できます。

M&Aによって、採用活動よりも効率的に人材を確保できる可能性も十分にあります。そのため、人材確保の選択肢として、M&Aによる買収を考慮する必要性は高いです。

※関連記事
事業拡大とは?施策や戦略、成功事例・失敗事例を解説

電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却の相場

M&Aの対象となる事業や会社の規模によって、M&Aの金額は大きく異なるため、一概に相場を把握することはどうしても難しくなります。ただし、相場を全く意識せずにM&Aを進めることは危険です。

ある程度の目安はつけるためには、M&Aの目的、当事者の規模、対象事業などを踏まえ、似た事例は徹底的に分析する必要があります。規模や対象事業が似ていれば、金額の目安が把握できるからです。

業界のM&A事例を確認し、似た事例から相場を把握しておくことが大切です。 また正確な相場を判断しやすくするため、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなど、業界に精通した専門家にも相談することをおすすめします。

※関連記事
会社売却の手数料の相場やかかる費用を徹底解説!

電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却の成功事例

前項で述べたように、M&Aの相場や成功するポイントを知るためにも事例を分析することは大切です。この項では、電気通信工事・管工事業界のM&A・買収・売却の成功事例を紹介します。

四電工による関西設備とアイ電気通信の子会社化

2018年7月、四国電気グループの総合設備企業である四電工は、株式取得によってアイ電気通信を子会社化しました。 アイ電気通信は大阪に本社を構え、電気通信設備や無線通信設備の工事などの事業を展開しています。

さらに2019年8月、四電工は高知の設備工事会社である、関西設備の全株式を取得して子会社化しました。四電工は両社の子会社化により、グループ全体の技術力の向上や、良質なサービスの提供を実現しています。

協和エクシオによるLeng Aik Engineeringグループの完全子会社化

2018年11月、東京都渋谷区に本社を構える建設会社の協和エクシオは、シンガポールで電気・総合設備工事事業を手がけるLeng Aik Engineeringグループを、株式取得により完全子会社化しました。

協和エクシオはシンガポール市場への参入を実現し、アジアにおけるインフラ事業やシステムソリューション事業の拡大につなげています。

TTKによる塚田電気工事の完全子会社化

2018年10月、情報通信設備工事を中心に事業を展開するTTKは、東北6県や東京近郊で電気通信工事などを手がける塚田電気工事を完全子会社化しました。電気工事事業の拡大を目指すTTKは、塚田電気工事の子会社化によって事業領域の拡大を実現しています。

エア・ウォーターによる丸電三浦電機の子会社化

2018年7月、北海道エア・ウォーターは、札幌を中心に電気通信工事などの事業を行う丸電三浦電機を子会社化しました。北海道エア・ウォーターとしては、病院設備の総合監視業務や広範囲での各種設備工事の受注などを見込み、丸電三浦電機の子会社化を決定しました。

コムシスホールディングスによるNDSの完全子会社化

2018年5月、NTTグループ向けの通信インフラネットワーク構築事業などを展開するコムシスホールディングスが、東海・北陸地方におけるNTTグループ向けサービスなどを展開するNDSを、株式交換によって完全子会社化しました。

中部圏に強みを持つNDSとM&Aを実施したことにより、コムシスホールディングスは事業エリアの拡大を実現しています。

九電工によるエルゴテックの子会社化

2018年3月、九州を中心に電気設備工事などの事業を展開する九電工は、電気通信工事や空調設備工事などを手がけるエルゴテックを、株式取得によって子会社化しました。九電工はエルゴテックの全国規模の実績を踏まえ、事業エリアの拡大や優秀な人材の確保につなげています。

きんでんによるアンテレック社の子会社化

2017年11月、関西電力グループの総合設備工事会社である「きんでん」は、インドで電気通信工事を提供するアンテレック社を、株式取得によって子会社化しました。これにより、きんでんはインドの顧客網を獲得し、海外への事業展開につなげています。

ミライト・テクノロジーズによる西日本電工の子会社化

2017年8月、NTTグループ向けの通信インフラネットワーク構築などの事業を行うミライト・テクノロジーズは、株式取得によって西日本電工を子会社化しました。 西日本電工は、太陽光発電や電気設備工事に強みがあります。

ミライト・テクノロジーズは西日本電工を子会社化することにより、太陽光発電設備工事などの新規事業の展開につなげています。

電気通信工事・管工事業界のM&A相談先

M&Aを進めるには、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家のサポートを受けるケースがほとんどです。M&Aを進めるにあたって、専門的な知識がなければ判断できない部分が多いからです。

例えば売り手の場合、まずは適切な買い手を見つける必要がありますが、自社だけで買い手が見つかるとは限りません。安易に買い手を決めても、後でトラブルが発生するおそれがあります。

また、買い手の場合、売り手企業の財務状況などを正確に把握しなくてはなりません。法的な問題点や債務などの状況を知る必要があり、これらの点が曖昧であると買収した後でトラブルが発生する可能性は高まります。

そこで、専門家に相談しつつ、自社にとって最適な買い手を探す必要があるのです。もちろん専門家の利用によって報酬は発生しますが、それ以上にM&Aの成功率が上昇したり、M&Aをスムーズに進めることで時間短縮したりするメリットもあります。

これらを踏まえて、もしもM&Aをお考えの場合はぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には知識と経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、M&Aをフルサポートいたします。

また、M&A総合研究所ではスピーディーなサポートを実践しており、平均3ヶ月という期間で成約を実現させます。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

電気通信工事・管工事業界は近年M&Aが活発化していて、隣接業界によるM&Aや異業種も含めたM&Aのほか、海外進出のためにM&Aを実施するケースも見られます。 また、事業領域や事業拡大を目的にM&Aを行うケースも多いです。

近年ニーズが高まっている傾向にある電気通信工事・管工事業界は、これまで以上にM&Aへの注目度が増えることになるでしょう。それでは最後に、今回の記事をまとめると以下のようになります。

・電気通信工事とは
→情報通信設備に関する工事のこと

・管工事とは
→配管などの設備を設置する工事のこと

・電気通信工事・管工事業界の動向
→ニーズは着々と高まっている傾向、人手不足が深刻化

・電気通信工事・管工事業界のM&A動向
→異業種も含めたM&A、海外の企業も含めたM&A、後継者不足問題に対応するためのM&A

・電気通信工事・管工事業界の相場
→M&Aの目的、当事者の規模、対象事業など似ている事例を分析することが大切

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