2024年10月15日更新業種別M&A

IT企業の事業承継・M&Aの現状!成功ポイント・メリット・事例・案件も解説

IT企業が事業承継・M&Aを行う場合、優れた専門家のいるM&A仲介会社のサポートを得るようにしておくだけでなく、経営者自身もさまざまな知識を学んでおく必要があります。円滑に事業承継を進められるように、本記事でポイントを押さえておきましょう。

目次
  1. IT企業の事業承継では仲介会社のサポートが成功の鍵を握る!
  2. IT企業の事業承継
  3. IT企業の事業承継・M&Aの現状
  4. IT企業を事業承継する上でのM&A仲介会社の役割
  5. IT企業の事業承継・M&Aの主な流れ
  6. IT企業の事業承継のポイント
  7. IT企業による事業承継M&Aの事例
  8. M&A仲介会社以外の事業承継に関する相談先
  9. IT企業による事業承継・M&Aの案件一覧
  10. IT企業の事業承継・M&Aまとめ

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IT企業の事業承継では仲介会社のサポートが成功の鍵を握る!

IT企業で事業承継を検討している経営者は多いです。事業承継はどんな会社でもいずれは経験するものですが、IT企業は経営者が若い段階から事業承継を考えることも珍しくありません。

事業承継は何らかの理由で引退する経営者が後継者に経営権を託すものですが、最近はそのやり方も多様化しています。また、M&Aで事業承継を行うケースも増えており、その際にM&A仲介会社の力を借りる会社も多いです。

実力のあるM&A仲介会社に依頼すれば、事業承継が大きな成功を収めるということもあります。今回はIT企業の事業承継にスポットライトを当て、おすすめのM&A仲介会社などをご紹介していきます。IT企業の事業承継についてM&Aを検討している場合、M&A仲介会社を利用しましょう

IT企業の事業承継

IT企業の今後の動向はどのようになるのか、そして事業承継についてお伝えしていきます。IT企業の事業承継の手続きに取り掛かる前に、基礎的な知識をしっかり押さえておきましょう。

IT企業の動向

IT企業のITとは「情報技術(Information Technology)」の略称です。簡単に言えば、コンピューターやインターネットに関連する技術を指します。要するにIT企業とはコンピューターやインターネットを用いた事業を営んでいる業種のことです。

IT企業の仕事というとハードウェアやソフトウェアの開発、プログラム処理、システムの設計・メンテナンスなどを指していました。しかしIT業界の発展に伴い、ソフトウェア・ハードウェア・情報処理・通信インフラ・インターネットサービス・クラウドサービスなど多岐に渡っています。

一方で、IT企業は人材不足に悩んでいる企業も多いとされています。従業員がなかなか定着しなかったり、後継者候補となるような役員がいなかったりなど、様々な問題を抱えているIT企業は非常に多いのです。事業承継だけではなく、そのような人材不足を解決するためにM&Aが行われることもあります。

また今後はAIやIoT分野、セキュリティ、ワークスタイル変革への取組みが投資対象となるだろうと言われています。このように、IT企業の重要性は今後ますます高まる傾向にあり、競争力に直結する人材確保が急務です。

これまではシステム開発がIT業界の先頭に立ってきましたが、今後はWEBメディア、EC、スマートフォンアプリ、AI、VR/AR、IoTと多様化していくことでしょう。IT会社の人材の確保は、それぞれ企業によって強化したい業態が違います。

高度な技術を事業に取り入れているIT企業も増えてきているため、今後IT業界でのM&Aの方法や対象も変化していくことでしょう。

【関連】アプリ開発会社のM&Aスキームとは?売却の方法や手順・買収企業・事例・相場を解説【案件一覧】

事業承継とは

事業承継は引退する経営者が後継者に経営権などを引き継がせることです。このとき重要なのが、単に経営権だけを誰かに渡せば事業承継が完了するわけではないということです。事業承継を成功させるためには、後継者を選び、経営者として会社を動かしていけるように教育しなければならないのです。

事業承継には大きく分けて3つのやり方があります。

  1. 親族間承継
  2. 親族外承継
  3. M&Aによる承継
IT企業が事業承継を行おうとするとき、これらいずれかの方法で行うことになります。それぞれの方法について、順番に確認していきましょう。

親族間承継

事業承継と聞いてまず連想するのが、この親族間承継だと思います。親族間承継は経営者の子供や親族が後継者となる、いわば一般的なイメージの事業承継です。

子供や親族が後継者となるため、従業員や取引先の信頼が得やすく、何より経営者が安心して自分が経営してきたIT企業を託しやすいのが、この親族間承継のメリットだといえるでしょう。

しかし、子供・親族だからといって経営者の素質を持っているとは限らず、無理に後継者にすえるとかえって反感を買う恐れがあります。また昨今は、「家業を継ぐ」という価値観もそこまで大きな力を持っている時代ではありません。

そのため、経営者が後継者にしたくとも、本人に意思がないケースも多いです。したがって、IT企業の後継者を親族にしようと考えているのであれば、まずは早めに本人に確認してみることが必要となります。

一方で親族内承継は、一方で親族内承継では、後継者は、入社後に基本的なプログラミング言語やWebマーケティングスキルなどを一から覚え、マネジメントが可能なレベルに至るまで、多くの実務経験が必要となります。また経営者としてのスキルを身につけるため、事業承継が完了するまでに10年ほどの期間がかかります。

親族外承継

親族間承継に並ぶ勢いで、最近様々な企業で行われているのが親族外承継です。親族外承継とは従業員や社外の人材を後継者にする方法です。すでに業務を把握していたり、経営の経験がある人間を後継者にすえたりするため、親族間承継と違って育成の手間があまりかからない点が最大のメリットです。

また従業員に事業承継をすれば、企業文化や社風は引き継いでもらいやすいでしょう。ただし、それだけで事業はそれ以上に大きく発展しません。他にも経営者としてのスキルを身につける期間が長くとも5年ほど必要となります。

親族外承継を行う場合は、社内外への説明や後継者の資金力についてしっかり検討することが重要です。後継者教育の期間が親族内承継よりも期間はかかりませんが、早めに取り掛かるようにしましょう。

M&Aによる承継

昨今、事業承継の新たな手法として一般化しつつあるのがM&Aによる承継、つまりは「事業承継M&A」です。これはM&Aによって第三者に経営権を委託するというものであり、後継者が見つからなくても実行することができます。

また、売却益も手に入れられるため、新しい会社の創業資金や老後の生活資金に充てることが可能な点もポイントです。ただ、M&Aは成功率が決して高いものではありません(3割~5割程度だといわれています)。

加えて第三者の会社との相性が悪ければ経営統合が上手くいかないうえに、専門的な知識が必要な場面もあるため、しっかり準備を整えたうえで慎重に行う必要があります。したがって、親族内や会社内に後継者が見つからないときは、専門家のサポートを受けた上でM&Aによる事業承継を行うのが良いでしょう。

IT企業の事業承継をお考えの際は、ぜひ一度M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所は、専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、培ったノウハウを活かしM&Aをサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)無料相談をお受けしておりますので、M&Aをご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

IT企業の事業承継・M&Aの現状

IT企業の事業承継・M&Aの現状は以下の通りです。

  1. 慢性的な人材不足
  2. 進歩するIT技術への対応
  3. 下請け構造

これら3つのポイントを押さえながら、IT企業への理解を深めていきましょう。それぞれについて順番に見ていきます。

①慢性的な人材不足

2024年の国内IT市場は、前年比7.2%増の23兆4,589億円に達し、2023年から2028年までの年間平均成長率(CAGR)は4.9%と予測されています。2028年には市場規模が27兆8,650億円に拡大すると見込まれています。

市場が成長する一方で、IT業界は慢性的な人材不足に陥っており、それがM&Aによる事業承継の増加につながっています。IT業界は労働条件が厳しかったり、業務がハードであったりするために人材の定着率が低い傾向にあります。加えて最先端技術をもっている人材をどこの企業でも常に求めています。

せっかく大きな案件を受注しても優秀な技術者がおらず悔しい思いをしている経営者は少なくありません。そのため、M&Aを通じて人材を積極的に確保するIT企業は増加傾向にあります。ですからリテラシーの高い技術者がいれば、買い手も見つかりやすいと考えられます。

参考:IDC「国内IT市場産業分野別/従業員規模別 2024年最新予測を発表」

②進歩するIT技術への対応

進歩するIT技術への対応も、IT企業として生き残るためには重要です。IT業界は常に進歩しており、最先端のIT技術が次々と登場しています。そんな状況に対応するには専門的な知識を持った人材やノウハウの導入が欠かせません

しかし、最先端のIT技術に対応している人材を育成することは決して簡単ではない上に、技術それ自体の導入もかなりのコストがかかります。そのため、M&Aで会社ごと買収することで最先端のIT技術を取り込むケースも多いです。

もしIT技術に強みがある会社であれば、事業を引き継いでくれる買い手が見つかる可能性は高いと言えます。

③下請け構造

下請け企業は、経営状態が苦しくなりやすい傾向にあります。そしてこの状況を打開するためにM&Aを行い、他のIT企業と経営統合することでリソースを確保するケースが増えています。

また、専門性の高い技術者を必要とするため、慢性的な人材不足という問題を抱えています。特に中小企業はその問題を身近に感じています。業界構造が一次下請け、二次下請けとなっている現状、IT会社は常に優秀な技術者を求めています。

システム開発やスマートフォン向け開発、ゲーム開発など多くの技術者が必要であり、今後もM&Aはますます増えていくことでしょう。またIT業界は、権利関係を持った企業にも注目が集まります。こうしたことから、メリットを感じた会社買収や合併も増加していくことでしょう。

このように、IT業界の大きな問題点は「下請け構造」にあることと言えます。IT業界は役割ごとに業務を下請けのIT企業に降ろす構造になっています。しかし、この構造は下請けが進むごとに中間マージンが抜かれていくため、最下層のIT企業の収益が減少してしまうという問題点を抱えています。

実際に事業承継を成功させるための情報がもっと欲しいと感じている方もいるはずです。IT企業について理解を深めたところで、ここからはIT企業の事業承継に強いM&A仲介会社を見ていきましょう。IT業界は、多くの会社が比較的安定した経営を行っています。

【関連】IT業界の動向とM&Aのメリット!流れや注意点と売却・買収事例76選を解説【2024年最新】

IT企業を事業承継する上でのM&A仲介会社の役割

M&A仲介会社にはどのようなことが相談できるのか、疑問に思っている方もいるかもしれません。しかし、M&Aを行うなら仲介会社の活用は非常に重要となります。IT企業が事業承継する際、M&A仲介会社の役割は以下のとおりです。

  1. 手続き・書類作成・交渉など円滑な事業承継を可能にする
  2. 幅広い承継先候補との仲介を行う
  3. 事業承継のための各種相談ができる

それぞれの役割について、順番に見ていきます。

手続き・書類作成・交渉など円滑な事業承継を可能にする

事業承継は様々な手続きや書類作成、交渉などを行わなければなりません。

しかし、初めて事業承継を行う経営者にとって、これらの作業を完璧にこなすことは難しいでしょう。そこで、知識も経験もあるM&A仲介会社なら、これらの作業をスムーズに処理できます

とりわけM&Aにおいて交渉は譲渡価格や成否を決める重要なファクターであり、経験豊富なアドバイザーのサポートを得るのがベストです。M&Aの手続きについて不安があるなら、M&A仲介会社の力を借りるのが良いでしょう。

幅広い承継先候補との仲介を行う

事業承継M&Aを行う場合、買い手を見つけることが重要です。しかし、経営者個人のネットワークだけでは限界がありますし、エリア外の会社との交渉は難しいでしょう。

一方で、M&A仲介会社なら独自のネットワークを有しているため、より多くの買い手候補との仲介を受けることができます

エリア外の会社とのマッチングにおいても、M&A仲介会社のネットワークは有効でしょう。様々な買い手候補から最適な相手を見つけたいという場合もM&A仲介会社に相談するのが良いと言えます。

事業承継のための各種相談ができる

事業承継は多角的な観点をもって行わなければならず、どのようなやり方の事業承継が適しているか判断するのは難しいものです。そのような際に、M&A仲介会社は頼りになります。優れたM&A仲介会社であればクライアントの意思を尊重し、様々な選択肢を提示してくれます。

また、経営者の事業承継の方針を固めるうえでも、M&A仲介会社は協力してくれるでしょう。「とにかく事業承継についていろいろ聞ける相手がほしい」というとき、M&A仲介会社は非常に頼りになる存在です。

以上、IT企業を事業承継する上でのM&A仲介会社の役割を解説しました。IT企業の事業承継を実際に行いたいと考えている経営者の方も多いはずです。ここからは、IT企業の事業承継の主な流れを見ていきましょう。

IT企業の事業承継・M&Aの主な流れ

IT企業の事業承継・M&Aは以下のような流れで行われます。

  1. 事業承継計画の作成
  2. 後継者の選定・育成/承継先の選定・交渉
  3. 各種引継ぎ/デューデリジェンスの実施
  4. 承継の完了/クロージング

それぞれの手続きについて、順番に見ていきます。

①事業承継計画の作成

事業承継において、最初に行うことは事業承継計画の作成です。事業承継は長ければ10年ほどの期間を要するものであり、長期的な視点に立って行わなければなりません。そのため、あらかじめ入念に計画を立てておくことが重要です。

ただし、事業承継計画は専門的な知識がなければ組み立てられない部分もあるため、作成の際に必要があれば専門家の助言を得ておくことをおすすめします。

②後継者の選定・育成/承継先の選定・交渉

後継者の有無によって、次のプロセスは以下のように変わります。後継者がいる場合は「後継者の選定・育成」、後継者がおらずM&Aを行う場合は「承継先の選定・交渉」となります。

後継者の選定・育成

後継者が決定しており事業承継をさせるのであれば、選定・育成を行っていきます。選定で注意しておきたい点は「複数の後継者を選ばない」という点です。後継者が複数いると、お互いに競争してしまい、無用なトラブルに発展してしまう恐れがあります。

そのため、なるべく後継者の数は絞った方がいいでしょう。育成に関しては経営者によってやり方が異なりますが、できる限り従業員や取引先と関わらせるようにしましょう。その方が事業承継後の経営が楽になります。

承継先の選定・交渉

後継者が不在の場合、事業承継M&Aを行うのであれば、承継先の選定・交渉のプロセスに入ります。これはM&A仲介会社のような専門家の協力を得ながら行うのが一般的です。

ロングリストやショートリストを作成して候補を絞り込むスクリーニングを実施し、理想的な買い手を見つけ出していきます。ロングリストとは、M&Aを検討している対象会社をリストアップしたものです。ショートリストとは、一定条件等で対象会社を絞り込んだものです。

③各種引継ぎ/デューデリジェンスの実施

次のプロセスも後継者の有無によって変わってきます。後継者がいる場合は「各種引継ぎ」、後継者がおらずM&Aを行う場合は「デューデリジェンスの実施」となります。

各種引継ぎ

後継者が育ってきたら、いよいよ経営権などの各種引継ぎを行っていきます。この際、最も重要なのが経営権を決定づける株式です。一般的に株式は相続や贈与、譲渡に行って行われます。いずれの手法でも税金が発生するため、節税対策をしながら行うようにしましょう。

また、譲渡の場合は後継者の資金力も重要になります。親族外承継の場合、従業員だと株式の買収ができるだけの資金力を持っていないことがあります。そのため、役員に引き上げるなどして資金を用意させる必要があります。

デューデリジェンスの実施

M&Aを行う場合、交渉の過程でデューデリジェンスというプロセスを行います。デューデリジェンスは売り手の会社にあるリスクを洗い出す作業です。デューデリジェンスを行い、買い手が忌避するリスクが発見されると譲渡価格が下がったり、M&Aが破談してしまったりするおそれがあります。

そのためデューデリジェンスを行う前に、会社内のリスクをあらかじめ整理しておくことがおすすめです。

【関連】M&Aのデューデリジェンスとは?目的や注意点、費用、種類、進め方を解説
【関連】買収監査(デューデリジェンス)とは?意味やM&Aでの活用、必要書類を解説

④承継の完了/クロージング

この段階では後継者の有無によって以下のようになります。後継者がいる場合は「承継の完了」、後継者がおらずM&Aを行う場合は「クロージング」です。

承継の完了

経営権などの各種引継ぎが完了すれば事業承継は完了です。引退した経営者の立ち回りは様々ですが、後継者のサポートをしてあげることが一番でしょう。

ただし、引退した経営者が介入し過ぎると逆効果になるものです。後継者の立場を損なわない範囲でサポートするようにしましょう。

クロージング

M&Aの場合、最終譲渡契約書を交わしたら、いよいよクロージングに入ります。クロージングでは対価の支払いや株式の移行、役人の人選が行われます。また事業に関する各種引継ぎも実施されます。以上、IT企業が事業承継をする流れでした。

大まかな流れを知っておけば、実際に手続きをする際にもスムーズにいくでしょう。それではここで、IT企業の事業承継のポイントを見ておきます。

IT企業の事業承継のポイント

IT企業の事業承継のポイントは以下の通りです。

  • 早い段階で事業承継計画を練る
  • 自社の現状を明確に把握する
  • 優秀な後継者候補を育てる

これらのポイントを押さえれば、IT企業の事業承継は成功しやすくなります。それぞれについて、順番に見ていきましょう。

早い段階で事業承継計画を練る

さきほどもお伝えしたように、事業承継は長い期間を要することもあるため、早い段階で事業承継計画を練ることがおすすめです。早い段階から準備を進めていれば、予期せぬトラブルが起こっても軌道修正がしやすくなります。

とりわけ経営者が体調の不安を抱えている場合、経営者に万が一のことがあると事業承継それ自体が止まってしまうおそれがあるので気を付けてください。そのような事態を防ぐうえでも、事業承継計画は早い段階で完成させておきましょう。

自社の現状を明確に把握する

事業承継を行うに際して、自社の現状を明確に把握することも大切です。後継者に事業承継する場合はもちろん、M&Aを行ううえでも自社の現状は結果に大きく影響します。また、事業承継を機に思わぬリスクが判明することも少なくありません。

後継者に事業承継をする場合も、M&Aを行う場合でも、予期せぬリスクが失敗の原因になることは多いものです。そのような事態を回避するうえでも、事業承継に際して改めて会社の現状を明確にしておきましょう。

優秀な後継者候補を育てる

後継者に事業承継をする場合、優秀な後継者候補を育てるようにしましょう。後継者の質は経営者の質にも直結するため、今後の経営を任せられるレベルにまで引き上げることが重要です。

一方で、後継者候補だからといって贔屓(ひいき)はしないようにしましょう。後継者候補が他の従業員と対立するようなことになれば、トラブルの原因にもなりかねません。

IT企業の経営者で事業承継を検討している際には、その都度M&A仲介会社、アドバイザリーに実務をサポートしてもらうのがベストです。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)M&Aをご検討される際には気軽にご相談ください。

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IT企業による事業承継M&Aの事例

本章では、IT企業が実施した事業承継M&Aの中から、代表的な事例をピックアップして紹介します。それぞれの事例のポイントを把握し、自社の事業承継M&Aにお役立てください。

POPERによるティエラコムの学習塾経営支援システムに関する事業承継

POPERは、2024年3月7日に開催された取締役会で、ティエラコム(神戸市)との業務提携契約を締結し、さらに「BIT CAMPUS」に関する事業をPOPERが承継する会社分割を決定しました。

「BIT CAMPUS」は学習塾向けの管理システムで、教室や講師、生徒情報などを一元管理するクラウドサービスとして、10年以上にわたり運営をサポートしています。

今回の提携により、POPERはティエラコムのノウハウを生かし、自社製品「Comiru」を導入する教育機関へサービスを拡大し、顧客基盤の強化と競争力向上を目指します。両社は学習塾の運営とシステムサポートの強化を通じて、事業の発展に取り組む方針です。

業務提携契約締結及び会社分割(簡易吸収分割)による事業の承継に関するお知らせ

プリンストンによるミナトホールディングスへの事業承継

2020年8月、プリンストンはミナトホールディングスに対して自社株式すべてを譲渡しました。取得価額は非公表です。

プリンストンはテレビ会議システムやパソコンの記憶装置を提供している会社で、東京都千代田区に本社を置いています。本件M&Aは、ミナトホールディングスが近年のテレワーク需要増加によるビデオ・音声会議システム市場の拡大を見越してのものです。

本件M&Aにより、eスポーツやデジタルトランスフォーメーションに関連した事業・5G・IoTといった成長が見込まれる分野への事業拡大を狙っています。

株式会社プリンストンの株式の取得(子会社化)及び 通期連結業績予想の修正に関するお知らせ

Keepdataによるピー・シー・エーへの事業承継

2020年8月、Keepdataは、ピー・シー・エーに対して自社株式66.8%を譲渡しました。取得価額は非公表です。

ピー・シー・エーは、主に中堅や中小企業を対象に様々な業務支援ソフトウェアを提供している企業です。AI、ビッグデータ、Fintech、RPAといった最新の技術を取り入れ、これらを活用することで顧客の新たな課題解決に貢献することを重要しています。

その一環として、ビッグデータを活用し、クラウドを用いたファイル共有システムで評価されている企業「Keepdata」をM&Aにより傘下にすることで、新しい価値を顧客に提供できるようにする計画を立てています。

子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

M&A仲介会社以外の事業承継に関する相談先

M&A仲介会社以外で事業承継の相談ができる機関は以下の通りです。

  1. 公的機関
  2. 金融機関
  3. 弁護士・税理士・会計士
  4. マッチングサイト

それぞれについて、順番に見ていきます。

①公的機関

商工会議所や事業引継ぎ支援センターのような公的機関であれば、事業承継の支援を格安で引き受けてくれます。加えて公的機関であるため、社会的信頼性が高いのも安心できるポイントだといえるでしょう。

また、公的機関がM&A仲介会社の紹介をしてくれることもあるため、相談先が上手く見つけられない時にも活用できます。公的機関が紹介してくれるのは経営革新等支援機関であるため、安心して依頼できるでしょう。

②金融機関

銀行や信用金庫などのような金融機関も事業承継やM&Aの支援を行っています。金融機関は様々な会社を見てきた経験に加え、経営や財務などの知識も豊富なので、頼りになる相談先です。業務を通じて得た会社とのネットワークが多く、買い手とのマッチングでも貢献してくれます。

しかし、金融機関は営利目的でM&Aを勧めてくることがあるので気をつけなければなりません。そのようなM&Aは決して役に立つとは限らないため、打診されても慎重に検討する必要があります。

③弁護士・税理士・会計士

弁護士・税理士・会計士といった士業も事業承継の相談先として有効です。弁護士・税理士・会計士であれば、それぞれの専門的知識に基づいて対応してくれます。とりわけ後継者への事業承継を行う場合、節税や相続手続きなどが重要になるはずです。

素人だと難しい手続きがあるため、専門的な知識を持つ士業の力を借りるようにしましょう。士業は事務所によって報酬体系が異なっているため、あらかじめ調べておくことがおすすめです。中には高額の相談料が請求されることもあるため、注意しておきましょう。

④マッチングサイト

最近は、インターネット上で買い手とのマッチングが受けられるマッチングサイトもよく使われています。今では事業承継M&A向けのマッチングサイトがあり、その気になればオンライン上でM&Aを完了させることも可能です。

加えて、売り手であればマッチングサイトを無料で使えることもあります。ただ、マッチングサイトは当事者同士だけで交渉を進めるものが多いのがデメリットです。

もしM&Aの経験が少ないと、当事者同士だけでの交渉で不利になってしまいます。交渉に不安があるなら、専門家の紹介をしてくれるマッチングサイトを利用した方がいいでしょう。

IT企業による事業承継・M&Aの案件一覧

弊社M&A総合研究所が取り扱っているIT企業による事業承継・M&Aの案件を紹介します。

【ベトナム/物流業】国内物流×物流ITテクノロジー

エコに重点を置いた物流サービスを提供しています。国内長距離輸送や国境を越えた輸送が可能です。

エリア 海外
売上高 10億円〜25億円
譲渡希望額 約16億円
譲渡理由 事業拡大

【ベトナム/物流業】国内物流×物流ITテクノロジー(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

【マレーシア】ソフトウェア開発・ITソリューションプロバイダー

業歴30年以上の老舗ITソリューションプロバイダーです。特許取得済みのHCMおよびITソリューションのパッケージ製造と販売を行っています。

エリア 海外
売上高 10億円〜25億円
譲渡希望額 15億円〜20億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【マレーシア】ソフトウェア開発・ITソリューションプロバイダー(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

【高成長/少数精鋭のプロフェッショナル人材在籍】IT導入支援・コンサルティング業

関東にて企業へのIT/DX導入支援やコンサルを行う企業です。IT導入支援をはじめ、SEO対策支援・ウェブサイト構築支援・マーケティング戦略支援など幅広いサービスを展開しています。

エリア 関東・甲信越
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 1億円(応相談)
譲渡理由 さらなる事業拡大のため

【高成長/少数精鋭のプロフェッショナル人材在籍】IT導入支援・コンサルティング業(ウェブサイト・システム) | M&A総合研究所

IT企業の事業承継・M&Aまとめ

IT企業が事業承継・M&Aを行う場合、優れた専門家のサポートを得るようにしておくだけでなく、経営者自身も様々な知識を学んでおく必要があります。そうした方が円滑に事業承継を進められるようになります。

また、後継者に事業承継をするにせよ、事業承継M&Aを行うにせよ、長期的な視点が大切です。近視眼的に考えず、会社の将来をしっかり見据えて事業承継に取り組むようにしておきましょう。IT企業の事業承継について何か気になることがあれば、M&A仲介会社に相談してみることが大切です。

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