M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年11月13日更新会社・事業を売る
M&Aに税理士は必要?M&Aにおける役割・報酬相場・依頼時の注意点まで詳しく解説
M&Aにおける税務デューデリジェンスやバリエーションの実施を行う役割を持つ税理士ですが、利用する際には会社にとって本当に必要なのか慎重に考える必要があります。本記事では、 税理士の具体的な業務内容や利用するメリット、相場、 M&A仲介業者の必要性などについて解説します。
目次
M&Aで税理士・税理士事務所が担う役割
M&Aを行う際、税理士や税理士法人は、主に税金対策のためのスキームの検討や確定申告の代行など、税務の観点からサポートを行います。
税理士がM&A専門会社と同様にM&A仲介やアドバイザリーを行う場合もありますが、専門ではないためサポート範囲は限定的であることが多いです。
具体的にどのようなサポートが受けられるのかは、ホームページの事業内容を確認することで、税理士や税理士法人の取扱分野がわかります。
公認会計士の役割との違い
公認会計士は、税理士と同様に国家資格ですが、会計の専門家としてバリュエーション、財務デューデリジェンスなどを担当し、税務はあまり扱いません。
税理士と同様、M&A全体を担当する公認会計士もいますが、件数は限定的と考えられます。
弁護士の役割との違い
税理士と同様、国家資格である弁護士も、M&Aには欠かせない専門家です。法務の専門家である弁護士は、秘密保持契約書・基本合意書・最終契約書といった契約書の作成、内容確認、交渉などを行います。
弁護士が行うその他業務は、法務デューデリジェンスです。弁護士も、税理士や公認会計士と並んでM&Aに不可欠な存在といえるでしょう。
M&Aで税理士が担当する業務内容
ここでは、M&Aで税理士が役割を担う業務を紹介します。
- バリュエーション
- 財務・税務デューデリジェンス
- FA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務
①バリュエーション
M&Aにおいては、バリュエーション(企業価値評価)は妥当な買収価額を決定する目的で実施されます。バリュエーションで用いられる代表的な手法は、以下の通りです。
- コストアプローチ:財務諸表の純資産をもとにバリュエーションをする
- インカムアプローチ:将来的な予想利益やキャッシュフローをもとにバリュエーションをする
- マーケットアプローチ:既存の他社やM&A取引をもとにバリュエーションをする
算出基準をどこに置くかによってバリュエーションの手法は分けられます。いずれの手法も会計の専門知識が必要であり、税理士や公認会計士がその役割を担うでしょう。
②財務・税務デューデリジェンス
デューデリジェンスとは買収側が実施するもので、売却企業の価値やリスクを詳しく調査することです。M&Aでは、最終契約前の重要局面で行われ、その結果が契約条件にダイレクトに反映されます。デューデリジェンスの調査範囲は、以下の通りです。
- 財務:貸借対照表などを参考に、簿外債務などの財務リスクの有無を調査
- 法務:資産の保有権や法務上のリスク有無を調査
- 税務:納税が適切に実施されているかなどを確認
- ビジネス:事業の将来性やライバル企業を調査
- IT:システム統合の費用やリスクを調査
- 人事労務:人材などに関して調査
調査範囲ごとに実施する専門家は異なり、税理士が担当するのが税務デューデリジェンスです。場合によっては財務デューデリジェンスを担当することもあります。
税務デューデリジェンスのポイント
税理士が主として担当する税務デューデリジェンスの具体的な内容を、以下に掲示しておきます。
- 税務申告書の確認:未納税金や申告漏れの有無のチェック
- 税務調査の内容確認:過去に税務署からを受けていた場合、その内容と事後の対応をチェック
- 同族関係者や関係会社との取引内容確認:寄付金・受贈益・役員賞与などの認定に該当する取引の有無のチェック
- 組織再編履歴の確認:合併などを行った過去がある場合、その際の税務処理の適切性をチェック
- 経営者・経理担当者への聞き取り:書類の記録だけでは見つけられない税務上のリスクに関する有無のチェックのため面談を行う
③FA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務
FA業務とは相手先探しからバリュエーション・クロージングに至るまで、M&Aの流れまでを一貫して実施する業務のことです。M&Aの経験や知識が豊富な税理士に相談すれば、M&Aのあらゆる業務を請け負うFA業務も担ってもらえます。
④税務・会計に関するサポート・アドバイスの提供
M&Aの実施前と後は、買い手企業と売り手企業のいずれも決算書の作成が必要です。決算書を買い手企業や売り手企業単体で作成する場合は「個別会計」、グループ会社として作成する場合には「連結会計」を行います。税金を納めるために行うのが「税務会計」です。税理士は主に「税務会計」へのサポートやアドバイスをします。
⑤その他の業務
税理士や税理士法人によっては、通常の税務関連業務以外のサービスを提供している場合もあります。例えば、「事業計画策定サポート」「PMI支援」「第三者委員会対応」などです。M&A経験の豊富な税理士や税理士法人であれば、税務の専門家として付加価値の高いサービスが期待できます。
M&A実務を税理士に依頼する4つのメリット
M&A実務を税理士に依頼するメリットは、以下の通りです。ここでは、それぞれのメリットを順番にみていきます。
- 税務・会計面からM&Aのリスクを発見できる
- 妥当な売買価額を算出できる
- 他の専門家とのネットワークを活用できる
- M&Aの税務に関して的確なアドバイスを得られる
①税務・会計面からM&Aのリスクを発見できる
税理士は税務や会計のスペシャリストであるため、依頼すればM&Aのリスクを発見しやすくなります。M&Aにあるリスクの中でも簿外債務・偶発債務・資産の価値低下などは、会計や税務の高度な知識がなければ判別しにくいものです。
そこでM&Aによる売却を実施するときに税理士に相談すれば、あらかじめリスクとなる要因や資産を排除でき、より良い条件で交渉に成功する可能性が高まります。一方、買い手側の場合、税理士に依頼することでデューデリジェンスによってリスクを的確に洗い出すことが可能です。
企業が他の事業を買収する際、目当ての企業を見つけ出し、買収プロセスを開始します。買収価格を決める過程では、企業価値評価の結果や売り手企業の財務状態が重要な判断材料となります。
財務状態を評価する際には、決算書に記載されていない簿外債務や保証債務の存在に注意が必要です。これらの債務を引き継ぐと、将来的に大きな損失につながることがあります。もし買収後に簿外債務や保証債務が明らかになった場合、結局は予定していた価格よりも実質的に高額で買収したことになり、不意のコスト増加に直面することになります。
②妥当な売買価額を算出できる
税理士にバリュエーションを依頼すれば、M&Aにおける妥当な売買価額を算出してもらえます。買い手側からすれば、M&Aの買収価額が高額になってしまうと将来的に減損などの深刻な損失を被るかもしれません。
そこで税理士を起用することで、減損によるM&A失敗のリスクを軽減することが可能です。売り手企業が税理士を起用すれば、自社の価値を最大化させるバリュエーション手法を活用してもらえるため、より満足感の高いM&A実施につなげられます。
③他の専門家とのネットワークを活用できる
M&A実務に関わる税理士の中には、弁護士や公認会計士とのネットワークを有している専門家も少なくありません。税理士にM&A実務を請け負ってもらえば、弁護士や公認会計士などM&Aに関わるほかの専門家を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。
そもそもM&Aは、複数の専門家が連携してプロセスを進行させるケースも多く、税理士が有するネットワークを活用できればスムーズにM&Aを進められます。
④M&Aの税務に関して的確なアドバイスを得られる
M&Aを実施すると、多額の所得税や法人税が課せられます。もしも多額の税負担による利益減少を防ぎたいなら、何らかの節税対策を講じる必要があるでしょう。
税理士に相談すれば、M&Aで活用できる節税対策についてアドバイスが受けられるため、結果的に多くの利益を手元に残すことも可能です。税理士が税務代理を請け負ってくれるため、経営者が負うはずだった手間も減らせます。
確定申告においても、税金が多額になるため、自分で行うとペナルティを受ける可能性があります。税理士に相談して、適切な形で確定申告をすることが大切です。M&Aを検討している段階で税理士に相談すれば、どの程度の納税が必要になるか、わかる範囲で答えてくれます。
M&A実務を税理士に依頼する際の報酬相場
ここでは、M&A実務を税理士に依頼するときに支払う報酬の相場を紹介します。ただし、税理士ごとに採用している報酬体系は異なるうえ、M&A取引や当事会社の規模によっても報酬額は変動するものです。したがって、報酬相場を一概に紹介するのは困難ですが、一般的な相場を以下の項目に分けて紹介します。
- バリュエーションの報酬相場
- 財務・税務デューデリジェンスの報酬相場
- FA業務の報酬相場
- アドバイザリー費用の相場
- 確定申告代行の報酬相場
①バリュエーションの報酬相場
M&Aのバリュエーションを税理士に依頼するとなると、最低でも30万円〜50万円程度が相場でしょう。また、法人の規模が大きいほどバリュエーション業務の複雑性が増すため、支払う報酬額も高くなりやすいです。しかし、小規模な中小企業が依頼するケースであれば、100万円を超えることはほとんどありません。
②財務・税務デューデリジェンスの報酬相場
M&Aにおけるデューデリジェンスを税理士に依頼すると、最低でも30万円〜50万円程度が報酬の相場といえるでしょう。この報酬金額は、調査する対象法人の規模・業種・事業所数などによって作業量が増減するため、それに比例して金額も変動します。
③FA業務の報酬相場
FA業務ではM&Aプロセスを一貫して実施する行為を請け負うため、報酬は多額になりやすいです。税理士に依頼するとなれば、最低でも150万円程度が報酬相場と考えられます。
規模が大きい会社のM&Aであれば、場合によっては報酬額が数千万円規模にまで及ぶこともあるでしょう。なお、税理士がFA業務を実施するときは、レーマン方式による成功報酬制が採用されることも多いです。
④アドバイザリー費用の相場
アドバイザリー費用は売却益によって異なり、レーマン式という料率設定方法があるため、料率や費用のタイミングを確認しておくことが必要です。
レーマン式の一例
- 5億円未満の部分・・6%
- 5億円〜10億円までの部分・・5%
- 10億円〜50億円までの部分・・4%
- 50億円〜100億円までの部分・・3%
- 100億円を超える部分・・2%
例えば、譲渡価額が9億円の場合は、下記のように計算します。
- 5億円×6%+4億円×5%=3,000万円+2,000万円=5,000万円
レーマン式は、アドバイザーが売却価格の一定割合を報酬として受け取る形式となっています。具体的には、売却価格が高くなるほど、アドバイザーの報酬も増加するため、M&Aが成功するとアドバイザーも大きな報酬を得ることができます。
ただし、レーマン方式では、売却価格が低い場合でもアドバイザーの報酬が高いことがあるため、事前に料率や費用のタイミングを確認することが重要です。
⑤確定申告代行の報酬相場
個人の税理士に対して、中小規模の法人の確定申告代行を依頼する場合、相場は年間30万円から50万円程度です。確定申告代行は、税務顧問に対して依頼できます。個人の税理士に対して、中小規模の法人の税務顧問を依頼する場合、相場は月額3万円から5万円です。
もっとも、上記相場は依頼する税理士、法人の規模、業界などにより変動するため、実際に依頼する場合は事前に問い合わせるとよいでしょう。
M&Aアドバイザー・M&A仲介・FA業務に求められるスキル・経験
中小企業を経営する方々は、税理士を信頼するパートナーとして頼りにしています。そのため、税理士には税金やお金の管理に関して専門的な知識・ノウハウが求められますが、企業の合併や買収(M&A)のすべてを専門としているわけではありません。
M&Aは、税金やお金の問題だけでなく、法律や新しいパートナー企業との協力の方法など、さまざまな点を考慮しなければなりません。そのため、このようなプロジェクトを円滑に進めるためには、M&Aの専門家である仲介会社のサポートがおすすめです。
税理士以外に相談できるM&Aの専門家
M&Aは、企業にとって非常に重要なイベントです。そのため、税理士だけでなく、弁護士や会計士、コンサルタントなど、多くの士業が関与することが一般的です。
しかし、税理士以外の士業については、依頼すべきかどうか迷うこともあるかもしれません。ここでは、税理士以外でM&Aの際に依頼すべき士業について紹介します。
弁護士
企業の合併や買収は、その後の経営に大きく影響を与えるため、弁護士は常にクライアントの立場に立ち、最適なアドバイスを提供してくれるでしょう。M&Aにおいて弁護士は、以下のような役割を担います。
①契約関連のサポート
M&Aにはさまざまな契約が必要です。弁護士は、契約書の作成や交渉、契約条件の調整などをサポートします。
②専門知識の提供
契約書は、金融や法律、税務などの専門知識が必要です。弁護士は、自分たちが持つ専門知識を活かし、クライアントに最適なアドバイスを提供します。
③デューデリジェンスの支援
買収する企業や事業を徹底的に調べることを「デューデリジェンス」と言います。弁護士は、デューデリジェンスに必要な事項の確認や分析を支援します。
④企業法務のアドバイス
買収や合併という大きな変化を迎える企業は、法務に関わることが多くなります。弁護士は、それに対するアドバイスを提供することで、企業にとっての最善策を導き出します。
以上が、M&Aにおける弁護士の役割です。
公認会計士
公認会計士は、企業の財務・会計に関する専門知識を持ち、M&Aにおいて重要な役割を果たします。M&Aに関する情報の収集や分析を通じて、クライアントにとって最適な買収戦略の策定や価格の決定に貢献します。M&Aにおける公認会計士の役割は以下の通りです。
①財務・会計の専門知識を駆使したアドバイス
M&Aにおいて、財務・会計に関する知識は欠かせません。公認会計士は、M&Aに伴う財務・会計の検討や分析を行い、クライアントに対して有益なアドバイスを提供します。
②詳細な財務・会計資料の作成
M&Aにおいては、財務・会計資料の作成が必要不可欠です。公認会計士は、クライアントの事業の財務・会計データを収集し、M&Aに必要な資料を詳細に作成します。
③財務・会計デューデリジェンスの支援
M&Aにおいて、デューデリジェンスとは、買収する企業や事業の財務・会計状況を徹底的に調べることを言います。公認会計士は、デューデリジェンスに必要な財務・会計に関する情報の収集や分析を支援します。
④企業価値の評価
M&Aにおいては、買収対象企業の企業価値を評価することが重要です。公認会計士は、買収対象企業の財務・会計データを分析し、企業価値を評価することで、クライアントにとって最適な買収価格の導出を支援します。
また、公認会計士はM&A後の経営統合や財務・会計面での問題解決にも携わることがあります。M&Aにおいては、公認会計士の専門知識が不可欠であることから、企業や投資ファンドなどが活用することが多いです。
M&A実務を税理士に相談・依頼する際の3つのポイント
依頼する税理士を選ぶときは、過去に関わったM&Aの実績を吟味することが大切です。その点を踏まえて、M&Aについて相談する税理士を選ぶポイントを、以下の2項目に分けて解説します。
- M&Aの実務経験を豊富に持つ税理士を選ぶ
- 得意分野を確かめておく
- 自社と相性の良い税理士を選ぶ
①M&Aの実務経験を豊富に持つ税理士を選ぶ
M&Aについて相談するとき、最も大切なポイントは税理士の実績です。これまでに数多くのM&Aに携わっている税理士に相談すれば、自社の案件もスムーズに対応できる可能性が高いでしょう。
特に自社と類似する会社のM&Aを担当したことがあれば、より心強いです。以上のことから、税理士を選ぶときは過去にどのようなM&A案件を扱ってきたのか、その実績を調べることをおすすめします。
②得意分野を確かめておく
税理士の仕事は広範にわたるため、得意な分野と不得意な分野を持っていることが普通です。M&A案件を依頼する場合は、M&A取引に強みを持っていたり、自社の業界に精通したりしている税理士を調べるとよいでしょう。
また、仕事に対する相性も重要な要素です。M&A案件は、短期間に大量のやり取りを行う場合が多いため、レスポンスが早く、わかりやすい回答のできる税理士に向いている傾向があります。
③自社と相性の良い税理士を選ぶ
税理士を選ぶときは、自社との相性も充十分にチェックすると良いです。たとえ数多くのM&Aに携わってきた経歴を持つ税理士だとしても、自社と相性が良くなければ頼りになる相談相手にはなりません。
例えば、担当する税理士との相性が悪いと、細やかな範囲まで綿密にコミュニケーションすることが困難となるため、M&Aプロセスが必要以上に時間がかかり失敗につながることもあります。
場合によってはM&A取引がキャンセルされてしまうこともあり得るため、依頼をする前にコミュニケーションを取ることで、税理士との相性を確かめることが大切です。
税理士ではなくM&A仲介会社に相談すべき理由
ここでは税理士ではなくM&A仲介会社に相談したほうがよい理由を紹介します。まずはM&A仲介会社に相談することで、M&A成立までの流れがスムーズになるでしょう。
結果的にM&A仲介会社に誘導される場合が多い
税理士に相談すれば、M&Aに関する全てのサポートが得られると思うかもしれませんが、実際はM&A仲介会社や公認会計士、弁護士など、さまざまな専門家との連携が必要です。
税理士事務所によっては、M&Aに関して全てのサポートができるところもあります。しかし、税理士、公的機関、金融機関に相談した場合も、結果的にM&A仲介会社を紹介されるケースも多いでしょう。
中小企業のM&Aでは、早期に成立させるのが重要となる場合があります。税理士をとおしてM&A仲介会社に相談するよりは、はじめからM&A仲介会社に直接相談したほうが、M&A成立までに要する期間も短くなります。
M&A仲介会社の多くは税理士と連携している
M&Aを進めるうえで、M&A仲介会社の多くは税理士と連携しています。税理士だけでなく、公認会計士や弁護士などの専門家とも連携しているM&A仲介会社も多いです。M&A仲介会社に依頼することで税務の関する詳しい内容を相談したい場合も、連携している税理士に相談ができるでしょう。
M&Aの実績を豊富に持っている
税理士事務所は、税務に関する業務をメインに行うため、M&Aの業務に特化した専門家ではありません。M&Aをスムーズに進めるためにも、まずM&Aの実績を豊富に持っているかどうかの確認が必要です。
M&A仲介会社であれば、提携する税理士・公認会計士であれば経験豊富なケースが多く、M&Aのサポート体制も整っています。自社の業界の動向やM&A事情などの情報を得て、専門家と相談をしながら戦略を立てたい方は、はじめからM&A仲介会社に相談するのがよいでしょう。
M&Aと税理士に関するよくある質問
最後に、M&Aと税理士に関するよくある質問をご紹介します。
M&A専門の税理士はいる?
M&Aを専門に手がける税理士もいます。
M&Aの相談を税理士にするときは、その税理士が持つM&Aに関する経験やこれまでの成果がとても大切です。多くのM&Aの取引を手がけた税理士であれば、あなたの会社の事情にも素早く、正確に対応してくれるでしょう。特に、あなたの会社が活動している業界に詳しい税理士なら、より具体的で有効な支援を得られます。
税理士を選ぶときには、その人が過去にどんなM&Aの案件を処理してきたかをチェックすることが重要です。これにより、あなたの会社に最適なアドバイスを提供できる税理士を見つけられます。
税理士にM&Aを相談するにはどうすればいい?
まずは、メールや電話などで問い合わせを行いましょう。その後、初回相談を行います。
相談時には、その税理士が親身になってくれるか、問い合わせに対して迅速に返答してくれるかを確認すべきです。税理士との相性が良くなければ、M&Aの過程で余計な時間がかかってしまい、最悪の場合は取引が中断されることも考えられます。
税理士に依頼する前には、しっかりとコミュニケーションをとって、お互いに合うかどうかを見極めることが大切です。
M&Aで税理士が担う役割まとめ
税務のスペシャリストである税理士は、M&Aプロセスの中でもバリュエーションや税務デューデリジェンスを実施します。専門性の高い税理士をM&Aアドバイザーとして起用すれば、円滑で満足のいくM&Aを実施することが可能です。
M&Aについて税理士事務所への相談もできますが、M&Aの実績や経験のある他の専門家による相談も一緒にしたい場合は、M&A仲介会社をおすすめします。
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