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2019年9月10日公開
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調剤薬局の売却の相場は?高値で売る方法も解説【案件事例あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

調剤薬局は現在、M&Aや事業譲渡が盛んに実施されている業界でもあります。調剤薬局の現状を知り、売却・買収をする理由についても解説していきます。調剤薬局の売却の相場や買収する側の傾向なども確認しておきましょう。

目次
  1. 調剤薬局の売却
  2. 調剤薬局を売却した際の相場
  3. 調剤薬局売却の現状
  4. 2.後継者問題や薬剤師の確保が難しい
  5. 調剤薬局売却の傾向
  6. 調剤薬局を買収する側の傾向
  7. 調剤薬局を売却する際に高値で売る方法
  8. 調剤薬局の売却案件一覧
  9. 調剤薬局売却に伴うポイント
  10. 調剤薬局を売却する際におすすめのM&A仲介会社
  11. まとめ

調剤薬局の売却

長年、調剤薬局として経営をしていた経営者も近年のドラックストアの業務展開などを見て、このまま調剤薬局を続けていくのは困難だと感じる場合もあるでしょう。ここでは調剤薬局とはどのようなものなのか、売却するとはどのようにするのかなどを紹介しています。

調剤薬局とは

調剤薬局には薬剤師が常駐しており、調剤室がなければなりません。また薬局だけが医師の処方箋に基づいて、薬の調剤をする医療用医薬品や薬局製造販売医薬品を取り扱えます。そのほかにも要指導医薬品、一般用医薬品の販売も可能です。

保険診療に基づいて医師の発行する処方箋に従って調剤を行うのが調剤薬局ですが、多くの場合は「薬局」と言う場合が多いでしょう。「調剤薬局」と言う言い方は、法律上の正式な名称ではなく、本来は「保険薬局」と言います。薬局は確かに調剤を行う場所でもありますが、薬局製造販売医薬品や要指導医薬品、一般用医薬品によるセルフメディケーションの相談などにも応じることも調剤薬局の役割でもあります。

そのほかにも薬局は医薬品の販売、在宅医療への取り組みなどを通して、国民の健康と安全・安心を確保する役割があります。
 

調剤薬局の売却とは

調剤薬局の売却とは、現在経営している調剤薬局を第三者に売却することを意味しています。近年中堅や小規模の調剤薬局の売却が目立っており、M&Aに踏み切る経営者も多くいます。

調剤薬局の売却について、基礎知識として触れておくと「株式譲渡」または「事業譲渡」があります。「株式譲渡」は、自社の株式を買い手側に売却することで、法人の経営権や資産・負債などのすべてを譲渡することになります。

営業権や店舗造作・賃貸権はもちろんのこと、医薬品の商品在庫・レセコンや調剤機器などの設備、什器備品や事務用品、薬歴などの取引先の情報などの一切の権利を売却します。また、売掛金や買掛金もそのまま買い手側に引き継ぐことになります。

一方事業譲渡は買い手側が法人の株式ではなく、売り手側の事業の全部もしくは一部を譲り受ける方法になります。例えば複数店舗を経営している調剤薬局のうち、一店舗だけを譲渡する場合も事業譲渡となります。事業譲渡の場合は、譲渡できる範囲を決めることができるので、不要な在庫や簿外債務を引き継がずに済みますが、手続きが煩雑で手間がかかります。
 

調剤薬局を売却した際の相場

調剤薬局を売却する時の相場を知っていると、売却の交渉がスタートした時に適切な相場で売却できるように交渉を進めることができます。相場を知らずに交渉をスタートさせてしまうと、思っていたよりも安い価格で売買されてしまう可能性もあるので、譲渡金額の相場は把握しておく方が良いでしょう。

調剤薬局の売却価額の決め方

調剤薬局だけに限ったことではありませんが、会社を売却する時の価格の相場は「時価純資産価額」、「営業権」、「技術料と処方箋応需枚数」などから売却価格が決められます。

時価純資産価額

時価純資産価額は、将来の価値を含まずに売却しようとしている調剤薬局の現時点での企業価値を測る方法です。調剤薬局の資産には、薬局で使用するレセコン(調剤報酬証明書を作成する機器)や調剤機器、在庫の医薬品、建物などがあります。

純資産は、会社が所有するすべての資産から負債の金額を差し引いた金額のことを表しており、時価は現在に置き換えた価値を示しています。つまり、時価純資産価額とは調剤薬局が持つ総資産から負債を差し引いた金額が企業価値としての評価となるのです。

営業権

営業権は、譲り渡し側の営業利益から将来のリスクを差し引き、買収によって付加価値を加えて、会社の価値を算出する方法になります。営業権は、1年分だけではなく、3年から5年の利益を含んで算出します。よって「1年の営業権×3年から5年」で計算を実施します。
営業権には将来の価値も含めて計算するので、実際の相場よりも高くなったり低くなったりする場合があります。
 

技術料と処方箋応需枚数

調剤薬局は調剤に係る技術料がかかります。それによって毎月の売上を占める調剤技術料が把握できます。さらに処方箋応需枚数が分かれば、従業員の数が想定できます。ただし2018年には診療報酬が改定されているので、調剤薬局もこれまでの調剤技術料が減っている可能性があります。

調剤技術料と処方箋応需枚数を掛ければ、毎月のだいたいの売上が分かるでしょう。それによって、調剤薬局の企業価値が評価でき、売却する時の相場を大まかに把握することができます。
 

調剤薬局の売却価額を算定する方法

調剤薬局の売却価額を算定する方法があります。調剤薬局の売却を検討する時は、実際に売却される時の売買金額が気になるものです。M&A仲介会社に仲介を依頼した時には、大まかな売買金額の算定が実施されますが、その方法にはいくつかの方法があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

市場基準方式(マーケット・アプローチ)

市場基準方式は、市場における他社の事例をもとに企業価値評価をする方法を言います。市場=マーケットの情報を参考にして企業価値を決定することから市場基準方式(マーケット・アプローチ)と呼ばれています。

これまでの同業種事例やビジネスの売買情報を元に譲渡金額の算定をして、売却する調剤薬局の売買価格を決定します。調剤薬局の場合は大手グループであれば上場しているところもありますが、個人経営や小規模店舗の場合は、非上場となるのでこの方法で売買金額を決定するのです。

具体的には事業所エリア、企業規模、業績、市場での立ち位置などをいくつかの点に焦点を当てて、そのポイントについて類似している特徴を持つ事例をもとにして検討し、譲渡価格を決めていきます。
 

DCF法(インカム・アプローチ)

DCF法は将来獲得できるキャッシュ・フローを割り引いて(ディスカウントして)売却する金額を評価する方法で、将来獲得が想定される収入・キャッシュ(インカム)に基づいて企業価値を算定するので、インカム・アプローチと呼ばれます。

M&A相手の将来を想定した事業計画を基準に評価する為、今後の見通しを定量的な数字にどのように盛り込むか、また割引率などの計算上の指標の考え方などで価値が変化する点に特徴があります。企業評価に利用する事業計画の制度が高ければ高いほど、事業所の企業価値をより正確に計算できます。

事業計画を利用するため企業価値の評価の仕方では制度が高い方法となっているため、事業計画の策定や割引率の設定などが必要になります。
 

資産基準(コスト・アプローチ)

資産基準は、中小企業のM&Aにおいて一般的によく採用される方法になります。
資産と損益の両方の要素を考慮して算定する方法です。事業所の資産や負債を現時点で購入したらどのくらいの対価が必要になるか(コストがかかるのか)を前提にして計算を行うので、コスト・アプロ―チと呼ばれます。

具体的には売却しようとしている事業所の純資産額をもとに、将来の収益にかかわる要素を追加で考慮して売買金額を計算します。実務上は売却しようとしている事業所の固定資産の時価から負債を引いた金額に、将来の収益価値(営業権)をプラスして計算を行います。
 

調剤薬局売却の現状

調剤薬局の売却の現状は、基本的に大手薬局会社が中小・個人経営の薬局を買収する動きが多く見られます。中小・個人経営の薬局は1980年代に日本において医薬分業が開始され、患者の診察と薬の処方を医師が行い処方箋に基づいて調剤や薬歴管理、服薬指導を経営的に独立した薬剤師が行うのが主流となりました。

そのため大手グループの調剤薬局は、病院の門前に店舗を構えるなどの措置を取り、患者が薬局を利用しやすいように策を講じてきました。しかし、中小・個人の薬局は調剤薬局としての役割を持ちながらも、病院の門前に店舗を構えるなどの措置が取れなかったために「街の薬屋さん」と言う立ち位置から変化することが難しくなったのです。

現在、日本には5万店舗以上の調剤薬局があり、コンビニエンスストアよりも総数を上回っていると言われていますが、マーケット・リーダーと呼べる会社はなく、低寡占市場でもあります。さらに、国の医療費削減政策に伴う診療報酬や薬価差益の縮小によって、多くの薬局の収益が減少しています。
 

1.薬価・報酬改定などの影響

調剤薬局においては国が行う医療費削減の施策の中で、医師の診療報酬や薬の薬価の減額改訂の流れが続いており、薬剤師の調剤報酬も同様に減額する改訂が続いています。特に病院の門前薬局と呼ばれる医療機関の近くで開業し、その病院からの処方箋を集中して調剤している薬局については、調剤報酬の減額が大きくなっているので、本来のビジネスモデルのままでは経営が難しい環境となっています。

近年の規制の改訂では大手薬局グループが医療モールを建設し病院を誘致して、そこでの処方箋を集中的に取り扱うというビジネスモデルがありますが、集中率が高いと判断されるために、門前薬局と同様に調剤報酬の減額の対象となる可能性が出てくるなど、経営環境はますます厳しいものとなっています。

薬価についてもジェネリック医薬品の登場によって、薬価そのものが低価格で患者に提供されるようになってきており、国の施策でもジェネリック医薬品を推奨する動きもあります。できるだけ安くてよいお薬を処方することを進めているのです。

2.後継者問題や薬剤師の確保が難しい

中小・個人が経営する調剤薬局の場合は店主が薬剤師で、ほかのスタッフは事務や店主の補助をする役割をしているというケースがあります。このような場合は調剤薬局を引き継ぐ人がいないということになり、店主に子供がいたとしても薬剤師を目指すかについては確証がありません。

薬剤師の確保についても薬剤師を目指す薬学部は6年制となり、薬剤師として働くまでに時間がかかります。そのため、中小・個人が経営する調剤薬局では薬剤師の確保も難しい実情があります。

調剤薬局では、薬剤師の資格を保有している人を雇わなければならないので、後継者問題や薬剤師の確保がより難しくなっているのです。
大手調剤薬局グループでも薬剤師の確保は難しいとされており、事業運営のキーともいえる部分となります。
 

3.ドラックストアによる調剤薬局への進出

大手ドラックストアによる調剤薬局の進出も中小・個人の調剤薬局にとっては大きな影響を及ぼしています。大手ドラックストアは日用品・食料品・一般用医薬品の販売を行っており、その中に調剤薬局も併設させている店舗が多くあります。併設されている調剤薬局には薬剤師が調剤を行っており、買い物のついでに調剤をお願いすることも可能になっているのです。

利用のしやすさから大手ドラックストアの調剤薬局を利用する患者も増えており、中小・個人が経営する調剤薬局を利用する患者は減っていることが予測できます。また2015年10月に厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」において従来の門前薬局から、かかりつけ薬局・地域密着の薬局への転換を実施していくという方針が示されました。

具体的には、かかりつけ薬剤師、薬局が持つべき機能としては、ICT(情報通信技術)を活用した服薬情報の一元的、継続的把握、24時間対応・在宅対応、医療機関などとの連携となっています。このような方針に対応できる中小・個人の調剤薬局はますます経営が困難になっていくでしょう。
 

調剤薬局売却の傾向

調剤薬局の店主が売却を考える理由にはいくつかのことが考えられます。「自ら経営を続けていくのが困難である」と言う問題を抱えながらも、「閉店はしたくない」と言う2つの問題があります。現実的に経営が厳しくなっているのは店主も実感していると予測できます。

しかし長年「街の薬屋さん」として経営してきたこともあり、自分の代で閉店してしまうのはもったいないと感じるケースもあるようです。経営においては利潤の確保は欠かすことができませんが、そこに人材確保に関連した問題もあります。

様々な問題を抱える中で、中小・個人の調剤薬局は売却の選択をせざるを得ない状況にあるのでしょう。
 

1.調剤薬局の売却は年々増加傾向にある

中小・個人の調剤薬局の売却は、年々増加傾向にあります。その理由には調剤報酬の改定や少子高齢化によるものが見られ、さらに後継者問題もあります。現在の調剤薬局を営む店主は団塊の世代でもあり、一気に後継者への引継ぎが始まっているのです。

しかし後継者問題については後継者が社内や親族内にいる薬局ばかりではなく、地域や医療のことを考えると薬局を閉店させるわけにもいかず、第三者に引き継ぐ方向性で検討して最終的に調剤薬局の売却へと踏み切るパターンが多いようです。

2.個人では経営が難しくなる傾向にある

調剤薬局そのものは薬剤師でなくても開設できますが、一般的には中小・個人に調剤薬局では店主が薬剤師の資格を保有しており、そのほかのスタッフは事務作業などを行っている場合が多いでしょう。店主が高齢となり代わりの薬剤師を雇いたくても、薬学部を6年かけて卒業した人材は、中小・個人の店舗に就職するよりも大手グループの調剤薬局に就職してしまうことがほとんどです。

募集をかけても薬剤師を確保することができず、運営が成り立たなくなってしまう事例が多くあります。新たに薬剤師を確保したくても1日に受領できる処方箋の枚数も規制があり、対応できる人数しか配置することしかできません。そのため、店主自らが業務を行うなどして対応に追われる状態になるのです。

そもそも薬剤師は慢性的な人材不足となっており、大手グループ企業でも人材確保が難しいとされています。中小・個人の調剤薬局では、個人で経営していくには限界があることが予測できるのです。
 

3.閉鎖・廃業することは望まない傾向にある

中小・個人で経営している調剤薬局は、以前からの顧客もいるため「地域のことを考えると閉店できない」「提携している意思が高齢になってもまだ現役で頑張っているのを見ると自分だけ閉店するわけにはいかない」などの意見が圧倒的に多く見られます。

このような事情によって閉鎖・廃業はできない、したくないという思いが強いようです。それに加えて閉鎖、倒産という選択肢には想像をしているよりもコストがかかるのです。
 

調剤薬局を買収する側の傾向

調剤薬局を買収する側には、どのような傾向があるでしょう。薬剤師の確保や店舗の設営など、買収することによって得られる利益は多くあります。売却しようとしている調剤薬局を買収するとどのようなことが利点となるのでしょうか?それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.事業が発展するスピードを求める傾向にある

調剤薬局を運営するには、「立地」が重要になる場合もあります。いくら開業しても利用客が少なければ収益を得ることができませんし、良い立地を探すにはとても手間がかかります。

もともと調剤薬局があったところに、出店ができれば利用していた固定客が利用する場合もありますし、新規に事業を展開するよりも早いスピードで顧客を得ることが可能になるのです。

2.シェアの拡大を狙う傾向にある

大手グループの調剤薬局でも、シェア率はとても低くマーケット・リーダーとなる企業がない業界でもあります。そのような中で、中小・個人の経営する調剤薬局を買収することで、市場シェアを拡大することが可能になります。また売上や利益を拡大するためにも、自社のシェアを拡大させる戦略をとるグループ会社もあります。

現在の調剤薬局業界は、大手グループや中小・個人が経営する調剤薬局が乱立している状態のため、新規に開業するよりも買収をして既存の店舗を傘下にした方が現実的なのです。
 

3.薬剤師の確保を目指す傾向にある

大手グループの調剤薬局は人材が集めやすいという特徴がありますが、それでも人材を確保するのはとても大変なことです。薬学部が6年制になり、薬剤師を目指しても大学に入学してからの6年間は、薬剤師としての勉強をすることになります。そして薬剤師として働き始めたとしても、経験が浅く実力が付くまでには時間がかかるでしょう。

このような場合に事業拡大を目指す大手グループの調剤薬局は、すでに薬剤師がいる中小・個人の調剤薬局の買収をすることで、薬剤師を確保することができるのです。
 

調剤薬局を売却する際に高値で売る方法

調剤薬局を売却する時にはできるだけ高く売りたいと思うのが、経営者の意向であるのは当然のことと言えるでしょう。しかし、買収する側はできるだけ安く買収したいと考えるものです。期待するだけに金額で売却できる方法には、どのような方法があるでしょうか?それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.安定した経営を行っている

高値で売却するには、安定した経営を行っていることがポイントになります。調剤薬局として専門的な知識が豊富な薬剤師の常駐や固定客が多いことなどで、安定した経営になるように維持していると良いでしょう。

安定した経営をしていると買収する側の会社も買収後のビジョンを描きやすく、シナジー効果や事業拡大を目的とした買収を検討するようになるでしょう。経営そのものが安定していれば、売却する際も高値で交渉できるはずです。
 

2.薬剤師を多く雇用している

中小・個人の調剤薬局では、店主が薬剤師でそのほかのスタッフは事務作業や商品の陳列などの補助的な役割で仕事をしている場合が多くありますが、できれば薬剤師を複数名雇っている方が高値で売却できる可能性があります。

現在薬剤師は慢性的な人材不足と言われており、薬剤師を確保するために調剤薬局を買収する会社もあります。薬剤師が複数名いれば、それだけで買収する側の会社は薬剤師を数名確保できることになるので、お店の規模が小さくても高値で売却できる可能性があります。

3.経営に関する資料をまとめておく

中小・個人の調剤薬局でも、自社の経営に関する資料はまとめておくと良いでしょう。調剤に使用している機器や什器、薬剤の在庫を含めた資産や負債の資料をまとめておくと、買収する側の会社と交渉する時に役立ちます。

調剤薬局を買収しても、将来性や成長性があれば高値で売却することもできます。何も資料がないまま交渉をするのは、買収する側が優位になってしまい、うまく交渉ができなくなってしまう可能性があります。自社の調剤薬局の資産や負債、債務、営業利益などの資料はまとめえておくと良いでしょう。
 

4.適切なタイミングを見る

調剤薬局の売却を検討する時は、店主の健康問題や年齢などによって、売却しようと検討を始める場合もあります。売却するタイミングとしては、店主が持病を抱えていたり年齢的に経営が難しくなったと感じたりする時と考えてよいでしょう。親族に後継者がいない場合は、第三者に売却をしてその対価を得ることができます。

そのほかには調剤薬局の業界自体が再編の時期を迎えており、経営が難しくなったと感じる場合も売却するタイミングと言えるでしょう。しかし闇雲に売却することだけを検討するのではなく、業界全体の動きや業界再編が進んでいるなどの業界全体の動きを把握することも大切です。
 

5.調剤薬局売却・M&Aの専門家に相談する

調剤薬局に限ったことではありませんが、会社を売却する時にはM&Aの専門家に相談することをおすすめします。調剤薬局の店主は売却に関する知識が乏しく、M&Aを検討していてもどのように進めればよいか分からない、という場合が多いでしょう。M&Aの専門家は豊富な経験を持ち専門的な知識を十分に持っているので、M&Aのタイミングや進め方のサポートやアドバイスをしてくれます。

M&Aを専門にしている仲介会社は、多種多様の業種のM&Aを実施しているところもありますが、調剤薬局に特化したところもあります。いずれにしても、調剤薬局の売却の手助けをしてくれます。M&A仲介会社には、弁護士や公認会計士、税理士、司法書士などの士業資格を保有したスタッフが在籍していることが多いので、調剤薬局の売却を全面的にサポートしてくれるでしょう。
 

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調剤薬局の売却案件一覧

実際に調剤薬局の売却案件を紹介します。どのような形で売却案件として取り扱われているか確認してみましょう。

1.【個人薬剤師向け】北海道オホーツクエリアの調剤薬局

北海道のオホーツクエリアにある調剤薬局です。個人の薬剤師向けの案件となっており、売却希望価格は1,000万円から3,000万円となっています。売却の理由は後継者不足のためとしており、事業承継問題の解決のために売却案件としたようです。

ビジネスモデルとして主な顧客は来局される患者様で、保険調剤薬局としての処方箋受付が主な業務となっています。事業の強みは調剤売上が年間約7,000万円、技術料が年間約1,700万円、処方箋枚数は年間約7,500枚となっています。売却を予定している店舗数は1店舗で、経営者の引退を理由に売却を希望しています。
 

2.神奈川県内の調剤薬局

神奈川県内にある調剤薬局で、売却の理由は戦略の見直し及び事業エリアの集中と選択のためとしています。売却希望価格は5,000万円から7,500万円としており、買収する先は個人または法人となっています。

ビジネスモデルは、神奈川県央にある駅から徒歩5分程度の距離にある調剤薬局となります。すぐ隣に診療所があり、近隣にもいくつかの診療所があります。また在宅調剤も実施しています。周辺の医療機関にかかる患者さんや介護施設に入所している高齢者のほか、駅が近いので一般消費者の方々が主な顧客になります。

事業内容は保険調剤薬局としての処方箋受付、調剤・監査・投薬となっており、一日の処方箋枚数は平均して35枚程度で、処方箋1枚あたり調剤技術料は2,700円となっています。従業員は正社員の薬剤師1名と事務員が1名です。

調剤売上は年間で約5,200万円となっており、技術料は年間で約2,000万円、処方箋枚数は年間で約7,300枚となっています。
 

調剤薬局売却に伴うポイント

調剤薬局の売却に伴うポイントには、どのようなものがあるでしょうか?それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.赤字経営の調剤薬局でも売却・M&Aが可能

個人の小規模の調剤薬局の場合は、赤字経営に陥っている場合もあります。資金不足や高い基本調剤料を得ている調剤薬局などがあり、黒字経営のところばかりではありません。赤字経営の調剤薬局でも、需要があれば大手グループ企業などが買収に応じてくれる場合もあり、資金を十分に持つ大手グループ会社が買い手側であれば、十分に売却できる可能性があります。そのためには、調剤薬局の立地や利用者数などのデータをまとめておく必要があります。

また高い基本調剤料を得ている調剤薬局であればひと月の処方箋の枚数が一定数を超えると、基本調剤料が減ってしまいますが、高い調剤報酬料を得ている店舗なら売却することも可能になります。大手グループ薬局は、コスト削減や経営方針の転換などによって経営を立て直すことが可能なので、赤字経営の調剤薬局であっても条件が整っていれば売却することも可能になります。
 

2.経営する調剤薬局の強みや価値の把握

それぞれの調剤薬局には、強みや付加価値があります。それを経営者はしっかりと把握して、売却の交渉に活かす必要があります。調剤技術者の報酬料や一日の処方箋枚数など調剤薬局の強みとなるものはいくつかあります。

また、調剤薬局の立地なども近隣に複数の診療所がある場合や駅の近く、繁華街の中にあるなどの立地が強みとなります。そのほかには、薬剤師を複数名雇っていることも調剤薬局の強みや価値と言えるでしょう。
 

3.調剤薬局は買い手が増加

現在調剤薬局の買い手は増加していると言われています。そのため、M&Aも盛んに行われている現状があります。その理由には中小・個人の調剤薬局の店主が高齢となり、事業承継の問題を抱えている場合が多くあります。

現店主は自分の年齢を考えると引退する時期と考えていますが、お店を閉店させるのはもったいないと感じている場合が多く、売却を検討する動きがあります。そのため調剤薬局のM&Aは増加傾向にあり、またそれを買収しようとする会社や個人も増加しているようです。
 

調剤薬局を売却する際におすすめのM&A仲介会社

調剤薬局を売却する際は、M&A仲介会社に相談することをおすすめします。調剤薬局の店主でなくてもほかの業種の経営者の場合でも、会社を売却する時のプロセスを把握している経営者は少ないでしょう。そのような時に力を貸してくれるのがM&A仲介会社なのです。

M&A仲介会社には専任の公認会計士や弁護士、税理士などの士業資格を保有しているスタッフが在籍しており、どのような売却案件にも対応しています。また調剤薬局に特化したM&A仲介会社もあるので、調剤薬局を売却しようと考えているのであれば、M&A仲介会社に相談しましょう。

調剤薬局の売却だけでなくほかの業種の売却案件を多く取り扱っており、全国の中小企業や個人経営の会社にも対応しているM&A仲介会社には、株式会社M&A総合研究所があります。仲介契約を結ぶと専任の公認会計士がサポートやアドバイスをしてくれるので、安心して会社の売却の交渉を進めることができます。
 

まとめ

調剤薬局の業界は現在の経営者が団塊の世代に差し掛かっており、売却を検討する中小・個人の調剤薬局が多いようです。調剤薬局として薬剤師を雇用する必要もありますが、薬剤師は業界の中で慢性的な人材不足でもあるので、中小・個人の調剤薬局で薬剤師を確保するのは難しい現状があります。
経営が難しくなる中で、店主の高齢化などを理由に売却を選択するところが増えているようです。
 

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