2021年3月6日更新業種別M&A

Web広告業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

Web広告業界は広告代理店業界の影響を受けつつ、IT技術の発展とともに成長中です。 今後は、マスメディアへの広告掲載に依存する広告代理店もWeb広告業界に進出する見込みであり、大規模資本による中小規模の広告代理店やWeb広告事業会社の取り込みも見られます。

目次
  1. Web広告業界のM&Aとは?
  2. Web広告業界のM&Aの現状と動向
  3. Web広告業界のM&Aの費用と相場
  4. Web広告業界の買収のメリット
  5. Web広告業界の売却のメリット
  6. Web広告業界のM&A・買収のポイント
  7. Web広告業界のM&A・売却のポイント
  8. Web広告業界のM&A事例5選
  9. Web広告関連会社のM&Aにオススメ仲介会社
  10. Web広告業界のM&Aまとめ
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Web広告業界のM&Aとは?

Web広告業界のM&Aとは?

Web広告業界のM&Aは、広告代理店業界と密接に関係しています。そもそも日本の広告の中心は、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌などのマスメディアが中心であり、広告代理店業界はこれらのマスメディアに広告を掲載して収益を得ていました。

しかし、インターネットの登場によりメディア情勢が大きく変化したことで、広告代理店業界もその影響を受けたのです。つまり、インターネットの一般化に伴って広告媒体としての存在感が増した一方で、マスメディアの広告市場は縮小しました。

この傾向はスマートフォンの登場によりさらに加速化し、ラジオ・新聞・雑誌を中心に広告市場の縮小が目立っています。これにより、従来マスメディアへの広告掲載に依存してきた広告代理店の売上は減少し、広告代理店業界全体が縮小しました。

こうした状況に立たされた広告代理店業界が活路を見出したのがインターネットに掲載する広告(Web広告)です。Web広告業界は、インターネット・スマートフォンの普及により急成長しており、注目度も日増しに上昇しています。

特に海外からの観光客を見据えたインバウンド型のWeb広告や、フリーペーパーのようなリアルな広告とWebサービスを組み合わせる手法に注目が集まっており、Web広告事業に進出する広告代理店が増加しています。

IT技術は現在進行形で発展しており、新たな技術・デバイスの登場により広告の在り方は急速に変化しています。こうした変化への適応はWeb広告を手掛ける会社や広告代理店の大きな課題であり、この課題を解決するための手段として使用されるのがM&Aです。

M&Aを利用すれば、Web広告に関する最新サービスや機能が欲しい際に会社ごと獲得できます。また、資金不足により事業の成長が難しい会社の場合は、積極的にM&Aを実施している大手の総合広告代理店の資本の傘下に入れば経営基盤を強化することが可能です。

詳しくは後述しますが、現在では広告代理店業界と連動するようにWeb広告業界でもM&Aが盛んに実施されています。

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Web広告業界のM&Aの現状と動向

Web広告業界のM&Aの現状と動向

Web広告が急成長を続ける中、これに比例してM&Aは活発化しています。特に電通や博報堂など大手の総合広告代理店は積極的にWeb広告を手掛ける会社を買収し、Web広告事業の強化を図っている状況です。

こうした状況からWeb広告業界では大手の総合広告代理店を中心に業界再編が進んでおり、上位の広告代理店と下位の広告代理店の差が拡大しています。今後も総合広告代理店をはじめ、大手の広告代理店・Web広告業者への資本の集約は進む見込みです。

特にマスメディアへの広告掲載に依存してきた中小規模の広告代理店では、Web広告業界への参入に際して十分な設備・人材を導入できずに困窮しています。そのため、M&Aを積極的に行い、大手の総合広告代理店などへの売却を通じてWeb広告事業のノウハウ・設備を獲得する動きも目立っている状況です。

その一方で、海外向けのWeb広告事業への進出も目立っており、Web広告業界でもグローバル化が進行しています。しかし、Web広告業界をはじめ広告代理店業界は日本と海外で商慣習が大きく異るため、広告代理店同士のすり合わせや海外の広告代理店業界への適応などが大きな課題です。

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Web広告業界のM&Aの費用と相場

Web広告業界のM&Aの費用と相場

本章では、Web広告業界のM&Aの費用と相場について取り上げます。海外とは違い日本のM&Aは取引価格を公開するケースが少ないため、費用の全容の把握は非常に困難です。過去のM&A事例を確認する限り、取引価格を含めてM&Aにかかる総合的な費用は、平均的に数億円~十数億円で推移しています。

もちろん、大規模な会社を買収した際には、これ以上の費用に達するケースも想定されます。なお、Web広告業界は依然として成長著しい業界であり、業界再編が進む過程で大手同士がM&Aを行う可能性も高いです。実際に、過去のM&A事例の中には、取引価格が1,000億円以上に達したケースも見られます。

以上のことから、今後のWeb広告業界の動向によっては、相場が高まる可能性はあり得ます。

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Web広告業界の買収のメリット

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Web広告業界の買収のメリット

本章では、Web広告業界の会社を買収するメリットとして、以下の3項目に分けて取り上げます。

  1. Web広告業界への進出
  2. 新たな技術の取り込み
  3. 海外進出

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①Web広告業界への進出

広告代理店を買収する側からすると、Web広告業界への進出がM&Aの最たる目的として掲げられます。つまり、M&Aを利用すれば 「新事業の立ち上げ」を行うことが可能です。

もともと広告代理店業界はマスメディアに掲載する広告に依存している傾向が強く、大手広告代理店の中にもWeb広告の分野ではほとんどシェアを獲得できていません。しかし、Web広告事業をゼロから立ち上げるにはITのノウハウ・知識に長けた人事・設備などを揃える必要があり、多くの時間・費用が発生します。

こうした状況においてM&Aを実施すると、Web広告事業に必要な経営資源を備えた既存の会社をそのまま吸収して、Web広告業界への進出をスムーズに進行できます。

②新たな技術の取り込み

新技術の取り込みも、Web広告業界におけるM&Aの大きなメリットです。昨今のIT技術は発展がめざましく、わずか数年間で新しいデバイス・機能が続々と登場しており、自社研究のみで流れに追いつくことは困難だといえます。

しかし、新技術を事業に取り入れている会社をM&Aで買収すれば、自身事業に取り込めます。この典型例は、Web広告業界にも進出しているグーグルです。グーグルでは、自社単独での開発が少ない代わりに新技術を持つベンチャー企業を買収して、新たなサービスや機能の追加を実現しています。

IT技術と密接に関連しているWeb広告業界でも、大手の総合広告代理店を中心に新たな技術の取り込みは積極的に実施されており、この流れは今後も続くと推測されています。

③海外進出

他の業界でも珍しくありませんが、M&Aにより海外進出を行うケースも増加しています。Web広告業界でも海外進出や海外顧客向けサービスの提供には、IT技術だけでなく多言語に長けたスタッフ・海外へのネットワークが必要不可欠です。

こうした状況でもM&Aは有効的な手段であり、海外の広告代理店や海外にネットワークを持つ広告代理店を買収すれば海外進出への足掛かりを作れます。

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Web広告業界の売却のメリット

Web広告業界の売却のメリット

経営基盤の強化

web広告業界は成長著しい業界ではあるものの、まだまだ発展途上の会社が多いことが現状であり、更なる事業の拡大を実現するうえで経営基盤の強化が課題になっている会社も多いです。そんな会社にとって、M&Aは経営基盤の強化を実現し得るものです。

大手の広告代理店や会社の傘下に入れば、大手の資本を得られるようになるため、事業の拡大が実現しやすくなります。もちろん、M&Aで経営基盤を強化すれば、資金繰りの悪化によって経営状態が困窮している会社が存続する可能性も引き上がるでしょう。

人手不足の解決

web広告業界に限らず、ITに関する業界は人手不足になりがちであることが実情です。そもそもITに関する業界はIT技術が急激に発展していることもあって、最先端のIT技術に長けた人材が常に不足している状態に陥っています。

加えて中小規模の会社を中心に、労働条件の過酷さから人材流出が激しく、慢性的な人手不足に悩んでいる会社も少なくありません。しかし、M&Aを行い、大手の会社の傘下に入れば人手を増やせるうえに、労働条件を改善することで人材の定着率を引き上げられる可能性が高まります。

Web広告業界への進出

買い手のみならず、売り手にとってもM&Aはweb広告業界への進出に役立つものです。これまでマスメディアへ掲載する広告に依存していた中小規模の広告代理店は収益が縮小しており、web広告事業に関するノウハウや設備を新たに導入することができないケースが少なくありません。

しかし、web広告業界への進出が生き残りのための術であるなら、その実現は課題にせざるを得ないでしょう。そんな時に、M&Aですでにweb広告事業のノウハウを持つ大手の広告代理店に買収されることができれば、web広告業界への進出が実現できるようになります。

事業承継の実現

中小規模の広告代理店の中には、経営者が高齢化している一方で後継者不在であるため事業承継ができない広告代理店も少なくありません。そのような状況に陥ると、たとえ経営状態が黒字でも経営者が引退してしまえば会社を存続させられなくなってしまいます。

しかし、M&Aであれば、経営権を第三者に委託することができるため、会社を存続させられる可能性が高まります。それができれば事業のみならず、従業員の雇用を守ることができるようになるでしょう。加えて、引退する経営者に売却益が入るため、老後の生活に必要な資金も得られるようになります。

Web広告業界のM&A・買収のポイント

Web広告業界のM&A・買収のポイント

Web広告業界のM&A・売却のポイント

Web広告業界のM&A・売却のポイント

Web広告業界のM&A事例5選

Web広告業界のM&A事例5選

①博報堂DYメディアパートナーズ×DAC HD

大手の総合広告代理店の一つである博報堂DY傘下の博報堂DYメディアパートナーズは、2018年にweb広告事業を持つDAC HDを買収しました。博報堂DYメディアパートナーズはこれによってweb広告事業のノウハウをしっかり取り入れ、またグループ全体が一体となった運営を実現しようとしています。

そもそも博報堂DYは日本のみならず、海外の広告代理店やweb広告事業を手掛ける会社とのM&Aを積極的に行っており、世界5位の規模を誇る最大手の総合広告代理店の電通とは別の路線を辿りながら成長を続けています。

当初博報堂DYは日本国内の会社とのM&Aを優先している傾向があり、守りの姿勢が少し目立っていましたが、2014年以降は欧米の市場への進出を目指し、世界に通用するような専門性の高いノウハウを獲得し、それを生かした事業を展開するためにM&Aを盛んに行うようになっています。

博報堂DYは最先端のIT技術にもしっかり注目しており、自社の事業への取り込みも積極的に行っています。

②電通×セプテーニ

世界5位の規模を持つ日本最大級の総合広告代理店である電通ですが、web広告事業を手掛けるセプテーニと2018年に資本業務提携を発表しています。そもそも電通はweb広告のみならず、デジタルマーケティングを手掛ける会社を国内外に関わらず積極的にM&Aを行って買収しており、そのノウハウを取り入れています。

もともと電通は2013年以降から海外の会社を中心にM&Aを盛んに行っており、それによって世界的な規模にまで成長しています。電通が世界各国に拠点を持つ規模までに成長することができているのもM&Aを戦略の主軸に置いているからだといえます。

電通がここまでM&Aを多用できるのも、日本国内のシェアの25%を持っているからこそ持てる潤沢な資金のおかげだといえるでしょう。電通のM&Aの積極的な姿勢は今後も続くと見られており、規模の大きいM&Aを繰り返してスケールメリットを享受しつつ、web広告事業の拡大も続けていくと考えられます。

Web広告関連会社のM&Aにオススメ仲介会社

Web広告業界のM&Aまとめ

web広告業界は既存の広告代理店業界の影響を受けつつも、IT技術の発展とともに成長を続けています。これまでマスメディアへの広告掲載に依存していた広告代理店も、今後はweb広告業界に進出してくるようになるでしょう。

もちろん、その際にM&Aは有効的な手段として多用されると考えられます。そしてM&Aによる広告代理店業界の業界再編は、web広告業界にも及んでくると予測されます。大手の総合広告代理店を中心に、大規模な資本が中小規模の広告代理店やweb広告事業を手掛ける会社を取り込んでいく構図は今後も続いていくでしょう。

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