M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2022年6月6日更新業種別M&A
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継!動向・流れ・注意点を解説【成功事例付き】
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は、企業による新規参入の規制緩和により増加傾向にあります。本記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継動向や手続きの流れ、M&A・事業承継を行う際の注意点などを事例と共にご紹介します。
目次
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は2012年の規制緩和により多くの企業が新規参入し、それに伴ってM&A・事業承継も増える傾向にあります。
本記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継について事例と共にご紹介していきますが、まずは放課後等デイサービスと児童発達支援の意味について解説します。
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスとは、発達障がいと診断された子どもが通う施設です。放課後等デイサービスでは子どもごとに支援計画を立て、生活スキルやソーシャルスキルなどを身につける療育を行っています。
放課後等デイサービスには義務化されたカリキュラムはなく、施設ごとに個別支援計画を作成してその施設の活動内容を決めます。
個別支援計画とは、子供の親と施設側が話し合って、施設での目標などを設定する計画書です。
放課後等デイサービスは半数以上が企業によって運営されており、運営会社の業種は介護・医療などの関連業種に限らず、教育関連、人材関連など多岐に渡ります。
児童発達支援とは
児童発達支援とは、障害のある子どもが療育などを受ける施設のことです。放課後等デイサービスは主に18歳以下の子どもが通うのに対して、児童発達支援が対象としているのは主に6歳以下の子供です。
児童発達支援を行っている施設には、「児童発達支援センター」と「児童発達支援事業所」の2種類あります。児童発達支援センターと児童発達支援事業所はどちらも地域で子どもの療育やその家族の支援などを行っています。
児童発達支援センターと児童発達支援事業所の主な違いは、児童発達支援センターが地域の児童発達支援を担う拠点のような施設であるのに対して、児童発達支援事業所はより身近な施設として、児童発達支援センターよりも地域に数多く設置されています。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&Aとは
M&Aとは、事業の売買や統合などを行うこと、またはそのスキームのことを指します。
放課後等デイサービス・児童発達支援は規制緩和されたことで企業による新規参入が増えました。そのため、現在は約6割の放課後等デイサービス・児童発達支援が事業会社によって行われています。
M&Aによる買い手のメリットは、株式譲渡であれば放課後等デイサービス・児童発達支援を始める際の許認可も同時に取得できる点です。また、事業譲渡の場合は取得したい事業や施設だけを選択的に取得できるメリットがあります。
一方、M&Aによる売り手のメリットは、株式譲渡であれば株主が譲渡対価を取得でき、事業譲渡であれば会社が譲渡対価を取得できる点です。
ただし、各スキームにはメリットもあればデメリットもあります。M&Aを検討する際は、現状にあったスキームを選ばなければなりません。
放課後等デイサービス・児童発達支援の事業承継とは
事業承継とは、現経営者から後継者へ事業を引き継ぐことを指します。放課後等デイサービス・児童発達支援事業の事業承継先は、親族や役員・従業員である場合や、第三者へのM&Aによる事業承継である場合があります。
また、事業承継先によって必要な準備や取らなければならない戦略は違ってきます。そのため、多くの場合専門家による助言を得ながら準備を進めていきます。
放課後等デイサービス・児童発達支援事業の事業承継を行う理由は経営者の高齢化・病気・モチベーション低下、廃業を防ぐため、事業のさらなる発展のためなどさまざまです。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継動向
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は以下のような現状となっています。
- 成長中の業種で新規参入も多い
- 高収益・安定収入の事業
- まだまだ供給が不足している
1.成長中の業種で新規参入も多い
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は2012年から他業種の企業でも参入が比較的容易になりました。そのため、業界自体は現在過渡期であり、サービスの工夫次第ではまだ多くの企業に事業としてのチャンスがある状態です。
将来的には少子化で需要が徐々に縮小していく可能性はあるものの、まだ需要が大きい今のうちに参入して先行者利益を獲得し、後から参入してくる企業に差を付けることで利益の保持は可能です。
そのため、早めに参入しようとする企業も少なくありません。
2.高収益・安定収入の事業
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は収益性が高く、全国あらゆる地域で常に一定の需要がある事業です。
ただし、参入しやすくなったとはいえ一定の基準を満たさなければならず、親の信頼を得るためには経験豊富な有資格者の存在が重要です。
他業種からの新規参入も多い放課後等デイサービス・児童発達支援事業ですが、高収益で安定収入が得られるからと安易に参入するとさまざまなリスクを抱えることになります。
3.まだまだ供給が不足している
前述のように、児童発達支援を行っている施設には「児童発達支援センター」と「児童発達支援事業所」の2種類があります。
児童発達支援事業所はより身近な施設として、児童発達支援センターよりも地域に数多く設置する必要のある施設です。しかし、児童発達支援事業所は全国各地でまだ十分な供給がされてはいません。
あらゆる地域の子どもが通いやすい状況を作るには、さらに適切な箇所に児童発達支援事業所を設置していく必要があります。そのため、事業者側から見るとまだ事業としてのチャンスは大きいといえます。
放課後等デイサービス・児童発達支援の現状
放課後等デイサービス・児童発達支援業界は以下のような現状となっています。
- 利用者は一定数いる
- 従業員に強いる負担は低め
- 利益を上げるための経営努力が必要
1.利用者は一定数いる
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は障がいを持つ子どもの療育などを行う施設であると共に、親が仕事に行っている間子どもを見守る役割も果たしています。
そのため、放課後等デイサービス・児童発達支援事業は景気などに大きく左右されることなく、常に一定の利用者がいる状況です。
事業者からすると大きな地域貢献ができる事業であると共に、安定収入が見込める事業でもあります。そのことが他業種からの新規参入増加にもつながっています。
2.従業員に強いる負担は低め
事業者から見ると収益性の高い事業であっても、現場の従業員からすると仕事の負担は大きく、収入も他の業界に比べて高いとはいえません。
放課後等デイサービス・児童発達支援事業を含む福祉分野は、日本では慈善事業・ボランティアという意識がまだどこかにあり、そのことが従業員の負担となって表れています。
今後少子化により補助金が減るようなことがあれば、その負担は従業員にも及ぶことになり、放課後等デイサービス・児童発達支援で働く人が得る可能性も考えなければなりません。
3.利益を上げるための経営努力が必要
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は収益性が高く安定収益が見込めるとはいえ、子どもと親の安心感・満足感を高めるための経営努力は必要です。
とりあえず自宅から近い施設に通わせるという親も少なくありませんが、多くの親は本当に子どもをきちんと見てくれるか、信頼できるかを慎重に見極めています。
そのため、放課後等デイサービス・児童発達支援事業を行う際は、充実した療育を行うと共に、誠実なサービスと対応が重要です。
放課後等デイサービス・児童発達支援の今後
放課後等デイサービス・児童発達支援は今後以下のようになっていく可能性があります。
- M&Aにより新規参入者が増え、競争が激化する可能性
- 少子化が進むと補助金が減る可能性
1.M&Aにより新規参入者が増え、競争が激化する可能性
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は参入障壁が以前よりも低くなったとはいえ、参入するには条件を満たしたうえで許認可を得る必要があります。
しかし、M&Aの中でも株式譲渡による買収であれば許認可も引き継がれるため、他業界からの新規参入が容易になります。
現在約6割の放課後等デイサービス・児童発達支援事業が事業会社によって運営されており、その割合はM&Aによって今後さらに上昇する可能性もあります。
国や自治体をはじめ、さまざまな関係機関の努力によってM&Aは中小企業でも実施しやすくなりました。そのため、新規参入企業がさらに増えてもおかしくない状況です。
2.少子化が進むと補助金が減る可能性
放課後等デイサービス・児童発達支援の施設を運営していく際は、人材の確保や労働環境の改善を目的とした補助金制度が活用可能です。
しかし、今後それらの補助金が同じ水準で受けられるかどうかはわかりません。
放課後等デイサービス・児童発達支援を運営していくのであれば、従業員の離職を防ぐためのさまざまな施策を打ち出すことで、補助金に頼らなくても運営していける状態を作る必要があります。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の流れ
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は一般的に以下の流れで進められます。
- M&A・事業承継の専門家に相談する
- M&A・事業承継先の選定・交渉
- M&A・事業承継先のトップと面談
- 基本合意書の締結
- デューデリジェンスの実施
- 最終契約書の締結
- クロージング
1.M&A・事業承継の専門家に相談する
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は同分野に精通したM&Aアドバイザーのいる専門家に相談する必要があります。
M&A・事業承継に詳しくても、業界への知見がなければM&A・事業承継先を探す際や交渉の際などに最適な判断が下せない可能性があります。
放課後等デイサービス・児童発達支援にどの程度知見を持っているかは、相談の段階で判断することが可能です。
2.M&A・事業承継先の選定・交渉
M&A・事業承継先の選定力と交渉力は専門家によって大きく違います。一般的に、M&A仲介会社は中小企業同士のマッチングと交渉を得意としています。
いくら自社に魅力があっても、最適なM&A・事業承継先が見つからなければ意味がありませんし、最適な買収先・売却先が見つかったとしても交渉がうまく運べなければ話はまとまりません。
M&A・事業承継先を探し交渉する際は、営業力と交渉力の高い専門家を選ぶことが大事です。
3.M&A・事業承継先のトップと面談
中小企業にとって、トップ面談は条件のすり合わせ以上の意味を持ちます。
放課後等デイサービス・児童発達支援事業を譲渡または譲受する相手として信頼できるかどうかは、トップ同士が信頼し合えるかどうかも鍵になってきます。
トップ面談の際は、誠実に受け答えすること、背伸びしすぎた条件を提示したり受けたりしないことなどが大事です。
4.基本合意書の締結
ここまでの交渉内容を中間結果としてまとめ、合意したものが基本合意書です。
基本合意書にはM&A価格や今後のスケジュールについての合意も含まれますが、最終契約までに内容が修正される可能性のあるこれらの項目については、法的拘束力を持たせないことが一般的です。
だからといって基本合意書の内容から大きく外れても良いというものでもなく、基本合意書の内容をベースに修正が必要な部分は修正を加えながら、最終契約書の締結へと進めていきます。
5.デューデリジェンスの実施
デューデリジェンスは、主に買い手側が売り手の放課後等デイサービス・児童発達支援事業の内情を精査するプロセスのことです。
もし放課後等デイサービス・児童発達支援事業が簿外債務を抱えていたり訴訟リスクを抱えていたりする場合は、基本合意書で合意したM&A価格を下方修正するなどの対応をとることがあります。
なお、デューデリジェンスは多くの場合買い手側が売り手の放課後等デイサービス・児童発達支援事業に対して行いますが、逆に売り手側がデューデリジェンスを行うこともあります。
6.最終契約書の締結
「株式譲渡契約書」や「事業譲渡契約書」のように、M&Aに用いたスキーム名が付いた契約書が最終契約書です。
最終契約書で定めたM&A価格などは、売り手側が買い手側に開示した情報や買い手側によるデューデリジェンスの結果などを踏まえて、交渉によって決められたものです。
そのため、もし開示した情報に虚偽や隠ぺいがあった場合は、表明保証条項によって訴訟になる場合もあります。問題なく最終契約が締結されれば、クロージングへと進みます。
7.クロージング
クロージング後は放課後等デイサービス・児童発達支援事業の引き継ぎが始まります。
放課後等デイサービス・児童発達支援事業の引き継ぎは、従業員や子ども、子どもの親などを不安にさせたり不信感を抱かせたりしないよう、慎重に対応する必要があります。
なお、放課後等デイサービス・児童発達支援事業のクロージング後も売り手側の経営者が施設に残り、引き継ぎを何らかの形で手伝うことがあります。
どのような形でどれだけの間引き継ぎプロセスを手伝うかは、M&A・事業承継の際の契約によります。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の注意点
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継では、いくつかのポイントを押さえることでスムーズに手続きを進めることが可能です。本章では、放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の注意点をご紹介します。
買収側
買収側は以下の点に注意が必要です。
- M&A先の経営を安定させる売上利益を理解しておく
- M&A先の施設の広さ・立地・賃料・ローン・リースなどの状況確認
- M&A先の施設の老朽化・設備・内装・機材の状況を確認
- M&A先の受入人数を確認
- M&A先がフランチャイズに加盟しているかを確認
- M&A先の人材数・資格・継続勤務などを確認
- 専門家に相談
1.M&A先の経営を安定させる売上利益を理解しておく
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は福祉分野とはいえ営利事業なので、収益を確保できなければ運営を維持することができません。
よくあるのが、一見赤字でも簡単な課題解消で黒字へ転換できるケースです。資産超過で短期間の赤字の場合、簡単なプロセスで黒字転換でき、売り手側もそのことを把握しているケースがあります。
交渉やデューデリジェンスの際は、課題の発見と共に解決方法も確認してみることが大事です。
2.M&A先の施設の広さ・立地・賃料・ローン・リースなどの状況確認
放課後等デイサービス・児童発達支援事業を取得する際は、施設の広さや立地の確認が重要です。施設の広さは子どもの受入人数に関わってきます。
また、施設が通いやすい場所にあるかどうかも大事なポイントです。他にも、土地・施設が売り手側の所有なのか賃貸なのかもよく確認が必要です。所有の場合は土地ごと購入するのか、賃貸借契約にするのかで負担も変わってきます。
また、借りている土地の場合は、どのような契約になっているかよく確認しないと、土地のオーナーとトラブルになることがあります。
3.M&A先の施設の老朽化・設備・内装・機材の状況を確認
施設・設備などの状態もよく確認し、施設の修繕や設備の取り替えが必要な場合はいくらかかるのかをしっかりと試算しておく必要があります。
安く譲受できたと思っても、譲受後に思わぬう負担を背負ってしまう可能性があります。施設・設備などの状態は専門家にきちんと見積もってもらった方が間違いありません。
4.M&A先の受入人数を確認
施設自体の広さが同じでも、受入可能人数によって収益も変わってきます。
受入人数の調整をする際は、従業員の負担や子どもへの療育の質、子どもの親の安心感など、さまざまな面から検討する必要があります。
5.M&A先がフランチャイズに加盟しているかを確認
売り手の放課後等デイサービス・児童発達支援施設がフランチャイズ加盟施設の場合、その分利益は薄くなることとなります。加盟料を払っても利益を出して運営していけるかどうかの試算が必要です。
また、フランチャイズ契約によってどのような制約があるかもよく確認しなければなりません。
6.M&A先の人材数・資格・継続勤務などを確認
放課後等デイサービス・児童発達支援事業では人材が非常に重要です。特に、有資格者がいるかどうかで子どもの親の安心感と信頼感は大きく変わります。
注意が必要なのは、M&Aをきっかけに従業員が離職してしまうことです。有資格者やキーマンとなる従業員が継続して働いてくれるかどうかは慎重に慎重を重ねてフォローしていく必要があります。
7.専門家に相談
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&Aは業界ならではの特殊な事情も考慮しながら進めていかなければなりません。
そのためには、放課後等デイサービス・児童発達支援に詳しい専門家にアドバイスをもらいながら戦略を立てていく必要があります。
現在は相談無料の専門家も多いので、複数の専門家に相談して相性の良いところに依頼するのも方法のひとつです。
売却側
売却側は以下の点に注意が必要です。
- 利用者や従業員の処遇
- 買収企業の企業風土・状況の確認
- 希望する条件を満たすか確認
- 専門家に相談
1.利用者や従業員の処遇
多くの経営者がM&Aの際に重要視するのが、利用者や従業員の処遇です。買い手によって不当な扱いを受けないかなど、M&A後のことを心配するケースが多くみられます。
利用者や従業員の処遇をきちんとしてくれる買い手かどうか判断するには、契約内容だけでなくトップ面談など交渉の際に、相手の誠実さや価値観などに出てきます。
書面だけで判断するのではなく、人を見ることが大事です。
2.買収企業の企業風土・状況の確認
買い手企業を選ぶ際は、その企業の企業風土や企業内の雰囲気などもよく確認することが大事です。
企業風土があまりにも違う企業が放課後等デイサービス・児童発達支援事業を引き継ぐことになると、従業員や利用者がこれまでとの違いに戸惑い、離職したり利用を止めたりする可能性が出てきます。
3.希望する条件を満たすか確認
放課後等デイサービス・児童発達支援事業を売却する際は売り手と買い手がお互いの希望条件をすり合わせていくことになります。その際にはどうしても妥協しなければならない場面も出てくることがあります。
その場合は、希望する条件に優先順位をあらかじめつけておき、その条件がどうしても譲れない条件か、妥協できるとしたらどこまで妥協できるかも決めておくと、スムーズな交渉がしやすくなります。
4.専門家に相談
前述のような、従業員や利用者の処遇、希望条件の確認などは、適切な交渉を行うことで成立します。
そのためには、M&A・事業承継の専門家であり交渉のプロでもあるM&A仲介会社などによるサポートが役に立ちます。
相談無料の専門家に相談してみながら相性を確認するなど、信頼できる専門家探しからはじめることも大事です。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の成功事例
本章では、以下のM&A・事業承継成功事例をご紹介します。
- グローバルキッズCOMPANYとウェルモの資本業務提携
- ウェルビーによるアイリスの子会社化
- コペルによる幼児教室の事業譲渡
1.グローバルキッズCOMPANYとウェルモの資本業務提携
グローバルキッズCOMPANY
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の成功事例1件目は、グローバルキッズCOMPANYとウェルモの資本業務提携です。
グローバルキッズCOMPANYは2019年、子会社のグローバルキッズを通して、ウェルモと資本業務提携を締結しました。
ウェルモはAIを用いたケアマネジメントを行っているソーシャルベンチャー企業で、九州で放課後等デイサービス・児童発達支援事業も行っています。
一方、グローバルキッズCOMPANYは、保育所・学童保育施設の運営やコンサルティングの他、自社で児童発達支援事業も行っています。
グローバルキッズCOMPANYは自社で運営している児童発達支援事業にウェルモの児童発達支援に関するノウハウを生かすことで、児童発達支援事業をより良いものにできるとしています。
2.ウェルビーによるアイリスの子会社化
ウェルビー
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の成功事例2件目は、ウェルビーによるアイリスの子会社化です。
ウェルビーは2020年、大阪府で放課後等デイサービス・児童発達支援事業などを営むアイリスを、株式譲渡契約により子会社化しました。
ウェルビーは就労支援事業や子どもの療育事業などを展開しています。
ウェルビーは大阪府を拠点に放課後等デイサービス・児童発達支援事業などを営むアイリスを子会社化することで、近畿エリアでの事業展開を進め、自社サービスの規模拡大と強化を図っています。
3.コペルによる幼児教室の事業譲渡
コペル
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の成功事例3件目は、コペルによる幼児教室の事業譲渡です。
幼児教室や児童発達支援事業を営むコペルは2018年、キャリアエデュケーションへ幼児教室8教室を事業譲渡しました。
キャリアエデュケーションは求人メディア事業の他、教育関連事業を複数展開しています。
キャリアエデュケーションはコペルから8教室を事業譲渡することで合わせて11教室の幼児教室運営を全国展開することとなりました。
これによりキャリアエデュケーションは幼児教室の規模を拡大し、教育関連事業を強化しています。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継の相談先
本記事でご紹介してきたように、放課後等デイサービス・
そのためには、M&A・
M&
また、M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)
まとめ
本記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継について解説してきました。放課後等デイサービス・児童発達支援事業は2012年の規制緩和により、多くの企業が新規参入してきました。
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は以下のような現状となっています。
- 成長中の業種で新規参入も多い
- 高収益・安定収入の事業
- まだまだ供給が不足している
また、放課後等デイサービス・児童発達支援業界は現状となっています。
- 利用者は一定数いる
- 従業員に強いる負担は低め
- 利益を上げるための経営努力が必要
放課後等デイサービス・児童発達支援は今後以下のようになっていく可能性があります。
- M&Aにより新規参入者が増え、競争が激化する可能性
- 少子化が進むと補助金が減る可能性
放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は一般的に以下の流れで進められます。
- M&A・事業承継の専門家に相談する
- M&A・事業承継先の選定・交渉
- M&A・事業承継先のトップと面談
- 基本合意書の締結
- デューデリジェンスの実施
- 最終契約書の締結
- クロージング
買収側は以下の点に注意が必要です。
- M&A先の経営を安定させる売上利益を理解しておく
- M&A先の施設の広さ・立地・賃料・ローン・リースなどの状況確認
- M&A先の施設の老朽化・設備・内装・機材の状況を確認
- M&A先の受入人数を確認
- M&A先がフランチャイズに加盟しているかを確認
- M&A先の人材数・資格・継続勤務などを確認
- 専門家に相談
売却側は以下の点に注意が必要です。
- 利用者や従業員の処遇
- 買収企業の企業風土・状況の確認
- 希望する条件を満たすか確認
- 専門家に相談
M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所
M&A・事業承継のご相談は成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴
- 譲渡企業様完全成功報酬!
- 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
- 上場の信頼感と豊富な実績
- 譲受企業専門部署による強いマッチング力
M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたにおすすめの記事
M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
近年はM&Aが経営戦略として注目されており、実施件数も年々増加しています。M&Aの特徴はそれぞれ異なるため、自社の目的にあった手法を選択することが重要です。この記事では、M&am...
買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説
買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収に用いられるM&Aスキーム(手法)は実にさまざまです。本記事では、買収の意味や行われる目的、メリット・デメリット、買収のプロセスや...
現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説
M&Aや投資の意思決定するうえでは、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標「現在価値」についての理解が必要です。今の記事では、現在価値とはどのようなものか、計算方法や割引率、キャッシ...
株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説
株価算定方法は多くの種類があり、それぞれ活用する場面や特徴が異なります。この記事では、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセス、株...
赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説
法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...
関連する記事
合同会社のM&Aを徹底リサーチ!難しいといわれる理由や手法・注意点は?
近年は合同会社の数が増加していますがM&Aの件数は停滞気味で、この背景には合同会社のM&Aは一般的なM&A手続きも困難な点が挙げられます。そこで本記事では合同会社のM&a...
社会福祉法人のM&Aの手続き手順や手法は?成功事例・メリットも解説!
近年急速的に進行している高齢化に伴い、社会福祉法人のニーズも高まっているのが現状です。 その動向に伴って社会福祉法人の業界における競争も高まり、活発なM&Aが展開されています。 本記...
D2C業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!
D2Cは、メーカーやブランドが一般消費者に直接販売するビジネスモデルで、最大のメリットはコストの削減です。今回は、D2C業界の動向やM&Aのメリット・注意点、M&Aの実際の事例、...
SIer業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!
本記事ではSler業界の動向とSler業界でM&Aを行うメリットを解説します。Sler業界は人手不足と新技術への対応に迫られ業界の再編が激しい業界です。実際に行われたM&A・売却...
鉱業業界のM&A動向!売却・買収事例3選と成功のポイントを解説!【2023年最新】
鉱業業界ではM&Aが活発化しています。資源需要増大や規制緩和が背景にあり、大手鉱業企業は新興市場や環境配慮型鉱業への投資を進めているのが鉱業業界の現状です。鉱業のリスク管理はM&...
木材業界のM&A動向!売却・買収事例5選と成功のポイントを解説!【2023年最新】
この記事では、木材業界のM&A動向について説明します。木材業界では、専門技術の獲得、コスト効率の向上のためにM&Aが活用されています。木材業界におけるM&A・売却・買収事...
漁業業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!
魚介類などの海洋資源は私達の生活に欠かせないものですが、漁業業界は厳しい市場環境が続いています。そのような中で、事業継続のためのM&Aを模索する動きも出てきています。この記事では、漁業業...
農業業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!
農業業界では担い手の高齢化と後継者不足による廃業危機に加えて、新型コロナをきっかけとした出荷額の低迷で経営状態が不安定化し、M&Aを検討せざるを得ないところが増えています。この記事では、...
海運業界の動向とM&Aのメリット!売却・買収事例や流れと注意点も解説!
この記事では、海運業界の動向を説明したうえで、海運業界でM&Aを行うメリットを解説していきます。近年のM&A・売却・買収事例も紹介して、M&A動向についても紹介していきま...
株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。