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調剤薬局業界M&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

調剤薬局業界M&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

目次

    調剤薬局業界のM&A

    調剤薬局業界のM&AのM&Aとは?意味 

    調剤薬局とは、薬剤師が常駐していて、調剤室(医師からの処方箋に基づき薬剤師が薬を調合する独立した部屋)がある薬局を言います。

    病院での診察の後に処方箋をもって、薬をもらいにいく場所が、典型的な調剤薬局のイメージです。調剤薬局は法律上の定められた呼び方ではなく、一般的な薬局の総称です。

    なお、薬局には調剤薬局以外にも、保険薬局と呼ばれる薬局があります。保険薬局は、公的保険制度の健康保険を利用した調剤、処方が行える薬局の事であり、調剤薬局と呼ばれる薬局の中で、保険指定を受けた薬局の事であり、調剤薬局という大きな枠の中に、保険薬局があるという関係です。

    なお、保険薬局でない場合は、薬局製剤と呼ばれる処方箋がなくても薬局で処方できる薬や、OTCと呼ばれる大衆薬を取り扱うことになり、処方箋が必要な調剤の処方はできないということもあり、実際は保険指定を受けている調剤薬局が大半であるため、調剤薬局の多くは保険薬局という状況です。

    1980年代に医薬分業という処方と調剤の分離の流れの中で、調剤薬局が急激に増加したという背景があり、現在、調剤薬局の数はコンビニよりも多いとも言われています。

    高齢化が進む環境において、医療費削減の政策の一環で、医師の診療報酬の減額と同様に、薬価の引き下げや調剤報酬の減額も進められており、調剤薬局においても収益確保に対して向かい風の環境となっています。

    特に、特定の病院からの処方箋枚数が多く一定の条件を満たさない場合は、調剤報酬が減額となるなど、特定の病院の前で開業しているような薬局にとっては、経営上大きな問題となっています。

    また少子化や薬学部6年制への移行を背景に、薬剤師不足の傾向も加速しており、人材の確保が困難な薬局が増加しており、人件費の高騰も重なり特に中小調剤薬局は大きな影響を受けています。また大手ドラッグストアチェーンの大量出店という状況もあり、業界内での競争は激化しています。

    こういった環境において、調剤薬局の中には事業規模の拡大のため、また人材の確保のため、後継者問題など、様々な理由でM&Aを検討するケースが増加しています。

    調剤薬局のM&A業界のM&Aの現状と動向

    調剤薬局は、医療制度の中で重要な役割を担っている存在ですが、医療という社会保障の一旦を担う業界に位置するため、これからの少子高齢化が加速する日本においてコスト削減の対象となっている業界です。

    医療費削減の施策の中で、医師の診療報酬や薬の薬価の減額改訂の流れが続いており、薬剤師の調剤報酬も同様に減額する改訂が続いています。

    特に門前薬局と呼ばれる特定の医療機関の近くで開業し、その医療機関からの処方箋を集中的に調剤しているような薬局については、調剤報酬の減額が大きくなっているなど、従来のビジネスモデルのままでは厳しい環境となっています。

    さらにこの傾向は加速しており、最近の規制の改訂では大手薬局グループが医療モールを建設し医院を誘致し、そこでの処方箋を集中的に取り扱うというモデルについても、集中率が高いと判断され、門前薬局と同様に調剤報酬の減額対象となる可能性が出てくるなど、環境はますます厳しいものとなってきており、中小規模の薬局のみならず大手薬局においても競争は激化している状況と言えます。

    こういった環境において、調剤薬局業界では、処方数の確保は重要な課題となっており、市場内におけるプレゼンスの向上を図ることが非常に重要になっておきています。

    できるだけ事業規模を拡大できる体制をとることで、調剤報酬が減額傾向にあっても収益を確保すべく、M&Aを通じた規模拡大を目指す動きが強くなっています。

    さらに薬剤師不足、それに合わせた人件費高騰という状況から、人材確保が困難となっていきており、これを解消する方法としてM&Aを選択するケースが増えています。

    薬剤師という資格保有者の確保は、調剤薬局の事業運営のキーともいえる部分ですが、M&Aを利用することで経験豊富な資格者を獲得することができるたけ、効率的な経営手法としてM&Aが利用されています。

    また調剤薬局の大半を占める中小規模薬局においては、従業員数も少なく、経営者の高齢化も大きな課題となっています。少子高齢化の中で、後継者がおらず事業の継続が困難となっている点は、調剤薬局業界も他の業界と同様の状況にあり、従業員の雇用確保等のためにM&Aを通じた事業承継を検討するケースも増加しています。

    調剤薬局のM&A業界のM&Aの相場と費用 

    M&Aは相手先との当事者同士による取引であり、M&Aの条件や譲渡価格は当事者間の交渉により決定されます。調剤薬局においてもこれは同様であり、売り手・買い手のビジネスの状況、事業規模、経営状況、M&Aの目的やタイミング等によって譲渡価格は変動します。

    業界特有の相場はないものの、M&A時の譲渡価格の算定方法は、実務上ほぼ共通して方法があり、大きく以下の3つの方法の組み合わせで算定されます。

    ①市場基準方式(マーケット・アプローチ)

    市場における他社の事例を参考に価格を決定する方法で、市場=マーケットの情報に基づき価格を決定することから、市場基準方式(マーケット・アプローチ)と呼ばれる方法です。

    過去の同業種事例や、ビジネスの売買情報を参考に譲渡価格を算定する方法です。

    具体的には、事業展開エリア、企業規模、業績、市場での立ち位置などのいくつかの点をピックアップし、そのポイントについて近似した特徴を持つ事例を参考にして、検討する事例との比較を行い、譲渡価格を決定します。

    ②DCF法(インカム・アプローチ)

    将来獲得されるキャッシュ・フローを割り引いて(ディスカウントして)譲渡価格を評価する方法であり、将来獲得が想定される収入・キャッシュ(インカム)に基づき価値を算定するため、インカム・アプローチと呼ばれる方法です。

    M&A相手の将来を想定した事業計画をベースに評価する方法であり、今後の見通しを定量的な数字にどのように織り込むのか、また割引率等の計算上の指標の考え方などによって、価値が変わる点に特徴があり、評価に利用する事業計画の精度が高ければ高いほど、事業の価値をより正確に算出できる方法です。

    事業計画を利用することから、評価手法の中では、精度が高い方法と言われていますが、事業計画策定や割引率の設定などが必要となることから、少し手間がかかる方法です。

    ③資産基準(コスト・アプローチ)

    資産基準は、中小企業のM&Aにおいては比較的よく採用される方法です。資産と損益の両方の要素を考慮して算定する方式であり、対象企業の資産や負債を現時点で購入したらどの程度の対価が必要なのか(コストがかかるのか)を前提とした計算方法であるため、コスト・アプローチと呼ばれる方法です。

    具体的には、対象会社の純資産額をベースに、将来の収益に関する要素を追加で考慮して、譲渡価格を計算する方法です。実務上は、対象会社の固定資産の時価から負債を引いた金額に、営業権=将来の収益価値をプラスすることで算定されます。

    これらの方法は、M&A時の譲渡価格の算定方法ですが、M&Aを実行するには譲渡価格以外にも様々な費用が発生します。具体的には、仲介会社やアドバイザーを利用することによる手数料等です。

    一般的には相談料、着手金、中間金、成功報酬など、M&A交渉の各タイミングにおいて、一定の売却価格に応じた手数料がかかります。手数料は譲渡価格が高くなるほど、高くなる傾向にありますが、一般的には平均で譲渡価格の3~5%程度の手数料がかかると言われています。

    なお、中小規模のM&A実務では、最終成約した時にだけ支払いが発生する完全成功報酬や、規模に関わらず定額の手数料を採用している仲介会社もあります。安くない取引であるため、手数料も高額になるため、譲渡価格以外にも仲介会社・アドバイザーが提示する手数料等の費用についても十分に検討する必要があります。

    調剤薬局のM&A業界の買収とは?買う・買いたい場合

    調剤薬局業界は、規制産業であり、かつ成熟した市場であり、少子高齢化による医療費抑制の流れも受けて、大きな収益獲得が難しい環境にあると言えます。

    さらに事業展開をする上で必要な、人員、特に薬剤師の確保が難しいことも経営環境をより困難な状況としています。これらの環境に対応するための有力な方法としてM&Aが考えられます。M&Aの買い手によるメリットは以下のとおりです。

    ①事業規模の拡大

    調剤薬局は中小規模の薬局が大半を占めており、調剤報酬が減少傾向にある中、中小規模のままでは収益獲得が困難な状況を解消することは難しい環境です。

    そのため、今後の事業経営のためには、事業規模の拡大を目指すことが重要となります。事業規模の拡大は、営業エリアを広げることや、規模の拡大によるコスト削減や効率化など、経営上の施策の幅を広げることに繋がります。

    M&Aにより、譲渡企業やビジネスを獲得することで、事業規模の拡大というメリットを、自社で対応するよりもより効率的に獲得することができます。

    ②人員の確保

    少子化と薬学部6年制等を背景とした薬剤師不足は、調剤薬局業界の大きな問題の一つですが、新卒市場、転職市場で国家資格保有者である薬剤師を確保することは、人件費の高騰もあり非常に難しい状況が続いています。

    M&Aを実行し、譲渡企業の人員を受け入れることで、効率的に人員の拡充を図ることができます。

    人材不足はどの業界においても共通の課題であり、M&Aはその有力な解決策ですが、資格保有者の確保というさらにハードルの高い調剤薬局業界においては、M&Aは大きなメリットをもたらす方法であると言えます。

    調剤薬局のM&A業界の売却とは?売る・売りたい場合 

    調剤薬局業界に限らず、後継者不足は非常に大きな課題です。

    後継者が確保できないと、事業の存続が難しくなり、従業員の雇用にも影響を与えてしまいます。

    特に調剤薬局業界では1980年代に事業を開始した経営者が多く、現在高齢化が進んでおりより切実な問題となっています。

    こういった問題を解消するために、M&Aは有力な方法と考えられます。

    ①後継者問題の解消

    事業継続のために後継者の確保は必須ですが、親族・組織内で後継者を見つけることは困難なケースが多く、後継者の選定で悩む経営者は非常に多いです。

    特に地域に根差した事業展開をしていることが多い土木・舗装工事業界では、地域状況にもある程度精通した後継者人材が必要となるため、独自に後継者を見つけることは難しいことが多いです。

    この点、M&Aでは相手の情報をよく精査した上で実行するため、人柄などの人物面も含めて求める条件に近い後継者を見つけることが可能となるため、事業存続のための有力な方法です。

    ②従業員の雇用確保

    経営者にとって、従業員の雇用確保は大きな問題であり、事業の存続が難しくなると従業員の雇用にも影響するため、従業員のために事業を継続しているというケースも多いです。

    この点、M&Aにとって事業の譲受先を見つけることで、従業員の雇用も継続しながら、事業経営の一線から身を引くことも可能となります。

    ③大手グループへの参入による経営効率化

    調剤薬局業界は、小規模では収益を獲得しにくい環境となっており、一定の規模での事業展開により収益獲得を目指すことも経営上有力な戦略となります。

    そこで、M&Aにより大手グループ傘下に入ることで、コスト面や管理面において、事業規模を背景にした収益獲得力を手に入れることができます。

    規模の経済のメリットを享受するための施策として、M&Aを実行することも十分なメリットがあると言えます。

    調剤薬局業界では、大手傘下に入るM&Aは増加傾向にあり、トレンドとなっています。

    ④創業者利益を獲得できる

    M&Aによる事業売却を通じて、創業者は大きな利益を獲得することができます。

    ハッピーリタイアを考えている創業者にとっての大きなメリットです。

    調剤薬局のM&A業界のM&Aの成功・失敗事例

    M&Aにおける成功事例は、M&Aによる想定していた効果を上手く獲得したケースであり、失敗事例はその逆で上手く機能しなかったケースです。

    M&Aは相対取引であるため、失敗を防ぐためには、相手との信頼関係を構築した上で実行する点が重要となります。

    売り手にとっての成功例としては、大手傘下に入ることで、売り手の経営者がより店舗運営に集中することができ、地域に根差した信頼ある調剤薬局となったケースがあります。

    売り手の高齢な経営者が、複数店舗を経営しており、経営と店舗運営のどちらにも目をかける必要があり、効率的な経営や店舗運営を考える余裕がなくなっていた中、M&Aにより大手傘下に入ることで、店舗運営に集中することができるようになり、より顧客目線にたった薬局運営をすることが可能となったというケースです。

    また従業員の雇用条件も継続したM&Aであり、従業員にとってもメリットがあり、買い手にとっても事業エリアの拡大というメリットを享受することができたという成功例です。

    失敗例としては、薬剤師の離職というケースがよくあります。

    M&Aにより所属薬局が変更になることで、待遇や環境など変化が生じ、環境変化を嫌って離職するということがあります。この離職によって想定していたM&Aの効果が得られず、かえって人員不足になり、事業運営が困難になるというケースです。

    薬剤師は資格保有者であり人手不足の環境にあるため、M&Aという変化のタイミングでは離職を防ぐために、待遇などの条件面、就労環境等、十分な配慮をする必要があると言えます。

    まとめ

    調剤薬局業界M&Aに関して、動向や相場、成功・失敗事例について解説しました。
    買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なるため、メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。
    大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため専門家を活用しましょう。

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